今年初めての金融部会が2月8日正午から開催

今年初めての金融部会が2月8日正午から開催、新役員の紹介や業種別部会長シンポジウムでの発表資料作成で意見の交換を行なった

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今年第1回目の金融部会(米倉立二郎部会長)が2月8日正午から1時30分まで、商工会議所会議室に9人が参加して開催された。

初めに福田勝美前部会長が新役員として、米倉立二郎部会長、竹内明副部会長及び土村学副部会長を紹介、それぞれが就任の抱負を述べた。

23日に開催される業種別部会長シンポジウムの発表資料として、たたき台を作成した福田前部会長が金融部会の回顧、竹内副部会長が金融業界の展望、土村副部会長が保険業界の回顧と展望資料を読上げて、意見の交換を行なった。

また金融部会の今年の活動方針では、会員が知りたい金融業界や保険業界についてのセミナー開催や親睦会開催などについても和やかに意見の交換を行なった。

出席者は米倉立二郎部会長(安田保険)、竹内明副部会長(三菱東京UFJ銀行)、土村学副部会長(安田保険)、福田勝美前副部会長(みずほコーポレーション)、村田俊典氏(ブラデスコ銀行)、橋本正剛氏(三菱東京UFJ銀行)、須田一夫氏(東京海上火災保険)、土肥克己領事、平田藤義事務局長

日伯法律委員会の2月月例会

日伯法律委員会の月例会が2月7日午後4時に、27人が参加して開催された

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日伯法律委員会(押切フラビオ委員長)の2月月例会が7日午後4時から6時まで、27人が参加して開催された。押切委員長が開催の挨拶を行なった後、矢野クラウジオ副委員長が進行役を担当した。

初めにアレサンドラ・クリハラ弁護士が、民法での誠実な受託者の解釈について説明、続いてアントニオ・ラワンド弁護士が、環境コントロール並びに管理税について、環境問題が厳しくなってきている現在、鉱工業での工場や資源開発には国立再生可能天然資源・環境院(IBAMA)への管理税の支払い及び罰金や操業ライセンス取り消しの罰則などについて説明した。

ロビンソン・ラモス弁護士は、先月29日付けの州令第51.520号のICMS関連の税制恩典の廃止について、2月1日から有効となったが、この発令でパラナ州とのICMS税関連でも問題になっており、未だ全容がはっきりしていないと説明、最後にギウリアナ・ボナンノ弁護士が2002年発令の民法における過剰な負担について、以前との民法と比較して説明した。

ブラジル日本青年商工会議所の新役員の就任式

ブラジル日本青年商工会議所の新役員の就任式が2月5日夜に開催された

ブラジル日本青年商工会議所のレアンドロ・ハットリ新会頭や執行役員の就任式が、2月5日夜にニッケイ・パレスホテルに150人が参加、商工会議所からは田中信会頭、平田藤義事務局長がお祝いに駆けつけ、田中会頭はハットリ新会頭や執行役員に祝辞を述べ、青年会議所の重要性を語った。

ブラジルの主要経済指標  インフレ、GDP、鉱工業生産、小売動向、金利、外貨準備高、外来直接投資

ブラジル経済指標

国内総生産

国内総生産(GDP)動向 - 四半期別

年・四半期

前期比 (%)

前年同期比(%)

05第1

0.4

2.8

05第2

0.1

3.4

05第3

-0.9

2.6

05第4

0.8

2.3

06第1

1.4

3.4

06第2

0.5

1.2

06第3

0.5

3.2

出所-IBGE

過去の国内総生産(GDP)増加率の推移

1992年以降の半期ごとのGDP推移

1992年以降の半期ごとのGDP推移

(出所)IBGE

項目

2003年

2004年

2005年

実質GDP成長率

0.5%

4.9%

2.3%

名目GDP総額

1兆5,561億8,211万レアル

1兆7,666億2,103万レアル

1兆9,375億9,829万レアル

GDP総額(ドル換算)

5,057億3,175.1万ドル

6,039億4,822.6万ドル

7,959億2,437.2万ドル

一人あたりのGDP(名目)

2,824ドル

3,325ドル

4,316ドル

消費者物価上昇率(IPCA)

9.30%

7.60%

5.69%

鉱工業生産

鉱工業生産伸び率 %

年月

前月比

前年同月比

年間累計

05.11

0.6

-0.4

3.1

05.12

2.3

8.27

3.1

06.01

-1.3

3.2

3.2

06.02

1.2

5.4

4.2

06.03

0.3

1.5

4.6

06.04

0.0

-1.9

2.9

06.05

1.6

4.8

3.3

06.06

-1.7

1.6

2.6

06.07

0.6

3.2

2.7

06.08

0.7

3.2

2.8

06.09

-1.4

1.3

2.7

06.10
0.8
0.1
2.9
06.11
0.8
0.6

3.1

06.12
0.5
0.4

2.8

出所-IBGE

小売動向

ブラジルの小売動向(%)

年月

前年同月比

年累計

05.11

4.93

4.82

05.12

4.28

4.76

06.01

6.54

6.54

06.02

-4.13

5.96

06.03

5.68

7.78

06.04

7.42

5.64

06.05

0.59

6.00

06.06

4.08

4.68

06.07

2.30

5.18

06.08

6.27

5.30

06.09

10.10

5.83

06.10

6.95

5.94

06.11

9.22

6.25

出所-IBGE

失業率、最低賃金

ブラジルの失業率(%)    最低賃金‐レアル

年月

前年同月

月 R$

05.11

9.6

10.6

300

05.12

8.3

9.6

300

06.01

9.2

10.2

300

06.02

10.1

10.6

350

06.03

10.4

10.8

350

06.04

10.4

10.8

350

06.05

10.2

10.2

350

06.06

10.4

9.4

350

06.07

10.7

9.4

350

06.08

10.6

9.4

350

06.09

10.0

9.6

350

06.10

9.8

9.6

350

06.11

9.5

9.6

350

06.12

8.4

8.3

350

過去の失業率推移

年度

2003年

2004年

2005年

失業率

10.9%

11.5%

8.3%

出所-IBGE

貿易収支            単位 100万ドル

 

輸出

輸入

収支

年月

前年同月

同年累積

前年同月

同年累積

前年同月

同年累積

06.01

9,271

7,444

9,271

6,427

5,261

6,427

2,844

2,183

2,844

06.02

8,750

7,756

18,021

5,929

4,970

10,231

2,821

2,787

4,970

06.03

11,367

9,251

29,387

7,686

5,209

17,971

3,681

3,349

8,651

06.04

9,804

9,202

39,191

6,707

5,902

24,678

3,097

3,349

11,748

06.05

10,275

9,819

49,466

7,247

6,367

31,925

3,028

3,452

14,776

06.06

11,435

10,207

60,901

7,353

6,176

41,368

4,081

4,310

18,857

06.07

13,622

10,207

74,523

7,984

6,050

49,352

5,638

4,031

24,495

06.08

13,642

11,061

88,165

9,127

7,676

58,479

4,515

5,011

29,010

06.09

12,549

10,635

100,714

8,121

6,306

66,600

4,428

4,329

33,438

06.10

12,661

9,904

113,375

8,745

6,218

75,345

3,916

3,686

37,354

06.11

11,866

10,790

125,241

8,672

6,700

84,017

3,194

4,090

40,548

06.12

12,235

10,897

137,471

7,223

6,551

91,394

5,012

4,346

46,077

07.01

10,963

9,271

10,963

8,470

6,427

8,470

2,493

2,844

2,493

2003年から2006年のブラジル貿易の推移

項目

2004年度

2005年度

2006年

輸出総額

964億7,524万ドル

1,183億827万ドル

1,374億7100万ドル

対日輸出額

27億6,800万ドル

34億7,611万ドル

38億8393万ドル

対中輸出額

54億3995万ドル

68億3366万ドル

83億9952万ドル

輸入総額

628億3,470万ドル

735億6,017万ドル

913億9400万ドル

対日輸入額

28億6,824万ドル

34億711万ドル

38億3939万ドル

対中輸入額

37億1047万ドル

53億5451万ドル

79億8909万ドル

ブラジルの貿易輸出額の推移(1990年~2006年)
ブラジルの貿易輸出額の推移(1990年~2006年)単位-10億ドル

ブラジルの貿易輸入額の推移(1990年~2006年)
ブラジルの貿易輸入額の推移(1990年~2006年)

ブラジルの貿易収支推移(1990年~2006年)
ブラジルの貿易収支推移(1990年~2006年)

出所: SISCOMEX

基本金利

経済基本金利( Selic )%    TR 金利 %

年月

前年同月

05.11

18.50

16.75

0.1929

05.12

18.00

17.75

0.2269

06.01

17.25

18.25

0.2326

06.02

17.25

18.75

0.0725

06.03

16.50

19.25

0.2073

06.04

16.50

19.50

0.0855

06.05

15.75

19.75

0.1888

06.06

15.25

19.75

0.1937

06.07

14.75

19.75

0.2436

06.08

14.25

19.75

0.1521

06.09

14.25

19.50

0.1875

06.10

13.75

19.00

0.1282

06.11

13.25

18.50

0.1522

06.12

13.25

18.00

0.2189

07.01

13.00

17.25

0.0721

(2006年から通貨政策委員会は、毎月から年間8回の開催に変更)   Valor紙から抜粋

各種金融投資益(%)

年月

株式

CDB

商業ドル

 

年累計

年累計

年累計

年累計

06.01

14.73

14.73

1.38

1.37

-4.73

-4.73

5.70

5.70

06.02

0.59

15.41

1.33

2.72

-3.48

-8.28

-4.17

1.53

06.03

-1.71

13.44

1.33

3.93

1.26

-6.88

3.07

4.40

06.04

6.36

20.65

1.27

5.20

-3.56

-10.24

9.18

13.99

06.05

-9.50

9.19

1.22

6.44

11.30

-0.04

12.73

28.50

06.06

0.28

9.49

1.26

7.87

-6.80

-6.88

-13.31

11.40

06.07

1.22

10.82

1.17

9.13

0.51

-6.41

3.49

15.28

06.08

-2.28

8.30

1.14

10.49

-1.42

-7.74

-1.80

13.21

06.09

0.60

8.95

1.05

11.46

1.17

-6.67

-5.03

7.51

06.10

7.72

17.36

1.09

12.86

-1.29

-7.83

1.69

9.33

06.11

6.80

25.34

1.07

14.15

1.17

-6.80

7.23

17.23

06.12

6.06

32.93

1.03

15.32

-1.38

-8.09

-3.87

12.69

07.01

0.38

0.38

1.00

1.00

-0.61

-0.61

3.22

3.22

Valor紙/Estado紙から抜粋

ブラジルの各種インフレ指数

総合市場物価指数( IGP-M )%

年月

年累計

過去 12 ヵ月

06.01

0.92

0.92

1.74

06.02

0.01

0.93

1.45

06.03

-0.23

0.70

0.36

06.04

-0.42

0.28

-0.92

06.05

0.38

0.65

-0.32

06.06

0.75

1.40

0.86

06.07

0.18

1.58

1.39

06.08

0.37

1.96

2.43

06.09

0.29

2.26

3.28

06.10

0.47

2.73

3.13

06.11

0.75

3.50

3.50

06.12

0.32

3.82

3.82

07.01

0.50

0.50

3.40

 

