舗装道路の73.9%は整備が不十分

全国輸送連合(CNT)は8万7,600キロメートルの舗装道路整備状況を調査、そのうち73.9%が整備不十分で、整備が行き届いている比率は、前年の26.4%を下回る26.1%であった。

地域別では北部地域の舗装道路の46.8%、北東部地域は47.6%が最悪にランクされているが、南東部地域は民営化が進んでいるために、35.9%が最良ランクになっている。

特に民営化が進んでいるサンパウロ州内の舗装道路の73.3%は最良ランク、国道民営化コンセッションで7区間の内、5区間を落札したスペイン資本OHL グループ傘下のロドヴィアが管理する、州道310号(SP−310)ワシントン・ルイス街道が、最良整備道路にランク付けされている。

調査対象の舗装道路でベスト5は、全てサンパウロ州内の舗装道路であり、ワースト5はゴアイス、バイアやマラニャン州の州道や国道に集中している。(8日付けエスタード紙)

エゴンゼンダーの小幡善章日本支社長が表敬訪問

ヘッドハンティングのスイス系エゴンゼンター・インターナショナルの小幡善章日本支社長が11月8日午前に商工会議所を訪れ、平田事務局長に6日にインターコンチネンタル・ホテルで開催したセミナー「ブラジルに進出した外資系企業のタレント・マネージメントの実際と課題」、「日本企業に勤める外国人幹部の意識調査」、「海外でのコンペチション挑戦」について報告した。

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エゴンゼンターの小幡善章日本支社長/平田事務局長

今年10ヶ月間の自動車販売は記録更新

10月の自動車販売は前月比19.8%、前年同月比39.5%とそれぞれ増加、今年10ヶ月間の販売台数は、28.8%増加の198万台で、1997年の年間販売台数194万台をすでに上回っている。

また自動車輸出は、前月比13.2%増加の12億9,000万ドル、前年同月比20.7%、今年10ヶ月間の累計は、前年同期比6.8%とそれぞれ大幅に増加している。

10月の自動車生産台数は、前年同月比31.6%増加の29万9,300台で月間記録を更新、今年10ヶ月間の累計は12.8%増加の248万台となっているが、各メーカーが増産のための設備投資をしてきており、年間350万台の生産体勢がすでにできている。

ブラジルのトラック市場は世界6位の規模であり、今年10ヶ月間のトラック販売台数は大豆、トウモロコシのコモデティ製品価格の高止まりや砂糖・アルコー ルの増産で、国内のトラック需要が旺盛ですでに8万3,500台を販売、また農業機械の販売も3万1,900台と好調で、前年同期の2万5,700台を大 幅に上回っている。(8日付けエスタード紙)

ゲルダウは国内販売が好調

 住宅向け格安融資拡大による住宅ブーム、政策金利の低下、機械・装置や農業機械販売増加で 国内向け鉄鋼生産が好調であり、ゲルダウの第3四半期の国内向け鉄鋼販売は 前年同期比16.9%増加の130万を記録した。

 今年9ヶ月間では前年同期比10.9%増加の356万トン、9ヶ月間の圧延鋼販売は13.2%で、今年は15%増加が期待されている。

 ゲルダウは国内向け販売好調及びドル安の為替で、9ヶ月間の鉄鋼輸出は6.5%減少の45万3,000トン、今年9ヶ月間のブラジルの鉄鋼輸出は、粗鋼が600万トン、圧延鋼400万トンで、今年は輸出比率が生産全体の31%まで低下して、前年の34%を下回ると予想されている。

 グローバル化を果敢に進めているゲルダウグループの今年9ヶ月間の売上は251億レアル、ブラジル国内での売上は全体の39%、輸出を含めたブラジルでの売上比率は47%に相当する。(8日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

ミナスジェライス州産業視察ツアー(コンサルタント部会/機械金属部会共催)

ミナスジェライス州産業視察ツアー記

コンサルタント部会長 渡邉裕司

とにかく今回の産業視察はブラジルの恐るべき資源パワーをこの眼で実感したことであろう。新日鉄様、三井物産様のご協力を得て11月6日~7日、イパチンガのウジミナス製鉄所とリオドセ社のブルクツ鉄鉱山、イタビラのコンセイソーン鉄鉱山を視察し、6日はベロオリゾンチ市のフェルナンド・ピメンテル市長に会見、BH市が進めるハイテク技術団地計画BH-Techの計画概要を聴いた。

