ポジチヴォ社はデジタルテレビ部門に進出

ブラジル最大のコンピューター製造メーカのポジチヴォ社は、デジタルテレビ部門に参入、地上波デジタルテレビ(セットトップ・ボックス)のデコーダー生産を、マナウスのゾーナフランカで行なう。

また同社は810万レアルを投資して、バイア州イリェウス市でLCDモニター製造メーカを買収、自社生産に切り替えることで7%のコスト削減を図る。

更に11月からクリチーバ工場でマザーボード製造を開始、月産4万4,000枚の生産を予定しているが、製造装置購入に460万レアルを設備投資、最終12ヶ月間で113万台のコンピューターを製造している。(17日付けエスタード紙)

長期自動車ローンはサブプライム化が危惧される

米国GM本社のファイナンス担当副社長に栄転するブラジルGMのヤング社長は、低所得者にも新車が購入できる格安月賦の7年物長期自動車ローンは、 数年後には米国の住宅ローン支払いで不渡りが増加している、サブプライム問題同様のローン返済ができなくなる購入者が増加すると警告している。

GM銀行では自動車向けローンは最長5年であり、これ以上の自動車ローンを長期化する予定はないが、金融市場では7年長期ローンと支払いかイ市を6ヵ月後 にしている金融機関もあり、これらのローン及びSelic金利低下などで、今年の自動車業界は前年比25%増加の240万台の販売が見込まれており、製造 が追いつかない状態になっている。

エコノミスタのジョセ・バーロス氏は、3万レアルの中古自動車所有者が5万レアルの新車購入時に、2万 レアルの現金と3万レアルの自動車ローンを組んで、1万レアルを他のものに消費する傾向にあり、数年後には格安長期ローン債務に陥いると指摘してい る。(17日付けエスタード紙)

昨年のブラジルの海外投資は280億ドル

 国連の発表によると昨年のブラジルの海外への投資は、ヴァーレ・ド・リオドーセが170億ドルでカナダ資本のインコ社を買収したために、280億ドルに達して世界12位となり、スエーデンやオランダ以上の海外投資を記録した。

 海外投資トップは米国で2,170億ドル、フランスは1,150億ドル、スペインが900億ドル、ラテンアメリカではメキシコが58億ドル、チリ、コロンビア、アルゼンチンが20億ドル以下であった。

 ペトロブラスは盛んにグローバル化を進めており、2005年の石油生産は世界17位であったが、今では13位に上昇、リオドーセ社は鉱業生産部門では世界3位で世界シェアの4.4%を占めているが、トップはオーストラリア資本のBHP社の4.8%、リオチント社が4.6%で2位となっている。

 また投資受入国ランクでは、米国が1,760億ドルでトップ、英国が1,400億ドル、フランス810億ドル、中国は690億ドルで5位、ロシアは290億ドルで11位、ブラジルは190億ドルで19位、昨年の世界の投資額は前年比38%増加の1兆3,000億ドル、今年は1兆5,000億ドルが予想されている。(17日付けエスタード紙)

今年の牛肉輸出はすでに18%増加

今年9ヶ月間の牛肉輸出は、前年同期比18%増加の32億ドル、輸出量は12.44%増加の196万4,000トンに達している。

輸出先ではロシアがトップで、輸出量は84%増加の46万9,400トン、輸出額は58%増加の6億3,240万ドル、2位はエジプトで22万3,687トン、輸出額は2億8,359万ドルであった。

加工牛肉製品輸出では、米国がトップの11万8,000トンで2億1,370万ドル、英国が11万8,639トンで1億2,660万ドルで続いている。(16日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

ブラジルの運輸インフラは最悪

GDPランキング上位20カ国対象の運輸インフラ調査によると、ブラジルの道路網の総延長距離は160万キロメートルで世界4位であるが、舗装され ているのは12.2%の19万6,000キロメートルであり、3,100万台の乗用車や1億8,400万人の人口を考慮すると最下位の20位にランクされ ている。

