2018年6月の貿易収支黒字は、トラック運転手抗議デモで59億ドルに縮小

商工サービス省(MDIC)の発表によると、5月下旬から開始して11日間継続したトラック運転手の国道封鎖抗議デモよる輸出向け物流問題発生は、2018年6月の貿易収支黒字悪化の主要な要因となっている。

今年6月の輸出総額は前年同月比2.1%増加の202億200万ドル、輸入総額は13.7%増加の143億2,000万ドル、貿易収支は18.1%減少の58億8,200万ドルに留まった。

今年上半期の貿易収支は前年同期比17.0%減少の300億ドルを記録、トラック運転手の国道封鎖抗議デモの影響で、1日平均当たりの輸出額は30%減少して大きな影響を受けている。

トラック運転手の国道封鎖抗議デモ発生前の5月7日~21日の1日平均当たりの輸出額は10億ドル、デモ発生初期の5月21日~27日の1日平均当たりの輸出額は6億9,900万ドルに減少、5月28日~31日の1日平均当たりの輸出額は、6億4,200万ドルと更に減少していた。

トラック運転手の国道封鎖抗議デモの輸出へのインパクトは6月上旬まで継続したものの、6月4日~10日の1日平均当たりの輸出額は、11億1,500万ドルと通常レベルに回復しており、今年の貿易収支は、500億ドルの黒字計上が見込まれている。

トラック運転手の国道封鎖抗議デモの影響は、特に第一次産品輸出に大きなインパクトを残しており、第一次産品が通常の在庫に戻るまでには、2~3カ月を要すると商工サービス省のWelber Barral元長官は説明している。

6月4日~10日の1日平均当たりの第一次産品輸出額は、国道封鎖抗議デモ中の3億3,560万ドルから67%増加の5億6,200万ドルに上昇、一方在庫調整が可能な完成品輸出は、3億4,940万ドルから14.2%増加の3億9,940万ドルであった。

国道封鎖抗議デモの影響に以外にも、今年初めから輸出の増加率の減少並びに輸入の増加率の上昇による貿易収支減少傾向が表れていたと産業開発研究所(Iedi)エコノミストのラファエル・カグジン氏は指摘している。

2017年11月~今年1月の1日平均当たりの輸出額は前年同期比1.1%減少、今年2月は5.4%減少に拡大、3月は12.4%減少、4月は20.5%減少、5月は16.5%減少、6月は21.3%減少していた。

今年上半期の1日平均当たりの平均輸出額は5.7%増加に対して、輸入額は3倍に相当する17.2%増加して、貿易収支黒字縮小が鮮明になってきているとラファエル・カグジン氏は説明している。

今年6月の第一次産品輸出総額は前年同月比0.3%減少の95億6,000万ドル、半完成品は2.7%減少の29億1,000万ドル、完成品輸出は7.26%増加の72億6,000万ドルを記録している。

また今年6月の資本財輸入は前年同月比33.8%増加の16億9,000万ドル、中間財は13.2%増加の89億2,000万ドル、消費財は20.8%増加の21億9,000万ドル、燃料・潤滑油輸入額は7.7%減少の15億1,000万ドルとなっている。(2018年7月4日付けヴァロール紙)

今年初め5か月間のブラジル国内の石油生産は0.8%減少

ブラジル石油監督庁(ANP)の発表によると、2018年5月のブラジル国内の1日平均当たりの石油生産は、前月比0.4%増加の260万7,000バレル、前年同月比では1.7%減少を記録している。

2018年初め5か月間の1日平均当たりの石油生産は、前年同期比0.8%減少の259万8,000バレル、今年5月のペトロブラスの石油生産は、全体の75%で前年同月比2.9%減少している。

また今年5月のブラジル国内の1日平均当たりの天然ガス生産は、前月比2.9%増加の1億1,200万立方メートル、前年同月比では6.8%増加、5月の石油並びに天然ガスの1日当たりの生産は、前月比0.9%増加の331万1,000BOE(石油換算バレル)を記録している。

5月の石油並びに天然ガスの1日当たりの生産331万1,000BOEの55.6%に相当する184万BOEはプレソルト鉱区からの生産であり、プレソルト鉱区による石油・天然ガスの生産は毎月のように上昇一途となっている。

