2021年第1四半期の業務・会計監査開催

2021年第1四半期の業務・会計監査は、2021年5月6日午前11時から開催。監事会から二宮正人監事会議長 (Advocacia Masato Ninomiya)、佐藤マリオ監事(Global Link Consultoria)、財務委員会から福元信義委員長(副会頭、Banco MUFG Brasil)、事務局担当委員長の長島公一委員長(理事 丸紅ブラジル)、また池谷 裕一監事(デロイト)はZoomWebinarで参加してハイブリッド形式で開催。事務局から2021年第1四半期及び通年の現金預金並びに有形固定資産、収入、支出などの財務諸表とその詳細、入会・退会状況、会費延滞状況などについて説明、それに対する監事会側からの質問やアドバイスなど受けた。最後に監事会は、「2021年第1四半期の会議所の業務遂行と会計処理は適正であったこと」を承認した。

業務・会計監査は慣例に従い各四半期を締めた後3ヶ月おきに開催され、事務局からは平田藤義事務局長、日下野成次総務担当、上田エレーナ会計担当、久場アレッシャンドレ会計担当補佐が参加した。

今年の貿易収支黒字は730億ドルを突破か(2021年5月4日付けエスタード紙)

中国が牽引する大豆や鉄鉱石の世界的需要増加並びに米国経済の予想を上回る回復で、今年のブラジルの貿易収支黒字は、730億ドルに達する可能性が指摘されている。

今年のブラジルの貿易収支黒字予想730億ドルは、2017年に記録した過去最高の貿易黒字560億ドルを30%も上回る記録更新が予想されており、また前年比46.0%増加に相当する貿易黒字が予想されている。

昨日の中銀の最終フォーカスレポートによると、今年の貿易黒字は、大豆や鉄鉱石などの国際コモディティ価格の上昇に伴って輸出の大幅増加で640億ドルまで達し、記録更新する貿易黒字額を予想している。

ブラジルの主要貿易相手国である中国並びに米国は、COVID-19パンデミックのいち早い対応やワクチン接種の成功に伴って、輸出が急回復してきている。世界貿易機関(WTO)では、2020年の世界の貿易量はマイナス5.3%であったが、今年は一転して8.0%増加を予想している。

コンサルタント会社LCA社エコノミストのAna Luisa Mello氏は、4月上旬に今年のブラジルの貿易収支を730億ドルと楽観的な見方をしていたが、国際コモディティ価格の上昇継続及び米国のワクチン接種の予想上回る進展で、上方修正を余儀なくされている。

コンサルタント会社Tendências社エコノミストのSilvio Campos Neto氏は、今年のブラジルの貿易収支黒字を538億ドルと予想していたが、現在では600億ドル~700億ドルに達すると修正している。

2020年4月の1トン当たりの鉄鉱石の国際コモディティ価格は67.6ドルであったが、1年後の今年4月は、129.8ドルと約2倍に高騰している。

国際コモディティ商品である大豆並びにパルプ価格も上昇傾向となっている。レアルに対するドル為替の高騰で、未だにCOVID-19パンデミックの影響を受けている国内市場に対して、ドル高の為替は繊維製品や履物類などの資本財輸出には追い風となっている。

今年4月のブラジルの輸出総額は、前年同月比50.5%増加の265億ドルで1997年から統計を取り始めて最高の輸出総額を記録している。また輸入総額も46.8%増加の161億ドル、貿易収支黒字は103億ドルに達していたとInfinity Asset社チーフエコノミストのJason Vieira氏は指摘している。

今年4月の大豆の輸出は、1,700万トンに達して月間記録を更新、大豆の輸出金額は輸出全体の27.1%を占めていた。昨年のブラジルの貿易収支黒字は、GDP比12.0%を占めていたが、今年は輸出増加で、15.0%に上昇するとLia Valls氏は予想している。

今年第1四半期のイタウー銀行の純益は、63.6%増加の64億レアルを記録(2021年5月3日付けエスタード紙)

イタウーウニバンコ銀行のMilton Maluhy Filho会長によると、2021年第1四半期の純益は、デジタルトランスフォーメーション化の促進で、前年同期比63.6%増加の64億レアルを記録、アナリストの予想を6億レアル上回った。

