昨年の社会経済開発銀行(BNDES)の製造業部門向けクレジット総額は2014 年以降で最高(2024年1月11日付けヴァロール紙)

ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ政権復活の2023年の社会経済開発銀行(BNDES)の製造業部門向けクレジット総額は、2014 年以降で最高となる260億レアルを記録している。

2023年の社会経済開発銀行(BNDES)の製造業部門向けクレジット総額260億レアルは、同銀行がブラジルの製造業部門の再活性化の復活に着手したしたことを示唆していおり、連邦政府の優先事項である新産業化政策において重要な役割を担っているとBNDES銀行生産開発、イノベーション、対外貿易担当のJosé Luis Gordonディレクターは説明している。

昨年の社会経済開発銀行(BNDES)の製造業部門向けクレジットには、生産拡大、グリーンエコノミー、輸出、イノベーションプロジェクトが含まれているが、同銀行は恩恵を受けている製造業部門別の詳細な貸借対照表をまだ持っていないと説明している。

2023 年の BNDES銀行の製造業部門向けクレジット再開は、製造業界はもろ手を挙げて歓迎しており、 2015年~2022年までの製造業部門向けクレジット削減サイクルの見直しであり、追加のクレジットを確保し、戦略的セクターへのより強固なクレジット支援を行うことで、回復プロセスを継続する必要があると全国工業連合会(CNI)産業開発・経済担当のRafael Lucchesiディレクターは指摘している。

2015年~2022年までの製造業部門向けクレジット削減は、ブラジルの製造業界にとって更なる競争力を削がれる要因となっていたが、ルーラ政権による製造業部門強化への見直しは業界の近代化を後押しするとサンパウロ大学教授でFIESP(サンパウロ工業連盟)テクノロジー競争力担当のAntônioCarlos Teixeiraディレクターは説明している。

2023年にBNDES銀行が承認クレジットし260億レアルのうち、業界イノベーションを目的とした事業は39億レアルに達し、2022年の15億レアルと比べて急増した。このセクターは、TR (参照金利) によって指標化され、金利が低い唯一のセクター。

またイノベーション分野で最も多くの分野がカバーされたのは運輸分野で、3件の直接事業には総額15億レアル相当のクレジットが承認された。次に通信分野、健康、農業分野が続くが、事業はまだ終了していないため、受益者の詳細を明らかにすることはまだ不可能。

クレジット承認されたプロジェクトのイノベーションを保証するために採用されたメカニズムについて、BNDESディレクターは、この分野には常にリスクが伴う可能性があり、イノベーション関連事業においては成功の確率は低くなることが多々ある。

しかしそれは構築プロセスの一部であるが、WEG社、Intelbras社、Embraer社 など、BNDES銀行 のサポートのおかげで革新的な成長をした企業がいくつかあると説明している。

上段グラフは2013年~2023年までのBNDES銀行の製造業部門向けクレジット残高の推移

下段グラフは2023年のBNDES銀行のイノベーション向け各分野のクレジット承認金額

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=57047