サントス海盆のルーラ油田の1日当たりの石油生産は87万2,000バレル、天然ガスは3,740万立方メートルとブラジル国内では最大の油田であり、海上油田の生産は全体の95.7%、天然ガスは83.1%を占めている。(2018年7月4日付けヴァロール紙)

 

2018年5月の製造業部門生産は14.0%下落予想

Valor Data社の30金融機関対象の製造業部門生産調査によると、2018年5月の製造業部門生産は、5月下旬から開始で11日間継続したトラック運転手の国道封鎖抗議デモの影響で前月比14.0%下落を予想、調査結果では4.6%減少~19.7%減少と回答している。

今年5月の製造業部門生産の14.0%減少予想は、ブラジル地理統計院(IBGE)から2002年1月から鉱工業部門生産(PIM-PF)指数の統計を取り始めて以来では、2008年9月のリーマンブラザーズ破綻に端を発した世界金融危機発生の影響を受けた2008年12月の11.2%減少を大幅に上回る下落が予想されている。

ブラジル地理統計院(IBGE)は、今年5月の鉱工業部門生産(PIM-PF)指数は今日4日に正式発表されるが、5月の鉱工業部門生産は前年同月比10.3%減少が予想されている。

5月の製造業部門生産は、トラック運転手の国道封鎖抗議デモの影響で物流問題発生による部品供給不足で1/3の生産が失われたとMB Associados社チーフエコノミストのセルジオ・ヴァレ氏は指摘している。

全国自動車工業会(Anfavea)では、5月の自動車生産は前年同月比15.3%減少と発表、ブラジル段ボール協会(ABPO)では、5月の段ボール生産は19.5%減少と発表、ブラジル道路コンセッション管理者協会(ABCR)では、5月のトラックの高速道路の通行量は23.8%減少と発表している。

トラック運転手の国道封鎖抗議デモ並びにサッカーのワールドカップ開催の影響で、第2四半期はマイナス0.2%の予想の影響で、今年の製造業部門のGDP伸び率は前回予想の3.5%から1.6%増加に下方修正を余儀なくされており、2017年の2.5%増加を下回るとMB Associados社では予想している。(2018年7月4日付けヴァロール紙)

回章 CIR-066/18    第21回日本ブラジル経済合同委員会開催のご案内について 

                                       CIR-066/18
                                       2018年7月3日
進出企業(経団連会員)各位
                                       ブラジル日本商工会議所
                                       日伯経済交流促進委員会
                                       委員長 土屋 信司

         第21回日本ブラジル経済合同委員会開催のご案内について

拝啓
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、第21回日本ブラジル経済合同委員会が下記ご案内の通り2018年7月23日(月)午後・7月24日(火)終日、経団連会館 2階 経団連ホール、国際会議場で開催されます。
つきましては、本社が経団連会員企業でご参加ご希望の方は下記にあります所定の参加申込書にご記入の上、直接、経団連国際協力本部の岩崎様宛メールbrazil@keidanren.or.jp 7月11日(水)までにお申し込み願います。経団連会員情報管理システム(KISME)よりご連絡も可能との事です。
お申込みの際、併せて当会議所事務局宛にもコピーを落として頂ければ幸いです(E-Mail: secretaria@camaradojapao.org.br)。
皆様奮ってご参加下さい。
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2018年6月5日