Bank of America (BofA)社, JP Morgan社, Goldman Sachs社並びに Eleven Financial社によるPrévias Broadcast調査によると、今年第1四半期のイタウー銀行の平均純益は、57億4,000万レアルであったが、予想を11.5%上回る結果となった。 

第1四半期のクレジット部門は、自動車ローン、住宅ローン並びに大企業向けクレジットが牽引して前四半期比4.2%増加の9,063億レアル、前年同期比では15.0%と二桁台の増加を記録している。

第1四半期の個人向けクレジット部門は、前四半期比2.2%増加、前年同期比9.8%増加、クレジット部門のコストは、41億レアルと前四半期比31.9%減少している。

今年第1四半期の零細・小企業向け法人クレジットの延滞率が増加しているにも関わらず、90日間以上の延滞率は、2.3%と前四半期と同じ水準で推移している。

3月末のイタウー銀行の純資産は、前年同期比13.5%増加の1,404億レアル、総資産は7.2%増加の2兆1,000億レアル、ROE(自己資本利益率)は18.5%と前四半期の16.1%よりも2.4%上昇している。

イタウー銀行では、今年のクレジット部門伸び率を前年比5.5%~9.5%を予想、ブラジル国内のクレジット部門伸び率は、8.5%~12.5%を見込んでいる。イタウーウニバンコ銀行は、今年の第1四半期に貸倒引当金として7億4,700万レアルを手当て。また過去の企業買収からのれん償却で1億8,700万レアルを手当てしている。

 

今年4月の新車販売は214%増加(2021年5月3日付けヴァロール紙)

自動車販売代理店が加盟する全国自動車販売業者連盟(Fenabrave)の発表によると、2021年4月のトラックやバスを含む新車登録台数は、COVID-19パンデミック対応で各自動車メーカーは、各自治体の要請プロトコルによる製造ラインのソーシャルディスタンスや生産中止を余儀なくされていた前年同月比では、214.36%増加に相当する17万5,100台を記録した。

2020年4月は自動車メーカーの製造ラインの停止、自動車販売ディーラーの営業自粛並びに新車登録などの管轄機関の閉鎖などの影響で、新車登録台数や新車販売が壊滅的な影響を受けていた。

また今年4月は、COVID-19パンデミック対応の緩和による自動車工業界の新車生産の再開などの要因で、今年初め4か月間の新車登録台数は、前年同期比14.75%増加の70万3,000台を記録している。

全国自動車販売業者連盟(Fenabrave)のAlarico Assumpção Júnior会長は、今年初め4か月間の新車登録台数は、前年同期比14.75%増加で推移しているため、今年1月の今年の新車販売台数予想の前年比16.0%増加の据え置きを示唆している。

COVID-19パンデミック対応のワクチン接種の進展で、新車生産は正常に戻り、自動車業界の企業経営者の信頼感、雇用並びに所得に反映するとAlarico Assumpção Júnior会長は説明している。

 

今年4月の貿易収支は103億5,000万ドルの黒字計上(2021年5月3日付けヴァロール紙)

経済省通商局(Secex)の発表によると、2021年4月のブラジルの貿易収支は、前年同月比67.9%増加の103億4,900万ドル、今年初め4か月間のブラジルの累計貿易収支は前年同期比106.4%増加の182億5,600万ドルを記録している。

今年4月の輸出総額は前年同月比50.5%増加の264億8,000万ドル、輸入総額は41.1%増加の161億3,100万ドル、今年4月の貿易収支は100億ドルを超える大幅な黒字を計上している。

今年初め4か月間の輸出総額は前年同期比26.6%増加の821億3,000万ドル、輸入総額は14.0%増加の638億7,300万ドル、貿易収支は180億ドルの黒字を記録している。今年4月の農畜産部門の輸出は前年同月比44.37%増加、鉱業部門は73.22%増加、製造業部門の輸出は43.90%それぞれ大幅に増加している。

一方今年4月の農畜産部門の輸入は前年同月比僅か1.57%増加、鉱業部門は鉄鉱石の国際コモディティ価格の上昇に伴って35.47%増加、製造業部門は42.57%増加している。

今年4月の中国、香港並びにマカオ向け輸出は55.06%増加、アジア向け輸出は53.66%増加、北米は39.66%そのうち米国向け輸出は33.66%増加、南米81.75%増加、そのうちアルゼンチン向けは88.19%増加ヨーロッパ向け輸出は35.38%増加している。