全国広範囲消費者物価指数( IPCA )%

年月

年累計

過去 12 ヵ月

05.12

0.36

5.69

5.69

06.01

0.59

0.59

5.70

06.02

0.41

1.00

5.51

06.03

0.43

1.44

5.32

06.04

0.21

1.65

4.63

06.05

0.10

1.75

4.23

06.06

-0.21

1.54

4.03

06.07

0.19

1.73

3.97

06.08

0.05

1.78

3.84

06.09

0.21

2.00

3.70

06.10

0.33

2.33

3.26

06.11

0.31

2.65

3.02

06.12

0.48

3.14

3.14

07.01

0.44

0.44

2.99

 

全国消費者物価指数( INPC )%

年月

年累計

過去 12 ヵ月

06.01

0.38

0.38

4.85

06.02

0.23

0.61

4.63

06.03

0.27

0.88

4.15

06.04

0.12

1.00

3.34

06.05

0.13

1.13

2.75

06.06

-0.07

1.06

2.79

06.07

0.11

1.18

2.87

06.08

-0.02

1.16

2.85

06.09

0.16

1.32

2.86

06.10

0.43

1.75

2.71

06.11

0.42

2.18

2.59

06.12

0.62

2.81

2.81

07.01

0.49

0.49

2.93

 

消費者物価指数( IPC-FIPE )%

年月

年累計

過去 12 ヵ月

05.12

0.29

4.53

4.53

06.01

0.50

0.50

4.46

06.02

-0.03

0.47

4.06

06.03

0.14

0.61

3.39

06.04

0.01

0.62

2.55

06.05

-0.22

0.40

1.96

06.06

-0.31

0.09

1.85

06.07

0.21

0.30

1.76

06.08

0.12

0.42

1.85

06.09

0.25

0.67

1.89

06.10

0.39

1.06

1.65

06.11

0.42

1.48

1.78

06.12

1.04

2.54

2.54

07.01

0.66

0.66

2.71

 

生計費指数( ICV )%

年月

年累計

過去 12 ヵ月

05.12

0.19

4.54

4.54

06.01

0.72

0.72

4.34

06.02

0.12

0.84

4.13

06.03

0.52

1.36

3.83

06.04

-0.06

1.30

3.25

06.05

-0.37

0.93

2.47

06.06

-0.21

0.72

2.43

06.07

-0.14

0.58

2.47

06.08

0.32

0.90

2.79

06.09

0.39

1.30

2..47

06.10

0.27

1.57

2.16

06.11

0.33

1.91

2.11

06.12

0.65

2.57

2.57

07.01

0.95

0.95

2.80

エスタード紙から抜粋

マネタリーベース、通貨供給量 M1 及び M2  単位: R$100 万レアル

マネタリーベース

通貨供給量 M1

M2 期末残

  M1/M2総計

年月

期末残

前月比 %

期末残

前月比

ポパンサ

民債

総計

前月比

05.10

79,887

-0.3

120,087

2.1

162,778

255,798

538,663

1.3

05.11

85,515

7.0

125,617

4.6

164,152

257,367

548,173

1.7

05.12

101,247

18.4

144,778

15.2

169,323

267,201

582,475

6.2

06.01

92,843

-8.3

129,860

-10.3

168,914

267,669

567,556

-2.6

06.02

94,627

1.9

131,617

1.4

169,962

272,588

575,349

1.4

06.03

88,735

-6.2

128,612

-2.3

166,953

281,737

578,406

0.5

06.04

88,913

2.0

127,331

-1.0

166,405

284,151

579,107

1.2

06.05

86,159

-3.2

131,057

2.9

165,770

295,706

592,533

2.3

06.06

94,635

9.8

132,442

1.1

167,557

300,128

600,127

1.3

06.07

94,592

-0.1

134,549

1.6

176,193

300,112

610,854

1.8

06.08

99,861

5.6

136,693

1.6

170,155

298,420

605,268

-0.9

06.09

100,372

5.1

143,200

4.7

174,188

292,658

610,046

0.8

06.10

99,862

-0.5

144,569

1.0

176,209

297,489

618,267

1.3

06.11

105,335

5.5

151,607

4.9

180,168

300,870

632,645

2.3

出所-中銀

外貨準備高(国際流動性ベース。月末)、海外直接投資。 単位:百万ドル

外貨準備高

海外からの直接投資

年月

月末残

前年同月

年累計

05.11

64,277

50,119

1,561

17,533

05.12

53,799

52,935

4,510

22,043

06.01

56,924

54,022

1,422

1,422

06.02

57,415

59,017

1,213

2,635

06.03

59,824

61,960

1,329

3,984

06.04

56,552

61,591

1,434

5,418

06.05

63,381

60,709

1,668

7,085

06.06

62,670

59,885

2,463

9,548

06.07

66,819

54,688

1,379

10,927

06.08

71,478

55,076

1,631

12,558

06.09

73,393

57,008

1,924

14,482

06.10

78,171

60,245

1,654

16,136

06.11

83,114

64,227

3,068

19,204

06.12

85,839

53,799

3,505

22,709

出所-中銀

2002年から2005年の国際収支推移

国際収支

2004年

2005年

2006年

経常収支(国際収支ベース)

111億7,800万ドル

141億9,300万ドル

131億8,200万ドル11月末)

貿易収支(国際収支ベース)

336億6,600万ドル

447億4,800万ドル

460 億7,700万ドル

外貨準備高

527億3,980万ドル

535億7,410万ドル

831億1,400万ドル(11月末)

対外債務残高

1,322億5,900万ドル

1,158億400万ドル

1,765億ドル(11月末)

GDPに対する税負担率推移

GDPに対する税負担率推移

(出所)2000年まではIBGE/SCN 年鑑、2001年以降は国庫局。

1998年以降の社会保障費赤字額の推移:(単位:百万レアル)

1998年以降の社会保障費赤字額の推移

出所―INSS

2007年初めての企業経営委員会の労働問題研究会

今年初めての企業経営委員会の労働問題研究会が1月31日午後4時から30人が参加して開催された

今年第1回目の企業経営委員会(石川清治委員長)の労働問題研究会に30人が参加して、1月31日午後4時から6時まで商工会議所会議室で開催された。

講師はヴォルネイ・フェレイラ弁護士が「人格無視の労働法の適用」と題して講演、共営者、会計担当責任者などであれば、金額に関わらず会社が不渡り小切手発行で、自動的に個人の口座をオンラインで差押える人格無視の労働法の適用が行なわれており、また口座の差し押さえ以外にも個人資産の差し押さえなども執行されており、労働法の改正プロジェクトを説明した。

ブラジル経済情報 ‐ 2007年01月

【ブラジル経済情報】 速報 1月 31日

昨年のプライマリー収支黒字はLDO法の3.15%を超えた

昨年は連邦政府の歳出増加で、予算編成基本指針法(LDO)に定められた財政プライマリー収支黒字のGDP比3.15%を辛うじて超える3.16%の黒字に留まった。

連邦政府の財政黒字の内訳は、財務省国庫局の税収が920億レアルの黒字、国立社会保険院が420億レアルの赤字、中銀が1億7,100万レアルの赤字を 計上したが、合計では498億レアルの黒字、またブラジル銀行、ペトロブラスやBNDES銀行などの国公営企業が163億レアルの黒字を計上して総計では 661億レアルの黒字となった。

しかし連邦政府の目標プライマリー収支黒字4.25%には1.1%足りないが、これは州政府や市町村からの収支黒字に分担されており、今日、中銀からその結果が発表される。(31日付けエスタード紙)


CBAがアルミ精錬工場拡張で世界トップに

ヴォトランチングループ傘下のCBA社は、サンパウロ市郊外のアルミ二オ市のアルミ精錬工場の生産能力を年間40万5,000トンから47万5,000トンに引上げる工場拡張工事が完了、アルミ関連製品生産では世界トップに躍り出る。また2011年までには61万5,000トンの生産能力の拡張を継続する。

CBA社は採集5年間に50億レアルを投資して生産能力を倍増、そのうちの35億レアルは工場拡張工事に投資した。また同社ではアルミ生産原料のボーキサイトの全てをグループの鉱山の生産で賄っている。

同社では3億6,500万レアルを投資して、今年8月にミナス州ミライ及び2008年にゴイアス州バーロ・アウトにボーキサイト鉱山の操業を開始する。

アルミ精錬には膨大な電力消費が必要であるが、同社では消費電力の60%をグループの水力発電所から供給しており、12億レアルを投資してパラナパネマ河 のサンパウロ州側のピラジュ及びオウリーニョス、サンタ・カタリーナ州のバーラ・グランデ及びカンポス・ノーヴォス、ウルグアイ川の南大河州側のマシャ ジーニョに水力発電所を建設している。(31日付けエスタード紙)


CSNはコーラス製鉄入札でタタ製鉄に落札された

CSN製鉄は年産1,800万トンで世界8位のコーラス製鉄落札で、製鉄生産世界ランキング49位から世界5大製鉄所入りを目指していたが、インド資本で世界ランク52位のタタ製鉄が破格の113億ドルで落札した。

しかし業界アナリストはタタ製鉄の落札価格113億ドルは、業界の常識をはるかに超えており、またミッタルスチールがアルセロールを買収したときも破格の価格での買収であった。この買収劇でインド資本が世界鉄鋼業界の勢力地図を塗り替える展開になってきた。

買収に失敗したCSNは、二週間以内に行なわれるコロンビアのアセリアス・パス・デル・リオ製鉄の入札に参加するが、ヴォトランチングループも入札参加を予定しているが、CSNはコロンビア政府にヴォトランチンに反トラスト法の適用を要請している。(31日付けエスタード紙)


