大手銀行は中銀のオープンバンキング化推進に抵抗

中銀は民間銀行の競争促進によるクレジット金利低下を目的に、オープンバンキング化推進する目的で、銀行が自社の顧客データへの接続方式を第三者に開放するオープン APIを図るが、大手銀行の抵抗にあっている。

中銀は今年1月末にオープンバンキング化推進するための公聴会を開催、中銀は今年上半期末までにオープンバンキングに関する法令の整備を進める予定となっている。

ブラジル銀行協会連盟(Febraban )は、銀行が作成したいわばコピーキーをアクセス権限として、信頼できるサードパーティーに渡し、銀行の保有するデータをサードパーティーが参照したり、取引指示したりすることを可能にするオープン APIに制限するために有料化を要求している。

大手銀行は、フィンテック企業などのサードパーティーに対して、銀行が顧客データへのアクセスを許可することで、自らが保有するデータを最大限活用し、利便性の高い顧客サービスや付加価値の高い金融商品の提供をサードパーティーと連携して行うことが可能となるために、フィンテック企業への投資を活性化させている。

フィンテック企業Matera社のカルロス・ネット社長は、大手銀行は自社のクレジットシステム変更に時間がかかるために、中銀は均整の取れたオープンバンキングに関する法令作成の必要性を指摘している。(2020年3月2日付けエスタード紙)

INSSの給付手続き遅れで特に高齢者や障害者にダメージ

年金・恩給改革法案が国会で承認されて3カ月が経過しているにも関わらず、2018年から急増して既に138万件に達している年金・恩給、障害保険などの受給審査の遅延解消が遅れている。最低サラリーの3倍までの年金受給者は全体の98%に達している。

今年1月末の45日以上遅れている年金・恩給などの受給申請者138万人のうち高齢者並びに低所得層の障害者総数は、申請者全体の35.5%に相当する48万9,863人に達している。

また受給審査が45日以上遅れている障害者は42万271人、出産手当の支払い遅延は10万8,416人、年金積立金期間による年金申請者の受給審査遅れは40万853人に達している。

連邦政府は受給審査の遅延解消のために、退役軍人の動員を検討していた経緯があった。ジャイール・ボルソナロ新政権発足で2018年から年金受給申請が急増しているにも関わらず、社会保障院(INSS)の年金・恩給審査の分析要員が申請数に追い付かず、138万件の審査遅延に結び付いている。

また社会保障院(INSS)の138万件の年金・恩給審査遅延の一因として、2019年に5,700人に及ぶ職員が年金入りで離職、INSSの全職員の20%に相当する職員が健康問題で休職している。

退職や年金、提供されたサービス、業務上の事故、会計などの社会保障関連の統計管理、社会保障給付金と請求処理を担当する公的機関であるDATAPREV社は民営化リスト入りしている。(2020年3月1日付けエスタード紙)

今年1月の失業率は11.2%に減少

ブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)によると、2019年11月~2020年1月の月間平均失業率は、11.2%と2019年8月~10月の月間平均失業率12.0%から大幅に減少している。

今年1月末のブラジル全国の失業者総数は1,190万人に減少した一方で、労働手帳に記載されない非正規雇用の労働人口に占める比率は40%を維持しており、依然として正規雇用は狭き門となっている。

2019年11月~2020年1月の労働手帳に記載される民間の正規雇用は50万4,000人増加。今年1月の全国法人登録台帳(CNPJ)に登録している自営業者は、増加傾向を示している一方で、家族農業の人口は減少傾向を示している。

ブラジル全国の労働人口は9,400万人、そのうち非正規労働者は3,830万人、平均サラリーは2,361レアルに留まって1年前の水準を下回っているとTendencias Consultoria社アナリストのThiago Xavier氏は指摘している。(2020年2月29日付けエスタード紙)

事務局便り JD-018/20 ブラジルにおける新型コロナウイルス(感染2例目)

JD-018/20

2020年3月2日

会員企業各位

ブラジル日本商工会議所

事務局

 

下記の通り新型コロナウィルスに関する貴重な情報を在サンパウロ総領事館より頂きましたので、会員企業の皆様へ共有させて頂きます。

 

なお今週3月5日(木)の業種別部会長シンポジウムについては、予定通りの開催で現在準備を進めておりますが、

今後の動向を冷静かつ慎重に状況を判断し、万一開催に変更がありましたら開催前に皆様へご連絡させて頂きます。

 


