RGS Partners社の2023年のブラジル国内における企業買収・吸収合併(M&A)調査によると、昨年のM&A件数は前年比37.0%と大幅減少を記録、過去10年間で最大の落込みを記録している。
昨年のブラジル国内における企業買収・吸収合併(M&A)件数は、前年比37.0%減少に相当する126件に留まり、落込み比率は過去10年間で最大の落込み比率を記録している。
昨年のブラジル国内における企業買収・吸収合併(M&A)による資金調達総額は、前年比41.0%減少の1,260億レアル、2021年比では58.0%減少を記録、2015年並みの記録に留まっている。
2023年のブラジル国内における企業買収・吸収合併(M&A)調査では、国内または国際代理店によってブラジル市場で実施または発表された、M&A 成立価格が5,000万レアルを超える合併・買収、非株式公開、「スピンオフ」および「分社化」を含めたもの。
このM&A調査では、すべてのセクターでM&A取引数が減少しており、 昨年のテクノロジー分野のM&A取引数が 37 件で首位を占め、次にエネルギー分野が 22 件で続いている。次に鉱工業部門の18 件。 ヘルスケア分野は11件 、素材・原料分野のM&A取引数は僅か2 件が登録されている。
また2023年のブラジル国内における企業買収・吸収合併(M&A)調査では、健康保険プラン事業Amil社による110億レアルのM&A案件は別格として、全体的にすべての分野でのM&A案件による資金調達金額は減少傾向を示している。
昨年M&A案件で最も資金調達した分野は、素材分野で250億レアルだった。 2位はエネルギー分野と公益事業分野で総額220億レアルに達している。続いて小売業分野が 190 億レアル、また鉱工業分野が 170 億レアルで続いている。
テクノロジー分野は取引件数ではトップであったが、取引件数は 37 件で、資金調達総額は150 億レアルであった。
また昨年の教育関連分野のM&A案件はわずか 2 件で、合わせて約 3 億レアルに留まり、教育関連分野のM&A案件としては、過去 10 年間で最低の資金調達金額に留まっている。
RGS の調査によると、ブラジル国内企業の取引件数は 67 件と、外国資本が関与する取引の合計 59 件よりも多かった。しかし、外国資本企業のM&A案件取引の740億レアル方が国内企業の取引の530億レアルよりもはるかに多くの資本調達を記録している。