工業製品の関税引下げ圧力が強まる

世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉のドーハラウンドを今年中に終結するためには、発展途上国側にも市場開放のために貿易関税低減に圧力がかかっており、アモリン外相は関税低減で打撃を受ける工業界への補助メカニズムを検討している。

WTOとの関税低減交渉でダメージを受ける業界は、化学、資本財、電気電子、繊維や自動車業界であるが、パルプ、大理石、木材、加工食品などは輸出拡大の恩恵を受ける。

ドーハラウンド終結のためにインド、ブラジルなどが米国やヨーロッパ連合からの圧力で工業製品の輸入関税低減に同意、ブラジルの平均輸入関税29.8%を11%から12.8%まで低減しなければならない。(31日付けヴァロール紙)


【ブラジル経済情報】 速報 1月 30日

金融アナリストは株価上昇の余地を見込んでいる

サンパウロ平均株価は年明けにかけて上昇が続いて、4万5,382ポイントで記録を更新後は、米国の金利やインフレ高予想で、29日には4万3,573 ポイントまで下げており、2月2日に発表される米国の雇用やGDPの数値、今日から始まる連邦公開市場委員会(FOMC)での米国金利の行方が注目されて いる。

多くの金融アナリストは、すでに多くの株価は高値を付けているが、インフラ整備及び建設業部門は、経済成長加速プ ログラム(PAC)の経済成長率5.0%の達成を謳っているが、現実的には3.5%程度と見込まれているにもかかわらず、大型公共投資が投入されるので、 株価の値上がりが期待されている。

また農産物のコモデティ価格高騰、記録更新が見込まれている今年の収穫、実質賃金の上昇やクレジットの拡大で、農産物小売関係部門や銀行の株価上昇を予想している。

今月、株価が10%下落したアラクルース製紙、7%下落したVCP製紙にも注目する必要があり、紙・パルプの国際商品価格は安定しており、2月には大幅に回復する余地があると予想している。(30日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


中国製品がアルゼンチン市場を席巻

ブラジルの重要な貿易先であるアルゼンチンへの工業製品輸出は、ここ数年で中国製品に席巻されてきており、大幅にマーケットシェアを失ってきている。

2003年のブラジルのレーザープリンター製品のマーケットシェアは73%、中国製品は僅かに14%であったが、昨年は中国製品が90%でマーケットシェアを独占し、ブラジルからの輸出は、レアル高の為替で価格競争力を失ってなくなってしまった。

中国資本TPVグループ傘下のAOCブラジル社は、マナウスフリーゾーンで(ZFM)メルコスール向けモニターを生産しているが、不均衡な為替、ロジス ティックコストや労働者賃金を考慮すると、中国からの完成品輸入販売の方が割安となるために、2006年初めからメルコスール向けモニターは中国製輸入 品、国内向けは国産製品販売に切り替えた。

アルゼンチン市場で中国製品に大きくマーケットシェアを失った製品は、掃除機 が2003年の56%から2006年には15%、中国製品は逆に37%から76%にシェアを上げ、テレビが88%から35%、ハードディスク用メモリー 18.5%から9.0%、バッテリーチャージャー32.6%から0.3%、中国製品は55%から92.4%とシェアを独占している。(30日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


今月第4週までの貿易黒字は23億3,000万ドル

今月第4週までの輸出は96億4,000万ドル、輸入は73億1,000万ドルで、貿易収支黒字は23億3,000万ドル、1日平均輸出額は5億740万ドルで、昨年同時期の4億2,140万ドルを上回っている。

半製品の輸出は昨年同期比39.3%増加、特に粗糖、皮革、合金鉄、アルミインゴットが好調、第1次産品では銅鉱石、トウモロコシ、タバコ葉、鉄鉱石、コーヒー豆、牛肉などを中心に20%増加した。

また完成品輸出ではオレンジジュース、エタノール、プラスティック製品、製糖、航空機、鋼板などを中心に16.2%増加した。

輸入は昨年同期比31.27%と大幅に増加、農薬・化学肥料59.4%、燃料・潤滑油43.9%、医薬品39.8%、化学製品39.2%、光学・精密機械類が24.2%増加した。(30日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


【ブラジル経済情報】 速報 1月 29日

CSN製鉄はコーラス製鉄買収で世界5位に

昨年から生産能力2,300万トンの英蘭系鉄鋼大手コーラスグループをめぐって激しい買収劇を続けている、世界ランク53位のインド系タタ製鉄及び世界ランク50位のブラジルのCSN製鉄が、30日に最終入札での落札を争う。

CSN製鉄は昨年11月17日に、タタ製鉄の買収提示額よりも5億ドルを上澄みした81億ドルを提示したが、タタ製鉄は12月10日に92億ドルの買収金額に引上げ、今回のコーラスグループの最終落札額は、96億ドル前後が予想されている。

ミナス州コンゴ二アス市に、埋蔵量86億トンの巨大鉄鉱石鉱山カーザ・デ・ぺドラを所有しているCSN製鉄は、現在年間1,800万トンの粗鋼を生産、 コーラス製鉄は年間2,500万トンの鉄鉱石を消費しているが、充分に供給が可能であり、2010年には鉄鉱石生産量を現在の1,600万トンから 5,300万トンに引上げる計画である。(29日付けエスタード紙)


海外投資家の金融投資が前年比91%増加

昨年の海外投資家のブラジル金融市場への投資額は、前年比91%増加の1,016億ドル、そのうちの82%は株式投資、連邦政府が海外投資家に対して、利 益に対する所得税免税措置導入で、大きく投資金が入り込んだ確定金利付ファンドは、前年の6.84%から16.9%にシェアが急上昇している。

また昨年の投資残は260億ドルで、前年の158億ドルから大幅に増加、昨年の投資総額はGDP比10.5%に達して、ブラジル最大の投資ファンドである年金ファンドの17.5%に迫ってきている。

昨年のサンパウロ証券取引所(Bovespa)への株式上場や社債発行数は、43件で350億レアルの資金を調達した。今年末のサンパウロ平均株価は昨年末25%高の5万5,000ポイント達成を予想している金融アナリストも多い。

一昨年9月から下げ続けているSelic金利13.0%まで下げたが、実質金利は8.62%と世界最高金利を維持しており、名目金利が世界最高のトルコでも、実質金利は6.2%である。(29日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


昨年のセルラー電話販売は10億台を突破

昨年の世界のセルラー電話販売台数は発展途上国を中心に、初めて10億台突破の10億1,900万台で前年比22.5%と大幅に上昇したが、今年は12%増加の11億4,000万台前後が見込まれている。

昨年の第4四半期の販売台数は、前年同期比19.7%増加の2億4,990万台で四半期の記録を更新、ノキアは前年同期を1億台以上上回って年間販売台数は、31.2%増加の3億4,750万台、マーケットシェアは前年の31.8%から34.1%に拡大した。

2 位はモトローラで前年比48.9%増加の2億1,740万台で、シェアを17.5%から21.3%に伸ばしたが、サムスンは14.8%増加の1億 1,800万台でシェアを12.3%から11.6%、LGも17.3%増加の6,440万台でシェアを6.6%から6.3%にそれぞれ下げた。ソニー・エリクソンは、46.4%増加の7,480万台でシェアを6.1%から7.3%に拡大してLGを向いて4位を確保した。(29日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


砂糖・アルコールブームで廃線されていた鉄道路線再開

砂糖・アルコールの生産ブームのサンパウロ州では、アルコール栽培及び精製所建設ラッシュで、輸送インフラ整備が急がれているがラテンアメリカ・ロジック 社(ALL)は、英国系のEDF&MANブラジル社と今年30万トンの砂糖運搬するために、ツパン市とバウルー市間の202キロメートルの鉄道再開で契約 を交わした。

この鉄道路線再開で年間100万トンの砂糖やアルコールの運送が可能となり、昨年1,400万トンの砂糖を輸出したサントス港までの輸送を目指している。

またサンパウロ州北西部に向かって拡大している砂糖アルコール生産の輸送をカバーするためにALL社では、サン・ジョゼ・ド・リオプレート、オウリーニョス、アララクアラやプラドポリスの各支線再開を調査中である。(29日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


 

【ブラジル経済情報】 速報 1月 24日

米国のエタノール増産でトウモロコシ及び綿花販売増加

燃料用エタノール生産に本腰を入れ始めた米国の影響で、ブラジルのトウモロコシ及び綿花の生産が追い風を受けており、米国では綿花の作付け面積の25%がトウモロコシ生産に転作している。

米国のエタノール需要でトウモロコシ及び綿花の国際商品価格が上昇しており、また昨年1月の1年先引き渡しトウモロコシの輸出は30万トンであったが、今年1月は180万トン、綿花も大幅な輸出増加が予想されており、2010年の先の収穫物の取引がすでに成立している。

国際商品価格上昇で国内産トウモロコシの収益性は33.5%に上昇して、大豆の32%を上回っており、綿花の収益性も18%に上昇している。(24日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


PACプログラムは機械装置や製鉄業界に追い風

経済成長加速プログラム(PAC)では、インフラ整備投資部門の機械装置や製鉄部門は減税やクレジット拡大で恩恵を受けるが、GDPの40%を占めて輸 出の大半を占めるアグロビジネス部門は、PACプログラムでは忘れ去られているとブラジル組合機構(OCB)はプログラム修正を期待している。

PACプログラムで恩恵を受ける部門は、大衆住宅建設及び公衆衛生のインフラ部門を請け負うゼネコンや建設業で、PIS/Cofinsの免除、クレジットの拡大、鉄鋼製品関係のIPI免除などのインセンチブを受ける。

また水力発電所建設用の機械装置、資本財部門や新規工場建設ではPIS/Cofins免除のインセンチブで投資促進を図る。

銀行はインフラ投資ファンドへのファイナンスや住宅クレジット拡大で恩恵を受け、エネルギー部門では中断している水力発電所建設プロジェクトの促進や新規建設、情報機器部門ではコンピューター購入時のPIS/Cofins免税対象の価格引上げなどとなっている。

しかしアグロビジネス部門は、直接的な減税や投資は予定されていないが、道路や港湾整備などのインフラ投資によるコスト削減の間接的な恩恵は受ける。輸出関連部門は、港湾整備によるコスト削減の間接的な恩恵を受けるが、レアル高の為替や中国製品の席巻で壊滅的な打撃を受けている繊維、履物や家具部門へは、引続いて不均衡な為替のダメージを受け続ける。(24日付きエスタード紙)


