ブラジル前川製作所の木瀬良平社長が表敬訪問

 元会員企業のブラジル前川製作所の木瀬良平社長、本社の福本康文営業本部次長が阿部勇選任理事に同行して、5月15日に商工会議所を表敬訪問、平田事務局長と話合った。

 前川製作所はブラジルでの事業展開から40年目を迎えて、ブラジルのコンプレッサー/冷凍機市場ではMYCOMのブランド名でよく知られて、ブランド名は市場によく浸透している。 ペトロブラス石油公社のフラットフォームをはじめ、冷凍食品関係では食品大手のサジア、ペルジゴン、ビール大手のAmBevなどに多くの製品を納入している。現在はジアデマに工場があり、北はペルナンブーコ州から南大河州まで販売・サービス拠点を構築して躍進を続けている。

中央が木瀬良平ブラジル前川製作所社長/右が本社の福本康文営業本部次長

5月15日の経済情報

>>ブラジルはCDMマーケットシェアを失っている

 2004年に世界のトップを切ってリオ州ノーヴァ・イグアス市のゴミ集積所のメタンガス利用によるエネルギー転換でCDM事業を立ち上げて世界から注目され、ブラジルのCDM事業を初めとする炭素クレジット取引が、世界シェアの20%を占めると予想されていた。

 しかしブラジルの行政ブロクラシーなどで、今現在の炭素クレジット取引件数は221プロジェクトに留まっており、インドの623件、中国の446件に次いで世界3位となっているが、世界のシェアでは4%を占めているに過ぎない。

 ブラジルの電力エネルギーの73%はクリーンエネルギーの水力発電で、インドや中国は石炭を電力エネルギー発電の原料にしており、ブラジルでの炭素クレジット取引のチャンスはインドや中国に比較して少ない。(15日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

>>ブラジルは三峡ダム発電所に技術移転

 23年間のイタイプー発電所でのタービンの交換やメンテナンスで蓄積された技術ノウハウを、1993年から中国の揚子江に建設中の三峡ダム発電所に、ブラジルの技術者を派遣して技術移転を行なう。

 三峡ダム発電所は2009年からの操業が予定されているが、発電所建設コンソーシアムはイタイプー発電所と同一であるために、技術ノウハウの移転が可能となる。

 三峡ダム発電所が完成すれば、700MWの32台のタービンで2万2400MWの発電能力があり、世界1のイタイプー発電所の1万4000MWを大幅に上回る巨大発電所が誕生する。(15日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

>>今年4ヶ月間のBNDES銀行の融資は40%増加

 今年4ヶ月間の社会経済開発銀行(BNDES)の融資総額は、前年同期比40%増加の148億レアル、特に鉱工業部門への融資は54%の73億レアルを記録した。

 昨年5月から今年4月までの融資総額は前年同期比24%増加の565億レアルに達して、経済成長の加速が視野に入ってきている。今年4ヶ月間の融資承認は前年同期比69%増加の209億レアルとなっている。

 今年4ヶ月間の部門別融資では製鉄・金属部門は1,018%、化学・石油化学部門144%、天然ガス・電力エネルギー部門が27%それぞれ増加、製鉄部門への月間平均融資は4億5,000万レアルで今年は50億レアルの突破が予想されている。(15日付けエスタード紙)
 
>>第1四半期の連邦貯蓄銀行の純益は記録更新

 第1四半期の連邦貯蓄銀行(CEF)の純益は、連邦政府からの請負サービス部門が19.86%、クレジット部門が7.03%それぞれ増加して、前年同期比11.5%増加の7億7,757万レアルを達成して、四半期の純益の記録を更新した。

 しかし今年の純益は金利低下の影響で、昨年の23億8,600万レアルの12%低下を見込んでおり、第1四半期の連邦政府のベネフィット支給は、前年同期の16億6,700万レアルから18億7,500万レアルに増加したが、ボルサ・ファミリアと呼ばれる低所得家族補助金のカードは3,700万枚から3,100万枚に減少している。

 第1四半期のクレジットカード部門は21%増加の429億3,600万レアル、住宅融資部門は9万5,504件で融資総額は28億レアルに達成したが、今年は170億レアルを目標にしている。(15日付けエスタード紙)
 

