7月の投資は米国のサブプライム問題で株がマイナス

 米国のサブプライムローン問題が世界の株式市場を不安に陥れており、7月のサンパウロ平均株価はマイナス0.39%となり、インフレ指数の総合市場物価指数(IGP-M)を下回った。

銀行間金利預金(DI)が0.74%で収益トップとなり、続いて銀行預金(CDB)が0.72%で続き、確定金利付預金が0.67%となったが、商業ドルは6月に引続いてマイナス2.49%となり、今年の累計ではマイナス11.9%となっている。

 またポウパンサ預金は0.65%、並行ドルは0.48%とインフレ指数を上回ったが、金はマイナス2.59%と大幅に収益性が悪化、8月の金融市場は引き続いて米国のサブプライム問題及びインフレ指数の動向が注目されている。(1日付けエスタード紙)

第一実業ブラジルの原拓也代表は訪問

第一実業ブラジルの原拓也代表が7月31日に第一実業米国の岡田英樹ジェネラルマネージャー、イサオ・アキヨシ氏と共に商工会議所を訪問、新会員として会員加入申込書に記入、平田藤義事務局長と会議所活動について懇談した。

 

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左からイサオ・アキヨシ氏/岡田英樹ジェネラルマネージャー/原拓也代表

コンゴ二アス空港は151便減少

ネルソン・ジョビン国防相は、航空危機でマヒしているコンゴ二アス空港の151便を他の空港に移して、ハブ空港としての機能を外して安全確保を図る。

リオのガレアン空港はヨーロッパ、米国、北東地域向け空港、ブラジリア空港は北部地域及び中西部地域、クリチーバ空港は南部地域、ミナスの空港は北東部地域向け空港として機能を集中させる。

TAM航空着陸失敗事故前のコンゴ二アス空港は毎日712便が離発着して、年間1,800万人が利用していたが、561便に減少させるためにクンビッカ空港にしわ寄せがいく。

エグゼクチブ便はジュンジアイ空港へ移動するが、空港近代化のために年末まで改修、また不法占拠されているクンビッカ空港の第3滑走路建設予定地の立退き 問題が立ちはだかっているが、航空危機解決ではこの滑走路建設が最優先課題であり、強行する可能性もある。(31日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

上半期のプライマリー収支黒字は437億8,000万レアル

 今年上半期の国税庁の名目税収は、前年同期比13.1%増加の648億7,070万レアル、インフレ分を差引いた実質税収は8.5%増加、社会保障院(INSS)は13.78%増加の207億8,490万レアルの赤字、中銀は3億180万レアルの赤字を計上して、連邦政府のプライマリー収支黒字は、52億レアル増加の437億8,000万レアルに達した。

 今年の連邦政府の目標プライマリー収支黒字は530億レアル、また上半期の国税庁の税収はGDP比19.39%で前年同期比0.5%増加したが、財政支出も12.7%増加している。

 財政支出のうち公共投資は、前年同期比22%増加の73億4,000万レアル、このうち官民合同プロジェクト(PPI)による投資は11億8,000万レアル、今年の公共投資は、財政支出の29.9%に相当する244億レアルが見込まれている。(31日付けエスタード紙)

政策誘導金利切下げ効果は最小限

 通貨政策委員会(Copom)は18日に政策誘導金利(Selic)を12.0%から11.5%に切下げたが、Selic金利とクレジット金利の金利差が殆ど縮小していないために、消費者は注意を怠ってはいけない。

 Selic金利が12.0%の時の個人向け平均金利は133.44%であったが、0.5%切下げ後は132.39%、口座借越残月利は7.77%から7.73%と僅かに減少しただけである。

 今年の年末のクレジット残高は前年比25%増加の9,160億レアルで、GDP比38%に達すると見込まれており、昨年の自動車向けクレジットの平均返済期間は28ヶ月であったが、今年は34ヶ月に延びて益々購入しやすくなっている。(31日付けエスタード紙)

ABNレアル銀行の純益は84%増

 今年上半期のABNアムロ・レアル銀行の純益は、前年同期比84%の12億6,000万レアルを記録、収益性は16.3%から25.4%とそれぞれ大幅に増加、エフィシエンシー比率は53.2%から46.2%と大幅に改善された。

 上半期の純益増加の要因としてクレジット部門が25%増加の543億1,000万レアル、中規模企業向けが40.3%、零細・小企業向けが33.4%それぞれ増加したが、大企業向けは30%減少した。

 上半期の個人向けクレジットは27%増加、今年は20%から25%の増加を見込んでおり、金利の低下並びに長期化するクレジット返済期間で、益々クレジット部門の成長が見込まれている。(31日付けエスタード紙)

Arezzoが中国で300店舗

高級女性用履物専門店でブラジル国内に212店舗を展開するArezzo社が、中国で3,000店舗を擁するプライム・サクセス社とタイアップして2016年までに、300店舗のフランチャイズ店を展開、年商1億5,000万ドルの売上げを予定している。

Arezzo社の年商は2億8,500万ドルに対して、プライム・サクセス社はアジダス社の中国国内の代理店契約を結んでおり、年商は4億ドルに達している。

今後2年間はブラジルからの女性高級靴を輸出で賄うが、その後は中国での生産に切替る。またArezzo社はサウジアラビア、ヴェネズエラ、パラグアイやポルトガルで11店舗を擁している。(30日付けエスタード紙)

サントス港は最悪ランクに位置づけ

南米最大でブラジル貿易の26%を占めるサントス港は、ブラジルの港湾でも最悪の部類に位置づけされており、サントス港より港湾設備の悪いのはフォルタレーザ港、ヴィトリア港及びサルバドール港だけである。

ブラジルの港湾で最も港湾設備が整っているのは、ヴァーレ・ド・リオドーセ社のマラニャン州マデイラ港で、水深が23メートルあるために、36万トン級の大型輸送船が接岸できる。

年末までに3億3,700万ドルを投資してカラジャス鉄道及びマデイラ港の港湾施設拡張が予定されており、鉱石や穀物取扱量は1億トン、2年後には1億3,000万トン、2011年には2億トンの取扱いが予定されている。

マデイラ港に次いでツバロン港が最良ランク付けされており、年末までに6億レアルを投資して、ターミナル設備の近代化が予定されており、主に鉱石、大豆やトウモロコシが輸出される。(30日付けエスタード紙)