ダウケミカルがブラジルでバイオポリエチレン樹脂生産

包装や自動車関連製品など用途の広いプラスチック製造の原料となるポリエチレン樹脂生産では世界最大のダウケミカル社は、価格が不安定で益々高騰している石油の代わりに、砂糖キビから抽出したエタノールから製造するバイオポリエチレン樹脂生産工場をブラジルに建設する。

ダウケミカルは砂糖・エタノール生産工場を13ヵ所擁するブラジル大手のCrystasev社と合弁で、20億ドルを投資して2008年から建設を開始、2011年には年産35万トンのポリエチレン樹脂を生産する。

また工場用発電には砂糖キビ粕で賄うために、生産コストは石油換算nishite1バレルあたり45ドルで、石油から生産するよりも大幅や収益性となっている。

先月、ブラスケン社はエタノールから年産20万トンのバイオポリエチレン樹脂の生産工場建設を発表していたが、19日に2014年までに年産35万トン規模の生産能力を持つ第2工場を建設すると発表、今後は多くの石油化学会社が、バイオポリエチレン樹脂生産に乗出すと予想されている。(20日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

全日空の石井米州総支配人が表敬訪問

全日空の石井知祥米州支配人、米州室の栗崎信寛マーケティング統括部長並びにブラジルのエドアルド坂本代表 者が7月19日に商工会議所を表敬訪問、田中会頭並びに平田事務局長とブラジルの政治経済、商工会議所活動、またTAMの着陸失敗事故発生でブラジルの航 空部門のインフラなどについて意見も交換を行なった。

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左から平田事務局長/坂本氏/田中/石井氏/栗崎氏

日伯交流年関係者などが会議所を訪問

日伯交流年兵庫県実行委員会の西村正実行委員長が関係所と共に、7月19日午前に商工会議所を訪問、 日伯交流年・ブラジル移住100周年記念事業の兵庫県関連事業として、笠戸丸の神戸港出航から100年目に当たる2008年4月28日に神戸で行なわれる 事業として、「友情の灯」採火式及び送出し、旧神戸移住センター改修着工宣言、日伯交流年・100周年記念シンポジウム及びレセプション、またブラジル側 記念行事等の対応として、日本人ブラジル移民100周年記念式典等への訪問団派遣、パラナ州ブラジル移民100周年記念エベント「日本の物産展」への参 加、「日本の近現代美術展ー兵庫のコレクション」展について田中信会頭並びに平田藤義事務局長に説明した。

また旧神戸移住センターの保存・再整備が決まり、移民ミュージアム、在日系人支援や国際芸術交流機能などを持つ多文化共生の拠点に生まれ変わると移住者には思い出の深い同センターの朗報も報告した。。

表敬訪問に訪れたのは日伯交流兵庫県実行委員会の西村正委員長、神戸市国際文化観光局の上田享史国際推進室長、川崎重工本社営業部の小林寛之参与、日伯協会の細江清司事務局長、川崎重工ブラジルの斉藤清博社長、同ジョージ・沢里氏

 

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左から平田事務局長/小林氏/上田氏/田中会頭/西村氏/細江氏/斉藤氏/沢里氏

コンサルタント部会に10人が参加して開催

コンサルタント部会は7月19日正午から午後1時30分過ぎまで10人が参加して開催され、今年上半期のビジネスセミナー、政治セミナー、EPAセミナー、ファッションデザインセミナー、安全セミナー、農場見学など8回のコンサルタント部会の活動を報告、下半期の部会活動として、昨年実施した砂糖キビ工場見学セミナーで、参加できなかった会員の要望の強い同工場見学、ファイナンシャルセミナー、鉱山や製鉄所関連の産業視察セミナー、法律委員会との共催によるビザセミナーなどについて話合った。

また8月3日に開催される業種別部会長シンポジウムの発表内容として、ブラジルのマクロ経済、Brics、ブラジル進出企業、ラテンアメリカのブラジルの位置など大いに意見の交換が行なわれた。

出席者は渡邉裕司部会長(ジェトロ)、赤嶺尚由副部会長、押切フラヴィオ副委員長(大野&押切法律事務所)、山田唯資顧問(個人)、田中信会頭(リベルコン)、高山直己氏(ジャパンデスク)、山下晃明氏(ヤコン)、関根実(個人)、土肥克己領事、平田藤義事務局長

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左が進行役の渡邉部会長/赤嶺副部会長/関根氏

投資サイクル突入でBNDES融資は587億レアル

 社会経済開発銀行(BNDES)の最終12ヶ月間の融資総額は587億レアルに達して、設備投資用機械・装置購入や工場建設投資などの融資案件が大幅に増加しており、投資サイクルに突入した。