各 位

一般社団法人 日本経済団体連合会
日本ブラジル経済委員会
委員長 飯島 彰己

             第21回日本ブラジル経済合同委員会開催のご案内

拝啓 益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、日ブ(委)発第3号(2018年4月18日付)にてお知らせ申し上げました通り、ブラジル全国工業連盟(CNI)との間で、第21回日本ブラジル経済合同委員会を経団連会館で開催することに合意いたしました。
今次の合同委員会では、4月に開催されました「日伯戦略的経済パートナーシップ賢人会議」における議論も踏まえつつ、日伯経済関係の現状と展望をはじめ、貿易・投資および日メルコスールEPA、農業・エネルギー・環境、投資機会・ビジネス環境整備、インフラ整備、イノベーション等について意見交換を行い、日伯経済関係の更なる発展・強化に繋げてまいりたいと存じます。
つきましては、ご多用の折恐縮に存じますが、お差し繰りご出席下さいますようお願い申し上げます。なお、貴台にてお差し支えのある場合には、代理の方のご出席につきご高配賜りますようお願い申しあげます。また、当日のプレゼンテーション等について事務局より個別に依頼申し上げますので、その際はご協力の程、何卒宜しくお願い申し上げます。
なお、合同委員会の開催に先だち、結団式を7月18日(水)に開催いたします。当日は、フランシスコ・ペッサニャ・カナブラヴァ主席公使参事官をお招きし、最近のブラジルの政治経済情勢や日伯経済関係の展望等についてお話を伺う予定ですので、併せてご出席くださいますようお願い申し上げます。
                                                            敬 具

                             記

1.第21回日本ブラジル経済合同委員会
(1)日 程 2018年7月23日(月)午後・7月24日(火)終日
(2)場 所 経団連会館 2階 経団連ホール、国際会議場
(3)言 語 日本語・ポルトガル語同時通訳
(4)テーマ(暫定) 貿易・投資および日メルコスールEPA
                        農業・エネルギー・環境
                        投資機会・ビジネス環境整備
                        インフラ整備
                        イノベーション 等

2.結団式
(1)日 時   7月18日(水)10:30~12:00
(2)場 所   経団連会館 5階 ルビールーム
(3)来賓およびテーマ
               駐日ブラジル主席公使参事官
                フランシスコ・ペッサニャ・カナブラヴァ 殿
               「最近のブラジルの政治経済情勢(仮題)」

               外務省中南米局長   中前 隆博 殿
               「最近の日伯関係(仮題)」

3.参加費
共通経費(会合関係費、通訳関係費、資料作成費等)を後日精算の上、ご分担いただきます。参加者数によって1人当たりのご負担額が変わることを予めお含み置きください。結団式において改めてお伝えいたします。

4.ご案内先
日本ブラジル経済委員会、日本メキシコ経済委員会、日本コロンビア経済委員会、日本ベネズエラ経済委員会、中南米地域委員会、国際協力委員会 等

ご参加の趣は、7月11日(水)までに、経団連会員情報管理システム(KISME)よりご連絡ください。KISMEをご利用できない場合は、brazil@keidanren.or.jp までご回答ください。

経団連では5月1日から9月30日までの間、クールビズを実施しております。皆様のご理解とご協力をお願い申しあげます。

【本件連絡先】
経団連国際協力本部
電話 03-6741-0571(岩﨑) -0621(森) -0685(新明)
ファクシミリ 03-6741-0372 E-mail brazil@keidanren.or.jp
                                                     以 上
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第21回日本ブラジル経済合同委員会アジェンダ(暫定)
2018年6月現在

日時2018年7月23日(月)・24日(火)
場所経団連会館2階経団連ホール
言語日本語・ポルトガル語同時通訳

7月23日(月)
13:00-13:30受付
13:30-14:30開会セッション
14:30-15:30特別セッション日伯経済関係の現状と展望
15:30-17:30セッション1貿易・投資-日メルコスールEPA
17:30-19:30経団連主催レセプション<国際会議場>

7月24日(火)
9:30-11:00セッション2農業・エネルギー・環境
11:00-12:30セッション3投資機会・ビジネス環境整備
12:30-13:30昼食会<国際会議場>
13:30-15:00セッション4インフラ整備
15:00-16:00セッション5SDGs実現のためのイノベーションと技術
16:00-16:30閉会セッション
17:00-19:00駐日ブラジル大使館主催レセプション<大使公邸>
                                                    以上
________________________________________

 

※KISMEをご利用できない方は、本用紙にご記入の上、7月11日(水)までにご返信ください。
経団連国際協力本部 岩崎 行
(FAX: 03-6741-0372, E-Mail: brazil@keidanren.or.jp)

第21回日本ブラジル経済合同委員会参加申込書
参 加 不参加
(いずれかに○印をお付けください)

