田中会頭は永岡農林水産大臣政務官との懇談夕食会に出席

永岡農林水産大臣政務官が7月31日~8月2日までの日程で来伯、8月2日午後7時からシントリにて夕食会が開催され、商工会議所からは田中信会頭が参加した。

参加者は永岡桂子農林水産大臣政務官、中島勇農林水産大臣政務官秘書官、大野高志大臣官房国際部国際協力課長、増川克義大臣官房国際部国際政策課課長補佐、佐藤仁美大臣官房国際部国際協力課係長、総領事館側は丸橋次郎首席領事、田畑篤史副領事(経済班)

 

今年の輸出総額を1,550億ドルに上方修正

 連邦政府は最終12ヶ月間の輸出総額が1,504億3,300万ドルに達しており、今年の輸出目標額を1,520億ドルから1,550億ドルに上方修正した。

 7月の輸出は141億2,000万ドルで月間記録を更新、輸入は107億7,300万ドルに達したために、貿易収支黒字は前年同月比40.8%減少の33億4,700万ドル、今年7月までの累計では4.8%減少の252億ドルであった。

 今年7ヶ月間の輸出は前年同期比16.9%増加、輸入は27.9%増加、昨年は耐久消費財の輸入が比重を占めたが、今年の輸入は資本財、中間財や原材料輸入が増加しており、製造業の設備投資や鉱工業の活況を反映する輸入製品の増加が目立つ。

 昨年の輸出は国際コモデティ価格の上昇で、価格は前年比12.5%上昇したが、輸出量は3.2%増加に留まり、今年の上半期は価格は9.2%上昇したが、輸出量は10.1%増加している。

 上半期のトウモロコシ輸出量は、米国でのエタノール用トウモロコシの消費拡大に伴って130.2%増加したが、輸出額は34.8%増加に留まり、輸出先はイラン、ポルトガル、韓国やスペインであった。(2日付けエスタード紙)

ドル安の為替で輸入会社が急増

 更なるドル安が継続する為替や好調な国内消費を背景に、今年5月までに2,828社の輸入会社が設立され、昨年末より15%増加の2万1,599社となっている。

 ブラジル貿易協会(AEB)では、今年年末までの輸入会社数は2万8,500社まで増加すると予想しており、2000年のレベルに達すると予想しているが、為替変動相場制移行前の1997年の3万7,800社には及ばない。

 今年5ヶ月に10万ドル以上の輸入をした輸入会社の比率は、昨年同期比26.8%増加、10万ドル以下の輸入でも14.5%増加しており、ブラジル家具工業の中心であるサンタ・カタリーナ州サンベント・ド・スール市のアルテファマ社では、2年前までは全ての材料は国内産で賄っていたが、ドル安の為替でガラスはメキシコ、金具は中国、接着剤は米国からそれぞれ輸入してコストダウンを図っている。(2日付けヴァロール紙)

後藤猛領事が着任挨拶で表敬訪問

3年前にサンパウロ総領事館からレシーフェ総領事館領事に転任、今回3年ぶりにサンパウロ総領事館に再着任した後藤猛領事が着任挨拶に商工会議所を表敬訪問、平田事務局長と色々と懇談した。

左から平田事務局長/サンパウロ総領事館に再着任した後藤猛領事

ロンドニア州は牛肉輸出で南大河州を追越す

ブラジル北部地域のロンドニア州が、牛肉輸出で初めて5位に入って南大河州を追越し、6月の牛肉輸出が8,640トンで4.8%のシェア、輸出額は1,351万ドルで3.4%のシェアを占めた。

今年上半期のロンドニア州の牛肉輸出は売上げで3.5%、輸出量で4.2%を占めて、サンパウロ州の50%、ゴイアス18.2%、マットグロッソ13.1%、ミナス州の8.7%に次いで5位となった。

ロンドニア州の牛肉生産は10年間で188%増加の1,133万頭、2003年に口蹄疫に感染していない州として認められてから急激に増加、また牛肉輸出トップのフリボーイ社も同州に進出している。(1日付けエスタード紙)

アルコールパイプライン建設で120億リットル輸出

2012年のブラジルのエタノール輸出が120億キロリットルと予想されており、ペトロブラス傘下のロジスティック部門のトランスペトロ社は、マッ トグロッソ州クイアバとパラナグア港、ゴイアス州セナドール・カニェードとサンセバスチャン港を結ぶアルコールパイプライン構想を練っているが、コペル・ パラナ電力公社、サンパウロ州砂糖キビ加工業者連合(Unica)もそれぞれパイプラインの建設を検討しており、トランスペトロ社と共同で建設する可能性 もでてきている。

トランスペトロ社の2パイプラインはそれぞれ1,000キロメートル以上あり、投資額は11億ドルが見込まれているが、 同社ではチエテ河での水上運搬でゴイアス州南部、南マットグロッソの南西部、三角ミナスやサンパウロ州奥地からエタノールをチエテ河畔のサンタ・マリア・ ダ・セーラ市からパイプラインで、パウリーニャ市経由でサンセバスチャン港に輸送する計画の可能性も否定できない。

またUnicaもチエ テ河利用してサンセバスチャン港への輸送を計画、コペル公社もマリンガ市とパラナグア港を結ぶ528キロのパイプライン建設に、6億3,000万レアルを 見積もっているが、トランスペトロのロジスティック部門の独占に警戒している。(1日付けエスタード紙)

今年上半期のリオドーセ社の純益は109億レアル

ヴァーレ・ド・リオドーセ社の第2四半期の純益は、前年同期比50%増加の58億4,200万レアル、上半期の純益は80%増加の109億 3,700万レアルで、ウジミナス製鉄の株売却で4億5,700万レアル、ログ-インロジスティックの株売却益2億1,700万レアルも純益増加に寄与し ている。

昨年末に180億ドルでカナダ資本のインコ社の買収で、第2四半期は6億1,900万レアル、上半期で22億レアルの純益増加に寄与、第2四半期の総売上げは182億レアル、インコ社の売上げは71億3,300万レアルであった。

また鉄鉱石価格調整で売上げは7億6,000万レアル増加、1994年第1四半期以来となるGDP11.9%の伸びを記録した中国への輸出が好調であるが、レアル高の為替で8億7,700万レアルの損益のインパクトとなっている。(1日付けエスタード紙)

貿易部会に9人が参加して開催

貿易部会(佐々木修部会長)が8月1日午前10時30分から11時30分まで、商工会議所会議室に9人が参加して開催、3日の業種別部会長シンポジウムのドラフト資料を基に検討、ブラジルの貿易概況、コモデティ商品、対日貿易や今後の見通しなどについて、参加者は大いに意見の交換を行なった。

参加者は佐々木部会長(三菱商事)、渡邉副部会長(ジェトロ)、三分一副部会長(島津)、宮田氏(住友商事)、大野氏(三菱商事)、松本氏(三井物産)、大岩氏(ジェトロ)、金沢サンパウロ総領事館調査員、平田藤義事務局長

左から渡邉裕司副部会長/佐々木修部会長/三分一克則副部会長

070801 貿易部会2

ドラフト資料を検討する参加者