4月16日の経済速報

>>インフラ整備投資が再び増加

 今年初めの2ヶ月間の海外資本のインフラ整備投資は、昨年同期の3億1,000万ドルから10億9,000万ドルと大幅に上昇、投資の多くは昨年開始された官民合同プロジェクト(PPPs)であった。

 昨年のPPPsを含むエネルギー、上下水道、輸送、ロジスティックや石油・天然ガス部門への投資総額は、102億ドルで前年比34%増加したとブラジル投資銀行協会(Anbid)では発表している。

 また海外からの投資では、昨年のファイナンスプロジェクトの88%を占めたエネルギー部門への投資、特に風力発電所、小型水力発電所(PCHs)及び大型水力発電所建設に投資される。

 ブラジルインフラ基幹産業協会(Abdib)では、海外からの直接投資はエネルギー部門、通信や輸送に向けられるが、石油採掘部門への投資は25億ドルが見込まれている。(16日付けヴァロール紙)

>>公社総裁や理事指名で陣取り合戦

 ルーラ第二次政権の内閣改造が終了したが、公社総裁や理事の人選はジウマ官房長官、ルイス・ヅルシ大統領補佐官に任せるところを、第二次政権の柱である経済成長加速プログラム(PAC)を支障なく促進するために、ルーラ大統領自ら乗出す。

主な公社はBNDES,ブラジル銀行、連邦貯蓄銀行、エレトロブラス及びペトロブラスであり、連立与党のPMDBでは議席に比例した理事席の確保を主張している。

PMDBは今年の予算が280億レアルのペトロブラス公社の石油採掘事業担当理事に、元モレイラ・フランコ下院議員を推薦、また予算が8億レアルのインフラ担当理事もPMDBからの選出を押付けているが、PTは元ジョゼ・ヅトラ上院議員を推薦している。

 また今年の投資予算が15億レアルのブラジル銀行及び10億レアルの連邦貯蓄銀行の人選でも、PT及びPMDBが凌ぎを削っており、PMDBはワルフリド・ギア憲法関係相を推薦している。(16日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

>>シュラスカリアも海外進出で外貨獲得

 高級シュラスカリア・チェーン網フォーゴ・デ・シャン店は、昨年に米国投資基金GPインヴェスチメントが資本参加してから、海外へのチェーン網展開を進めており、今年は1,900万ドルを投資して、米国に3ヵ所のシュラスカリア、ブラジルにもう1店舗を開店する。

 フォーゴ・デ・シャン店の米国進出は、1997年に牛肉生産地帯のテキサス州ダラス市であり、人件費などのコストがニューヨークに比べて安いのも要因であったが、シュラスコスタイルは米国人にはすぐに受入れられたが、食する習慣のないクッピン及び鶏の心臓はメユーから外した。

 昨年の売上げは前年比30%増加の9,600万ドル、今年は顧客数が200万人の25%増加を見込んでいる。ブラジル国内にはサンパウロ市に3店舗、ベロ・オリゾンテ市に1店舗を有しているが、今年はブラジリア市に店舗を開けるが、サンパウロ市にはもう2店舗開けても採算に合うと見込んでいる。(16日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

ウイリアム・ウー連邦下院議員が4月13日に表敬訪問

ウイリアム・ウー連邦下院議員は4月13日午後6時過ぎに商工会議所を表敬訪問、自ら参加しているブ ラジル連邦政府の日本移民百周年事業国立実行委員会の「貿易及び投資の機会に関する作業班」へのブラジル日本商工会議所及びブラジル日本青年会議所の代表 メンバーの参加を平田藤義事務局長に説明した。

同作業班にはワルテル・イイホシ下院議員,ヒデカズ・タカヤマ下院議員、連邦貯蓄銀行、ブラジル工業連盟(CNI)、マット・グロッソ州日系社会代表者など参加している。

また同作業班以外には「農業作業班」、「教育・科学作業班」、「文化・観光・スポーツ作業班」や「在日本ブラジル人社会作業班」などがあり、外務省のアジア・オセアニア第2課のレジーナ・ダンロップ課長が作業班設置を担当した。