※ご参加の場合は、必ず英文もご記入くださいますようお願いします。
参加者名簿を作成し、本会合関係者に配付いたしますので予めお含み置きください。

社名・団体名(和文)                                                                            

(英文)                                                                               

所属・役職名(和文)                                                                

(英文)                                                                               

芳  名      (和文)                                                                        

(英文)                                                                               

                                                 
【参加費請求等ご連絡先】*日本における連絡先・ご担当者を記入して下さい
所属・役職名                      

芳名                               

住所 〒

電話番号                                           FAX番号                                     

E-mail                                                        

※複数名ご参加の場合は本紙をコピーのうえ、ご記入ください。
本紙にてお預かりした個人情報は、当会の個人情報保護管理規定等に基づき、安全かつ適正に管理させていただきます。

 

 

日メルコスールEPA準備タスクフォース第6 回会合を開催

 日メルコスールEPA準備タスフォース(日伯経済合同委員会、企画戦略委員会、政策対話委員会 合同企画)第6回会合は、2018年7月3日午後4時から6時過ぎまで開催、進行役は芦刈メンバー(ブラジル三井物産/日伯経済交流促進副委員長)が務めた。

 初めに日伯経済交流委員会の土屋信司委員長が開催挨拶として、今回の第6回会合には、パラグアイ並びにアルゼンチン、南伯の日本商工会議所代表、経団連の大前孝雄企画部会長が参加頂いており、7月23日、24日東京での第21回日伯経済合同委員会開催を前にEPA準備タスクフォースの動き、今後のスケジュールなどについて意見交換したい。また本日の協議には官側から野口総領事にフォローして頂き、今後提言書を纏め挙げたいと述べた。

 各会議所からのご挨拶として、南伯日本商工会議所の和田好司会頭は、南伯はラヴァ・ジャット汚職関連で、日本進出企業4社の撤退などを余儀なくされたが、会頭職を引き受けた任期3年の間、日本企業の進出に役立ちたいと挨拶した。

 在亜日本商工会議所の山口尚会頭は、日本進出企業40数社、個人会員180人の小規模な会議所であるが、アルゼンチンの為替危機はさておきマクリ政権誕生後は政府も自由貿易を推し進める政策で、日メルコスールEPA締結をきっかけに進出企業が増加することを期待していると述べた。

 在パラグアイ日本商工会議所の大久保敦理事は、メルコスールの製造拠点と言われるパラグアイには3カ所の工業団地プロジェクトがあるが、消費マーケットはブラジルであり、日メルコスールEPA意識調査の有効回答のうち必要と感じると答えたのが100%と関心も高く、日メルコスールEPA準備タスフォースの会合内容を会員企業へ詳細に伝えると述べた。

 松永愛一郎会頭は、第21回日伯経済合同委員会の発表内容について、初めにワールドカップ開催中にも関わらず、大前孝雄企画部会長や在亜日本商工会議所の山口尚会頭ら遠方からの参加にお礼を述べ、7月23日、24日東京で開催の第21回日伯経済合同委員会での発表プレゼンについて、今年1月に実施した日メルコスールEPAアンケートの回答率は19%と低く、EPAの重要性が理解されていなかったが、今回簡単な意識調査に改善して回答率は70%に達した。そのうちの8割強が製造業ならびに非製造業もEPAの必要性を訴えている。またEU、韓国並びに中国とのEPA締結を脅威と考えている。メルコスール域内国と強調して早期実現のために日本政府に提言していきたい。11月にアルゼンチンで開催されるG-20への安倍総理参加が契機となるため、それに向け提言書を提出し動きを繋げたい。23日、24日の日伯経済合同委員会では、あくまでも枠組みを日メルコスールとした早期の交渉開始を訴える意向のため引続きの協力を要請した。