—–Original Message—–

From: 在サンパウロ日本国総領事館 [mailto:sp@mailmz.emb-japan.go.jp]

Sent: Saturday, February 29, 2020 10:00 PM

To: secretaria@camaradojapao.org.br

Subject: ブラジルにおける新型コロナウイルス(感染2例目)

 

 2月29日,ブラジル保健省はサンパウロ州において,新たにイタリア渡航歴が有

る32歳の男性1名に新型コロナウイルスの症例が確認された旨発表しました。

 

●新規確定症例:1件(サンパウロ在住,32歳,男性,イタリア渡航歴有り)

(累計確定症例:2件)

 

●疑い症例:182件(2月28日現在)

 

<伯国保健省の発表:

https://www.saude.gov.br/noticias/agencia-saude/46461-brasil-confirma-2-caso

-importado-de-coronavirus>

 

 

 万が一当局に隔離され,援護が必要な場合は最寄りの大使館,総領事館,または領

事事務所までご連絡下さい。

 

・在ブラジル大使館(https://www.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

(連邦区,ゴイアス州,トカンチンス州)

 

・在サンパウロ総領事館

https://www.sp.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

(サンパウロ州,マト・グロッソ州,マト・グロッソ・ド・スール州,三角ミナス地

域)

 

・在クリチバ総領事館

https://www.curitiba.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

(パラナ州,サンタ・カタリーナ州)

 

・在ベレン領事事務所(https://www.belem.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.

html)

(パラ州,マラニョン州,アマパ州,ピアウイ州)

 

・在リオデジャネイロ総領事館

https://www.rio.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

(リオ・デ・ジャネイロ州,エスピリト・サント州,ミナス・ジェライス州)

 

・在ポルトアレグレ領事事務所

https://www.curitiba.br.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000040.html

(リオ・グランデ・ド・スール州)

 

・在マナウス総領事館

https://www.manaus.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

(アマゾナス州,ロンドニア州,ロライマ州,アクレ州)

 

・在レシフェ総領事館

https://www.recife.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

(セアラー州,リオ・グランデ・ド・ノルテ州,セルジッペ州,ペルナンブコ州,ア

ラゴアス州,バイア州,パライバ州)

 

【参考】

新型コロナウイルスに関するQ&A【厚生労働省】

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_q

a_00001.html

 

【問い合わせ先】

在サンパウロ日本国総領事館 領事部

 電話  (55-11)3254-0100

 メール  cgjassist@sp.mofa.go.jp

 

※「たびレジ」簡易登録された方でメール配信を停止したい方は、以下のURLから停

止手続きをお願い致します。

  https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/simple/delite

※ ご帰国,他国に転居等されておられ,帰国(転居)届がお済みでない場合は,誠

に恐れ入りますが,以下のとおり手続きをお願いします。

<帰国>

 紙で在留届を提出された方は,当館にFAX,メール等で帰国届を提出して下さい。

 ORRnetを利用されている方は以下のURLから手続きをお願いします。

  https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html

 

<転居>

 最寄りの在外公館に紙で提出するかORRnetを利用して在留届の提出をお願いしま

す。

JD-018/20

2020年3月2日

会員企業各位

ブラジル日本商工会議所

事務局

 

下記の通り新型コロナウィルスに関する貴重な情報を在サンパウロ総領事館より頂きましたので、会員企業の皆様へ共有させて頂きます。

 

なお今週3月5日(木)の業種別部会長シンポジウムについては、予定通りの開催で現在準備を進めておりますが、

今後の動向を冷静かつ慎重に状況を判断し、万一開催に変更がありましたら開催前に皆様へご連絡させて頂きます。

 


—–Original Message—–

From: 在サンパウロ日本国総領事館 [mailto:sp@mailmz.emb-japan.go.jp]

Sent: Saturday, February 29, 2020 10:00 PM

To: secretaria@camaradojapao.org.br

Subject: ブラジルにおける新型コロナウイルス(感染2例目)

 

 2月29日,ブラジル保健省はサンパウロ州において,新たにイタリア渡航歴が有

る32歳の男性1名に新型コロナウイルスの症例が確認された旨発表しました。

 

●新規確定症例:1件(サンパウロ在住,32歳,男性,イタリア渡航歴有り)