ウイリアム・ウー下院議員のレアンドロ・ハットリ秘書及びロベルト・セキヤ議員補佐官が同行した。

パンアメリカンブラジル日系人協会の矢野敬崇会長が4月13日に7月のパンアメリカン日系人大会

パンアメリカンブラジル日系人協会会長でパンアメリカン日系人協会の矢野敬崇副会長が4月13日に、 7月に18日から21日までサンパウロで開催される第14回パンアメリカン日系人大会及び第48回海外日系人大会の合同大会の案内に会議所を表敬訪問、田 中信会頭並びに平田藤義事務局長に大会の案内を行なった。

パンアメリカン日系人大会は1981年に米州大陸の日系二世が中心となって設立、2年に1度、加盟国の持ち回りで開催される親善大会で、12カ国が加盟しており日系人としての連携、相互協力の促進を目的にしている。

第1日目の7月18日は参加登録、運営会議、各国代表総会、歓迎夕食会
2日目の19日は代表者会議の主テーマは「海外日系人の原点に立ち、その発展と役割を求めて」、副テーマ「海外日系社会の現状と問題点」、「海外日系社会の望ましい姿ととるべき道」でディシカッション
3日目の20日は日系移住の町、レジストロ市訪問、日系先没者慰霊祭、ブラジル音楽の夕べ
最終日の21日は第10回日本祭り見学、国際カラオケ大会、閉会式及びさよならパーティー

合同大会の詳細は goidoutaikai2007@hotmail.com

また小松雹玄元JICAサンパウロ室長、石橋隆介元サンパウロ室次長、小原彰元陸軍少将が矢野会長と同行した。

4月12日の日伯法律委員会に29人が参加

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日伯法律委員会(押切フラヴィオ委員長)は4月12日午後4時から6時まで,商工会議所会議室に29人が参加して開催、進行役は押切委員長が担当した。

初めにワイネ・ペロン弁護士が、トレーディングカンパニーによる商品輸入とオーダー輸入に対する課税の違いについて,各州での税率に違いによるクレジットなどについて説明した。続いてレオナルド・コルデイロ弁護士は、 消費財購入におけるICMSクレジットについて、包装材料、第1次産品、中古品に対する解釈でも、ICMSクレジット率に違いがでると説明した。

アレサンドラ・クリハラ弁護士は、抱き合せ販売について、某ファーストフードチェーンは子供向けに玩具を付けてハンバーグを販売していたが、消費者保護法及び自由競争保護法に反するために、今では玩具のみの販売もしていると説明した。最後にアドリアーノ・ムナリ弁護士は、外資登録のない資本について、海外資本に関する法律の変動の推移を説明、すでにブラジルに進出している外資でも正規登録をしなければならないが、それほどブロクラシーはないと説明した。

ゲーデス元農相を迎えて昼食会が4月13日に開催

定例懇親昼食会が4月13日に131人が参加して開催、知識豊富で親日家のゲーデス元農相のアグリビジネスの講演に聞入っていた。

 商工会議所の定例懇親昼食会に、ゲーデス元農相を迎えて4月13日正午からインターコンチネンタルホテルに131人の会員化参加して開催された。 司会は平田藤義事務局長が毎回の手馴れた進行手順で滞りなく進め、ルイス・カルロス・ゲーデス・ピント元農相が「農業とブラジルに於けるアグリエネルギー」と題して、幼少の頃から日本人と接し、大学はピラシカーバ農大に進んだが、学友の30%は日系人であり日系人と共に農業を学んできたと述べ、日系人の努力、能力、組織力がブラジル農業の発展に大きく貢献したことを目の前で見ており、日系人のブラジル農業に対する貢献は疑う余地がないことは目に見えていると強調した。

初期の日本人移民は農業分野で計り知れない貢献をしており、若い世代のブラジル人は日本のハイテク産業しか知らないが、60年代のJICA支援によるセラード開発など日本移民のブラジル農業に対する貢献は計り知れないと述べ、GDPの27%はアグロビジネスからの生産であり、ブラジル貿易の輸出の37%は農業関連であり、この15年間で2倍以上に増加した。

