部会長シンポ資料作成で今年初めての金融部会開催

今年初めての金融部会(藤井良治部会長)が1月31日正午から10人が参加、業種別部会長シンポジ ウムの保険業界及び銀行業界の昨年の回顧と今年の展望のドラフト資料を基に、文章修正や数字のチェック、恒例の半年後の4行の金利及び為替予想発表などを 行い、最後には今年の金融部会の活動方針について意見の交換が行なわれた。

出席者は藤井部会長(東京海上)、村田副部会長(ブラデスコ銀 行)、渡辺副部会長(東京海上)、米倉氏(南米安田保険)、土村氏(南米安田保険)、竹内氏(三菱東京UFJ銀行)、福田氏(みずほコーポレーション)、 陶山氏(三井住友銀行)、田畑副領事(サンパウロ総領事館)、平田事務局長

 

ドラフト資料チェックや文章表現で意見の交換

正面左が藤井部会長/右が村田副部会長

秋冬物衣料販売好調を予想

2年連続で低調であった秋冬物衣料販売は、4月からの寒気到来予想で衣料小売や卸売り業者は前年比50%増加を予想している業者もおり、すでに在庫の準備を終えた業者も多い。

2006年の寒気到来は“母の日”の後の5月であったために販売では打撃を受け、昨年は小売・卸売り業者とも前年の打撃で在庫を控えたが、遅れてやってきた寒気に在庫がなくて対応できなかった。

ボン・レチーロ区のメガ・ポロ・モーダ卸売りショッピングセンターに、2店舗を所有する女性衣料専門店では、今年の秋冬物衣料販売は前年比20%増加を見込んでいる。(30日付けヴァロール紙)

田中会頭はトヨタ創立50周年記念式典に出席

田中信会頭は1月30日夜にサーラ・サンパウロで開催されたトヨタ・ド・ブラジル(長谷部省三社長)創立 50周年式典に参加、ブラジル側からルイス・イナシオ・ルーラ大統領、ジョゼ・セーラサンパウロ州知事、イエダ・クルシウス南大河州知事、ジルベルト・カ サビ聖市長などそうそうたる来賓が出席、日本側からはトヨタ自動車の豊田章一郎名誉会長など多数が参加して,トヨタ・ド・ブラジル創立50周年を盛大に 祝った。

化学品部会に13人が参加して部会長シンポの資料作成

化学品部会(松尾新一郎部会長)は1月30日午後4時から6時過ぎまで商工会議所会議室で部会長シ ンポジウム資料作成に、13人の部会員が参加して、化学品部会の10業種それぞれについて、すでにパワーポイントで作成された昨年の実績の回顧と今年の展 望の資料について、和やかに意見の交換を行なった。

昨年の自動車業界や農業機械業界は生産、販売台数ともに記録を更新した影響で化学業界も潤い、テレビ宣伝、スポーツ大会主催によるブランドイメージアップ、新規顧客開拓などの企業努力で売上を伸ばした企業も多かった。

しかし今年の展望では、レアル高、世界金融市場の先行き不安、物流コストの増加、ジェネリック品の増加、アジアからの模造品や不正規輸入品の急増、業界再編などが話題になった。

出席者は松尾部会長(住友化学)、工藤副部会長(イハラブラス)、辻井副部会長(パイロットペン)、藤崎氏(ダイカラー)、大沢氏(ダイカラー)、諸泉氏 (ハリマ)、河田氏(久光製薬)、山川氏(三菱商事)、渡辺氏(三井物産)、市ノ瀬氏(住友商事)、佐藤氏(スリーボンド)、金沢調査員(総領事館)、平 田事務局長

 

パワーポイント資料で意見の交換を行なった

右端がパワーポイント資料の修正を行なう松尾部会長

連邦直轄地とアマパ州では女性のサラリーが高い

2006年の社会情報年間リポート(Rais)では、連邦直轄地ブラジリアの女性サラリーマンの月収は男性よりも1.31%多い2.792レアル、アマパ州では2.34%多い1.555レアルと男性の平均サラリーを上回ったが、建設業及び鉱業部門では男性が上回っている。

男性のサラリーが女性のサラリーを大幅に上回っているのは、サンタ・カタリーナ州の23.39%、パラナ19.61%、サンパウロ19.52%、アマゾナ ス19.12%、南大河州の18.41%、ブラジル全国では男性の平均月収を16.85%下回る1.103レアルであった。

