>>政策金利が0.25%下げて12.5%
昨日の通貨政策委員会(Copom)で、政策金利(Selic)を0.25%下げて12.5%に決定したが、委員会メンバーの4人が0.25%の切下げを支持、3人が0.50%切下げを支持したために、金融業界では次回6月のCopomでは0.50%の金利引下げが予想されている。
今回の金利引き下げは、2005年9月から15回連続でトータル7.25%引下げられており、名目金利ではトルコの17.5%、ヴェネズエラの15.3%についで世界3番目の高金利であるが、インフレを差引いた実質金利は8.5%で世界で最高金利であり、2位のトルコ6.0%、イスラエル5.4%、中国の3.6%を大きく引離している。
今回の0.25%の金利引き下げで、ブラジル銀行は20日から口座借越残の最低金利を1.96%から1.94%、同最高金利を7.66%から7.64%にそれぞれ引下げ、ブラデスコ銀行も19日から同最低金利を4.45%から4.44%、同最高金利を8.01%から7.99%にそれぞれ引下げる。(19日付けエスタード紙)
>>パナマ運河拡張工事入札にブラジルのゼネコンがコンソーシアムで参加
総額52億ドルに上るパナマ運河拡張工事に、ブラジルのゼネコンのカマルゴ・コレア社、ケイロース・ガルヴァン及びゲッチエレス社はコンソーシアムを組んで、7月の第一次入札審査に臨む。
この工事は新しいルートの運河、湖の浚渫工事及び閘門建設工事及び組立てを含んでおり、閘門関係工事が32億ドルと見積もられており、同コンソーシアムが入札を落札したときには、イタイプー水力発電所や原子力発電所アングラ1号及び2号を手がけて、浚渫工事や閘門工事に経験豊富なバルデラ建設を参加させる。
今回のパナマ運河拡張工事は世界最大級の工事であり、世界でも指折りのVinci社 ,Hochief 社OHL社やBilfinger社が落札を虎視眈々と狙っている。
年間のパナマ運河の通過船舶数は1万4,000隻で2億8,000万トンの貨物量を運んでいるが、2014年の工事完成時には6億トンの貨物運送が可能となる。(19日付けヴァロール紙)
>>レアル高の為替が企業の海外進出に拍車
レアル高の為替でブラジル企業にとっては輸出で、収益率を圧迫されているが、海外企業の買収や企業の国際化に拍車をかけており、特に今後の持続的成長が見込まれているインド及び中国に進出する企業が増えてきた。
バス製造メーカーのマルコポーロはインドで1,350万ドルを投資して、タタ財閥とジョイントヴェンチャー企業を設立、初年度は4,000台のバスを生産するが、最終的には年産2万5,000台を生産予定しており、またバス販売マーケットが年間7万台の中国でもパートナーを探している。
冷蔵庫のコンプレッサー製造のEmbraco社は、6,500万ドルを投資して中国に工場を建設、年産450万台のコンプレッサーを製造するが、経済成長率の高い中国では年間3,500万台のコンプレッサーの需要があり、今後も大きく生産を上げる予定である。(19日付けヴァロール紙)
>>パラナ州最大のバイオ燃料工場建設
ヨーロッパ基金のジェネ/ブルメナウ協会は、パラナ州でも大豆栽培が盛んなチバジ市3億250万レアルを投資して、大豆を原料としたバイオジーゼル工場を建設する。
チバジは今年の大豆生産量は1,200万トンを予想、同州の大豆生産の22%をしめる大生産であり、バイオジーゼル原料の供給を賄い、日産120万リットルのバイオジーゼル及び大豆粕2,500キロを生産する。
同協会では代替燃料生産で、地球温暖化及び大気汚染低下に貢献、また雇用機会のない農村地帯に150人の雇用を創出するために、チバジ市役所は36万平方メートルの工場用地など最大限の肩入れをする。(19日付けガゼッタ・メルカンチル紙)