今年初めての労働問題研究会に22人が参加して開催

企業経営委員会(石川清治委員長)の労働問題研究会が2月21日午後4時から6時まで商工会議所会議室に22人が参加して開催、ABS社のジュリオ・セザール・オリベイラ氏が「収益性アップの管理方式」と題して、パワーポイントを使いながら、問題点の洗いざらしとして、収益圧迫はマーケットシェア、資金力、生産性、管理方法、納期、製品品質、アウトソーシング等を分析、また営業部、管理、製造部やロジスティック部門等を限定、従業員の仕事に対する姿勢、使用している生産プロセスや管理システムなどをチェックしていくことが肝心であると説明、ABSメソッドでは調査開始から8週目で効果が現れ、16週目で投資金回収、35週目には投資金の2倍から16倍が回収できると説明した。

オリベイラ講師のEメール julio@absconsultoria.com.br

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身振り手振りで説明するオリベイラ講師

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パワーポイントで解りやすく説明するオリベイラ講師

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左からセルジオ副委員長/オリベイラ講師/ラエルチ副委員長

前年第4四半期の会計監査で監事会開催

監事会(山田唯資監事会議長)が2月月21日正午から6人が参加して、第4四半期の会計監査を行い、 山田監事会議長は事前に各種関係書類をチェック、山田監事会議長、中村敏幸監事、福田勝美前財務委員長は事務局から提出された各種伝票類、バランスシート(B/S)、損益書(P/L)、対予算・実績収支明細書や書類をチェックした。

監事会は慣例に従い各四半期を締めた後3ヶ月おきに開催され、事務局からは平田藤義事務局長、日下野成次総務補佐、エレーナ・ウエダ会計担当が参加、会議所の固定資産、各委員会・部活活動収支明細、会費滞納社(者)など報告を行なった。

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昨年第4四半期の会計監査の様子

ブラジルの外貨準備高が外債を上回った

中銀は1月のブラジルの外貨準備残高が外債残高を40億ドル上回り、債務国から債権国に転換したことを発表、これには海外からの直接投資及び海外への直接投資は含まれておらず、歴史的にも初めての債権国入りを果たした。

第一次ルーラ政権誕生の2003年から2007年までに1,500億ドルの金融市場プライマリー収支黒字を記録、この黒字の1,413億ドルは中銀のドル介入によるものであった。

最近数年間の連邦政府はレアル高を追い風に外債返済に拍車をかけており、IMFからの債務や数々の返済の前倒しを実施、継続したドル介入で2007年末の 外貨準備残高は1,803億ドルに達したが、特に昨年は110.1%も外貨準備残高が増加した。(22日付けエスタード紙)

レアル値は1999年以来の為替高

中銀の外貨準備残高が外債残高を上回ったとの発表も後押しして、昨日のレアル値は前日比0.75%増加のR$1.711となり、1999年5月以来の高値を記録した 。

今後のレアル値の高値傾向の要因として、ブラジルの主要輸出品目のコモデティ価格の高止まりでの外貨獲得、発展途上国とブラジルの政策誘導金利の大幅な金 利差による海外からの投資、ブラジル国内景気好調などで今年も継続する海外からの直接投資、米国経済停滞による世界的なドル安が益々のレアル高となると予 想されている。

世界的に荒れている金融市場にも関わらず、今年1月の大豆粕の国際コモデティ価格は7.0%、大豆油は11.3%それぞれ 上昇、鉄鉱石価格も65%の値上げが予定されており、この値上げ幅は昨年のブラジルの輸出総額の6.6%に相当するために、今年の輸出総額は予想を大幅に 上回る。(22日付けエスタード紙)

年内にブラジルは投資適格国入りか

S&Pの格付け最高責任者リサ氏はAEブロードキャストのインタビューで、ブラジルの年内の投資適格国入りの可能性に言及した。

連邦政府のインフレ指標の広範囲消費者物価指数(IPCA)を目標値4.5%、第一次プライマリー収支黒字はGDP比3.8%を達成することが特に重要であり、またS&Pでは昨年のブラジルの経済成長率を5.25%、今年は4.5%を見込んでいる。

また実質賃金の上昇及び雇用創出、継続して公共負債の減少が必要であり、昨年のブラジルの国内債務残高はGDP比42.8%であったが、S&Pでは投資適 格ランク入りは平均20%に設定している。しかしFitch Ratings社ではブラジルは今までで最も投資適格国入りの条件に近づいているが、年内の可能性は50%以下と見込んでいる。(22日付けエスタード 紙)

対内債務残高は僅かに減少

1月の連邦政府の対内債務残高は債務償還343億レアル、利払い134億レアルで210億レアル減少して1,204億レアルとなって僅かに減少したが、1,200億レアル以上を維持している。

政策誘導金利(Sekic)が実質的に世界最高で負債に対する金利負担になっており、最終12ヶ月間の内債の平均利払いは12.8%で更に負債を圧迫している。

確定金利付連動国債の比率は前年1月の34.92%から今年1月は34.53%、Selic金利連動国債は34.77%から23.05%にそれぞれ低下し たが、インフレ連動国債は27.22%から38.90%、為替連動国債は0.96%から1.30%、参考金利(TR)連動国債は2.13%から2.23% にそれぞれ上昇している。(22日付けエスタード紙)

修好100周年修好百周年基金助成承認プロジェクトの通知書・覚書の授賞式

 2月20日午後4時30分から商工会議所会議室で、修好100周年修好百周年基金助成承認プロジェクトの通知書・覚書の授賞式を開催、日伯友好交流促進協会(田中信代表者委員長)はブラジル移民100周年並びに、日伯交流年を記念するプロジェクト推進団体からの資金の要請に対して商工会議所で申請を受理、内容を確認の上、基金を管理する五団体の代表者を招集、資金支援を満場一致で承認された8事業の代表、日系5団体の代表や関係者が出席して開催された。