5億ドルの30年物外債を起債

経済成長加速プログラム発表の翌日に、低下するカントリーリスクの良好なシナリオに乗じて、今年初めてとなる償還期間30年の5億ドルの外債グローバル2037を起債した。

この外債の年利は6.635%で、今まで4回発行されたグローバル2037の中でも最も低く、メリルリンチ銀行及びベアースターンズ社がコーディネートした。

外債グローバル2037は、償還期間30年物のベンチマーク増加も目的の一つであり、今回の起債でグローバル2037の発行総額は、25億ドルに増加している。(24日付けエスタード紙)


今年の電力消費量は5.3%増加予想

今年の電力消費量は昨年下半期から増加傾向から、前年比5.3%の増加が予想されている。昨年の総電力消費量は前年比3.8%増加、鉱工業部門は3.6%、商業4.5%、一般家庭は3.9%の増加であった。また昨年は207万8,000軒が新たに加わったが、そのうちの29%は「全ての家庭に電力を」プログラムを利用した。

地域別では総電力消費の6.21%を占める北部地域は4.9%増加、54%を占めて最も電力消費の多い南東部地域は4.2%、17%を占める北東部地域は3.8%、南部地域3.3%、中西部地域は僅かに1.0%であった。

今年の鉱工業成長率は3.0%が予想されているが、総電力消費の44%を占める鉱工業部門は4.6%増加が予想されており、商業4.5%、一般家庭は3.9%増加が予想されている。(24日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


 

【ブラジル経済情報】 速報 1月 23日

経済成長加速プログラム(PAC)では5,000億レアル以上の投資計画発表

第二次ルーラ政権のスローガンである年率5.0%の経済成長達成を目標とした経済成長加速プログラム(PAC)が22日に発表されたが、2010年までの投資総額は5,039億レアルに達する。

PACプログラムではファイナンスの拡張、減税、投資環境の整備などを整え、初年度の今年の経済成長率は4.5%、それ以降は年率5.0%の経済成長率を目指して次のような経済政策を打出した。

投資総額5,039億レアルのうち2,192億レアルは連邦政府、2,169億レアルは民間企業からの投資、投資先は都市圏インフラ整備に1,708億レアル、ロジスティック関連整備に583億レアル、エネルギー関連整備に2,748億レアルとなっている。

今後2年間に公衆衛生部門に60億レアル、特に都市部の下水道完備に15億レアルを投資、2007年に大衆住宅建設に10億レアルのクレジット拡大、勤続期間保証基金(FGTS)から50億レアルの資金で、インフラ部門投資基金の設立が計画されている。

不動産関係の社会統合基金(PIS)や 社会保険融資納付金(Cofins)の還付期間25年を機械・装置関連並みの24ヶ月に短縮、輸送、港湾、エネル ギーや公共衛生部門の長期インフラ整備プロジェクトの建築資材やサービスに対するPIS及びCofins徴収の停止が予定されている。

インフラ投資ファンドのクオッタ購入5年後からの所得税の免除、デジタルテレビのトランスミッション機器の販売におけるPIS,Cofins、工業製品税 (IPI)や経済支配介入納付金(Cide)の税率がゼロへ引下げられるが、マナウスフリーゾーンで生産されるコンバーター製品には適用されない。

半導体分野投資優遇税プログラム(PADIS)加入企業に対する半導体やディスプレイ販売でのソフトや技術購入に対する税率ゼロの適応及び法人税の免除、 現在2,500レアルまでのコンピューターのPIS及びCofinsの免除を4,000レアルまで引上げ、ノートパソコンは3,000レアルから 4,000レアルに免除額を引上げ、今年の減税総額は66億レアル、来年は115億レアルに達すると見込まれている。

PACプログラムの長期税制措置では、今後10年間の公務員のサラリー調整は広範囲消費者物価指数(IPCA)プラス1.5%以内であり、2008年から2011年の最低サラリー調整は、全国消費者物価指数(INPC)プラス最終2年間の平均経済成長率が加算される。社会保障フォーラムの創設、公共入札プロセスのブロクラシーの削減、時間短縮や情報開示並びに入札価格登録所の創設が予定されている。

連邦鉄道(RFFSA)及びサンフランシスコ航行公社(FRANAVE)の廃止、大統領府官房庁、財務省及び予算管理省によるPACプログラム推進委員会が設立される。

地域別エネルギー部門の投資先は北部が327億レアル、北東部293億レアル、南東部808億レアル、南部187億レアル、中西部116億レアル、道路整 備では公共投資が総延長距離4万2,090キロメートル、舗装道路修復3万2,000キロメートル、複線工事3,214キロメートル、新設道路建設 6,876キロメートル、民間企業による投資は3,247キロメートルとなっている。(23日付けエスタード紙/ヴァロール・オンライン)


エタノール製造工場建設に121億レアル

昨日に発表された経済成長加速プログラム(PAC)のエネルギー部門では、今後4年間のエタノール製造建設投資に121億レアルが予定されており、現 在、生産者と海外輸入業者の仲介をしているペトロブラス社は、安定供給のために生産者とのパートナーシップを強化する。

PACプログラムでは50ヶ所以上のエタノール及びバイオジーゼル燃料製造工場の建設、ゴイアス州セナドール・カネード市とサンパウロ州サン・セバスチャ ン市及びマット・グロッソ州クイアバ市とパラナ州パラナグア市をそれぞれ結ぶアルコールパイプラインの建設に41億レアルが見込まれている。

また植物性オイル精製に1億5,000万レアルが予定されており、2008年以降は年間42万5,000立方メートルの新しいバイオ燃料生産が予定されている。(23日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


ニッケルと錫価格が上昇

昨日のロンドン金属取引所(LME)で、ニッケル及び錫価格が大幅に上昇、ニッケルはスドバリー鉱山の労使交渉による操業不安で、ストックが126トン下 げて5,052トンとなり、1年前の85%までのストック残まで低下して3万7,000ドル/トン突破の3万7,295ドルを付けた。

また錫の3ヶ月先取引では、ストック残が55トン下げて1万2,520トン及び強い需要に支えられて先週よりも3%上昇の1万1,775ドル/トン、亜鉛のストック算も700トン下げて4万200トン4%上昇の1,645ドル/トンになっている。

アルミの原料であるボーキサイトの最大輸出国であるギニア共和国のジェネストで、鉱山での操業や鉱石輸送がストップしているために、アルミ地金価格が1%上昇している。(23日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


【ブラジル経済情報】 速報 1月 22日

ファンドや株投資に資金が移行

下がり続けるSelic金利で、確定金利付預金や銀行間預金(DI)の中には、ポウパンサ預金よりも収益性の悪い投資先が出てきており、4年連続で利益を上げている株や昨年21.62%の収益を上げたマルチファンドに、投資資金が移行する傾向が出てきた。

ブラジル投資銀行協会(Anbid)のデータでは、サンタンデール・バネスパ銀行では投資家取り込みに、最低でもポウパンサ収益率を保証するマルチファンドの新設を行なった。

収益率が10%から15%でリスクを負わない投資家の投資先分担は、確定金利付預金に60%、マルチファンド20%、銀行間預金やポウパンサ預金に 15%、収益率が15%から20%のハイリスク・ハイリターンの投資先は、30%~40%がマルチファンド、30%~40%が確定金利付預金、15%から 25%は変動金利預金となっている。

昨年の収益性ではサンパウロ平均株価が18.03%、株式ファンド26.31%、マルチファンド17.13%、銀行間金利(Extraグループ)10.78%、確定金利付預金(FI)9.52%、金8.54%、ポウパンサ4.33%であった。(22日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


中小企業への融資が増加

第一次ルーラ政権初年度の市中銀行融資は、3,630億レアルから3,915億レアルに増加、邦人向け融資は25%増加したが、昨年は6,970億レアルまで増加、法人向け融資は50%も増加した。

昨年の中小企業向け融資は、Selic金利低下などで40%拡大したが、大企業は海外からの資金調達、社債発行や社会経済開発銀行(BNDES)からのクレジットを利用している。

昨年のブラデスコ銀行の中小企業向けクレジットは22.4%増加したが、今年は更にSelic金利の低下に伴い、35%の増加を見込んでいる。(22日付けエスタード紙)


大手スーパーはコンビニ型店舗拡大

大型出店が続いたスーパー業界は、顧客掘り起しに地域密着型のコンビ二型店舗を試験的に開店、ファミリー経営のフランチャイズ方式を模索している。

パン・デ・アスーカル社は、150平方メートルから250平方メートルのコンビ二店舗エストラ・ペルト店をサンパウロ市内に4店舗開店、2002年から 2004年までの4レジまでの小型店舗の売上げ伸び率は17.2%であったが、9レジ以上の店舗の売上げは8%低下した。

同社のフランチャイザーは研修コースへの参加、パン・デ・アスーカル社のクレジットカードの発行など許可されている。

カレーフール社では6,000万レアルを投資して、傘下のチャンピオン網34店舗をカーレフール・バイロにリニュー、中クラスの顧客を取込んで売上げを20%近く伸ばしている。(22日付けエスタード紙)


【ブラジル経済情報】 速報 1月 19日

昨年の国税庁の税収は3,925億レアルで記録更新

昨年は低い経済成長率や数々の減税政策実施にも関わらず、国税庁の税収は3,925億4,000万レアルを達成、インフレ指数である広範囲消費者物価指数(IPCA)を差引いた実質増加率は前年比4.48%で記録を塗り替えた。

12月の税収は、前年同月比3.28%増加の390億3,000万レアル、また前月比では25.82%の大幅増加で月間記録を更新した。これは金融投資利益に対する所得税が50億レアルと大きく伸びた。

税収の内訳は所得税が税収全体の35%を占めて1,391億レアル、個人及び法人所得は前年比5.95%増加、一般に小切手税と呼ばれる金融取引暫定納付 金(CPMF)が、5.21%増加の324億9,000万レアル、社会保険融資納付金(Cofins)が、1.33%増加の936億7,000万レアルで あった。

また実質サラリーの増加並びに厳しい企業への監査で国立社会保険院(INSS)への納付金は、前年比10.35%の増加の1,331億3,700万レアルを記録、11月の実質サラリー増加は、前年同月比11.39%であった。(19日付けエスタード紙)


投資能力向上も景気の先行き不透明で投資を控える

エコノミカコンサルタント社は、サンパウロ証券取引所上場の246社対象の調査によると、2002年以来の負債総額は2兆4,000億レアルで安定して いるが、粗利(Ebit)は2倍以上の1兆3,400億レアルに上昇して、負債/粗利率は28%から56.4%と大きく上昇、負債金利20%でも支払いで きるにもかかわらず、経済の先行き不透明感で投資を控えている。