ブラジリア及びアマパ州では連邦政府や州政府勤務の公務員が最大の雇用先であり、公務員使用試験に合格するのは大卒が多い女性の採用が多いためである。(30日付けエスタード紙)

エクストラータ買収でヴァーレの売り上げは81%増加

ヴァーレ社が買収交渉をしている世界4位の銅生産のスイス資本エクストラータ社の買収で、今年のヴァーレの売上は81%増加の764億ドル、来年は800億ドルが見込まれている。

ヴァーレはエクストラータ社の買収で非鉄金属部門の強化を図ることができ、ニッケルの生産は30万トンから38万5.000トン、銅の生産は4倍増、石炭生産では大生産会社に名を連ねることになる。

ヴァーレは買収総額800億ドルの内、500億ドルはすでに12銀行グループからのファイナンス契約を締結、300億ドルは優先株発行で資金調達を予定している。

ヴァーレは2006年のカナダ資本インコ社買収についで、エクストラータ社買収によりニッケル生産部門でさらに年産130万トン増産で総生産は28%増加して、30億ドルのシナジー効果が期待できる。(30日付けエスタード紙)

貿易部会は部会長シンポ資料作成で部会開催

今年初めての貿易部会(佐々木修部会長)は1月30日午後3時から4時まで7人が参加して開催、事前にジェトロの大岩氏が作成した業種別部会長シンポジウムのパワーポイント資料を参考に意見の交換を行ない、削る部分や肉付けするポイントなどを話合って、最終発表資料作成で纏めた。

出席者は佐々木修部会長(三菱商事)、三分一克則副部会長(島津製作所)、田中一男氏(伊藤忠)、大岩玲氏(ジェトロ)、大野太郎氏(三菱商事)、土肥克己領事(サンパウロ総領事館)、平田藤義事務局長

パワーポイント資料を前に意見の交換

080130 貿易部会2

中央がパワーポイント資料で説明する佐々木部会長

旺盛な内需とレアル高で利益送金増加

内需が好調で格安長期ローン販売などで、昨年の自動車工業界は生産および販売とも記録を塗り替え、またドル安も後押しして、昨年の本国への利益送金は前年比106.77%の27億200万ドルと送金額が倍増した。

増産を続ける製鉄・金属業界の利益送金は133.49%増加の19億100万ドル、金融サービス業界は31.25%増加の18億800万ドルで、昨年の利益送金総額は29.85%増加の212億3.600万ドルに達している。

また製鉄業界への海外からの直接投資額は174.42%増加の46億9.900万ドル、金融サービス業界は51.16%増加の45億2.400万ドルで あったが、鉱業部門は446.29%増加の32億4.900万ドルと顕著な伸び率となっている。(30日付けエスタード紙)

昨年のブラデスコ銀行の純益は80億レアル

昨年のブラデスコ銀行の純益は、前年比58%の大幅増加の80億レアルを記録して、最終20年間の銀工業界の記録を塗り替えた。

純益80億レアルのうち、銀行業務からの純益は前年比24.7%増加の72億レアル、残りは銀行業務集中サービス会社(Serasa)や サンパウロ証券取引所株の放出での純益であった。

同行の総資産は前年比28.48%増加の3,411億8,000万レアル、純資産は23.21%増加の303億6,000万レアル、クレジット総額は38.9%増加の1,614億1,000万レアルで銀行業界の平均を上回っている。

クレジット部門で最も増加したのは、中小企業向けクレジットで46.7%増加、大企業向けクレジットも38.2%増加、個人向けクレジットは34.2%増 加したが、特に自動車ローン向けは30.3%、クレジットカード47.2%、年金・恩給口座天引き型ローンは59.1%それぞれ増加した。

90日以上の遅延で不渡りの可能性のあるクレジットは前年の3.6%から3.3%に減少、エフィシエンシー指数は42.1%から41.8%に改善、収益率も24.7%から31.4%と大幅に改善している。(29日付けエスタード紙)

サンパウロ環状線西部区間入札に複数コンセッション

サンパウロ都市圏環状線の西部区間の入札が6月に予定されているが、多くの外資系道路運営会社が入札に参加すると予想されている。

この西部区間の民営化コンセッション期間は30年間で供託金20億レアル、30年間で8億400万レアルの道路整備などへの投資が予想されており、通行料金3レアル以下の最低通行料金を提示したコンセッションが落札する。

昨年の国道入札で5区間を低価格で落札したスペイン資本OHL社は、米国のグループと組んで入札に参加、CCR社はスペイングループと組んでの参加が予想されている。(29日付けヴァロール紙)