(累計確定症例:2件)

 

●疑い症例:182件(2月28日現在)

 

<伯国保健省の発表:

https://www.saude.gov.br/noticias/agencia-saude/46461-brasil-confirma-2-caso

-importado-de-coronavirus>

 

 

 万が一当局に隔離され,援護が必要な場合は最寄りの大使館,総領事館,または領

事事務所までご連絡下さい。

 

・在ブラジル大使館(https://www.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

(連邦区,ゴイアス州,トカンチンス州)

 

・在サンパウロ総領事館

https://www.sp.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

(サンパウロ州,マト・グロッソ州,マト・グロッソ・ド・スール州,三角ミナス地

域)

 

・在クリチバ総領事館

https://www.curitiba.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

(パラナ州,サンタ・カタリーナ州)

 

・在ベレン領事事務所(https://www.belem.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.

html)

(パラ州,マラニョン州,アマパ州,ピアウイ州)

 

・在リオデジャネイロ総領事館

https://www.rio.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

(リオ・デ・ジャネイロ州,エスピリト・サント州,ミナス・ジェライス州)

 

・在ポルトアレグレ領事事務所

https://www.curitiba.br.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000040.html

(リオ・グランデ・ド・スール州)

 

・在マナウス総領事館

https://www.manaus.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

(アマゾナス州,ロンドニア州,ロライマ州,アクレ州)

 

・在レシフェ総領事館

https://www.recife.br.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

(セアラー州,リオ・グランデ・ド・ノルテ州,セルジッペ州,ペルナンブコ州,ア

ラゴアス州,バイア州,パライバ州)

 

【参考】

新型コロナウイルスに関するQ&A【厚生労働省】

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_q

a_00001.html

 

【問い合わせ先】

在サンパウロ日本国総領事館 領事部

 電話  (55-11)3254-0100

 メール  cgjassist@sp.mofa.go.jp

 

※「たびレジ」簡易登録された方でメール配信を停止したい方は、以下のURLから停

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  https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/simple/delite

※ ご帰国,他国に転居等されておられ,帰国(転居)届がお済みでない場合は,誠

に恐れ入りますが,以下のとおり手続きをお願いします。

<帰国>

 紙で在留届を提出された方は,当館にFAX,メール等で帰国届を提出して下さい。

 ORRnetを利用されている方は以下のURLから手続きをお願いします。

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<転居>

 最寄りの在外公館に紙で提出するかORRnetを利用して在留届の提出をお願いしま

す。

 

NGK社の田辺宏之社長一行が訪問

帰国するCeramica e Velas de Ignicao NGK do Brasil Ltda.の田辺宏之社長夫妻と後任の出岡社長は2020年2月28日に商工会議所を訪問、田辺宏之社長夫妻は応対した平田藤義事務局長に帰国挨拶、後任の出岡社長は着任挨拶を行った。

Narumi Tanabe, Hiroyuki Tanabe e Yuki Izuoka

Foto: Rubens Ito / CCIJB

回章 CIR-027/20  2020年上期業種別部会長シンポジューム プログラムのご案内

                          CIR-027/20
                          2020年2月28日
会員各位
                          ブラジル日本商工会議所
                          総務委員会 委員長 讃井 慎一
                          企画戦略委員会 委員長 松崎 治夫

        2020年上期業種別部会長シンポジューム プログラムのご案内

拝啓 時下益々ご清栄のこととお慶び申上げます。

総務委員会と企画戦略委員会の共催で恒例の業種別部会長シンポジュームを2020年3月5日(木曜日)に、下記のとおりのプログラムで開催致します。

テーマ:「2019年の回顧と2020年の展望」 副題:「ビジネス環境改善に期待、いま為すべきこと」
日時:   2020年3月5日(木曜日)
13時~18時 シンポジューム(途中コーヒーブレイクが入ります)
18時~19時 懇親会(カクテルパーティー)               
日・ポ語同時通訳付き

会 場: ホテル チヴォリ・サンパウロ モファレッジ
(Tivoli São Paulo Mofarrej – Alameda Santos, 1437 – Tel: (11) 3146-5900)
参加費:
シンポジュームのみ 無料(コーヒーブレイク含む、日ポ語同時通訳付き)
懇親会(カクテルパーティー) お一人様90レアル。