1998年の負債総額は9,600億レアルで、負債/粗利比率は23.6%で投資能力は格段に低かったが、その後2006年までに負債総額は147%増えたが、粗利は492%も上昇した。

世界的に需要が旺盛で国際コモデティ価格が大幅に上昇、業績好調な製鉄・金属部門の負債総額は156億レアルに縮小、2002年の負債/粗利比率は26.38%であったが、2006年は53.51%に上昇、負債は86%上昇したが粗利は279%も上昇している。

電力エネルギー部門の負債総額は1,831億レアル、鉱業1,862億レアル、石油・天然ガス5,380億レアル、紙・パルプ部門は320億レアルとなっている。(19日付けエスタード紙)


遺伝子組換え作物の栽培面積は3倍に

昨年末のブラジルの遺伝子組換え作物の栽培面積は、前年比22%増加の1,150万ヘクタールであったが、2015年までには3倍増しの3,600万ヘクタールと国際アグリバイオ事業団(ISAAA)は予想している。

また2015年には全世界における2億ヘクタールが遺伝子組換え作物が栽培され、これは英国の国土面積、米国の作物栽培面積及びブラジルの放牧場総面積よりも大きい。

遺伝子組換え作物栽培者の90%は小農家で40%が発展途上国で栽培されており、害虫、旱魃並びに生産性に優れた遺伝子組換え種子の使用が増え、2015 年には3,600万ヘクタールのうち2,500万へクタイルでは大豆、750万ヘクタールはトウモロコシ、綿花は100万ヘクタールで栽培されると予想し ている。(19日付けエスタード紙)


次回の通貨政策委員会で0.5%のSelic金利切下げか

最終の水曜日と木曜日に、今年初めての通貨政策委員会(Copom)が開催されるが、それに先立つ月曜日に経済成長加速プログラム(PAC)の政策発表が行なわれるが、独立性を保っている中銀がその影響を受けるのか注目されている。

14 人の金融エコノミストへのインタビューでは、8人がSelic金利の0.5%引下げ、6人が0.25%の引下げを予想しているが、カントリーリスクの最低 指数の更新、継続するレアル高、ガソリン価格の10%値下げが可能な国際石油価格の大幅な減少などシナリオは整っている。

MBコンサルタントの金融アナリストは、PACプログラム内容がSelic金利の切下げ幅に大きく影響すると見ており、また投資パイロットプラン(PPI)でプライマリー収支黒字幅が、4.25%から3.75%の引下げも切下げ幅に影響すると見ている。(19日付けヴァロール紙)


【ブラジル経済情報】 速報 1月 18日

経済成長加速化プログラムの住宅・衛生部門に900億レアル投資されるか

来週月曜日に発表される経済成長加速化プログラム(PAC)では、第二次ルーラ政権4年間に、住居・公衆衛生部門に900億レアルの投資が予想されており、公衆衛生部門には毎年100億レアルで400億レアル、住居部門には500億レアルが投資される。

住居部門投資では、南東部地域に120万軒の住宅建設に200億レアル、北東部地域には90万軒で150億レアル、北部、中西部及び南部地域には、合わせて90万軒の住居建設で、140億レアルの投資が見込まれている。

住居部門の資金源としては、勤続期間補償基金(FGTS)から380億レアル、連邦政府側からは、住宅金融基金(FNHIS)などから100億レアル、連邦貯蓄銀行の住宅リースプログラムから40億レアルを見込んでいる。

また公衆衛生部門の資金源として、FGTSから毎年100億レアルを投資して、730万世帯に水道設備の完備、900万世帯に下水道サービスの提供を予定している。

PACプログラムでは地下鉄、港湾及び空港のロジスティック、水力発電建設で電力エネルギー、住居・公衆衛生の社会インフラ整備を柱にしている。(18日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


今年の公的負債は1兆3,000億レアルまで膨らむ可能性

第一次ルーラ政権では公的負債が4703億レアル増加して、昨年末には1兆935億レアルに達したが、Selic連動金利国債の減少、確定金利及びインフレ指数連動金利国債の増加により、公的負債のコントロールがより容易になってきている。

公的負債の内容が改善されたのは、国内外のマクロ経済シナリオの改善、安定した為替、政策金利やインフレの低下などが追い風になった。

今年の公的負債政策では、負債総額を1兆2,300億レアルから1兆3,000億レアル以内に収め、確定金利連動国債比率を現在の36.13%を37%から43%以内に引上げ、37.83%のSelic金利連動国債比率を29%から36%以内に引下げる。

また22.54%のインフレ指数連動国債比率を23%から27%の範囲に引上げ、1.30%の為替連動国債比率を1.0%から2.0%以内に、2.21% の参考金利(TR)連動国債比率を2.0%から4.0%以内に収め、今後発行する国債の平均償還期間を32ヶ月から36ヶ月の範囲に延長する。(18日付けエスタード紙)


コモディティ商品の輸出比率が増加

ブラジルの国際コモディティ商品の輸出はレアル高の為替にも関わらず、商品価格の高騰で、2001年から二桁の増加率で増加してきているが、更にレアル高に振れた為替にも関わらず昨年も4.0%増加した。

2000年の製品輸出は輸出比率の59.05%を占めたが、昨年は54.3%に低下、第昨年の一次産品輸出は2000年比123%増加、コモデティ商品の輸出比率は22.8%を占めた。

鉄鉱石輸出は輸出全体の6.5%に相当する89億4,900万ドル、大豆が4.1%の56億6,400万ドル、粗糖が2.9%の39億3,500万ドル、牛肉2.3%の31億34,00万ドル、コーヒー豆及び鶏肉がそれぞれ2.1%を占めた。(18日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


【ブラジル経済情報】 速報 1月 17日

今年の住宅ローンの融資額は110億レアルに増加

空前の不動産ブームで新築住宅が飛ぶように売れているが、昨年の民間銀行の住宅ローンへのポウパンサ(貯蓄投資)からの融資額は、2005年の48億 5,200万レアルに2倍近い94億8,600万レアルとなったが、今年は更に110億レアルの融資が見込まれている。

また勤続年限補償基金(FGTS)からの融資額は68億レアルで、総計163億レアルが住宅ローン市場に融資されたが、GDP比2%にも満たない。また昨年は11万5,523軒向けに融資され、1988年以来初めて10万軒を上回った。

今年のブラデスコ銀行の住宅ローンへの融資額は30億レアル、イタウー銀行も20億ドルを融資するが、ブラジル銀行も新規参入する。新築住宅の価格帯は7万レアルから20万レアルで、確定金利付ローンを組む購入者が増加傾向にある。(17日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


オランダと投資促進協定を結ぶ

16日にブラジルとオランダは、両国企業のパートナー促進の投資協定を結び、特にブラジル北部及び北東部地域の4つのプロジェクトに、それぞれ5億ユーロの投資を受ける。

2005年のオランダからブラジルへの直接投資額は、32億ドルで総投資額の15%を占めて、米国に次いで2位となっており、シェル、ABN・Amro銀行、フィリップスやユ二リバー社などの大企業85社がブラジルに進出している。

また昨年の二国間の貿易ではブラジルからの輸出が57億4,300万ドル、輸入が7億8,500万ドルで貿易収支黒字は、49億5,600万ドルの大幅出超となっている。(17日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


フラフィーラの一部開通は3月

セルソ・ピータ市長のときに建設が開始された、フラフィーラと呼ばれたチラデンテス・エクスプレス(高速バス専用道路)の一部であるドン・ペドロ公園駅 からサコマン駅8.5キロの開通式が、サンパウロ市生誕日の1月25日に予定されていたが、2駅の完了見通しが立たないために3月8日に延期された。

チラデンテス・エキスプレスの建設には、すでに8億2,000万レアルが投資されており、2008年末に予定されている32キロの全長開通工事には、更に4億レアルの投資が必要である。

バス運行はサンパウロ市内に4,000台のバスを運行しているルアスグループ傘下のヴアスール社が行なうが、この路線運行用にバス100台をすでに購入している。(17日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


セアラー州からのフルーツ輸出は記録更新

昨年のセアラー州からのフルーツ輸出は、前年比10.8%増加の4,940万ドルで記録を更新、ブラジル全体では10.2%を占めて北大河州に次いで2位を確保している。

地理的にセアラー州は欧州に近く、またセアラー州政府のイニシアチブで国内外の農産物展に積極的に参加して、州内の熱帯フルーツの販売促進を行なっているが、航空貨物のロジスティック面の強化および保冷倉庫の増設が課題になっている。

主な輸出フルーツはメロン、パイナップル、パパイア、マンゴ、ブドウやバナナであり、州内の3万ヘクタールで栽培しているが、今年は更に3,000ヘクタールの栽培面積拡大が予定されている。

セアラー州のアグロビジネス分野の全国生産トップはカジューナッツ、皮革、海老、伊勢えび、フルーツジュース、蜂蜜などで同州のGDP比50%近くを占めている。(17日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


【ブラジル経済情報】 速報 1月 16日

今年の金融市場は30%増加

昨年の社債発行、投資ファンド、株式上場や売買などの金融取引市場は1,199億レアルに達したが、今年は更に30%増加が予想されており、すでに今月15日までに社債発行額は10億レアルに達している。

昨年は総額695億レアルの社債発行がされたが、今年はすでに総額55億レアルに達する投資ファンドも有価証券取引委員会(CVM)の審査を待っており、 投資ファンド部門の成長率は30%以上の伸び率が期待されているが、サンパウロ証券取引所には、30社以上が上場すると予想されている。

先週はコンピューター製造メーカーのポジチヴォ社が、社債発行で6億400万レアルの資金を集めたが、不動産関連会社、電力会社などが社債発行で目白押しとなっている。(16日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


11月の小売は9.2%の大幅増加

11月の小売業界の成長率は、実質賃金の増加や返済しやすいクレジット拡大でスーパー業界、家具や家電を中心に売上げを伸ばし、前月比0.56%増加であったが、前年同月比では9.22%と大幅に増加、また昨年11ヶ月間の累計でも6.25%増加している。

11月の小売成長率拡大は4ヶ月連続で継続しており、8月からの累計は6.0%を達成、これは最低サラリーの大幅調整、堅調に推移している経済による消費の拡大や選挙年の臨時収入なども後押しした。

食料品、嗜好品や飲料部門の増加が7.64%、家具及び家電部門が10.93%と大幅に売上げを伸ばして牽引した。全国商業連合会(CNC)では昨年の小売業界の成長率を6.1%と予想している。

