ホームブローカーが22万人突破

4月のサンパウロ証券取引所(Bovespa)のオンラインシステムを通して株売買を行なっている個人投資家であるホームブローカー数は前月の20万9,585人から22万273人と引続き増加傾向を続けている。 4月のホームブローカーによる株取扱高は278億7,000万レアル、一人当たりの平均取扱高10万525レアルとなっている。

サンパウロ証券取引所の取扱高のうちで、ホームブローカーの株売買比率は前月の11.39%から11.96%と比重が高くなってきており、売買額は低いが売買取扱件数では全体の29.60%から31.15%に増加してきている。(2008年5月7日付けヴァロール紙)

トカンチンスのミランダ州知事来聖で打合せ

5月7日午後にトカンチンス州のマルセロ・ミランダ州知事が参加する9日の懇親昼食会での講演会開催の打合せに、トカンチンス州政府のカールラ・ボルジェス州知事補佐官、カルロス・アウグスト広報担当重役、フェリザルド・サントス公安課長、レオナルド・儀典補佐官が商工会議所を表敬訪問、平田事務局長、日下野総務担当と懇親昼食会でのミランダ知事の講演準備などについて打合せを行った。

左から日下野総務担当/平田事務局長/トカンチンス州政府のボルジェス補佐官/アウグスト広報担当重役/サントス公安課長/レオナルド儀典補佐官

輸出促進特区では5年間の所得税免税

ブラジル北部並びに北東地域からの輸出を促進するために設けられた輸出促進特区(ZPEs)に関する暫定令418号が下院議会で承認され、ZPE内の企業に対して5年間の所得税が免税される。

連邦政府が下院へ提出した暫定令では所得税の75%の減税要請であったが、承認されたテキストでは初めの5年間の所得税免税後の引続き5年間の75%減税に適用される。

初めの暫定令では製造品の80%以上の輸出が義務付けされていたが、他地域のZPEsへの販売も輸出同等と扱われて免税扱いを受けるが、20%までの国内販売に対しては通常通りの税制が適応されるが、更に上院議会での承認が必要となっている。(2008年5月7日付けエスタード紙)

第1四半期の鉱工業成長率が鈍化

今年第1四半期の鉱工業部門の成長率は前期比0.4%と僅かに増加したが、3ヶ月間では前年同期比6.3%増加している。

第1四半期の鉱工業部門の内訳は資本財が前年同期比17.1%、中間財6.0%、耐久消費財13.6%、非耐久消費財が1.2%とそれぞれ増加したために、生産にはブレーキはかかっていない。

国内景気が好調を維持、格安長期ローン拡大、雇用の増加、実質賃金の上昇など経済成長率増加のシナリオで今後も堅調に推移すると予想されているが、食料品価格上昇によるインフレ圧力やSelic金利上昇に伴う金利の影響による景気動向を注意深く見守る必要がある。(2008年5月7日付けエスタード紙)

今年の中国との貿易収支赤字は3倍増

昨年のブラジルから中国への輸出の70%は鉄鉱石、石油関連性製品や穀物類であったが、今年もこの傾向は続いており、アジア諸国の経済成長率は低下傾向にあるにも関わらず、今年も大幅な輸出増加が見込まれている。

しかし2001年の中国製輸入製品は30億ドルであったが、昨年は230億ドルに増加して貿易収支は18億7,000万ドルの赤字に転落、今年4月までの貿易収支はすでに20億900万ドルの赤字を計上しており、昨年の3倍に達する可能性がある。

今年の中国との貿易赤字は50億ドルから60億ドルが見込まれており、特に設備投資用機械・装置、工業用部品が輸入の50%以上を占め、消費財の大幅な増 加も予想されており、また安価な中国製品の増加で米国並びにアルゼンチン市場でブラジル製品の価格競争力が失われてきている。(2008年5月6日付け ヴァロール紙)

ツピー油田の操業は2009年の前倒し

ペトロブラスはツピー油田の操業を1年前倒しの2009年に計画変更、来年第1四半期から日産2万バレルの原油を生産、2010年には日産10万バレルに引上げ、またカリオカ油田では4〜5年以内の操業開始を予定している。