道路インフラ整備最良国はベルギー、続いてオランダ、日本、鉄道網インフラでは最悪は中国で、ブラジルが19位、ドイツがトップでスイス、オーストラリアとなっている。

水上運輸インフラでは、ブラジルは6位にランクされているが、オランダがトップ、ベルギー、ロシア、ブラジル国内の輸送手段は道路網が58%、鉄道網が25%、水上輸送網が13%となっている。

全国輸送連合(CNT)の8万4,000キロメートルの道路網のインフラ調査では、整備状態が良好なのは25%で、ブラジルの道路網の僅か1.4%に相当するが、全国的に道路網を整備するには2,000億レアルの投資が必要である。(16日付けエスタード紙)

リオドーセは海外でアルミ生産を検討

ヴァーレ・ド・リオドーセは、ブラジル国内での電力供給に危機感を持っており、価格競争力のあるアフリカかラテンアメリカで、水力発電所を建設してアルミ生産を検討している。

同社の今後5年間の投資計画では総額590億ドルを投資、2008年度は110億ドルを投資するが、この投資計画には企業買収資金は含まれていない。

この投資計画にはインドや中国の鉄鉱石需要が旺盛で、今年の鉄鉱石生産量3億トンを、新鉄鉱山開発で2012年までに、4億2,200万トンに増産すると共にコストダウンを図る。(16日付けエスタード紙)

レアル通貨は2003年から97%も高騰

 ルーラ第一次政権誕生の2003年からドル通貨に対するレアル値は、97.24%も高騰しており、ラテンアメリカ及びヨーロッパ連合の7カ国対象の調査では、2位のコロンビアおよびチリの45.99%の倍以上の値上がりを記録している。

 しかしヴェネズエラ通貨のボリヴァールは、ドル通貨に対してマイナス34.73%、メキシコ通過のペソ・メシカーノは、マイナス4.76%とそれぞれ下落している。

 レアル通貨高騰の要因として、ルーラ政権誕生時の政策誘導金利(Selic)は26.5%で、海外投資家の注目を集めて外貨が大量に流入、また世界経済好調で、ブラジルのマクロ経済も好調に推移、国際コモデティ価格高騰で輸出増加に伴って、カントリーリスクも低下」、更に海外からの投資増加が更にレアル通貨の高騰を招いており、今後はブラジルの投資適格格付(Investment Grade)が近づいており、更にドル安が進むと予想されている。(16日付けエスタード紙)

段ボール箱生産が4.7%増加

今年9ヶ月間の段ボール箱の生産は前年同期比4.7%増加の169万トン、9月の生産はわずかに0.55%増加の18万6,300トンと、ブラジル段ボール箱生産者協会(ABPO)では発表している。

ABPOでは今年の段ボール箱生産はフルーツ輸出増加に伴って、前年比5.0%から5.5%増加を見込んでおり、年末にかけて増加すると予想されている。

段ボール箱の消費は食品業界が最も多く、消費全体の35%を占めているが、最近のドル安による為替で、輸入食料品が大量に輸入されているために、大幅な生産増加は見込めない。(15日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

サンパウロ新聞の鈴木編集長が表敬訪問

サンパウロ新聞の鈴木雅夫編集長と百周年祭典協会の松尾治執行委員長が10月15日に商工会議所を表敬訪問、田中信会頭、山田唯資監事会議長、平田藤義事務局長に来年のプロジェクトなどについて説明した。

左から山田監事会議長/田中会頭/松尾執行委員長/鈴木編集長/平田事務局長

米国の住宅ローン問題でブラジルからの花崗岩輸出が減少

サブプライムローン問題で米国の住宅建設ブームに影がさしているが、米国の建築用花崗岩や大理石のシェア35%を占める、ブラジルからの花崗岩輸出に影響が出てきている。

昨年のブラジルの花崗岩輸出は10億4,000万ドルで、そのうち米国向けは65%を占めていたが、8月の米国での住宅販売は21.2%減少したために、今年9ヶ月間のブラジルからの輸出は、前年同期比1.33%減少して影響を受けている。

今年の花崗岩輸出は米国への輸出が55%まで低下するが、ヨーロッパ向けのミナス産花崗岩、石版、水晶類輸出増加で、前年比5.0%増加の11億ドルが見込まれている。(15日付けガゼッタ・メルカンチル紙)