2002年と昨年では99%も農業関連輸出が増加しており、世界で唯一、木を1本の切ることなく1億ヘクタール耕作地拡大が可能な国であり、現在、1億2,000万ヘクタールに2億頭の牛を放牧しているが、これを1へークあたり1.3〜1.4頭に引上げると、7,000万ヘクタールの放牧地が耕作地に変換可能でアマゾン流域に及び心配がないと強調した。

広大な耕作可能な国土、恵まれた気候及び豊富な水資源を有しているブラジルは世界でも唯一残されためぐられた国であり、また1960年代の石油危機でアルコール車開発に着手していたブラジルは、新車のフレックス車販売が80%以上に達する現状であり、テクノロジーの蓄積がアフリカやアジア諸国の砂糖キビ栽培の技術蓄積を有しており、砂糖キビ栽培での技術面での協力には欠かせない存在になっている。

 先日の訪日時に色々な政府関係者や実業家と話合ったが、将来的に日本でのバイオ燃料10%の混入の可能性の感触を掴んだが、ブラジルはエタノール供給を独占する意図は持っておらず、熱帯圏の貧しい国もエタノール生産になることを歓迎しており、エタノール生産では最大供給国ブラジルがリーダーシップをとって世界の供給国を引っ張って行きたいと述べた。

 この30年間の農業生産技術の進歩で収穫量は2倍になっており、栽培面積は今までの50%で充分賄える可能性が十分であり、また小型水力発電所建設では再生可能エネルギーで汚染発生させないエネルギー開発で、将来の夢である水素からのエネルギー取得までは主流になると思われる。

 ブラジルの食肉輸出は伸びているが口蹄疫感染で、日本、韓国や米国への浸透が難しいが、日本の食肉検疫は世界で最も厳しくて簡単には食肉輸出できないが、ブラジルはすでに牛肉輸出では世界トップとなっている。 またブラジルと米国やヨーロッパとのFAT締結では、農業部門の合意が障害になっており、ヨーロッパでは農業の平均補助金は34%、米国は18%であり、日本は58%と世界トップであるが、ブラジルは対照的にニュージーランドの2.0%に次ぐ3.0%で世界でも最も農業部門は解放されているが、農業問題が立ちはだかっている現状ではドーハの進展はなく、G20のリーダーを自認しているブラジルはメカニズムを早急につくる必要があると述べた。

 また世界の国々はブラジルの熱帯雨林伐採による砂糖キビ栽培を非難しているが、実際にはブラジルは世界でも最も森林破壊の少ない国であり、欧米諸国から非難される森林破壊は行なわれていないと強調して講演を終え、盛大な拍手を受けた。

 昼食会は特別ゲストのゲーデス・ピント元農相、大竹茂日本大使館行使、西林万寿夫サンパウロ総領事がそれぞれ紹介され、押切フラビオ日伯法律委員長が4月20日に開催される税制セミナーの案内及び月例会の参加を呼びかけた。

 引続いて対会議所代表交代挨拶では、日立ハイテクノロジー・ブラジル社の山田修三新社長,フジフィルム・ブラジル社の野田芳雄新社長、ホンダ・サウスアメリカ社の峯川尚新社長がそれぞれ着任挨拶を行なった。

 続いて新入会員紹会ではマットス・ムリエール・ケストネール法律事務所のマルセロ・アントニオ・ムリエール代表、クイック・トラベル・アジェンシアのマサキ・フミオカ代表、ブッシュマン弁護士&コンサルタント社のマルクス・ヴィニシウス代表がそれぞれ新入会員挨拶を行なった。 

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サンパウロ新聞社の高坂ジルベルト社主は新プロジェクトを紹介

Gilberto Kosaka 本日は、昼食会の貴重な時間をいただきありがとうございます。

私ことコサカ・ジルベルトは、現在60歳の日系ブラジル人でありますが、一念発起して、ブラジルにおいて日本語を次世代に伝えるために尽くすことを決心しました。私の人生も残すところあと三分の一と思われますが、私の意図するところに賛同してくださる方々が現れてくれれば本望に思います。

ブラジルで暮らす他の民族とは皮膚の色も容貌も異なるわが日系社会は、今や150万人にふくれあがりました。文化の中心となるものは言語だと私は信じています。私は毎日、白紙に漢字を書き綴っています。わがサンパウロ新聞は広告料や購読料で成り立っています。ここまでは、我々はどうにか生きながらえることが出来ました。

