エッソ買収でマーケットシェアが大きく変わる

エクソンモービル社は、南米のエッソのガソリンポストおよびアルゼンチンの製油所事業から撤退するのに伴い、ガソリンポスト網を売出すが、ペトロブラス、シェル、ウルトラグループ、ヴェネズエラのPDVSAなどが買収に名乗りを上げている。

ペトロブラスが、ブラジルの石油配給のマーケットシェアの6.1%を占めるエッソを買収するとシェアが32.8%から38.9%に増加して、さらにウルト ラグループとの差を広げるが、アルゼンチンでは12%のシェアのエッソ買収で日産8万4500バレルの精製能力が倍増して、RepsolYPFとの差が縮 小する。

シェルがブラジル国内のエッソのガソリンポスト網を買収すると、マーケットシェアが11.4%から17.5%に増加して、マーケットシェア14.4%で2位のウルトラグループを追い越す。(15日付けヴァロール紙)

日伯法律委員会のセミナーに28人が参加

日伯法律委員会(押切フラヴィオ委員長)のセミナーが10月11日午後4時から6時まで大会議室に28人が参加して開催、初めにタイナ・ペレイラ弁護士が、海外オーダー販売に関する商品流通税やサービス税などの課税システムについて講演した。

続いてルイス・フェルナンド・ミランダ弁護士は、労働省労務関係局の2007年7月19日付け規則令5号ー臨時雇用の契約延長について、エリオ・ホンダ弁護士は州内への工場誘致のための税制戦争によるICMSクレジット注釈の現状について、サンドリア・メデイロ弁護士は、管理プロセスに於ける緊急保護令についてそれぞれ講演した。

左から講演者のミランダ弁護士/サンドリア弁護士/ホンダ弁護士/押切委員長/タイナ弁護士

講演会の様子

ヨーロッパ向け完成品輸出が米国向けを上回る

 今年9ヶ月間のヨーロッパ向け完成品輸出は、前年同期比29%増加の119億8,400万ドルで、米国向けは6.0%減の118億5,900万ドルで、1987年以来はじめて米国向け輸出を上回った。

 昨年の米国向け完成品輸出は166億ドルで、ヨーロッパ向けの129億ドルを大幅に上回っていたが、2005年末からレアル値は30%上昇して価格競争力をなくしているが、対ユーロでは9.0%に留まっている。

 今年7ヶ月間のヨーロッパ諸国の輸入は好調な経済及び為替の上昇で、輸入が前年同期比11.4%増加、ブラジルからのドイツ向け自動車用アブソーバー輸出は、前年同期比71%、スペイン向け家具は32%、ポルトガル向け水着は28%とそれぞれ大幅に増加している。(15日付けヴァロール紙)

2007年度異業種交流委員会議事録(10月)

日時:2007.10.11(木)
場所:ブラジル日本語センター
出席者(ABC順):ABE・AKAMINE・ITAGAKI・KANAZAWA・MATSUDA・MINAMI・NISHIOKA・OHNO・SUZUKI・TAKEDA・YAMASHITA

記 ABE

【議事録】

  1. 12月度勉強会(反省会)の幹事:西岡副委員長・大野
  2. 次回担当者
    ・連絡係    大野
    ・会場/食事係 板垣
    ・会計係    竹田
  3. 本日の勉強会テーマ(参加者:22人)
    ・ボクシングから見る日本のハングリー精神(三栄源 大野さん)
    ・ブラジルの自動車業界の今後は(サンパウロ新聞社長 高坂さん)

以上

勉強会での意見交換

州道コンセションの通行料が7倍高い

9日に行われた7ロットの国道コンセション入札で、スペイン資本OHL社が5ロットを落札したが、サンパウロ州道とのキロメートル当りの通行料に7倍の違いが生じている。

今回の7ロットの国道コンセッションのキロメートルあたりの平均通行料は0.027レアルであるが、すでに民営化されているサンパウロとリオを結ぶヅットラ街道通行料は0.077レアル、サンパウロとグアルジャーを結ぶ州道は0.1329レアルとなっている。

この通行料の大幅な差は、コンセッションへの収益率が今回は8.0%に抑えられたが、1996年のコンセッション入札は、プロジェクトが困難であったために、18%の収益性が認められていた。(11日付けエスタード紙)