司会は平田藤義事務局長が担当、初めに日伯友好交流促進協会の田中信委員長が代表者挨拶として、同協会の助成金承認までのプロセスを説明、今後の100周年記念事業推進に弾みがつくのを期待していると述べ、8承認プロジェクトを紹介した。

5団体代表のそれぞれプロジェクト責任者又は代理人に助成承認通知及び覚書の授与が行なわれて記念撮影を行い、同協会の山田監査役は承認プロジェクトの助成金給付プロセス等を説明後、サンパウロ大学の森幸一教授の代理のセイジ・ヒラノ教授は「現代ブラジル事典」と対を成すブラジルの対日理解に資する日本関連の基礎情報・データ収集とポルトガル語による「現代日本事典」出版に大きな後押しとなる助成承認に感謝を述べた。

モッツァルテウム・ブラジレイロ・アソシアソン・クルツラ−ルのサビーネ・ロヴァテリ会長は120人の音楽家で構成される東京交響楽団によるブラジル巡回公演に、初めて支援を受けて感激しており、また巡回公演時には日系コロニアに翻訳でも協力支援を要請、「伯国の大地に生きる日本女性物語」−連載、単行本出版、写真展プロジェクトのサンパウロ新聞の鈴木雅夫編集長は、満場一致でプロジェクトが承認されたことは、お金に換えがたいほど嬉しいが、この承認で企業廻りの通行手形ができ、4月下旬には出版、5月から写真展を開始したいと述べた。

毎日新聞社所蔵写真による[ブラジル移民の歴史展」(写真展)プロジェトではサンパウロ新聞の鈴木雅夫編集長が、ブラジルにはサントス港に着いた移民の写真は数多く残っているが、日本の故郷や神戸港を出る写真展開催は、日本移民がどのように故郷を離れたかわかる写真展であり、まだ予算を半分以上は足らないが、今回の助成で弾みがついたと述べ、ブラジル日本移民史料館アーカイブプロジェクトの移民資料館の栗原猛運営委員長は資料館は30周年を迎え、9万点に上る資料が劣化しつつあり、デジタル化は歴代運営委員長の希望であり、今回の助成で今後4年間かけてデジタル化すると述べた。

ブラジル日本移民百年史(日本語版)編纂・出版プロジェクトの森幸一教授代理の松尾治100周年執行委員長は、今回の助成金は重みのある金額であり、すばらしい日本移民百年史にしたいと述べ、毎日書道サンパウロ展に併う教育プログラムのブラジル書道振興会の若松孝司会長は、プロジェクトが理解されて非常に嬉しいし、全体で150点の作品の書道展を10月に開催するが、サンパウロで開催できるチャンスはめったにないので、多くの若い人に見に来てほしいと述べた。

「21世紀の森作り」全伯植樹キャンペーンのブラジル、ニッポン移住者協会の小山昭朗会長はオイスカ・ブラジル総局と共催のプロジェクトは、日本移民がブラジルに移住してきて、原生林を開墾して計り知れない木を伐採して畑にして農業の神様といわれるようになったが、恩返しとして木を植林して森の再生に協力したいために、今回の助成金は6万本の苗木作りに活用したいと述べ、最後に100周年祭典協会の上原幸啓会長は承認されたプロジェクトの責任者は重宝な助成金に大切に扱ってほしいし、本当に誇らしくて感激していると述べ、日系社会委員会の窪田敏朗委員長は、参加していた邦字新聞記者にプレスリリースを手渡して閉会した。

ブラジル日本商工会議所から田中信会頭、山田唯資監事会議長、窪田敏朗日系社会委員長、平田藤義事務局長、ブラジル日本文化福祉協会の上原幸啓会長、サンパウロ日伯援護協会の森口イグナシオ忠義会長、ブラジル日本都道府県人会連合会の松尾治会長、ブラジル日本文化連盟の辰巳穣会長が出席した。

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日伯友好交流促進会代表メンバー

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授賞式の様子

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森口援護協会の森口会長からサンパウロ新聞のエレーナ取締役へ覚書授与

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商工会議所の田中会頭から文協の栗原移民資料館運営委員長に授与

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商工会議所の田中会頭から100周年祭典協会の松尾執行委員長に授与

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日本文化連盟の辰巳会長からブラジル書道振興会の若松会長に授与

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援護協会の森口会長からブラジル日本移住者協会の小山昭朗会長に授与

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文協の上原幸啓会長からサンパウロ大学のセイジ・ヒラノ教授に授与

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辰巳穣ブラジル日本文化連盟会長/モーツアルテムのサビーネ・ロヴァテリ会長

再びレアル高に振れてきた

米国のサブプライム問題の影響で世界金融市場が荒れていた1月は海外投資家の資金引揚げが継続してドル高に振れていたが、2月初めの15日間では4 億3,400万ドルの引揚げに留まったが、貿易収支黒字が14億8,200万ドルで10億4,800万ドルの流入となって為替がレアル高に振れてきた。

1月のブラジル金融市場からの資金引揚げは65億3,000万ドルであったが、米国の金利の引下げとブラジルの株価の下落で割安感が広がり、海外投資家が買い戻しに走っている。

米国景気の先行き不透明感にも関わらず、ブラジルの好調な内需で建設部門や設備投資拡張の海外直接投資が増加しており、レアル通貨は短期間にR$1.70 を割ると見込まれている。(21日付けエスタード紙)