4月の経済活動指数(IBC-Br)は0.56%上昇(2023年6月16日付けヴァロール紙)

16日ブラジル中銀発表の2023年4月のGDP伸び率の先行指標となる経済活動指数(IBC-Br)は、前月比0.56%増加と3月のマイナス0.15%から一転して増加に転じている。

Valor Data社による22社のコンサルタント会社及び金融機関対象の調査では、最低予想はマイナス1.5%、最高予想は0.6%増加であった。

今年4月の経済活動指数(IBC-Br)は前年同月比3.31%増加、4月の過去12カ月間の累計IBC-Br指数は3.43%増加、今年初め4か月間の累計IBC-Br指数は3.88%増加を記録している。

また今年2月~4月の四半期の平均月間IBC-Br指数は前四半期比1.01%増加を記録している。

2022年4月~2023年4月までの月間経済活動指数(IBC-Br)の推移

2022年4月~2023年4月までの過去12カ月間の累計経済活動指数(IBC-Br)の推移

 

事務局長がSHIMANOオフィスを訪問

6月14日(水)の午後、村田事務局長がSHIMANOオフィスを訪問した。

応対したラテンアメリカの営業マネージャーRogério Tancredi, マーケティング部コーディネーターSarah Shimada、マーケティング部コーディネーターJoão Magalhães及び管理部Fábio Itoと会議所の活動等について意見交換を行った。

懇親朝食会開催

写真左から日伯交流・地場企業促進員会の鈴木ワグネル委員長、講師の小寺 勇輝会頭

日伯交流・地場企業促進員会(鈴木ワグネル委員長)主催の懇親朝食会は、2023年6月15日午前9時からブルーツリープレミアムパウリスタホテルに74人が参加して開催、鈴木ワグネル委員長の開催挨拶の後、講師の小寺 勇輝会頭は、流暢なポルトガル語でテーマ「ブラジルにおける日本の投資の視点:機会とリスク」について、日本企業の経営者、世界を股に掛ける商社マンや実務者としての視点から非常に濃厚な内容の講演を行った。

4月のサービス部門提供量(生産性指標)は、前月比マイナス1.6%(2023年6月15日付けヴァロール紙)

ブラジル地理統計院(IBGE)の月間サービス生産量調査(PMS)の発表によると、2023年4月のサービス部門提供量(生産性指標)は、前月比マイナス1.6%と2月及び3月の累積サービス提供量2.1%増加から一転して大幅なマイナスを記録している。

今年4月のサービス部門生産量は前年同月比2.7%増加、今年初め4か月間の累積サービス提供量は前年同期比4.8%増加、今年4月の過去12か月間の累積サービス提供量は6.8%増加を記録していた。

また今年4月のサービス部門生産量はCovid-19 パンデミック直前の2020年2月の水準を10.5%上回っている一方で、過去最高を記録した2022年12月の水準を依然として2.9%下回っている。

今年4月のサービス部門提供量(生産性指標)のセクター別比較では、5セクターのうち4セクターでマイナスを記録、特に輸送セクターは前月比マイナス4.4%と2月及び3月の累積提供量7.5%増加から一転して大幅なマイナスを記録している。

また情報・通信サービスセクターはマイナス1.0%、教育・研究機関などの公共サービスセクターはマイナス0.6%、その他のサービスセクターはマイナス1.1%を記録した一方で、唯一一般家庭向けサービスセクターは、2月及び3月の累計サービス提供量のマイナス2.2%から1.2%増加に反転している。

2023年2月~4月のセクター別サービス提供量比較表

ゲルダウ社はミナス州の鉱業部門に2025年までに32億レアルの投資予定(2023年6月15日付けヴァロール紙)

鉄鋼メーカーゲルダウ社はミナス州オウロ・プレート郡に所有するミゲル・ブル二エール鉱山の鉄鉱石生産を年間550万トンに引き上げるために、2025年までに32億レアルの投資を予定している。

ゲルダウ社CEOのGustavo Werneck氏は、ミゲル・ブル二エール鉱山で生産される鉄鉱石は、グループ傘下の製鉄所に送られ、国内の粗鋼生産の原料となるが、製造コスト削減で価格競争力の強化につながる。