法律委員会が5月9日に26人が参加

法律委員会(押切フラビオ委員長)が5月9日午後4時から6時過ぎまで商工会議所会議室に26人が参加、ジョゼ・オリベイラ副委員長が進行役を担当した。

トヨタ社のリカルド・アメリコ弁護士は「電子商業伝票とSPEDの概要」について、昨年から開始された電子商業伝票のモデルケースプロジェクトの19社の中の1社としてに参加、今年は50社が参加しており、サンパウロ州、南大河州やマラニャン州など6州でテスト中であるが、2008年には売上げ上位1万社の参加を義務付けており、将来は企業活動を行なっている全社の参加を義務付けている。

商業伝票は5年間の保管が義務づけられているが、電子商業伝票発行では物理的スペース、ブロクラシー、会計専門家などの節減やブラジルコストの削減などで有利となるが、システム(SPED)の採用によるソフト経費など問題も発生すると説明した。

ラッケル・アパレシーダ・ジェジュス弁護士は「スーパーレセイタの主要点」として、5月2日から国税庁と社会保障院(INSS)が合体して、企業の社会保障に関する徴収、引続きINSSで行なわれるサービスなどについて説明した。

アドルフォ・ベルガミニ弁護士は「商品の腐敗又は紛失ケースに於けるICMSクレジット返済の不能性」として、ICMSの負債及びクレジット、カンジール法との関係などについて説明した。

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5月14日の経済情報

>>第1四半期のペトロブラスの純益は38%減

 ペトロブラス社の今年第1四半期の純益は、ボリヴィアでの石油精製事業で昨年5月から80%に上昇したローヤリティ支払いなどで1,000万レアルの赤字を計上、ヴェネズエラでも7,000万レアルの黒字に減少した影響で、前年同期比38%減少の41億レアルに留まった。

 しかし純益は大幅に減少したにも関わらず、売上げは8.45増加の388億レアル、運転資金も昨年同期の109億レアルから141億レアルと大幅に上昇している。

 また昨年から今年にかけて7,500人の従業員を雇い入れて、トレーニング・教育に経費をかけていることやドル安による5億7,400万レアルの損害も純益を圧迫している。(14日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

>>今後はヴェトナムからの履物や繊維製品が脅威となるか

 ヴェトナム繊維関係の従業員時給は28セントでバングラデシュ並であり、中国の沿海地方の76セント、内陸部の48セント及びブラジルの1ドル6セントを大幅に下回っており、数年後にはブラジルにとって中国を凌ぐ脅威になると予想されている。

 ブラジルとヴェトナムの昨年度の貿易は、ヴェトナムからは繊維や履物など7,500万?を輸入、ブラジルからはコモデティ製品の鶏肉、木材、絹糸、皮革など1億2,900万ドルを輸出している。

 ブラジルの輸入履物市場のシェアは中国が圧倒的に強いが、昨年のシェアは前年の70%から61%に減少、ヴェトナムのシェアは2004年の7.4%から昨年は20.7%と大幅に上昇してきており、今後数年以内には中国と熾烈なシェア争いを展開すると予想されている。(14日付けヴァロール紙)

>>サンパウロ平均株価は1年間で55%の値上がり

 サンパウロ平均株価は昨年6月から55%も大幅上昇、メキシコの株価も80%上昇、米国のS&P500も1年間で15%上昇して2000年のインターネットバブル時の1,527.46ポイントに近づいてきた。

 発展途上国の外貨準備高は軒並み増加しており、中国は1兆ドルで2003年から年間平均2,500億ドルで膨張してきており、ここ数ヶ月は月間400億ドルで増加しており、今年は更に5,000億ドルの増加が見込まれている。

 東アジア諸国の累計外貨準備高は2兆5,000億ドルと膨張を続けているが、ロシアも3,000億ドルを突破、4月だけでも303億ドルも増加、ブラジルも4月だけで123億ドル増加して1,224億ドルに膨張している。(14日付けエスタード紙)

メキシコ商工会議所の左辺メイレ千歳さんが5月10日に会議所を訪問

メキシコ日本商工会議所の左辺ンメイレ千歳アシスタントは休暇を取って里帰り中であるが、五藤まさゆ き事務局長(Diretor Exectivo)にブラジル日本商工会議所訪問を進めら、メキシコ商工会議所発行の立派な案内ブック、会議所レポートを持参して5月10日午後に会議所 を表敬訪問した。