小売の前年同月比の地域別比較では、北部及び北東部地域の小売成長率が南部及び南東部を上回り、アクレ州42.08%、アラゴアス州39.45%と大幅に増加したが、全国平均では9.22%増加であった。(16日付けエスタード紙)


ブラステンピ及びコンスールのOEMメーカーがサンパウロ工場閉鎖

ブラステンピ社及びコンスール社の相手先ブランド家電製造メーカーWhirpool社は価格競争力強化のために、サンパウロ市内のオーブン製造工場を閉鎖、サンパウロ州リオ・クラーロ市に生産拠点を移転する。

同社ではリオ・クラーロ市に移転することで、電力料金の低減、低賃金や優遇税などでコスト削減を図る。同社のサンパウロ工場では月間6万台のオーブンをブラステンピ社向けに生産していたが、リオ・クラーロ工場ではコンスール社向けにオーブン生産に加えてブラステンピ社向けにもオーブン生産を行なう。

同社ではレアル高の為替及びアルゼンチン向けオーブン輸出が、輸入関税渉外で30%低下しており、安価な国内向けオーブン増産に方向転換を予定している。(16日付けエスタード紙)


BNDES銀行はイノベーション技術開発を支援

社会経済開発銀行(BNDES)は、低賃金で消費財製造で世界を席巻している中国とは現在の為替では太刀打ちできない、ブラジルの製造業投資支援に替わり、イノベーション技術開発に支援する。

昨年最後の同銀行の会合で、8,000万レアルを元手資金(シーマネー)にクリアテック(Criatec)基金創設を承認、ナノテクノロジー、バイオテクノロジーロジスティックや新素材開発部門の最先端技術を持っている零細・小企業に対して支援する。

昨年、同銀行は2億6,000万レアルを10の最先端技術部門基金に融資、そのうちの2つの基金はプライベート・エクイティ型基金、その他はベンチャー・キャピタル型基金であった。

クリアテック基金の融資先は2月から3月にかけて60社が選択されるが、アイルランド、イスラエルやフィンランドでは、政府主導で最先端技術開発部門への投資を進めていた。(16日付けヴァロール紙)


【ブラジル経済情報】 速報 1月 15日

昨年の一般バス生産台数は2万4,478台で記録更新

昨年の一般バス生産台数は自動車生産同様に好調で推移して、前年比10.1%増加の2万4,478台で記録を更新した。

バス生産トップはサンパウロ州ボツカツ市に本社を置くInduscar/Caio社の5,964台、続いて南大河州のマルコポーロ社で4,999台、3位はサンタ・カタリーナ州のBusscar社の3,996台、4位はリオ州のCiferal社の3,243台であった。

昨年の通勤用バス生産台数は1万2,680台で一般バス生産の51.8%を占め、トップはInduscar/Caio社、長距離バス生産トップはマルコポーロ社、マイクロバス生産トップはNeobus社であった。(15日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


貧困層には食料品の課税率が重圧

ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)の調査によると、最低サラリー以下の月収の家族にとって、食料品への課税率は月収の3.94%に相当して、家計に占める割合が重く圧し掛かるが、20最低サラリー以上の所得層にとってはその比率は1.05%に下がる。

経済開発協力機構(OECD)加盟国の食料品への平均課税率は7.11%であるが、ブラジルは2倍以上の15.29%であるが、米国の34州では免税されており、また全米平均では僅かに0.66%となっているに過ぎない。

食料品の55.80%が州税、44.20%が連邦税であるが、免税にすれば250万人の貧困層及び96万人の極貧層からの解放ができる。食料品購入の比率が生活費に占める割合が高いペルナンブーコ州の月収比率は3.54%、パラー州3.23%、バイア州は2.37%であったが、サンパウロ州1.49%、リオ州1.59%、パラナ州は1.82%に留まっている。

英国、アイルランド並びにメキシコは非課税、イタリア、4.0%、ポルトガル5.0%、フランス5.5%、ドイツ、スペインが共に7.0%、ギリシア 9.0%、スエーデン及びノルウエーが12.0%とそれぞれブラジルより低率であるが、デンマークが25%、スロバキア19.0%、リトアニア18.0% とブラジルよりも課税率が高い。(15日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


1月は入学金や家屋税や自動車所有税支払いで出費がかさむ

1月は入学金や文房具購入、都市不動産所有税(IPTU)や自動車所有税(IPVA)の支払いや自動車ライセンス費や罰金支払いで出費がかさみ、一般家庭にとっては毎年赤字となるが、銀行はこれらの特別出費用のクレジットを設けている。

サンタンデール・バネスパ銀行は、これらの一括払い用に月利3.5%で最低300レアルのクレジット、支払いは最長48ヶ月のクレジットを設けており、ブラデスコ銀行も、最低分割支払い20レアルの1年払いのクレジットを設けて、顧客の取り込みを図っている。

昨年のインフレは3.14%であったが、私立の小中学校の月謝値上げは6.0%前後と見られており、また昨年の月謝滞納率は18%、大学の月謝滞納率は23.2%にまで達している。(15日付けエスタード紙)


昨年のインフレは1998年以来の低率3.14%であった

昨年のインフレ指数である広範囲消費者物価指数(IPCA)は、中銀予想の4.50%を大幅に下回る3.14%となり、1998年以来の低率であったとブラジル地理統計院(IBGE)は発表した。

IPCAが3.14%に留まった要因として、好調であった農産物の増産、継続したレアル高の為替、徐々に低下してきているが依然として高率なSelic金利や電話通話料の低下などで、中銀の予想を大幅に下回った。(15日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


 

【ブラジル経済情報】 速報 1月 11日

経済成長促進プログラムで入札法の改正も

第二次ルーラ政権が目標に掲げている経済成長率5.0%に不可欠な経済成長促進プログラム(PAC)の中に、雑多なブロクラシーおよびコスト高になっている1993年に制定された入札法改正提案が予定されている。

昨年中にマクロ経済促進するための処置として、スーパー国税庁の設置が提案されたが進んでおらず、再保険市場開放が国会で承認されたが大統領のサインを待っている。

また中銀の独立性については議論中であり、商品流通サービス税(ICMS)の統一や付加価値税(IVA)の導入などは進んでいない。企業登録の簡略及び合理化などブロクラシーの排除およびコスト削減に結びつく処置改正が遅れている。(11日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


原材料や生鮮食品の値上げがインフレ圧力に

今年の年頭に亜鉛メッキ処理の鉄鋼製品などの製品価格は5.0%から6.0%すでに値上がり、プラスティック包装紙の原材料であるポリエチレン樹脂もすでに4.0%から5.0%値上げされており、冷蔵庫用のコンプレッサー価格は10.0%値上げされている。

また工業部門の原材料価格の値上げに留まらず、長雨による野菜類はすでに40%、フェジョンも10%値上がりしており、加工食料品や衛生用品も年末のプロモーション価格よりも2.0%から5.0%すでに値上がりしており、インフレ圧力となっている。

ここ数ヶ月間の石油価格の下落が継続しているにも関わらず、ナフサの昨年の上半期の国際商品価格は、650ドル/トンの高値及び在庫量が現在の製品価格に影響を及ぼしているが、現在の価格は35%値下がりして540ドル/トンの正常価格に戻している。

また年末商戦で安売りをしていた耐久消費財、特にテレビは5%から10%の値上げが予想されており、価格維持のためにメーカーでは生産台数を減少させる。(11日付けエスタード紙)


11月のサンパウロ州の鉱工業成長率はマイナス1.0%

ブラジルの鉱工業生産の40%を占めるサンパウロ州の11月の鉱工業成長率は前月比マイナス1.0%、前年同月比3.0%増加、調査対象14地域のうち9地域で前月比プラスとなった。

ブラジル全国平均は前月比0.8%、前年同月比4.2%それぞれ伸びたが、特にミナス2.7%、パラナ3.1%及び南大河州の1.6%の成長率がマイナスになるのを防いだ。

パラー州の鉱工業成長率は鉄鉱石増産で前月比3.8%、前年同月比17.3%と大幅に伸びたが、リオ州は石油採掘プラットフォームでの操業停止でマイナス0.1%となった。(11日付けエスタード紙)


2006年の自動車生産台数は261万台で記録更新

2006年の自動車生産台数は、前年比3.1%増加の261万台で記録を更新したが、全国自動車工業会(Anfavea)が見込んでいた4.0%増産は、12月の生産台数が前年同月比10%減の18万5,330台に落ち込んだために達成できなかった。

昨年の自動車輸出額は前年比8.4%増加の121億ドル、輸出金額の82.6%は軽自動車、バスやトラック、17.4%は農業機械類であったが、輸出台数では前年比マイナス5.8%の84万4,700台であった。

国内販売は前年比12.4%増加の192万8,000台で1997年の最高記録とほぼ同じであり、今年の生産台数は3.8%増加、国内販売台数は7.7%増加が見込まれている。

昨年の農業機械の生産台数は前年比12.9%減の4万6,069台で、特に12月は前年同月比61.2%の大幅増加を記録したが、前月比では26.9%落込んだ。(11日付けエスタード紙)


 

【ブラジル経済情報】 速報 1月 10日

昨年の海外からの直接投資は5.9%増加

国連貿易開発会議(Unctad)の昨年11月7日までの統計によると、ブラジルへの海外直接投資額は、前年同期比5.9%増加の160億ドルを記録し たが、発展途上国でのランクは5位から7位にランクを下げているが、ブラジル中銀の12月19日までの統計では、179億ドルで6位にランクされている。

発展途上国ランクでは、中国への海外直接投資額が最先端技術投資を中心とした製造業への直接投資額700億ドルでトップ、2位は香港の414億ドル、シン ガポール319億ドル、石油・天然ガスへの大型投資で前年比94.6%増加のロシアが4位、5位は189億ドルでメキシコとなっている。

またインドへの直接投資も最先端技術やソフトを中心に前年の66億ドルから95億ドルに増加、世界の直接投資総額は、前年比34.3%増加の1兆 2,304億ドル、米国への直接投資額は、前年比78.3%増加の1,773億ドルで世界トップ、2位は前年トップであった英国の1,698億ドルとなっ ている。(10日付けヴァロ-ル紙)