皆様もご存知の通り、サンパウロ新聞は、1946年に創刊されたときから、色々な困難にもかかわらず文化事業を行う部門を維持して来ています。第二世界大戦直後、ブラジル在住の日本人が意気消沈していたとき、私たちは「トビウオ」たちを招待し、サンパウロ市でその技を披露してもらいました、その後、第一回サンパウロ・ビエンナーレの際、日本の画家数名を招待しました。この61年間、当社は重要な文化行事を行うことにかけてトップであり、いずれも文化的に大きなインパクトを与えています。

移民百周年記念事業として、当社は非常に大胆な本の出版を手がけます。そのグラフィック・プロジェクトは日本の芸術家竹井正和氏にお願いしています。普通でありながら、ありふれていない日系女性についての本です。移民百周年にちなみこれらの百人の女性が、どのようにしてその深い苦しみ、コミュニケーション不足、食料不足、カルチャーショックを乗り越えたかを語ります。また、これらの艱難をどのようにして克服したか、その決意、勇気、度胸、そして生きるための手段としての工夫によって、人生を豊かにし、運命を変えていったその生き様を活字で残します。

また、サンパウロ大学名誉教授の杉尾憲一郎先生が地球の環境問題をテーマとして執筆された「地球環境」を一冊の本にするプロジェクトも進めています。25章からなる同書は、日本語、ポルトガル語両国語で発刊しようと考えています。

これら出版事業を行うに当り、欠かせないのがスポンサーです。私は皆様方の多くを訪問しておりますが、快く応対してくださりお礼申し上げます。今ここにお見えの方々の大部分は日本人です。心から自分の国の言語と文化を愛される方は、どうか今私が申し上げていることの大切さについて考えてください。支援なくしては、ブラジルで外来の文化を定着させることはできません。
繰り返してお願い申し上げます。当社の特別事業を行うためには、ぜひとも皆様のご協力が必要です。これがなければこれらの事業は実現できません。

もう一つ、非常に重要なプロジェクトがあります。それは児童を対象とした日本語教育のページです。これによって、日本語学校382校、生徒2万人、そして日本語教育に全身全霊を打ち込む教師1126人に大きく貢献することになります。

ここにおられる商工業界の皆様の中に当社と共に日本語及び日本文化に関する文化事業を支援していただける方がおられましたら、どうかご連絡下さい。
ご清聴ありがとうございました。きっとご協力が得られると信じております。

 

サンパウロ新聞社
代表取締役社長 高坂ジルベルト

ヨシト・フクイAOTS代表は6月15日~16日開催のコスト削減コースを案内

Jorge Yamashitaヨシト・フクイAOTS代表は、6月15日から16日の2日間に亘って、トヨタ看板方式、ジャスト・インタイム、自動化システムなどを取入れてコスト削減を行なう「Lean Thinking Program5」セミナー開催の案内を行なった。

会場はMercure Grand Hotel Ibirapuera Rua Joinville No 515

E-mail aotssp@aotssp.com.br
tel (11)3746-0899

谷広海日本語センター理事長は日本語即成塾について紹介

Hiromi Tani谷広海日本語センター理事長は、日本からブラジルへの移民は25万人であったが、ブラジルからの日本への出 稼ぎは30万人を超えており、言葉のハンディから多種多様な問題が発生しており、この大半は日本語能力不足から生じており、日本への出稼ぎのレベルアップ のために、日本語教師対象の「日本即席塾設立」のための募金協力案内を行なった。

 

渡邉裕司ジェトロ・サンパウロ所長が10月にチリで開催されるサンチアゴ工業技術展の参加案内

Yuji Watanabe 渡邉裕司ジェトロ・サンパウロ所長は、日智EPA締結発効を記念して10月にサンチアゴ工業技術展を主催、参加希望企業はジェトロ・サンパウロに連絡下さい。

また今年下半期に日本からエタノールミッションを派遣するので、参加したい企業や関連事業に関心のある企業は日本本社に連絡をして下さいと案内した。