小麦の輸入関税を撤廃

貿易審議会(Camex)はアルゼンチンが200万トンまでの小麦粉輸出を再開するが、ブラジル国内需要をカバーできないために、域外からの小麦輸 入で補うが、小麦輸入を促進するために、小麦に対するメルコスール域外の対外共通関税(TEC)10%を6月末まで免税する暫定措置を決定した。

アルゼンチンは霜害で小麦の生産が低下、国内需要を賄うために小麦の輸出を昨年から中止したために、ブラジルの小麦価格が高騰して小麦派生商品価格が値上がりしていた。

小麦の対外共通関税以外ではピーナッツ油、シリコン原料、圧延鋼板も免税となり、衛生用品や医薬品のTECは30%から25%に下げられる。(7日付けエスタード紙)

渡邉ジェトロ所長が帰国挨拶

渡邉裕司ジェトロ所長と佐々木光新所長が2月7日に商工会議所を訪問、田中会頭、平田事務局長に渡邉所長は12日の帰国を前に帰国挨拶を行い、後任の佐々木新所長が赴任挨拶を行なった。

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左から平田事務局長/帰国する渡邉所長/後任の佐々木新所長/田中会頭

スカニア社にとってブラジル市場は世界トップ

バスやトラック生産では世界のトップメーカであるスエーデン資本のスカニア社は、昨年のブラジル市場でのトラック販売台数は前年比29%増加の6,502台、バスは45%増加の1,019台、エンジンは17%増加の2,268台を記録して世界市場ではトップとなった。

スカニアにとって英国は前年比9.2%増加の5,252台で2位、3位は前年比101%の大幅増加で前年の8位から大幅にランクを上げて5,161台を販売したロシアであった。

昨年のスカニア社の売上は前年比19%増加の89億2,100万ユーロ、英国での売上は10%増加の9億1,690万ユーロでトップ、ブラジルは31%増 加の7億3,550万ユーロで2位、3位は15%増加の5億1,880万ユーロのドイツであった。(7日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

先週の長雨は電力危機回避を遠ざける

長い間の雨量不足で1月の水力発電所のダムの水位が低下して、電力危機が心配されていたが、先週の長雨で6日の南東部及び中西部地域のダムの平均水 位は1月30日の50.1%から54.6%に上昇して、危険水位カーブ(CAR)54.7%に0.1%少ない水位まで上昇した。

北部地域から南東部地域へは電力不足を補うために142MWの電力エネルギーを送電,北東部地域へは165万MW,南東部地域から南部地域には127万MWの電力が供給されている。

北東部地域のダムの水位はCARを21.6%上回る33.7%、北部地域は32.3%、南部地域はCARを44.9%上回る63.1%までそれぞれ水位が 上昇した。ブラジル全国の水力発電所の平均電力エネルギー生産は2,915万MW,火力発電所は778万MW,原子力発電所186万MWとなってい る。(7日付けエスタード紙)

外務省はイラン貿易の正当性を主張

国連安保理事会でイランに対する新たな制裁決議案が合意されたが、ブラジル企業はアラブ首長国連邦のドバイ港経由でのイランへの第3国経由輸出の疑いがもたれているが、ブラジル外務省ではイランへは牛肉や砂糖などを直接輸出しており、正当性を主張している。

ルーラ大統領及びアモリン外相は石油高騰でだぶついているペトロドルをブラジルへの投資促進のために、ペルシア湾岸諸国訪問を計画している。

アラブ首長国連邦への輸出は20年間で4,000%増加の11億9,600万ドル、イランへの輸出は20年間で730%増加の18億3,700万ドルで、 主にトウモロコシ、大豆油、砂糖、軽自動車用エンジンや鉄鉱石、自動車用部品、石油価格製品やパルプなど100項目以上に上っており、昨年のペトロブラス 公社とスペイン資本Repsol社とのイランへの共同投資は、制裁決議案に触れると米国から批判されていた。(7日付けエスタード紙)

森幸一サンパウロ大学教授が表敬訪問

大阪大学並びに琉球大学の客員研究者でサンパウロ大学の森幸一教授が6日午前に商工会議所を表敬訪問、日本移民100周年関連プロジェクトなどで山田唯資監事会議長、平田藤義事務局長と意見の交換を行なった。

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左から平田事務局長/森幸一サンパウロ大学教授/山田監事会議長

昨年のサンパウロ大都市圏の小売は4.4%増加

昨年のサンパウロ大都市圏の小売業界の実質伸び率は、好調なマクロ経済、クレジット販売の拡大や雇用増大で前年比4.4%、12月は4.6%とそれぞれ増加した。

特に住宅建築ブームの建材業界は前年比16%と大幅に増加、生産及び販売記録を更新した自動車業界の好景気で、自動車販売店の売り上げは16%と大幅に増加したが、自動車パーツ販売店はレアル高の為替、輸入部品の増加及び新車販売増加で前年比−21.2%と大幅に落込んだ。

家具や装飾品小売は12.9%、衣類・繊維・履物9.8%、薬局・化粧品7.9%とそれぞれ大幅に増加したが、スーパーマーケットはマイナス1.5%、デパートはマイナス15%であった。(1日付けエスタード紙)

部会長シンポ案内で2邦字新聞社を訪問

宮田次郎企画戦略委員長、松田雅信総務委員長及び平田藤義事務局長は2月1日午前に12日午後2時から6時までソフィテルホテルで開催さ れる業種別部会長シンポジウムの案内に、邦字新聞のニッケイ新聞社並びにサンパウロ新聞社を訪問、プロ中のプロである11部会の代表が「昨年の回顧と今年 の展望」について、解りやすくパワーポイントを用いて説明、今後の世界経済の動向や今世界中を震撼させて実態のよく解らないサブプライム問題などについて も大いに発表される予定であり、参考になる話が盛りだくさんに聞けるので、一般からも大いに参加してほしいと案内した。

今回は西林万寿夫在サンパウロ日本総領事のほか、経済産業省から三田紀之通商政策支局米州課長と本間英一通商政策局米州中南米室長、また在ブラジル日本大使館からは宮下匡之総務参事官と吉村一元一等書記官がご出席されます。

ヨーロッパからの観光客が急増

ブラジル観光公社(Embratur)では、昨年の海外からの観光客は500万人を突破、観光業界の売上げは前年比14.76%増加の49億5,300万ドルに達して記録を更新、今年は9.0%増加の54億ドルを見込んでいる。

海外観光客のルートはアルゼンチンからの観光客が大半の南大河州及びサンタ・カタリーナ州、ヨーロッパ観光客のルートである北東地域が増加している。

海外観光客の1日当たりの平均消費額は91.74ドルであるが、ヨーロッパの観光客は平均を大幅に上回る消費であり、エンブラツール及び民間観光業者はヨーロッパ観光客の取込を図っている。

昨年のスペインからの観光客はヨーロッパの22%を占める26万人、9月11日のWTセンターの航空機突入テロやタイの大津波発生以降は、安全なブラジルの北東部の海岸リゾート地が人気を博している。

バイア州ではスペイン資本イベロスター社は1,000客室のホテル2棟、北大河州ではスペイン資本サンチェス、ノルウエー資本のブラジリアン・デベロップ メント、フランス資本ノウルトラ・クラシック社がそれぞれリゾートホテル開発に投資している。(1日付けヴァロール紙)