チャーベス大統領の通信・電力事業の再国有化でラテンアメリカの株下落

ヴェネズエラのチャーベス大統領の通信・電力事業の再国有化及び中銀の独立性の不承認発言で、ラテンアメリカ諸国のカントリーリスクの上昇及び株価の下落を招いた。

ラテンアメリカに投資している海外投資家は、発展途上国の国債で最も人気の高いブラジル国債グローバル40を一斉に放出して、ブラジルのカントリーリスク は午後に2.0%以上上昇したが、最終的に0.51%上昇の198ポイントに収まり、アルゼンチンは4.0%上昇の230ポイント、ヴェネズエラは 4.74%上昇の221ポイントとなった。

ヴェネズエラのカントリーリスク上昇が4.74%に留まったのは、石油価格の高騰で豊富な外貨準備高があり、海外からの負債支払いに支障がないためであるが、平均株価は再国有化への不安から18.66%と暴落した。(10日付けヴァロール紙)


繊維大手ヴィクーニャ社が大リストラ

世界的に再編成が行なわれている繊維業界で、リストラに乗遅れたブラジルの大手繊維会社のヴィクーニャ社は昨年に大幅なリストラを行い、グローバル化の準備を整えた。

売上げの50%近くを占める紡績・織布・繊維や化繊で赤字を計上していたが、サンパウロやペルナンブーコ州の製造工場を閉鎖して、利益を計上しているデニム生地や綿織物製造だけを残す。

昨年は2,900人をリストラして、最盛期には3万人の従業員を1万人まで縮小、また社債発行で負債を減らして今年からの黒字化を目指しているが、コテミ ナス社の米国企業スプリングス社、サンチスタ社のスペイン企業Tavex社の買収などのグローバル化には後塵をあびている。(10日付けヴァロール紙)


 

【ブラジル経済情報】 速報 1月 09日

BNDES銀行は523億レアルを融資

社会経済開発銀行(BNDES)は、2006年に鉱業、金属、製鉄や石油化学分野を中心に前年比11.0%増加の523億レアルを融資、また融資承認も36%増加の743億レアルに達した。

昨年のBNDES銀行の融資枠は600億レアルであったが、今年は融資枠の金額は発表されないが、GDP伸び率以上の融資が実施される予定である。

昨年の商業・サービス業に対する融資は前年比56%増加の37億レアル、融資金額では鉱工業分野が16%増加の272億レアルであったが、農業危機に瀕し ていた農畜産分野へは、前年比マイナス16%の34億レアル、インフラ部門もマイナス1.0%の170億レアルであった。(9日付けエスタード紙)


2006年のM&A総額は330億ドル

2000年のインターネットバブル及び100億ドルに達した民営化によるM&A総額は422億ドルに達したが、2006年の国内のM&A総額も前年比約3倍の332億ドルに達し、今年は更に10%増加が見込まれている。

昨年のM&Aの特徴はブラジル企業による海外企業の買収であり、特にヴァーレ・ド・リオドーセ社によるカナダ資本のインコ社の180億ドルによる買収であった。

国内のM&Aの内訳は電力・エネルギー部門が15.8%でトップ、金融15.3%、エンターテイメント10.0%、原材料9.7%、不動産9.5%、電気通信8.2%、鉱工業8.0%、保健・医療部門が7.9%であった。

昨年のブラジル企業の国内外のM&A総額は719億ドルに達したが、国内のM&A案件取扱いのトップはクレジット・スイス銀行が 34.8%、ラテンアメリカではシティーグループが50.7%、世界のM&A案件取扱いではゴールドマン・サッチ銀行が28.6%でトップであっ た。(9日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


国際銅価格高騰でチリの貿易収支は好調維持

昨年のチリの貿易収支は、輸出が前年比45.4%増加の589億9,500万ドル、輸入が18.4%増加の359億7,300万ドルで、貿易黒字は230億2,100万ドルを記録した。

輸出では国際銅価格が前年比82%増加の高騰を維持して輸出総額の57%を占めており、3年間連続の大幅な貿易収支黒字を記録している。

チリの輸出では銅鉱石に続いてフルーツ、鮭やパルプなどの第一次産品輸出がいずれも好調を維持している。(9日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


ルーラ大統領はFGTS資金のインフラ・衛生部門への投資を拒否

ルーラ大統領は財務相及び労相の意見に同意して、勤続期間保障基金(FGTS)の資金のインフラ・衛生部門への投資に対する優遇税適用および株や社債発行で同部門の活性化が期待されていたが、FGTS資金の投資を拒否した。

昨年末に国会で承認されていた基本衛生法はジュリオ・ロペス下院議員(PP-RJ)のプロジェクトであり、マルシオ・フォルテ自治相が支持していたが、今 年の社会保険融資納付金(Cofins)及び社会統合基金(PIS)による減税や支払い分割で、連邦政府は25億レアルの減収になる予定であったことには 同相はコメントを避けた。

またルーラ大統領に進言した財務相及び労相は、今月中に発表される経済促進プログラム(PAC)による減税が60億レアルから80億レアルになることを忘れている。(9日付けエスタード紙)


【ブラジル経済情報】 速報 1月 08日

CRMパッケージ導入も問題点解決が残る

カスタマー・リレーションシップ・マネージメント(CRM)パッケージを導入して業務改善の解決を図る企業が多いが、Rapp・Collinsコンサル タント社が昨年8月にすでにCRMパッケージを導入している1,631社を対象に調査したところ、52.38%が導入後の効果が芳しくないと回答してい る。

CRMパッケージ導入後の問題点では、26.68%が組織の改革の必要性を訴えて問題点のトップとなっており、16.76%はCRM導入に対する理解の欠損、13.41%が強力な企業ポリシーの欠損を訴えている。

また11.08%は今後の企業の方向性、9.42%は予算問題、8.77%はCRMパッケージへの適応性がそれぞれ欠けており、また4.25%が部品や材料供給会社との不適切な関係を指摘しており、2001年に米国で実施したアンケート結果と問題点が類似している。(8日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


BNDES銀行は航空産業育成に本腰

中国を中心に航空機産業への進出が活発化してきたが、社会経済開発銀行(BNDES)は、ブラジルの航空機部品産業会育成のために資本参加を予定している。

また民間航空庁、防衛庁やBNDES銀行などが船舶基金(FMM)と同様の航空機部品産業育成のための投資ファンドの設立を検討しており、国内企業はエンブラエール社に自動操縦装置、航路コントロールソフト、着地用ブレーキなどを納入している。

国内部品会社の一社はボーイング社にタービンを納入しているフランス資本PWC社へ部品納入の契約を交わしている。BNDES銀行は現在のエンブラエール社の国産化比率は50%であるが、70%までの国産化比率上昇可能と見込んでいる。(8日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


民間保健プランの収益が上昇

医療保健会社にとって重荷になっていた民間医療プラン部門は、2003年から2005年にかけて赤字続きであったが、個人医療プランの販売中止及び徹底したコストダウンで、2006年の収益率は9.2%の黒字に転換した。

大半に民間保健プラン販売会社は、個人向けプラン販売を中止しているが、自社で病院網を抱えるMedial社及びAmil社は個人向けプラン販売を継続している。

個人向け保健プラン販売中止で、中小企業向け及び低価格保険プランがニッチ市場となり、SulAmerica社やブラデスコ社では低所得者層向け保健プラン販売を計画している。(8日付けヴァロール紙)


イタイプー水力発電所はブラジルの20%の電力を供給

2006年度のイタイプー水力発電所は、2000年の93.428ギガワット/hに次ぐ92.690ギガワット/hを記録して、ブラジルの20%の電力及びパラグアイの95%の電力を供給した。

全国エネルギー・システム組織化機構(ONS)の依頼で、昨年旱魃に見舞われた南部3州に電力を供給するために、2005年比5.4%増加の電力供給をした。

イタイプー水力発電所は建設されてからすでに22年が経過しており、今年は設備の近代化のために3,000万ドルが投資される。ブラジルの昨年の電力消費量は415.865ギガワットで米国、中国、日本、ロシア、インド、カナダ及びフランスに次いで9位にランクされた。(8日付けガゼッタ・メルカンチル紙)


【ブラジル経済情報】 速報 1月 05日

昨年のサンパウロのIPCは2.55%

昨年11月末にサンパウロ市の公共輸送費の大幅値上げで、昨年の消費者物価指数(IPC)は2.55%となったが、7.25%の公共輸送費値上げがなければ、サンパウロのインフレは2.0%以下に収まっていた。

昨年の2.55%のIPC指数は、連邦政府のインフレ目標の4.5%を大幅に下回り1998年の1.79%のデフレ以来の低率となったが、経済成長率も伸び悩んだ。

昨年の消費者物価指数の内訳は、都市ガスが7.51%値上がりしたにも関わらず、住居費は1.0%、生鮮食料品のマイナス5.48%が影響した食品は0.06%、安価な輸入繊維類に席巻された衣類・装飾品は0.25%と僅かなインフレとなった。

医療・保健関係は民間保健プランの8.71%の値上げで6.36%、教育関係は入学金や月謝の値上げで5.45%とそれぞれ大幅なインフレを記録したが、 今年のIPCは小麦やトウモロコシの国際商品価格の上昇、電力料金や固定電話の値上げで3.5%以上が見込まれている。(5日付けエスタード紙)


年末にエタノール価格が上昇

砂糖キビ収穫の端境期にも関わらず、昨年同期と異なり2006年/07年の記録的収穫で充分なエタノールのストックがあるが、年末最終週にガソリンポストへのエタノール卸売価格は4.59%上昇した。

価格上昇の要因として、エタノール小売価格がガソリン燃料価格の50%近くまで低下、年末休暇やでバカンスでエタノール需要が高まっており、また250万 台のフレックス車への供給や航空機の遅延やキャンセルによる空港混乱を避けるために、自動車やバス利用が急増していることが更なる需要につながっている。

今年の第一週のエタノール価格は、年末最終週の5.0%値上げの価格を維持しており、11月末からでは12.91%の値上げとなっており、全国燃料配給業 者組合(Sindicom)の理事は、端境期の農産物価格は値上がりするのが通常であるが今年は生産量及びストックが充分あり、昨年初めのエタノール価格 高騰にはならないと説明している。(5日付けエスタード紙)


フォード社は2011年までに22億レアルを北東地域中心に投資

米国のフォード本社は昨年9月までに72億ドルの赤字を出して、工場閉鎖やリストラで経営危機に陥っているにも関わらず、2011年までにブラジルの北東地域を中心に22億レアルの投資を予定している。

4日にフォード社はセアラー州に本社を置くジープやオフロード車メーカートロラー社を約4億レアルで買収、同社の買収で北東地域のプレゼンスを強化すると共にブランドポートフォリオを充実する。

