サンダウン・モーターは中国製輸入二輪車に備える

オートバイやミニバイク製造のサンダウン社の上半期の売上げは、前年同期比55.52%増加の3万6,568台を販売して、3年前のマーケットシェア0.29%から5.13%と大幅に増加して業界4位となった。

同社の上半期の売上げは低所得者用ハンター90の販売が好調で、39.5%増加の1億9,440万レアル、粗利は69.4%増加の2,930万レアルと好調を維持している。

し かし来年は中国メーカー8社がブラジルへのバイク販売が予想されており、同社では4,000万レアルを投資して、マナウス工場の月産能力を現在の 9,000台から1万8,000台に引き上げるが、今年の生産は昨年の6万4,000台から9万台への増加、来年の販売代理店は現在の220店から320 店に増加させる。(8日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

今年上半期のイタウーの純益はブラデスコを上回る

 今年上半期のイタウー銀行の純益は、前年同期比35.8%増加の40億1,600万レアルを記録、ブラデスコ銀行を900万レアル上回り、民間銀行で最高の純益を記録した。

 クレジット拡大による増益以外に、銀行業務集中サービス会社(Serasa)の持ち株及びサンパウロのボストン銀行ビル売却益も純益を押上げた。

 しかし第2四半期の純益は21億1,500万レアルで、ブラデスコ銀行の23億200万レアルに及ばなかったが、ボストン銀行網買収によるシナジー効果が下半期から出てくると期待されている。

 好調なマクロ経済、金利やインフレの低下で、クレジット部門が拡大を続けており、同行のクレジット部門は40.2%増加の1048億2,000万レアル、最終12ヶ月間の自動車購入向けクレジットは、58.6%増加の82億4,000万レアルに達している。

 法人向けクレジットでは、中小企業向けクレジットが59.7%増加の222億8,000万レアル、大企業向けは16%増加に留まり、平均不渡り率は5.1%で、個人向けクレジットの不渡り率は8.1%から7.5%に改善されたが、法人向けは1.6%から2.3%に増加した。

 同行の収益率は35.7%から32.1%に減少したが、エフィシエンシー指数は45.8%から44.9%に改善、今年のクレジット部門の増加は20%から25%、個人向けクレジットは35%、自動車購入クレジットは40%とそれぞれ増加が予想されている。(8日付けエスタード紙)

企業誘致の州税優遇を禁止

 国家財政政策審議会(CONFAZ)の7日の会合で、州内への企業誘致に対する州税優遇策での企業誘致戦争に終止を打つために、解決策や優遇策導入中止スケジュールの決定が纏らず、6日をもって今後の州税優遇策導入を禁止した。

 北部、北東部や中西部の州代表は理解を示したが、サンパウロ州を筆頭にマットグロッソ州を除く南部及び南西部の各州は、すでに導入されている優遇税廃止に対する拒否権を主張していた。

 北部及び北西部の各州代表は、すでに州税優遇策を受けている企業に対する優遇策の2016年までの継続を主張したが、多くの州代表は2011年までの継続を主張した。(8日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

今年上半期の工業製品売上げは2.7%増加

 全国工業連合(CNI)では6月の工業製品販売はマイナス4.5%となったにも関わらず、今年上半期は2.7%増加、製造部門に対する投資増加継続で下半期は更なる伸びを予想している。

 今年上半期の製造設備の平均稼働率は、前年同期1.8%増加の81.6%に上昇、設備投資用機械・装置の輸入増加が継続しており、下半期はフル操業体勢を敷く部門が多くなる。

 今年上半期の製造業の労働時間は3.6%増加、特に食料品、飲料、機械・装置部門が大幅に増加したが、輸出不振が継続する衣料、皮革、履物部門は僅かに減少した。

 調査対象の14地域のうち、ブラジル平均の4.8%以上生産が増加したのは4地域であり、南大河州8.5%、ミナス7.9%、パラナ7.0%、ペルナンブーコ週が6.4%それぞれ増加した。(8日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

静岡新聞社会部の穴沢直人副部長が8月7日に商工会議所を訪問

静岡新聞社会部の穴沢直人副部長は8月7日にJICA中部の今井成寿プログラムオフィサー並びにJICAサンパウロの村本清美部長と共に商工会議所を表敬訪問、ブラジルの社会事情や所得事情、所得格差、就職事情についての実態調査のために訪伯、また最近ブラジルからの出稼ぎの長期化、レピータ化などへの影響、日本での教育、犯罪問題などに与える影響などについても、田中信会頭、日系社会委員会の窪田敏朗委員長、平田藤義事務局長と意見の交換を行なった。

左から平田事務局長/村本JICA部長/静岡新聞の穴沢直人副部長/田中会頭/窪田日系社会委員長/JICA中部の今井成寿氏

今年のバイオ燃料生産は16億リットル

国家石油庁(ANP)では、今年のバイオ燃料の生産を16億リットルと見込んでおり、2008年から義務付けられるガソリンへのバイオ燃料2%混入のB2を賄うためには8億リットルが必要であるが、充分に賄える生産量が確保できている。

ANPが2005年11月から開始したバイオ燃料入札で、すでに8億8,500万リットルが備蓄されており、平均取引価格はリットル当り1.862レアルであった。

バイオ燃料生産の49%は北部及び北東部での零細農家による生産で、主にマモーナやパーム椰子から生産、また2013年実施の5%混入のB5には年間22億リットルのバイオ燃料生産が必要となる。(7日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

ペトロブラスはスザノ石油化学を買収

ペトロブラス石油公社は41億レアルでスザノ石油化学を買収、今後はウニパールとの南東部石油コンビナート設立で主導権を握りたいが、サンパウロのユニオン石油化学(PQU)とリオのリオ・ポリメトロ(Riopol)との合併でマイナーになる可能性がある。

スザノ石油化学の買収で国内の再編が加速すると予想されており、南東部石油コンビナート設立以外にも、リオ州イタボライ市でのComperj建設の可能性もでてきた。

しかしスザノ石油化学買収は公正取引委員会に相当する経済防衛行政審議会(Cade)の承認を得なければならないが、ブラスケンへの9%の株譲渡の可能性が残されている。(7日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

今年の株式公開は328%増加

 ブラジル企業による今年7ヶ月間の株式公開(IPO)は前年同期比328%増加の173億ドルに達して、世界のIPO1,758億ドルの10%を占めており、ブラジル株式市場は活気を施している。

 銀行によるIPO仲介業務では、UBSパクアル銀行が55億ドルでトップ、クレジット・スイス銀行が47億ドルで続いており、イタウー銀行が18億ドルで3位を確保した。

 イタウー銀行、ウニバンコ銀行やブラデスコ銀行は米国以外の投資家に注目、イタウー銀行は香港、ブラデスコはロンドンに支店を開設して、海外投資家の取込を計っている。(7日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

メキシコとは具体的進展がなかった

 メキシコを訪問していたルーラ大統領両国間の貿易協定や投資での進展を期待していたが、具体的なパートナーシップの進展はなかった。

 ルーラ大統領は総額5,040億レアルに達する経済成長加速プログラム(PAC)のインフラ部門へのメキシコ民間企業からの投資誘致を大いに期待していた。

 しかしブラジル航空会社オーシャン・エアー社が9月からサンパウロとメキシコシティー間の直行便の開始、アステカ銀行のブラジル進出はすでに決まっているが