この32億レアルに達する投資は、ミゲル・ブルニエ鉱山での鉱石採掘能力の拡大、オウロ・ブランコ(MG)の製鉄所に生産物を直接輸送するパイプラインの建設、および工場内で鉱石を処理するための設備の購入に使用される。

ミゲル・ブル二エール鉱山で生産される鉄鉱石生産の一部はバラン・デ・コカイス(MG)、ディビノポリス(MG)、セーテ・ラゴアス(MG)の各製鉄所にも供給される。

含有量が62.0%の鉄鉱石を原材料として使用すれば、低品質の鉱石に比べて必要なエネルギーが少なくなり、鉄鋼生産における炭素排出量が少なくなる可能性があると説明している。

ペトロブラスは卸売業者向けのガソリン価格を1リットル当たり0.13レアル値下げ(2023年6月15日付けヴァロール紙)

ペトロブラス石油公社は、16日から傘下の製油所から出荷される卸売業者向けのガソリンの卸売価格を1リットル当たり0.13レアル下げると発表、最終消費者向けの価格は5.33レアルが見込まれている。

ペトロブラス石油公社のガソリンの卸売価格の0.13レアルの値下げは、傘下の製油所の卸売価格は4.66%の値下げで2.66レアルが見込まれている。

ペトロブラスが最後にガソリン価格の値下げを行ったのは5月16日であり、今年はじめからでは4回の値下げが実施されている。

ガソリンポストで販売されるガソリンの組成として、A ガソリンは73% と無水エタノールは27% の混合が義務付けられていることを考慮すると、消費者価格におけるペトロブラスのシェアは、ポンプで販売される 1 リットルあたり平均 1.94 レアルになる

6月の日伯法律委員会開催

日伯法律委員会(岩尾 玄委員長)主催のオンライン月例会は、2023年6月14日午後4時から5時30分まで69人が参加して開催、司会はクラウジオ・ヴァス副委員長が務めた。

初めにKPMGのAna Palma パートナーとGEORGE WILLIAN DE PAULA RODRIGUESパートナーは、テーマ『ADC 49 – 商品輸送業務に関する ICMS』“ADC 49 – ICMS nas operações de transferência de mercadorias”。続いてPwCのMICHELA CHINパートナーとGRAZIELA BATISTA移転価格担当ディレクターは、テーマ『暫定措置 1.152/22 の法律への移行 – 影響と次のステップ』“Conversão em lei da Medida Provisória 1.152/22 – Impactos e próximos passos”についてそれぞれ講演した。

セミナービデオ視聴は右クリック→Acesse aqui

PDF anexos:
1. “Atualidades em preços de transferência”
2. “ADC 49 – ICMS nas operações de transferência de mercadorias”

S&Pは、ブラジルのBB-格付け見通しを安定的からポジティブに変更(2023年6月14日付けヴァロール紙)

米国の格付け会社S&Pは、ブラジルのBB-格付け見通しを安定的からポジティブに変更した。

S&Pによると、ブラジルのソブリン信用格付け見通しの改善は、ブラジルの財政・金融政策の安定性に対する確実性が高まっている兆候を反映しているとい変更理由を説明している。

リスク格付け会社S&Pグローバル・レーティングスは、14日午後に発表した決定で、ブラジルの格付け「BB-」の見通しを「安定的」から「ポジティブ」に変更した。

ブラジルの格付け“BB-”は2019年以降続いていたが、S&Pはビッグ3格付け会社の中で唯一「安定的」から「ポジティブ」に変更した。

S&Pによると、ブラジルのソブリン信用格付け見通しの改善は、財政・金融政策の安定性がより確実になっている兆しを反映しており、依然として低いブラジル国内総生産(GDP)成長見通しに恩恵をもたらす可能性がある。

新たな財政枠組みに継続的なGDP成長が加わることで「公的債務負担が予想よりも低くなり、それが金融緩和を支援し、国の純対外地位を維持する可能性がある」とS&Pは指摘している。

S&P によれば、「安定的」から「ポジティブ」への変更は、行政府、立法府、司法府の間の広範な抑制と均衡に基づく安定した政策策定によるブラジルの強靱な制度構造のビジョンを強化するものと説明している。

