ジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)の調査によると、2024年2月の鉱工業部門の企業経営者の景況感を計る企業経営者景況感指数(ICI)は、前月並みの97,4 ポイントと景気判断の分岐点である100ポイントに接近、2022年8月以降で最高の97,4 ポイントを記録している。
昨年12月~今年2月の四半期の平均月間企業経営者景況感指数(ICI)は、1,4ポイント上昇の 96,8ポイントを記録している。
4か月連続の企業経営者景況感指数(ICI)の上昇を経て、今年2月の製造業部門の信頼感指数は安定を保った。この結果は、需要の改善と在庫の正常化の期間を経て、調整が進むことを示唆している。
今後数カ月間、製造業部門の雇用に関してはより明るい見通しが見られるものの、生産や将来のビジネス環境に関しては全体的には慎重な見通しとなっている。
連邦政府による新しい工業政策はまだ製造業界の期待に強い影響を与えておらず、業界はその発展と関連する行動を待っているようだが、雇用に関して楽観的な見方が広がっているのは明るい兆しとなっているとジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)エコノミストのStéfano Pacini氏はコメントしている。
今年2月の同調査の対象となった19セグメントのうち9セグメントで信頼感指数が上昇した。この結果は、現在の状況に対する評価の改善と、今後数カ月に関する予想の悪化を同じ規模で反映している。
現況指数(ISA)は0.2ポイント上昇の98.0ポイントとなり、2022年9月に記録した100.3ポイント以来の高水準となった。一方で期待指数(IE)は0.2ポイント低下し96.8ポイントとなった。
現況指数(ISA)の調査項目のうち、当月に好影響を与えたのは企業の現状を測る項目で1.2ポイント上昇の99.0ポイントとなり、2022年8月に記録した101.1ポイント以来の高水準となった。
逆に、在庫水準は前月よりも0.4ポイント悪化し、99.8ポイントとなった。しかしマイナスの結果にもかかわらず、指標は中立レベルに近いままで推移している。この指標が 100 ポイントを超える場合、業界が過剰な 在庫を抱えて運営されていることを示します。程度は低いが、雇用レベルの勢いを測る指標は 3.7 ポイント上昇し 99.1 ポイントとなった。
今年2 月の製造業部門の設備稼働率 (Nuci) は、 マイナス0.2 ポイント低下の80.8% まで低下しており、分岐点の100ポイントを約20ポインも下回っており、製造業部門は依然としてフル稼働には程遠い水準で推移している。