オープンイノベーションプラットフォームDistritoの調査によると、ブラジルのスタートアップ企業は、2023年の資金調達は前年比56.8%減少の僅か19億ドルに留まり2018年以来最悪の結果となった。
2023年のブラジルのスタートアップ企業の資金調達ラウンドは455件あり、年間で51.1%減少している。ラテンアメリカ全体でも前年比55%減少の31億2,400万ドルに留まっている。資金調達ラウンドは746件であった。
昨年のラテンアメリカのスタートアップ企業の資金調達の内訳は、fintech関連は136件、retailTech関連は65件及びhealthTech関連は 54件であった。
また昨年のラテンアメリカのスタートアップ企業のfintech関連企業の資金調達総額は10億ドル、energytech関連は2億1,310万ドル、サプライチェーン関連の資金調達総額は2億340万ドルを記録している。
昨年のラテンアメリカのベンチャーキャピタル市場の資金調達は、先進諸国の金利高や不安定な海外情勢による投資意欲の減衰に伴って取引数の減少から明らかなように、非常に困難な状況を反映していた。
Sling Hub社 による別の調査でも、昨年12月10日までのデータを考慮すると、ラテンアメリカのスタートアップ企業は2023年を通じて748回の株式ラウンドで33億ドルを調達した。暫定結果によると、年間比較では調達額が50%減少し、ラウンド数が21%減少している。
昨年の最大の資金調達を行ったスタートアップ企業としては、QI Tech 社の2 億ドル、Gympass 社の8,500 万ドル、Nomad社の 6,000 万ドルが挙げられる
ラテンアメリカのスタートアップエコシステムでは、2023年に行われた合併・買収(M&A)は合計146件の交渉で、そのうち112件がブラジルで行われたが、前年比42%減少している。