経済省通商局(Secex)では、2021年の輸出は2,666億ドル、輸入は1,772億レアル、貿易総額は4,436億ドル、貿易収支は894億ドルの黒字をそれぞれ予想している。

 

海外投資家は4月にB3の株式投資残高は約70億レアル(2021年5月3日付けヴァロール紙)

海外投資家は、4月29日だけでサンパウロ証券取引所(B3)の株式投資金4億9,060万レアルを引揚げたにも拘らず、4月の投資残高は69億700万レアルに達している。

今年4月の海外投資家によるサンパウロ上場企業の株式購入総額は3071億2,900万レアル、株式売却総額は、3002億2,200万レアルで約70億レアルの投資残を記録している。

また4月29日の個人投資家のサンパウロ上場企業への株式投資残は、9億3,550万レアルした一方で、4月の投資総額から投資引揚げ総額を差引いた残高は、マイナス14億200万レアル、今年初め4か月間の投資残高は、135億600万レアルを記録している。

4月29日の機関投資家は、サンパウロ証券取引所の株式投資6億9,300万レアル引き揚げた。4月の引揚げ残高は67億7,800万レアル、今年初め4か月間では、260億3,000万レアルの赤字を計上している。

 

世界的鉄鉱石需要拡大で鉱業部門の売上及び投資再開(2021年5月3日付けエスタード紙)

世界的な経済回復に伴って、世界的に鉄鉱石需要の拡大並びに鉄鉱石の国際コモディティ価格が過去最高水準に接近してきており、今年のブラジルの鉱業部門の売上は、前年比29.0%増加の2,700億レアルに達する可能性があり、小規模グループも投資再開を検討している。

記録的な鉄鉱石の国際コモディティ価格の上昇に伴って、資源大手のヴァーレ社の時価総額は、8,580億レアルに達すると金融市場関係者は見込んでいる。

世界的な鉄鉱石の国際コモディティ価格の上昇に伴って、ミナス州の鉄鉱石埋蔵地域のItabirito市並びにNova Lima市では、鉱山関連の雇用増加が進んできている。

ブラジル貿易会(AEB)では、2021年度のブラジルの鉄鉱石輸出総額は、412億ドルに達する可能性を指摘、4月末の1トン当たりの鉄鉱石の国際コモディティ価格は189ドルに達して、2008年に記録した1トン当たり196ドルの価格に接近してきている。

中期的には鉄鉱石価格は高止まりを継続すると予想されており、今年の1トン当たりの平均鉄鉱石価格は、130ドル~140ドルで推移するとブラジル鉱業協会(Ibram)では見込んでいる。

2021年~2024年の鉱業関連投資では、ブラジル国内14州の81市で92プロジェクトが予定、投資総額は380億ドルに達するとブラジル鉱業協会(Ibram)では見込んでいる。

しかしこの投資総額には、2015年に発生したミナス州マリアナ市で起きたサマルコ社の鉱山廃水ダムの堤防決壊事故による環境破壊の修復や各種の賠償金支払い並びに2019年1月25日に発生したヴァーレ社のミナス州ブルマジーニョ鉱山のフェイジョン1鉱滓用ダムの決壊事故対する保守や損害賠償などの支払い総額22億ドルが含まれている。

2012年~2016年のヴァーレ社のパラー州の鉱山関連目がプロジェクトの投資総額は、750億ドルに達したが、大型の鉱山開発プロジェクトは平均7年~10年を要するが、今回の中小規模の鉄鉱石開発は、2年前後と見込まれている。

中銀のフォーカスレポートでは、今年の輸出総額は2,301億ドル、貿易収支は過去最高となる590億ドルを見込んでいるが、これは経済成長に繋がらないが、外貨準備高の上昇に繋がり、また将来的なドル高の為替是正に繋がるとLCA Consultores社エコノミストの Bráulio Borges氏は指摘している。

事務局便り JD—068/21 カタール航空を利用して日本への帰国を予定されている方へ」情報

                                                                         JD—068/21
                                                                         2021年5月4日
会員各位
                                                                         ブラジル日本商工会議所 事務局

