今年の貿易収支累計は11%減

 10月第1週の貿易収支黒字は、4億8,300万ドルと9月最終週の14億ドルから大幅に減少、今年の貿易収支黒字累計は前年同期比11.1%減の314億3,000万ドルとなっている。

 ミゲル・ジョージ通商開発相は、来年の輸出額はレアル高の為替継続がブレーキとなるが、今年並みの1,500億ドルと見込んでおり、貿易収支黒字は輸入の増加に伴い、今年の予想の420億ドルよりも少ない400億ドル前後を見込んでいる。

 今後、ブラジルはアラブ諸国への輸出開拓に拍車をかけるが、アラブ諸国向け輸出の20%はサウジアラビア、19%がエジプト、10年前のアラブ向け輸出総額は17億ドルであったが、昨年は67億ドルに増加している。(9日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

マリーザが株式公開

女性専科洋服店網を展開しているマリーザは、22日にサンパウロ証券取引所に上場して、8億レアルの資金調達画予想されている。

マリーザは競合するリアシュエロ社やレネール社に次いで株式を上場するが、178ヵ所の店舗数を展開して、今年の売上は12億レアルが予想され、リアシュエロは店舗数90で、今年の上半期は16億レアル、レネールは店舗数95で、今年の売上予想は14億レアルの売上を上げている。

マリーザは3年前から男性向け洋服、子供服及び寝具販売も開始、今後はベビー用品、装飾品や時計類の販売も手がける。(6日付けエスタード紙)

穀物収穫量は1億4,300万トンで記録更新

今月から植付けが始まる2007年/2008年度の穀物の予収穫量は、前期よりも800万万トン増加の1億4,800万トンの760億レアルで、記録を更新すると予想されている。

今年8ヶ月間の化学肥料の売上は、前年同期比44.8%増加の1,450万8,000トン、そのうち大豆及びトウモロコシ向けは52%で、今年の販売量は、前年の2,090万トンから2,400万トンに増加すると予想されている。

また農業機械も昨年の2万5,700台から43%増加の3万6,000台が予想され、大豆及びトウモロコシの収穫量は80%増加、売上げは75%増加が見込まれている。(8日付けエスタード紙)

7国道コンセションの入札

政策誘導金利(Selic)が高かったために、連邦政府の国道コンセションの収益設定率が、Selic金利よりも低いために、国道の入札参加企業がなく遅れていた入札が、継続するSelic金利低下で漸く入札が行なわれる。

今回のコンセッションの収益率は8.95%に設定され、交通量の多いサンパウロとベロ・オリゾンテ間の562キロメートルのフェルナンジアス街道の入札には、多くのゼネコンが参加する。

しかしサンパウロとクリチーバ間401キロメートルのレジス・ビッテン・コウト街道は、4年以内に30キロメートルの複線工事などコストが高くなるために、入札参加企業は少ないと予想されている。(7日付けエスタード紙)

MARSHのモウラン取締役が10月8日に来訪

Marsh&Molennanカンパニーズのギウリアノ・モウラン取締役がパトリモニオ保険の脇山社長と10月8日に商工会議所を訪問、同社工業部門リーダーのパウロ・バプチスタ氏が19日の懇親昼食会で、3分間スピーチで管理責任法について説明、日本語/英語のスピーチ資料の配布など、平田藤義事務局長と意見の交換を行なった。

また第2弾として11月に米国Marshのサム・イトウ氏による日本語による企業経営者や重役向けのセミナー開催についても案内した。

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Marsh社のギウリアノ・モウラン取締役/パトリモ二オ保険の脇山社長

サンタンデール銀行はABNアムロ銀行買収でシナジー効果

 サンタンデール銀行は、ABNアムロ銀行買収でレアル銀行を傘下に収めて、ブラデスコ銀行及びイタウー銀行と肩を並べる収益性アップのシナジー効果を期待している。

 レアル銀行を傘下に収めることで、7億6,600万ドルのシナジー効果を予想、2010年の純益を37億8,100万ドルと予想、イタウー銀行及びブラデスコ銀行の純益はそれぞれ52億ドルが予想されている。

 サンタンデール銀行のABNアムロ銀行買収で、ブラジルの銀行支店数は1946店舗で3位、クレジット総額はマーケットシェア13.1%の3位、純益は10.2%で4位、サンパウロ州内の店舗数は20%、ブラジル全体では12%とそれぞれ大幅に増加する。(8日付けガゼッタ・メルカンチル紙

今年の自動車販売は25%増加予想

9月の自動車販売台数は、前月比13.3%減の20万4,000台であったが、前年同月比では28%増加、今年9ヶ月間の販売台数は、27.4%増加の173万9,000台に達している。

今年9ヶ月間の自動車生産台数は10.6%増加の210万台で、年末には296万台の生産達成が予想されており、自動車向けクレジット総額は、23.3%増加の742億レアル、クレジットの平均金利は、前年同期の23.7%から19.6%に低下している。

自動車の輸出台数は、前年同期比7.9%減の59万4,000台であるが、輸出総額は、レアル安を補う価格調整で5%増加の94億ドル、年末までには75万台の輸出で、121億ドルの外貨を稼ぐと見込まれている。

9月までの農業機械の生産は、前年同期比34.9%増加の4万7,900台、販売は43%増加の2万7,000台、今年の生産は30.2%増加の6万台、販売は40%増加の3万6,000台が見込まれている。(5日付けエスタード紙)

新井辰夫公使を囲んで懇親昼食会

10月4日に来聖したブラジリア大使館の新井辰夫公使との懇親昼食会が、5日正午からレストラン新鳥で開催、サンパウロ総領事館からは土肥克己領事、商工会議所からは田中信会頭(リベルコン)、大前孝雄副会頭(三井物産)、松田雅信副会頭(パナソニック)、長谷部省三副会頭(トヨタ)が参加した。

レアル高は米国への輸出減少を招く

 継続するレアル高の為替は、米国への輸出減少をきたしており、特に米国への輸出の60%を占める完成品の今年9ヶ月間の輸出は、前年同期比マイナス5.8%となり、米国への輸出は11年連続で増加してきたが、今年は輸出減に転じる可能性がでてきた。

 今年8ヶ月間の部門別輸出では、トラクターが前年同期比−3.6%、電気製品−4.4%、自動車−32.6%、自動車部品−16.3%、家具−23.2%、衣料品−14.6%、履物・皮革製品−9.6%とそれぞれ減少している。

 昨年の米国への輸出は、ブラジルの輸出比率の18.4%の244億ドルであったが、今年9ヶ月間では15.9%に比率を下げているが、コモデティ価格が高止まりしている影響で、一次産品輸出は47.6%増加している。(5日付けヴァロール紙)