中銀の発表によると、2020年5月の経常収支は13億2,600万ドルを計上したにも関わらず、中銀は31億ドルの黒字を予想していた。昨年5月の経常収支は13億8,500万ドルの赤字を計上していた。
今年初め5か月間の経常収支は、前年同期の183億3,800万ドルの赤字から一転して113億3,400万ドルの黒字を計上している。今年6月の経常収支は20億ドルの黒字を中銀では予想している。今年5月の過去12か月間の経常収支は、GDP比2.54%に相当する424億4,700万ドルの赤字を計上したが、今年4月のGDP比2.63%の赤字を下回った。
中銀の3月に発表した四半期インフレレポート(RTI)では、2020年の経常収支はGDP比2.5%に相当する410億ドルの赤字を予想していた。明日発表の四半期インフレレポート(RTI)では、今年第2四半期の経常収支予想を発表する。
今年5月の海外投資家による対内直接投資額は、25億5,200万ドルと予想の15億ドルを大幅に上回っている。昨年5月の対内直接投資額の82億6,400万ドルの1/3以下に留まった。
また今年初め5か月間の海外投資家による対内直接投資額は、205億9,500万ドルと昨年同期の316億5,900万ドルを100億ドル以上下回っている。
今年5月の過去12か月間の海外投資家による対内直接投資額は、GDP比4.04%に相当する674億9,500万ドルと4月のGDP比4.27%から減少しているが、5月の過去12か月間の経常収支赤字のGDP比2.54%を充分カバーする対内直接投資額となっている。中銀が3月に発表した四半期インフレレポート(RTI)では、2020年の対内直接投資額はGDP比5.6%に相当する600億ドルを見込んでいる。
今年5月の海外投資家によるブラジル国内の金融投資残高はマイナス15億5,000万ドルと4月の80億3,800万ドルに続いて2か月連続で金融投資が減少、昨年5月の金融投資はマイナス24億5,000万ドルを記録していた。、
今年5月の海外投資家によるブラジル企業への株投資総額はマイナス17億900万ドル、3月に発表した四半期インフレレポート(RTI)では、今年の株式投資残額は50億ドルのプラスが予想されている。
今年5月の外資系企業の利益・配当金の本国送金残は、3,200万ドルと昨年5月の22億4,100万ドルの1/7に留まっている。また今年初め5か月間では、前年同期の130億4,400万ドルの半分以下の61億7,500万ドルに留まっている。中銀では今年の外資系企業の利益・配当金の本国送金を250億ドルと予想している。
今年5月のブラジル人の海外旅行での支出総額は、2億ドルと昨年同月の14億7,100万ドルとの1/7に留まっている。前期同様に一方外国人の今年5月のブラジル国内の支出は1億1,300万ドルと昨年同月の4億1,800万ドルの20%強に留まっている。今年5月の旅行収支は8,700万ドルの赤字を計上している。今年のブラジル人の海外旅行での支出総額は70億ドルが見込まれている。