シンポジューム(無料)に併せて懇親会(カクテルパーティー:90レアル)へのお申込は以下事務局までお願い申上げます。

参加お申込み先: 事務局カリーナ宛 (secretaria@camaradojapao.org.brまたは 電話:3178-6240) 。
 ※カクテルにご参加の場合3月3日(火)までに事務局(Av. Paulista, 475 13階)あるいは銀行振り込みでお支払下さい。なお3月3日以降のカクテルへの参加キャンセルは返金されません。3月3日以降のキャンセルの際、カクテル代が未払いの場合には、カクテル代の請求はそのまま行われますのでご理解の程、何卒よろしくお願い致します。

※銀行振り込みの場合、E-mail: secretaria@camaradojapao.org.brにて振り込み証明書をお送り願います。
口座番号
Banco Bradesco
Agência: 0895
C.c: 7966-9
CNPJ : 61.009.031/0001-06
Câmara de Comércio e Indústria Japonesa do Brasil

発表順序:(発表者および発表順は必要に応じ変更の可能性も御座いますので予めご承知おき下さい)
前半の司会: 讃井慎一(さぬい しんいち)総務委員長
13:00~13:05    開会挨拶      村田 俊典 会頭
    
13:05~13:35    ①   金融部会     東 邦彦(ひがし くにひこ)    部会長         (東京海上保険)
13:35~14:00     ②   貿易部会     有村 俊一(ありむら しゅんいち)    副部会長    (島津製作所)
14:00~14:25    ③   機械金属部会     山田 佳宏(やまだ よしひろ)    部会長     (三菱重工)
14:25~14:50     ④   自動車部会     佐藤 修 (さとう しゅう)    部会長代理    (ホンダ)
14:50~15:15     ⑤   コンサルタント部会      吉田 幸司(よしだ こうじ)    部会長     (KPMG)
xxxxxxxxx コーヒーブレイク (15分) xxxxxxxxxxxx    
後半の司会: 芦刈 宏司 (あしかり ひろし)企画戦略 副委員長
15:30~15:55     ⑥   化学品部会      青木 宏文(あおき ひろふみ)    部会長    (住友化学)
15:55~16:20     ⑦   電機・情報通信部会     髙田 正純(たかた まさずみ)    部会長    (NEC)
16:20~16:45     ⑧   食品部会      佐々木 達哉(ささき たつや)    部会長    (味の素)
16:45~17:15    ⑨   運輸サービス部会      今安 毅(いまやす つよし)    副部会長     (JAL)
17:15~17:45    ⑩   生活産業部会      大滝 守(おおたき まもる)
大島 一仁 (おおしま かずひと)    部会長代理
副部会長    (HOSS建設)
(クラシキ)
17:45~17:50       講評     野口 泰(のぐち やすし)総領事    在サンパウロ日本国総領事館
17:50~18:00       閉会の辞     讃井慎一(さぬい しんいち) 総務委員長            

                                        以上

大王製紙及び丸紅は、ブラジルSanther社の全株式買収

大王製紙及び丸紅は、ブラジルのSanther社の全株式を23億レアルで間接的に取得することで合意。3世代続くHaidar一族が所有するSanther社の株式は、大王及び丸紅がそれぞれ51.0%及び49.0%出資するブラジルの共同投資会社であるH&PC BRAZIL PARTICIPAÇÕES S.A.を通じて100%取得する。

大王及び丸紅が共同でブラジル市場に新規参入する要因として、ブラジルは世界4位の衛生用品並びにパーソナルケアマーケットであり、ブラジル国内の人口増加及び経済成長が著しく、今後もパーソナルケアを始めとした消費財への需要増加が大いに見込まれる魅力的な市場であると判断した。

トイレットペーパー「Personal(ペルソナル)」やキッチンペーパー「Snab」ブランドを擁するSanther社は、2018年から5億レアルに達する負債返済のための事業再編に取り掛かっていた経緯があった。

ブラジルのH&PC市場は、世界有数の市場規模で過去5年間での衛生用紙は年率平均で5.6%、紙おむつは5.4%の伸び率を記録、人口増加や生活水準向上に伴うH&PC普及率上昇で今後も継続的な市場拡大が見込まれている背景がある。

世界の衛生用品並びにパーソナルケアのマーケット規模は1,800億ドルに達しており、今後数年間の平均伸び率は3.0%増加予想、ブラジルのマーケット規模は米国並びにヨーロッパ、中国について世界4位を確保している。