ボトランチングループは257億レアルを投資

ボトランチングループは2008年から5年間で、国内でのセメント、鉄鋼、パルプやエネルギー部門などに、総額257億レアルの民間最大の大型投資を予定している。

同グループの2001年から今年の投資総額は190億レアル、2008年は88億レアルの投資を予定、20011年までは年率10%以上の伸び率を見込んでいる。

セメント部門は2012年までに21億レアルを投資して、現在の生産量3,100万トンを4,050万トンに引き上げ、紙・パルプ部門は96億レアルの投資で130万トンから390万トンと3倍に引き上げる。

金属部門では総額110億レアルを投資して、亜鉛生産を40万トンから74万2,000トン、ニッケルを2万7,000トンから7万4,000トン、鉄鋼 を64万トンから270万トン、アルミ生産を47万5,000トンから60万トンに引き上げる。(11日付けエスタード紙)

ラテンアメリカへの投資ファンドが増加

 2002年から2006年までのラテンアメリカへの投資ファンドによる投資総額は、世界平均の年率17%を大幅に上回る35%の勢いで増加してきており、ヨーロッパの22%、アジア・太平洋地域の20%よりも増加している。

 昨年のラテンアメリカへの投資ファンドの投資総額は4,600億ドルで、そのうち年金ファンドが3,320億ドルを占めたが、2002年から2006年にかけて富裕層をターゲットにしているプライベートバンクが34%増加している。

 ラテンアメリカへの投資ファンドの投資総額の55%はブラジル向けであり、メキシコが16%、チリが11%、コロンビアが6%、アルゼンチンが4%でこの5カ国でラテンアメリカ全体の80%を占めている。(11日付けヴァロール紙)

サンパウロ工業界は今年すでに17万5,000人の雇用創出

 ブラジルのマクロ経済が好調に推移しているのに伴って、9月のサンパウロ州工業界の雇用創出は、前月比0.75%増加の1万7,000人と最終14年間で最も雇用創出を記録した。

 また今年8ヶ月間では17万5,000人の雇用創出となり、GDP5.0%の伸びを記録した2004年の15万6,000人を上回っており、サンパウロ州工業連盟(Fiesp)では、今年のサンパウロ州工業界は5.0%以上の伸びを予想している。

 9月は石油精製やアルコール製造部門で雇用減を記録したが、現在まで9.63%の伸び率を記録している設備投資用機械・装置部門で増加、しかし今年のアルコール製造部門の雇用はすでに10万人に達しているが、季節労働雇用のために、年末までには8万5,000人が失業すると見込まれている。(11日付けエスタード紙)
 

アラクルース製紙は投資拡大

今年のアラクルース製紙の国内投資は、昨年の7億レアルに続いて5億4,000万レアル、2億1,500万レアルは、Stora Enso社と共同経営のヴェラセル社の負債に充てられる。

アラクルースでは、南大河州及びバイア州でのユーカリ植林用の土地購入を進めており、9月には1億8,080万レアルで土地を購入、2億970万レアルはユーカリ苗購入に投資した。

同社の第3四半期の純益は、海外での調達資金がサブプライム問題でレアル安の為替になったために、利益を圧縮して前年同月比6.0%減少の2億6,090 万レアルとなったが、今年9ヶ月間の売上は26億8,540万レアル、純益は8億5,730万レアルとそれぞれ前年同期を僅かに上回った。(10日付けガ ゼッタ・メルカンチル紙)

国道コンセション入札でスペイン資本OHLが席巻

9日にエンリケ・カルドーゾ前政権の連邦公社公団民営化計画(PND)推進で遅れていた国道コンセッション入札が行なわれ、入札にかけられた7ロットのうち、6ロットをスペイン資本のゼネコンが落札した。

OHL社とAcciona社は、入札にかけられた7ロットの総延長距離2,600キロメートルのうち、2,278キロメートルの6ロットを落札、ブラジル企業ではBRViasが辛うじて、321キロメートルの国道BR−153を落札した。

伝統的に国道コンセション事業を手がけてきたオデブレヒト社、エコーロドヴィア社やCCR社は、スペイン企業が提示した格安の落札価格で大きく差を付けられた。

サンパウロとクリチバを結ぶレジス・ビッテンコウト街道の各区間の通行料金の最高入札価格は、2.685レアルであったが、OHLは約半額の1.364レアルで落札した。

またサンパウロとベロ・オリゾンテを結ぶフェルナン・ヂアス街道は2.884レアルに対して、OHLは約1/3の0.997レアルで落札、7ロットの投資総額は198億レアルに達すると見込まれている。(10日付けエスタード紙)