在サンパウロ日本国総領事館より以下の通り「カタール航空を利用して日本への帰国を予定されている方へ」情報をいただきましたので共有いたします。
________________________________________
—–Original Message—–
From: 在サンパウロ日本国総領事館 [mailto:sp@mailmz.emb-japan.go.jp]
Sent: Monday, May 03, 2021 7:20 PM
To: secretaria@camaradojapao.org.br
Subject: カタール航空を利用して日本への帰国を予定されている方へ

◎日本政府による水際対策では、日本入国時には出国前72時間以内に受けた検査結
果の陰性証明を求めているところですが、カタール航空では、4月30日付けのIATA
(国際航空運送協会)の通達に従い、搭乗時にブラジル出国前72時間以内ではな
く、経由地であるドーハ出発前72時間以内に受けた検査の陰性証明書を求めてお
り、カタール航空側との認識に齟齬があることが判明しました。
◎当館では本件につき、カタール航空に申し入れを行うとともに事実確認を行ってお
りますが、上記の条件を満たしていない場合、搭乗が拒否される可能性があります。
◎つきましては、空港において新たに検査証明の取得が必要になる場合もあるので、
お早めの対応をお願いします。

 

【問い合わせ先】
在サンパウロ日本国総領事館 領事部
電 話 (55-11)3254-0100
メール cgjassist@sp.mofa.go.jp

※「たびレジ」簡易登録された方でメール配信を停止したい方は、以下のURLから停
止手続きをお願い致します。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/simple/delite
※ ご帰国、他国に転居等されておられ、帰国(転居)届がお済みでない場合は、誠
に恐れ入りますが、以下のとおり手続きをお願いします。

<帰国>
紙で在留届を提出された方は、当館にFAX・メール等で帰国届を提出して下さい。
ORRnetを利用されている方は以下のURLから手続きをお願いします。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/index.html

<転居>
最寄りの在外公館に紙で提出するかORRnetを利用して在留届の提出をお願いしま
す。

 

回章 CIR-046/21 恒例のゴルフコンペ開催

                                                                              CIR-046/21
                                                                              2021年5月 4日
会員各位
                                                                              ブラジル日本商工会議所
                                                                              相互啓発委員会

平素より大変お世話になっております。
本年もよろしくお願い申し上げます。

さて、当委員会の活動の一つとして恒例のゴルフコンペがございます。
新型コロナウィルス情勢をウォッチしながらも、5月29日の開催を予定しておりましたが、
現在の感染状況を鑑み、誠に遺憾ながら今回の開催は中止させていただきます。

状況が良くなり次第、次回のコンペを企画していきたいと存じます。

一刻も早くコロナウィルスが終息することと、
皆様方やご家族、各社従業員の皆様の健康を心より願っております。

今後ともどうぞ、よろしくお願いいたします。

                                                                                                       以上
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回章 CIR-045/21 労働問題オンライン月例会

                                                                        CIR-045/21
                                                                        2021年5月4日
各位
                                                                        企業経営委員会 委員長 讃井 慎一
                                     労働問題オンライン月例会

拝啓

時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

月例会を下記の要領(オンライン)で行ないますので、会員各位奮ってご参加いただきますようご案内申し上げます。

会合はポルトガル語で行われ日本語への通訳は付きませんが、経営に有用な情報交換が出来ますので、できるだけ担当の方にご出席頂き、社内で情報共有されることをお勧めします。

                                                              – 記 –

日時:2021年 5月 19日(水)16時 ~17時30分

開催ツール:ZOOMミーティング方式
事前登録が必要となります。下記URLより登録後(ローマ字、ポルトガル語でお願いします)、
zoom自動メールで当日のアクセス先が送信されますのでご留意ください。

https://zoom.us/meeting/register/tJModOispjIiE9Ka_prs8yAzvPnPEpicXn1U

講演 (16時~17時)(討論を含む)

テーマ ① 『コロナ禍でのパワーハラスメントと差別について』
講師はMattos Filho法律事務所のJOSÉ DANIEL GATTI VERGNA / MARINA DUTRA MARQUES弁護士     

テーマ ② 『ブラジルにおけるロイヤリティーの支払いと知的財産の活用に関する課題』
講師はEYのGUSTAVO CARMONA / AUDREI OKADA      

講演後、参加者間の情報交換が行われます。

                                                                                                             以上