 最終12ヶ月間のBNDESから鉱工業界への融資総額は、前年同期比38%増加の300億レアル、そのうち鉄鋼業界へは317%増加の46億レアル、石油化学部門へは148%増加の32億レアルが融資され、また融資案件承認は34%増加の439億レアルであった。

 また鉱業部門へは176%増加の14億レアル、紙・パルプ部門へは70%増加の24億レアルが融資され、今年1月に発表された経済成長加速促進プログラム(PAC)では、5ヵ所の水力発電所建設が承認されており、2010年操業予定のフォス・ド・シペコ水力発電所向けには16億レアル、サン・サルバドール水力発電所向けには5億7,020万レアルが融資される。

 今年上半期のBNDESからの融資総額は、前年同期比35.3%増加の247億レアルがすでに貸し出されて、殆どの部門で融資額が前年を上回っており、投資サイクル入りとなっている。(19日付けガゼッタ・メルカンチル紙)
 

ドル流入が大幅に減少

 6月は輸出業者が更なるレアル高を見込んで輸出代金取込を急いだために、ドル流入に拍車をかけていたが、今月に入ってドル安の底打ち感から輸出代金取込を急がなくなったために、今月13日までのドルの純流入は14億4,600万ドルと、前月同期の78億2,100万ドルから大幅に減少している。

 今年のドル純流入累計は前年同期比42.4%増加の530億7,300万ドルで、すでに昨年の累計額を上回っており、7月13日間の輸出は57億3,300万ドル、輸入は40億4,300万ドルで、貿易黒字は16億9,000万ドルとなっている。

 海外投資家による国債や株購入などの金融投資や海外直接投資金の純流入の流れが変わり始め、7月13日までの短期投資金流出が2億4,400万ドルとなり、前月同期の12億7,000万ドルの流入から大きく方向転換している。(19日付けエスタード紙)

Selic金利は0.5%切下げの11.5%

 中銀の通貨政策委員会(Copom)は、Selic金利を0.5%切下げて11.5%としたが、7委員のうち3委員は0.25%の切り下げを主張したために、金融業界では9月のCopom会議では0.25%の切下げを予想している。

 また金融スペシャリストは年末のSelic金利を10.75%、来年末は9.75%を予想、今回の切下げでブラジルの実質金利は8.3%から7.7%となり、トルコの8.2%を下回って、2005年2月から続いていた世界最高金利の座をトルコに明渡した。

 Selic金利切下げに伴って、連邦貯蓄銀行は年金・給与口座天引き型の最低金利を1.07%から1.06%、法人向け融資の最高金利を2.34%から1.91%にそれぞれ引下げた。(19日付けエスタード紙)

今年上半期の税収は10%増加の2,824億レアル

 連邦政府国税庁の今年上半期の税収は、PACプログラムなどで減税措置をとったにも関わらず、前年同期比10.02%に相当する335億レアル増加の2,824億3,000万レアルに達し、今年の金融取引暫定納付金(CPMF 通称−小切手税)の予定税収360億レアルにほぼ同じ増収をすでに記録している。

 6月の税収は490億7,000万レアルで前年同期比6.22%増加、上半期のCPMF税収は11.32%増加の173億3,000万レアルで、税収に占める割合は6.14%に達して、上半期の税収は国税庁の目標を50億レアル上回っている。

 また法人税は鉱工業部門が好調で、特に自動車業界や鉄鋼業界の伸び率が大きく13.98%の大幅増加、また純益に対する納付金(CSLL)も12.75%増加、経済活動状況を計る目安となる工業製品税(IPI)も10.14%と大幅に増加している。(19日付けエスタード紙)

旺盛な世界のパルプ需要で値上げ

ユーカリ材のパルプで世界生産の65%を占めるブラジルの大手パルプ会社であるアラクルース社並びにヴォトランチン(VCP)社は、欧州、米国及びアジア向けにトン当たり20ドルの値上げをする。

今回の値上げはユーカリ材のパルプに比べて、価格競争力を失った松材パルプ工場の閉鎖並びに松材パルプの需要の低下、ロシアからの欧州のパルプ会社への原料供給摩擦などで、ユーカリ材パルプ需要が増加してきている。

米国向けパルプはトン当たり735ドルから755ドルに値上げされるために、アラクルースやVCPの株価上昇見込まれており、アラクルースはパルプ生産の98%、VCPは83%を海外に輸出している。(18日付けガゼッタ・メルカンチル紙)