ウジミナス製鉄は世界的鉄鋼再編の動きの中で筆頭株主・新日鉄が「人と技術を惜しみなく投入」(三村明夫社長)して一大鉄鋼生産基地化する計画で、今後1兆円の投資を行い米州最大の5,000㎥容量の高炉も建設する。製銑工程(転炉)、製鋼工程、圧延工程、鋼板ラインをくまなく見学しその技術力を垣間見た思いがする。圧延設備は三菱重工製など日本の設備が使われている。

リオドセ社はカナダのアルミ大手インコを昨年、180億ドルで買収し名実ともに世界鉱山メジャー3強入りを果たした。リオドセが所有するブラジルの鉄鉱山可採埋蔵量は合計98億トン。鉄分62.8%のヘマタイト鉱、48.7%のイタビライト鉱で純度は高い。

国内高炉メーカーに出荷し、輸出は鉱山から鉄道で沿岸に運ぶが、過去、日本企業が鉄道敷設等で大きな貢献をしている。

今、ブラジルの粗鋼生産は3,500万トンしかないが、新日鉄+ウジミナス、韓国ポスコ+リオドセ、中国上海宝鋼集団+リオドセ、アルセロール・ミタルなどの大型高炉建設計画を見ると、将来は資源立地の強みを生かしブラジルは億トン単位の鉄鋼王国になる可能性がある。

 

ブルクツ鉄鉱山の大型ショベルカーの前で記念撮影

ウジミナス製鉄所の圧延工程(厚板用スラブ)

機窓から見るイパチンガ周辺のユーカリ植林地帯

イタビラ鉄鉱山のゲストハウスで昼食

ウジミナス製鉄所のロンメル所長と記念撮影

BRA航空は営業を中止

8年前に創立されたBRA航空は、昨年末に1億8,000万レアルを投資ファンドから資金提供を受けたが、銀行やリージング会社の負債が1億ドルに達して、営業不能に陥り、全ての路線での運行や航空券の発売を停止した。

今年8月にはルーラ大統領やネルソン・ジョビン国防相も出席して、エンブラエル社から総額14億ドルのジョット機40機の成約を式典で祝ったばかりであった。

しかし民間航空庁(Anac)はフライト遅延や運行キャンセルのクレームが、他の航空会社に比較して顕著であるために、10が10日からBRA社の営業及び航空機整備部門への監査が行われた。

Anacは監査後の10月18日には、一時的にBRA社の国際便航空券の発売停止を命じ、30日にはBRA社自らが国際便運行を停止、11月2日には投資家からの圧力で、フォレガッチ社長は賠償金の支払いと顧問就任の交換条件で辞任している。

BRAは1億ドルの負債を抱えて、ジェット燃料購入や人件費など日々の運転資金にも困っており、すでに1,100人の従業員に対して解雇通知を出している。(7日付けエスタード紙)

2010年までに固定用ワイドバンド中継局を設置

固定電話コンセッションのテレフォ二カ社、Oi/テレマールやブラジル・テレコン社は、2010年までに固定用ワイドバンド網電話通信サービス局(PST)を設置しなければならない。

国立電気通信庁(Anatel)は全国のワイドバンド受信用電話通信サービス局8462ヵ所の設置を義務付け、投資総額は10億レアルと見込まれているが、年末までにルーラ大統領の承認が必要となる。

連邦政府はワイドバンド網を全国の公立学校への導入を、電気通信サービス全般化基金(FUST)から2億レアルを投資して実施する可能性もある。(7日付けエスタード紙)

OHL社は5年間で41億レアルを道路コンセッションに投資

10月初めに行なわれた国道民営化コンセッションで、5区間の国道コンセッションを、予想最低価格を大幅に下回る価格で落札したスペイン資本OHL 社は、道路整備、建設機械・装置の購入や私有地買収に、5年間で41億5,800万レアルを投資、2013年から2032年の間の投資は22億レアルを予 定している。

OHL社では5区間の収益率を8.0%から8.68%と見込んでおり、区間401キロメートルの国道116号線には、5ヵ所 の通行料金徴収所で収益率8.0%、区間382キロメートルのクリチーバとフロリアノポリス間も、5ヵ所の徴収所設置できるが、収益率は8.0%を割込む 可能性がある。

OHLでは初年度の投資総額は、7億7,600万レアルを見込んでおり、社会経済開発銀行(BNDES)からは投資全体の70%の融資を見込んでいるが、融資承認が遅れる可能性があるために、資金調達先を模索している。(7日付けエスタード紙)