継続する高金利、ブラジル国内経済の不確実性、鉱工業部門生産の低迷などの影響を受けて、今年上半期の住宅投資、設備投資や公共投資などの国内総固定資本形成(FBCF)部門のGDP伸び率は、前年同期比マイナス2,6%と大幅に減衰している。
今年第1四半期の国内総固定資本形成(FBCF)伸び率はマイナス3.4%、今年第2四半期伸び率は 0.1%微増を記録していた。
経済学者らは一様に経済の成長可能性を測るバロメーターである機械や設備、土木建設、イノベーションへの投資額を示す指標の今年上半期の総固定資本形成(FBCF)の深刻さについて警告している。
通商研究センター(Funcex)の統計を基にした ゼツリオ・バルガス財団ブラジル経済研究所(FGV/Ibre)の調査によると、今年7月及び8月の輸出を除く機械・装置セクター国内生産及び輸入は、前年同期比マイナス13,3%と二桁台の落込みを記録している。
今年下半期に土木建設業界の業績が改善したとしても、2023 年の総固定資本形成(FBCF)投資は、 0.9% 縮小すると工業開発分析研究所(Iedi)のRafael Cagnin氏は指摘している。
第2四半期の総固定資本形成(FBCF)投資率は、GDP比17.2%と前年同期の18.3%を下回った。国際通貨基金(IMF)の統計によると同期のメキシコの21.6%とチリの25.4%を大幅に下回っている。