ブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)によると、2023年第4四半期のブラジルの平均失業率は、7,4%と昨年7月~9月の前四半期の平均失業率7,7%を下回り、前年同期の7,9%を大幅に下回っている。
2023年の平均失業率は、7,8%と統計を取り始めて過去最低を記録していた2014 年の失業率7%以降では最低の失業率を記録している。2023年の平均失業率7.8%は、2022年の平均失業率9.6%を1.8%下回っており、大幅な失業率低下を記録している。
2023年の州別平均失業率比較では、アクレ州は前年比マイナス4.9%と大幅な失業率低下を記録、マラニョン州はマイナス3.5%、リオ州及びアマゾナス州はマイナス3.2%とそれぞれ減少した一方で、唯一ローライマ州の失業率は1.7%増加を記録している。
2023年のブラジルの失業者数は、前年比17.6%減少に相当する180万人減の850万人まで低下して1,000万人を割込んでいる。
また2023年の労働者総数は前年比3.8%増加の1億70万人に達し、統計を取り始めた2012年以降では最高の労働者数を記録している。調査対象の27州のうち22州で増加を記録、特にアマパ州は8.6%増加、アラゴアス州は7.8%増加、ゴイアス州は7.1%増加を記録している。
2023年のサンパウロ州の労働者数はブラジル国内の労働者数の四分に1に相当する24.3%、ミナス州は10.7%、リオ州は8.1%、バイア州は6.0%、パラナ州は5.9%、南大河州は5.8%と6州でブラジル全体の約60%を占めている。
2023年のブラジルの人口に対する14歳以上の労働人口の比率は前年の56.0%から1.6%増加の57.6%に上昇している。最も比率が高いのはサンタ・カタリーナ州の65.9%、次いでゴイアス州64.7%、マット・グロッソ州64.7%に対して比率が低い州はアクレ州の45.7%、北大河州46.6%、マラニョン州は46.7%に留まっている。
2012年~2023年 のブラジル及び各州の平均失業率の推移
2023年 のブラジル各州の非正規雇用比率