S&Pは依然として、今後のブラジルの格付けについて考えられる2つのシナリオを次のように説明。 今後 2 年間でブラジルの信用格付けが引き上げられる可能性があるためには、ブラジルの金融機関は公的口座の脆弱性を封じ込め、より良い経済成長に向けたシナリオを準備することを目的とした現実的な経済政策を実施する必要がある。 その鍵となるのは追加構造改革の可決であり、その中には現在議論されている税制改革も含まれている。

S&Pは、ネガティブなシナリオの場合として、政策枠組みが不十分であったり、政策の実行が不十分で成長が制限され、更なる財政悪化と予想を上回る債務拡大につながる場合には、今後2年間は見通しを安定的に修正する可能性があると指摘している。

 

6月の企業経営者の景況感指数(Icei) は、3 カ月連続での前月比割れから一転して上昇に転じる(2023年6月14日付けヴァロール紙)

製造業部門の企業経営者対象の全国工業連盟(CNI)調査によると、2023年6月の企業経営者の景況感指数(Icei) は、前月比1,2ポイント上昇の50,4ポイントと判断基準の分岐点となる50ポイントを若干上回った。

6月の企業経営者の景況感指数(Icei)調査は、6月1日から7日にかけて全国工業連盟(CNI)加盟の製造企業1.382社を対象に実施された。

今年3月~5月の企業経営者の景況感指数(Icei)調査では、3カ月連続で前月比割れを起こしていたうえに、今年初めから分岐点の50ポイント前後で推移していた。

CNI経済分析担当のMarcelo Azevedo部長は、企業経営者のブラジルの現状の経済状況の見方は芳しくないが、今年下半期からのブラジル経済の回復を予想している。

「この調査でこの低い評価と肯定的な期待の理由は明確にされていないが、13.75%に達する高金利によって産業活動が大きな打撃を受けていることは判明している。その他の阻害要因として高水準の債務不履行と一般家庭の債務」とエコノミストは説明している。

CNI の調査では、2023 年 5 月から 6 月にかけてすべての ICEI 構成要素の進歩が示されている。現状指数は 1.1 ポイント上昇して 44.2 ポイントとなりました。

上昇にもかかわらず、同指数は依然分岐点の50ポイントを下回っており、ビジネスマンが過去6カ月間に比べて現在の業況が悪化していると見ていることを示唆している。 しかし、業界評価における悪化の認識は5月ほど強くなく、また広く広がっている。

今後6か月間の企業経営者の景況感見通し指数(IE) は1,3ポイント上昇の53,5ポイントと分岐点の50ポイントを上回っており、先行き楽観的な見方が出てきている。

ブラジル経済の先行き見通感指数は1,9ポイント上昇の47ポイントと分岐点の50ポイントを下回っている。

 

4月の一般小売販売は前月比0,1%増加(2023年6月14日付けヴァロール)

ブラジル地理統計院(IBGE)の月間小売調査(PMC)によると、2023年4月の自動車や建材部門を除くインフレ指数を差引いた実質一般小売販売量は、前月比0,1%増加を記録している。

また今年4月の一般小売販売量は前年同月比0,5増加、今年初め4か月間の累積一般小売販売量は前年同期比1,9増加、今年4月の過去12か月間の累積一般小売販売量は0,9増加を記録している。

今年4月の自動車及び建材を含む広範囲小売販売は前月比マイナス1,6%増加、前年同月比3,1%増加、過去12か月間では3,3%増加を記録している。

今年4月の一般小売販売量は前月比0,1%増加を記録して今年初めからか月ん族で増加を記録。今年1月の一般小売販売量は前月比3,8%増加、2月は0,0%、3月は0,8%増加していた。

今年4月の実質一般小売販売量が前月比のセクター別調査では、調査対象の8セクターの内5セクターでマイナスを記録、特に事務用品・情報通信機器セクターは前月比マイナス7,2%、繊維・衣類・履物セクターはマイナス3,7%、燃料・潤滑油セクターはマイナス1,4%、家具・家電セクターはマイナス0,5%を記録している。

また今年4月の広範囲小売販売量の前月比のセクター別調査では、四輪・二輪・部品セクターはマイナス5,9%、建材セクターはマイナス0,8%を記録している。

2023年4月の一般小売販売セクター別の販売量推移