メキシコ日本商工会議所ではブラジル日本商工会議所のホームページに頻繁にアクセス、盛んに会議所活動などを研究、今後のホームページ更新や会議所活動の参考などで、平田事務局長と意見の交換を行なった。

(写真:左から3人目が左辺メイレ千歳さん

2007年度異業種交流委員会議事録(5月)

日時:2007.05.10(木)
場所:ブラジル日本語センター
出席者(ABC順):ABE・AKAMINE・ITAGAKI・KANAZAWA・MINAMI・NISHIOKA・TAKEDA

記 ABE

【議事録】

  1. 勉強会テーマの今後の予定リストを配布。(担当:阿部)
  2. 各委員は業種別勧誘リストに基づき引き続き勉強会への新規参加者を募る。
  3. 次回担当者
    ・連絡係    大野
    ・会場/食事係 板垣
    ・会計係    竹田
  4. 本日の勉強会テーマ(参加者:15人)
    『ブラジルと中南米他国との文化の違い』(日立製作所 西岡さん)
    『ブラジルにおける多角化経営について』(YKK 西村さん)

以上

5月の懇談昼食会で元関取の若東関が「我が相撲人生と角界」と題して講演した

商工会議所の懇親昼食会が5月10日にグラン・ハイアットホテルに92人が参加して開催、ブラジルから日本の相撲界に入門して、苦節10年歯を食いしばって、関取と呼ばれる十両まで上り詰めた元関取の若東関が「我が相撲人生と角界」と題して講演した。

1976年サンパウロ生まれの若東関の黒田吉信氏の父親は相撲が大好きで、角界入りを熱望していたが、体格的に力士にはむいておらず、力士になるのを諦めブラジル移住、子供達に相撲を教えていたが、私は父親の影響で4歳のときからしこを踏んでいた。

15歳のときに相撲の名門校明大中野中学の一行が、ブラジルに来て一緒に練習する機会があり、そのなかの志賀太祐少年(後の栃東関)に勝ったために、玉の井部屋にも体の小さい力士がたくさんいるからと勧誘され、また志賀少年からも一緒に角界入りしようと誘われ、父親の夢の実現と自分の力試しに入門した。

しかし玉の井部屋に入門してみると、聞くと見るとは大違いで体の大きい力士ばっかりで不安になり、しかも志賀少年は高校に進学しなければならず、話が違うと思ったが後の祭りとなった。また部屋の女将さんが親方に、行司になる子が入門したのと親方に尋ねていることを聞いたので、更に不安が募った。

背が低くて新弟子検査に引っかかる可能性があるので、女将さんがスプレーで髪の毛を整えてくれて、そのうえに体重不足を心配されたので、水を数リットル飲んで新弟子検査にいったが、15人の同期生はみな体格がよく、合格しなければブラジルに帰ろうと思ったが、なぜか合格してしまいブラジル出身だということで、大勢のマスコミが取材に来ていてびっくりした。

しかし新弟子検査が終わるまでは、部屋ではお客さん扱いされていたが、合格したとたんに新弟子の辛い生活が始まり、朝は一番早くに起きて土俵で失神するぐらいきつい稽古、兄弟子の洗濯,ちゃんこの支度、兄弟子達が食べ終わるまで後ろで立って給仕、やっと食事にありつけたら残り物しか食べられなかったが、入門時は72キロくらいしかなかったので、兄弟子が後ろで見ており、無理やり食べさせられ、本当に歩けないぐらい「無理辺に拳骨」のごとくきつかった。

また兄弟子から聞いていた相撲教習所は厳しいといわれていたが、国技館の周りを三週走らされたが、痩せているので苦もなく早々と回って皆の到着を待っていたが、近くにいた指導の親方から皆が来るまで、腕立て伏せの姿勢での待機を命ぜられた。また痩せているので楽に腕立て伏せをやっていたが、10キロの砂袋を背中に置かれてやらされ、軍隊よりもきついと思った。

後援会の御贔屓の人がレストランで、300グラムの霜降りステーキをご馳走してくれたときは、2枚、3枚と食べてお腹が一杯になったが、もう1枚食べたら勝ち越しだよと勧めるので断れず、また5枚食べたら5勝だよと勧めるので無理して食べたが、その後暫くはステーキを食べる気持ちにならなかった。