ペトロブラスは昨年11月にツピー油田の埋蔵量を80億バレルに達する可能性を発表、6月にはツピー油田開発投資総額を1,127億ドルに引上げる計画であるが、更にプラットフォーム6基の建設が必要となっている。

ペトロブラスの3月の原油生産は日産234万バレルであるが、ツピー油田など生産が軌道に乗れば、2015年には420万バレルに達すると見込まれている。(2008年5月6日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

ヴェーレはアポロ鉄鉱山を僅か1億4,500万ドルで購入

ヴァーレ社は鉄鉱石埋蔵量が10億トンと見込まれているアポロ鉄鉱山を僅か1億4,500万ドルで買収、これは2004年から固定価格交渉を続けてきて結果、埋蔵量1トン当たり0.10ドルと破格の低価格で買収に成功している。

今年1月にウジミナス製鉄がJ.Mendes鉱山の買収価格は鉄鉱石1トン当たり1.19ドルでアポロ鉱山の約12倍の価格、アングロ・アメリカンが MMX鉱業の1部買収したときの価格はロジスティックコストを含んだ価格は1トン当たり4.70ドルと比較にならない価格となっている。

アポロ鉄鉱山の買収で隣接するガンダレラ鉱山と合わせた鉄鉱石の埋蔵量は50億トンに達して、年産2,500万トンの生産を予定しているが、投資額は21億ドルに達すると見込まれている。(2008年5月6日付けエスタード紙)

第1四半期の鉱工業は2004年以来の好調を維持

今年第1四半期の鉱工業部門は国内景気の好調維持で売上、労働時間並びに雇用部門でそれぞれ増加したが、設備稼働率は生産性アップで0.1ポイント下げている。

今年初めの4ヶ月間の鉱工業部門の売上は前年同期比1.8%、労働時間は2.1%、雇用率は1.1%それぞれ増加したが、3月の設備稼働率は前年同月比1.1%減少、自動車工業部門の伸び率が第1四半期の50%に相当する伸び率を示している。

3月の鉱工業部門の売上は前月比0.5%と僅かに減少して7ヶ月連続の伸び率を中断したが、前年同月比では1.7%、前年第1四半期比では7.6%とそれぞれ増加、第1四半期の部門別では自動車工業、設備投資用機械・装置並びに金属工業の3セクターで増加率の64.4%を占めている。(2008年5月6日付けエスタード紙)

前川製作所のアルジャ新工場披露パーティに平田事務局長が参加

ブラジル進出40年の今年はサンパウロ市とジアデマ市に二分していた製造工場をサンパウロ市から 40キロメートルのアルジャ市に移転、5月6日に開催された新工場披露パーティには日本本社の前川正雄名誉会長、中章社長など400人が参加、商工会議所からは平田藤義事務局長がお祝いに駆けつけた。

ブラジル前川製作所は大手飲料・食品加工会社、石油化学関連企業へ冷凍設備や各種ガスの圧送設備、石油採掘のプラットフォームに設置する随伴ガス圧縮設備、天然ガス冷却装置などの大型コンプレッサーユニットを製造している。

ドルの為替で輸出家具が壊滅的打撃

サンタ・カタリーナ州の家具輸出で成立っているサン・ベント・ド・スール市の老舗家具会社Zipperer社は、ここ数年に亘りドル安の為替で家具輸出で壊滅的な打撃を受けて、85年の伝統を誇る家具店の閉鎖に追込まれた。

同地域の家具企業は2006年には403企業を数えたが、昨年は88社が閉鎖して315社まで減少、同市の経済は壊滅的な打撃を被っているが、Zipperer社は全製品を輸出していたために、身動きが取れなくなっていた。

しかし輸出比重を低下して国内マーケット向けに転向した家具会社は利益こそ計上していないし、同市の家具企業数も減少したが、昨年の総売上は6億 9,280万レアルで前年の5億1,230万レアルから増加したが、赤字は前年の1,640万レアルから3,030万レアルに増加して厳しい経営が続いて いる。(2008年5月4日付けヴァロール紙)