2021年のブラジル国内の殺人事件発生件数は4万7.847件、10万人当たり22,4 人死亡 (2023年12月6日付けヴァロール紙)

経済省応用経済調査院(Ipea)がブラジル公安フォーラムと協力して、ブラジルの犯罪率を浮き彫りにした「2023年暴力アトラス」の報告書によると、2021年のブラジル国内の殺人事件発生件数は4万7.847件、10万人当たり22,4 人死亡が報告されている。

ブラジル地理統計院(IBGE)並びに連邦監査裁判所(TCU)の2021年のブラジル国内の殺人事件発生件数調査によると、バイーア州は 7,206 件でリストのトップ。次いでリオ州4,693件、セアラー州は3,471件と殺人事件が多発していた。

一方で、2021年のアクレ州の殺人事件発生件数は205件、ローライマ州258件、ブラジルア連邦直轄地は401件に留まっていた。

ブラジル国内の殺人事件発生件数調査によると、ブラジルでは2011年から2021年にかけて殺人事件発生件数が18.3%減少している。

過去10年間で殺人事件発生件数が18.3%減少した要因として、人口構造の変化、つまり人口の高齢化と関係している。若者の割合は減少傾向にあり、これが殺人の減少に貢献するしている。

ただしこの人口動態の変化は、すべての州で同じ程度の勢いで起こったわけではなく、南東部地域と南部地域ではより速く発生した一方で、北部地域ではより遅くなったと暴力アトラス担当コーディネーターのDaniel Cerqueira氏は指摘している。

またブラジル国内の人口問題に加えて、連邦政府や地方政府による治安分野で効果的な公共政策の実施と、北部地域と北東部地域の犯罪グループの派閥間の想定される休戦が人口減少を促進したとDaniel Cerqueira氏は強調している。

ブラジル国内で発生している殺人事件は容認できるレベルをはるかに上回っており、ヨーロッパ諸国の致死的暴力のレベルと比較すると、一部の国では殺人率が10万人に1人未満に対してブラジルは、10万人あたり22.4人の殺人が発生している。

         2021年のブラジルの州別の殺人事件発生件数

2021年のブラジルの州別の人口10万人当たりの殺人発生件数(訂正 %⇒人)

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