また別の後援者から食事のはしごを誘われたときも、初めはすし屋、次に焼肉屋、その後中華料理で「ごっちゃん」で終わるかと思ったが、まだまだ痩せているからとケーキを三皿食べさせられたが、同期の力士におんぶして貰って、駅まで連れて行ってもらったこともあったが、今は一所懸命ダイエットしているが、一向に痩せる気配がなくて困っていると笑いを誘った。

12年間角界にいたが、怪我に泣かされ続けて膝を骨折して3ヶ月入院したときは、角界をやめてブラジルに帰ろうとおもったが、親方に励まされて一生懸命にリハビリをして十両に上がることができ、また後から入門した後の大関の栃東関が、兄弟子の私の世話をしてくれたり、一門の横綱の付け人をさせてもらって、よく可愛がってもらい他の力士から一目置かれたことなど、楽しい思いでも残っていると生真面目で謙虚な性格がにじみでた語り口に、皆は熱心に聞入っていた。

質疑応答で「思い出に残る一番」の問いに、十両昇進を決めた一番であったが、前日に後援者から食事に誘われても、明日の一番のことでガチガチに緊張していたが、普段どおりの相撲を取れと云われた事で相手の動きが良く見えて、十両昇進を決めた一番が印象に残っていると答えた。

またなぜそんなに日本語が上手な秘訣はとの問いに、部屋ではポルトガル語使用が禁止され、外国語を使うと拳骨が飛んできた。部屋では日本語しか使えないと外国人力士にとって、習慣、食べ物、解らない言語、上下関係の厳しい角界のしきたりなど日本人力士でも辛い角界に、涙と拳骨と郷愁に耐えていくしかないと答えていた。

若東関は2001年に十両(関取)に昇進、2003年に引退してブラジルに帰国、現在はリベルダーデ区ガルボン・ブエノ街にて、ちゃんこ鍋で有名なレストラン「ぶえの」を経営、自ら腕を振るっているが、強者の風格の中に温和で優しく謙虚な性格は皆から好かれて、レストランの繁盛に繋がっている。

昼食会の司会は平田藤義事務局長がリズミカルに進め、初めに招待者の元関取の若東関、特別参加の西林万寿人総領事をそれぞれ紹介、続いて山田唯資監事会議長が2007年第1四半期の会計監査を報告、寺本久男相互啓発委員長が6月1日から3日までのカマラツアーの案内、渡邉裕司コンサルタント部会長が5月16日のデザインセミナーの案内を行った。

双日の古橋正敏社長が帰国挨拶、山田浩次郎新社長が着任挨拶、丸紅の中村純一社長が帰国挨拶、日本スチールの浅賀健一社長が退任挨拶を行なった。新入会員紹会ではチガミ・アセソリア社の地上弥須夫社長、マツバラホテルのマリーザ・シバタ氏がそれぞれ挨拶を行なった。

3分間スピーチではパンアメリカンブラジル日系人協会の矢野敬崇会長が第14回パンアメリカン日系人大会/第48回海外日系人大会の合同大会、インターコンチネンタルホテルのエドアルド・カマルゴ氏が新サービス、レナト・ナカヤ氏が100周年祭典協会のOSCIPの認定などについて案内した。

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レナト・ナカヤ氏がOSCIP「日伯社会統合機構」についてスピーチ

5月10日の商工会議所昼食会の3分間スピーチコーナーで、日本移民100周年祭典協会のレナト・ナカヤ財務委員長はパワーポイントを使用して、4月10 日に法務省から公益民間組織として正式に認可された免税口座団体OSCIP「日伯社会文化統合機構」について、日本移民100周年に関するイベント・行事の資金協力を行なう企業に対するベネフィットとして、贈与金額は営業利益の2%まで経費として差し引きが可能であり、所得税の減額、寄付金額の34%の返却可能による税引き後の利益増加などについて説明して、また日本移民100周年祭店協会の活動や役割なども紹介して、会員企業からの積極的な協力及び理解を仰いだ。尚レナト財務委員長には松尾治実行委員長も同行、平田事務局長から紹介された。