またフォード社はトロラー社の買収で北東地域での自動車生産の優遇税制を引継ぎ、同社のジープ車T4やオフロード車パンタナル以外にも生産強化を図る可能性もある。(5日付けエスタード紙)


BNDES銀行はALL社に11億レアルを融資

社会経済開発銀行(BNDES)はラテンアメリカ・ロジスティック社(ALL)に対して、鉄道網への融資としては最高額の11億レアルの融資を承認した。

ALL社はこの11億レアルを含めて2009年までに29億レアルを投資するが、2006年から2010年までのブラジルの鉄道網への投資総額は125億レアルに達する。

BNDES銀行は昨年5月にALL社へ資本参加して12.7%の株式をコントロール、ALL社の鉄道網はブラジル国内はもとより、アルゼンチンやチリを含めた総鉄道網は2万キロメートルに達する。今回の11億レアルの融資は主に傘下のブラジル鉄道の輸送貨物量14.0%の増加に投資される。(5日付けエスタード紙)


【ブラジル経済情報】 速報 1月 04日

2006年のドル流入は373億ドル

2006年度の国際収支は、好調な貿易収支黒字などを中心に373億ドルに達して、今までの記録であった1992年の207億7,100万ドルを大幅に上回った。

153億ドルの海外への利益送金や資本投資などで所得収支は203億2,800万ドルの赤字であったが、2000年以来の赤字幅の縮小を記録、リオドーセ社によるインコ社の買収など海外企業の買収が増加した。

また中銀は350億ドルのドル購入で,ブラジルの外貨準備高は858億ドルとなったが、ドル安継続の要因にもなっており昨年は8.6%のレアル高を記録した。

昨年の海外投資家によるサンパウロ証券取引所への投資は、前年比61%増加の4,238億2,000万レアルを記録、サンパウロ平均株価は32.93%の 値上がりをしたが、海外投資家による売買残高は17億5,000万レアルに留まったが、サンパウロ証券取引所の出来高の35.5%を占めており、前年の 32.8%から更に比重が増してきている。(4日付けエスタード紙)


石油・天然ガスのローヤリティ収入は178億レアル

昨年のブラジル国内の石油・天然ガス生産のローヤリティ収入は、生産量の増加および石油の国際価格高騰で177億5,800万レアルに達して前年比33%を記録した。

国家石油庁(ANP)の発表では、ローヤリティ収入の65億4,100万レアルは連邦政府の収入で、科学技術省、環境庁や鉱山動力省に割り当てられ、59億1,500万レアルは州政府、34億9,500万レアルは市町村に分配される。

昨年9月までの石油の平均価格は53.08ドルで前年比32%増加、1日あたりの石油生産は1,710万バレル及び天然ガス生産は4,020万立方メートルであったが、石油や天然ガスの大生産地であるリオ州には51億レアルのローヤリティ収入が分配された。(4日付けエスタード紙)


プライマリー収支黒字の0.4%を投資パイロットプランに回す

2007年度予算編成基本指針法(LDO)では、プライマリー収支黒字のGDP比0.2%を投資パイロットプラン(PPI)への支出が承認されているが、この比率を0.4%に引上げられる可能性が増してきた。

昨年4月にオリジナルLDO法でGDP比0.2%に相当する45億9,000万レアルのPPI向け支出が承認されていたが、0.4%に引上げられると90億レアルの支出となり、プライマリー収支黒字目標はGDP比4.25%から3.85%に引下げられる。

今月末までに承認予定の経済成長促進プログラム(PAC)では、連邦政府の2010年までの平均公共投資額は200億レアルが見込まれているが、これは GDP比0.9%に相当するが、この投資金捻出は中央政府のプライマリー収支黒字を2.45%に抑えることがLDOで承認されており、連邦政府は民間から の投資を年間400億レアルに込んでいる。(4日付けエスタード紙)


商業ビル買収が過熱

住宅やショッピングセンターへの投資を続けていたGP投資会社は、BRプロッパーチイズ社に30%の資本参加で、貸し事務所、倉庫や小売店舗などの商業施設買収を計る。

BR社はサフラ銀行及び7社の海外投資ファンドで設立され、商業施設買収などに2億1,000万レアルの投資をする目的で設立、GP社は5,400万レアルを投資する。

昨年12月にはサン・カルロス・エンプリエンジメントス社が1億レアルでエルドラード・ビジネスタワーの9階分のフロワーを買収、W・Torre建設会社 は高級ブティックのDalsu社が入居する6万平方メートルのエレトロパウロ社の土地を3億8,580万レアルで購入した。(4日付けエスタード紙)

コンサルタント部会主催の鈴木孝憲講師の「ブラジル経済とビジネスの可能性を検証する」セミナーが1月23日開催

コンサルタント部会主催の鈴木孝憲講師の「ブラジル経済とビジネスの可能性を検証する」セミナーが1月23日午後4時から開催され、今までの記録を更新する70人が参加、ブラジル経済の先行きに耳を傾けていた

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コンサルタント部会(渡邊裕司部会長)主催の経済セミナーが、1 月23日午後4時から6時過ぎまで商工会議所会議室に70人が参加して今までの記録を更新、鈴木孝憲講師の「ブラジル経済とビジネスの可能性を検証する」セミナーで、ブラジル経済の先行きについて熱心に耳を傾けていた。

4年間の第二次ルーラ政権が開始したが、政治スタンスは第一次政権に引続いて中道化、第一次ルーラ政権の経済政策は、前カルドーゾ政権の政策を継続したが、契約は守ったが公約は殆ど達成しなかった。しかし1,000万人の雇用創出と数字でははじき出されているが、正規雇用は500万人以下、最低給料の実質価値倍増、数々の汚職スキャンダルで国会は空転、社会保障制度改革、税制改革や労働法改正などの構造改革は果たせず、公務員の大幅増加や5,900万人が恩恵を受けた貧困層への生活費補助(ばら撒き福祉)以外は殆ど成果を上げていない。

第二次ルーラ政権では年率5%の経済成長を掲げているが、痛みを伴う構造改革を避けて段階的な経済成長及び雇用の引上げを図っていく。22日に発表された経済成長加速プログラム(PAC)では経済安定を維持しながら、インフラ整備を中心に大型投資を行なうが、減税幅が小さくて民間投資を呼び込めない。5%の経済成長率達成には、現在20.5%の投資額のGDP比を25%まで引き上げる必要があり、5%達成は難しい。

ブラジルの政治リスクはBRICs諸国の中で最小であり、ロシアは資本主義への回顧のもたつき、サハリン2中止のように政治の透明性の欠如、中国は経済原則の躓き、4大銀行の25%に達する不良債権、エネルギー問題、インドはカースト制解消、インフラ整備の遅れなど大きな問題を抱えているが、左傾化傾向にある南米では、ブラジルはチリと並んで最も政治体制が安定している。

ブラジル経済の潜在力は、殆ど耕作可能な温帯から熱帯にまたがる広大な国土、全世界の20%に達する真水、12品目の農産物輸出が世界ランク4位以内であるアグロインダストリー、豊富な天然資源、小型ジェット機製造、深海油田開発技術、ユーカリ植林技術やエタノール/フレックス車開発など中南米トップの工業力など計り知れない潜在力を秘めている。

しかしメルコスール内の政治的結束が揺らいでおり、FTAA及びヨーロッパ連合とのFTA交渉が中断、ブラジルは農産物補助金、市場開放およびメルコスールに縛られてFTAが進まない。

世界500大企業のうち450社がブラジルに進出、96年以降の進出ブームで投資が大型化、スペインのテレフォニカ社は、98年に民営化移行のテレスピを75億ドル、サンタンデール銀行はバネスパ銀行、英国のHSBC銀行は11億ドルでバメリンドス銀行を買収して、ブラジルを重要視している。

また欧米企業はブラジルの国内市場規模も大きくて、輸出基地化も可能と見ており、ブラジルのコストは相対的に安く、ドイツの1/10、中国の3倍、マナウスでは中国並みのコストしかかからない。また労働力の質も優れており、エンジニアの国内調達が可能であり、そのうえ欧米市場に近く、政治リスクが小さいなど高く評価している。

欧米企業のブラジル戦略として、カルフール社のようにグループの収益の柱の構築、ボッシュ社のように、製品の一部をブラジルで集中生産して輸出に向け、新しい動きとしてファイアット社はデザインセンター、HSBC銀行はソフト開発、GM社はVECTRA車の世界生産拠点、チッセン・クルップ社はエレベーターや自動車部品の生産拠点にしており、またサムスン社やLG社の韓国勢の躍進が目覚しい。

しかしブラジル経済にも問題点は多く、GDP比37%を超える税負担、世界1の高金利や30%のレアル高の不均衡為替などで経済成長率が伸びず、また一向に進展しない構造改革も海外からの投資の障害になっている。貿易面では2004年にブラジルは中国を市場経済国に認定したために、繊維、履物玩具などの中国輸入製品が市場を席巻して、壊滅的な打撃を与えているが、アンチダンピングで提訴できない。

今後のブラジルでのビジネスチャンスの有望分野は、資源・エネルギー開発、アグロインダストリー、インフラ整備、産業用機会設備、環境関連、観光リゾート開発分野が有望である。

また最近のブラジル投資に対する日本企業の動向として、商社によるペトロブラスとのジョイントによる石油・天然ガス開発、紙・パルプの共同開発、リオドーセ鉱山開発会社への資本参加、オートバイ・自動車の生産拡大及び部品メーカーの追加投資や新規進出、食品関係の新規投資、インフラ部門では鉄道車両のリース事業、ガス配給会社や港湾ターミナル拡充への出資など投資が盛んになってきている。

ブラジル進出50年周年以上の企業も多く、今初めて付き合う国ではないし、大事にしていくべき親戚の国であり、世界の食料供給地図を塗り替える可能性のあるブラジルは、日本にとって資源確保の見地からも非常に重要な国であり、中国やアジアに集中しているリスクの分散や潜在力が素晴しく、豊富にあるビジネスチャンスをゲットにするために、日本勢がブラジル戦略を見直すことを期待したいと結んで、参加者から大きな拍手が送られた。

進行役は赤嶺尚由副部会長が担当、渡邊裕司部会長はセミナー開催挨拶及び鈴木講師の略歴を紹介、田中信会頭はセミナー終了後にお礼の挨拶を述べた。

尚、鈴木講師のご好意によりセミナーのプレゼンテーション資料は、会議所のホームページの右下のプレセンレポート欄に掲載しています。