Santher社は1938年設立、ブラジルにおいて衛生用紙及びベビー用おむつや生理用ナプキン等のパーソナルケア商品を製造・販売、創業80年以上の歴史があり、Santher製品のブラジル全土におけるブランド認知度は非常に高く、特に現地消費者から高く評価されている「Personal(ペルソナル)」ブランドにより、H&PC市場のリーダーとしての確固たる地位を築いる。

大王製紙の今回のSanther社買収は長期ビジョンに基づいた戦略で、今回の買収ではパーソナルケアを始めとした消費財への需要増加が大いに見込まれるブラジル市場へ進出する絶好の機会と捉えている。

また丸紅は、衛生用紙及び紙おむつや生理用ナプキン等のH&PC製品の海外展開を新たな成長機会と捉え、H&PC事業を通じて高品質な商品を提供、衛生的な環境と安心・快適な生活の実現に寄与する意向を示している。

最近のブラジルの紙・パルプ業界は再編が進んでおり、2018年にはFeffer一族が所有するブラジル製紙業界2位のSuzano Papel社は、業界トップのFibria社を278億レアルの株式交換で吸収合併に成功、時価総額で世界最大の短繊維パルプメーカーが誕生。アジア系企業RGE社も、サンパウロ州に本社を置くパルプメーカーLwarcel社を買収している。

また2019年にはブラジル国内でのユーカリ植林事業のM&Aが活性化しており、CMPCグループ傘下のSoftys社はSepac社を13億レアルで買収していた。(2020年2月28日付けエスタード紙)

今年1月の財政プライマリー収支は441億レアルを記録

2020年1月の中銀並びに国庫庁、社会保障院(INSS)で構成される中央政府の財政プライマリー収支は441億2,400万レアルの黒字を計上、統計を取り始めた1997年以降では最高の財政プライマリー収支黒字を記録している。

今年1月の中央政府の財政プライマリー収支は予想を大幅に上回る黒字を記録したにも関わらず、今後年末までは継続しないと国庫庁のマンスエット・アルメイダ長官は指摘している。

今年1月の国庫庁のインフレ指数を差引いた実質歳入総額は、前年同月比6.4%増加の1,516億9,100万レアルを記録、一方歳出総額は各省庁の歳出削減効果で3.3%減少の1,075億6,700万レアルに留まった。

2020年の中銀並びに国庫庁、社会保障院(INSS)で構成される中央政府の財政プライマリー収支の許容目標赤字は1241億レアルに据え置かれるが、今年1月の地方政府(州・市)への交付金支出総額は、前年同月比10.7%減少の222億7,600万レアルに留まっている。

今年1月中旬の中国湖北省武漢市が発生源の新型コロナウイルス発生の影響で、鉄鉱石や原油、大豆などの農産物の国際コモディティ価格は大幅な下落に転じており、今年のブラジルの輸出の大幅な減少が避けられないと予想されており、今後の中央政府の財政プライマリー収支の行方は不透明となっている。

今年1月の過去12カ月間の中央政府の支出総額はGDP比4.3%に相当する3,199億レアル、そのうち社会保障院(INSS)の年金・恩給受給者受給者向け社会保障院医療福祉制度(RGPS)支出総額は2,190億レアルを占めていた。

毎年1月の中央政府の財政プライマリー収支は伝統的に黒字を記録しているが、2017年1月は200億レアル、2018年333億レアル、2019年313億レアル、今年は441億レアルの黒字を記録している。(2020年2月28日付けヴァロール紙)

K2 Frontier社の今庄啓二代表が訪問

K2 Frontier社の今庄啓二代表並びにtks brasil社の平野司代表(ジェトロ中小企業海外展開現地支援プラットフォームコーディネーター)が2020年2月28日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長と新型コロナウイルスの影響による世界やブラジル経済の今後の動向について意見交換。今庄氏がグローバル会員としてメンバーを務める海外の日本人起業家のネットワークである一般社団法人WAOJE(https://waoje.net/)の活動について説明した。

PdfWAOJEの紹介パンフレット

WAOJEサンパウロ支部の連絡先https://www.facebook.com/Waoje-Sao-Paulo-258350258148950/

左からtks brasil社の平野司代表/K2 Frontier社の今庄啓二代表/平田藤義事務局長