 二宮康史企画戦略副委員長は、5月のメルコスール加盟4か国対象の日メルコスールEPAに関する意識調査の詳細分析について、高い回答率とEPA締結の必要性が84%に達している。日メルコスールEPA必要性の意識調査では、非常に必要性を感じるが44%、ある程度は40%に達している。ブラジルでは自動車並びに機械・金属、運輸サービス部会、アルゼンチンは電気電子並びに機械・金属、貿易部会の要望が強く、中国とのEPA締結を脅威と感じている。また交渉中のEU、韓国、カナダの順に不利になると回答。 影響が大きい項目として、関税撤廃や削減、通関手続きの迅速化、原産地規則の設定や簡素化。伯並びに亜は関税、通関に期待。パラグアイは原産地規則に期待。ウルグアイは投資分野に期待している。コメントでは欧韓からの劣後がトップを占めたと説明した。

 大前孝雄企画部会長は、日メルコスールEPA共同報告書などについて説明、第21回日伯経済合同委員会の23日の貿易・投資-日メルコスールEPAセッションで、大前企画部会長がモデレータ―を務め、経団連の椋田哲史専務理事、CNI貿易担当のコンスタンサ・ネグリ氏が共同レポート発表、松永愛一郎会頭、元在ブラジル日本国特命全権大使の日本ブラジル中央協会の島内憲副会長、外務省のロナルド・コスタ国際交渉局長、商工サービス省のアブラン・ネット長官がパネルデスカッションを行う予定でプログラムを組んでいる。5月の日メルコスールEPAに関する意識調査では前回1月の調査を大幅に上回る回答率を達成。11月末のG20サミットに参加予定の安倍総理に正式要望書を提出ための準備段取りを説明。また世界のGDPの30%を占めEUと日本EPA締結との関係などの日メルコスールを取り巻く最近の流動的な状勢などについて説明した。

 また早川宜宏氏は、日メルコスール経済連携協定13項目のうち主要6ポイントの物品貿易並びに原産地規則、貿易円滑化及び関税手続き、貿易の技術的障害及び衛生植物検疫措置、投資・サービス、その他の知的財産権、自然人の移動、ビジネス環境などについて説明した。

 意見交換会では、自然人の移動やビジネス環境の説明、ビジネス環境委員会設立の可能性、ISDS導入問題、NAFTAの行方等意見が出され、参加した各部会代表から業種を代表し意見が述べられた。

 最後に野口総領事は閉会挨拶として、日メルコスールEPA準備タスフォース第6回会合の開催準備は大変な作業で、また意識調査の前向きな結果に対してお礼を述べた。トランプ大統領の二国間貿易交渉に関する発言で、世界貿易政策は揺れているが、日本とのEPA締結を望むブラジル工業界の声も大きく、日本は、来年6月に大阪で開催されるG-20サミットのホスト国であり、半歩でも一歩での日メルコスールEPA締結を前に進めたいと強調した。 

参加者リスト

野口 泰 在サンパウロ日本国総領事、上田基仙 同領事、

大前孝雄(三井物産/経団連企画部会長)、木下泰臣(三井物産)、早川宜広(三井物産)

大久保敦(在パラグアイ日本商工会議所理事/ジェトロサンパウロ)、山口尚(在亜日本商工会議所会頭/アルゼンチン三井物産)、市野健太郎(在亜日本商工会議所第2副会頭/アルゼンチン三菱商事)、和田好司(南伯日本商工会議所会頭/さわやか商会)

タスクフォース:松永愛一郎(伯国三菱商事/会頭)、土屋信司(ブラジル三井物産/日伯経済交流促進委員長)、芦刈宏司(ブラジル三井物産/日伯経済交流促進副委員長)、二宮康史(ジェトロサンパウロ/企画戦略副委員長)、佐久間太郎(双日ブラジル/政策対話副委員長)、櫻井淳(伯国三菱商事/政策対話副委員長)、大塚未涼(ブラジル三井物産/政策対話委員)、柳本安紀(双日ブラジル/政策対話委員)

下村セルソ(ブラジルトヨタ/自動車部会長)、米長浩(ブラジルトヨタ)、土門翔平(ブラジルトヨタ)、竹内パウロ(ホンダサウスアメリカ/自動車部会)、小西輝紀(アイシン)、植田真五(三菱重工/機械金属部会長)、羽田徹(日曹ブラジル/化学品部会長)、村松正美(パイロットペン/化学品副部会長)、関 宏道(ブラジル味の素/食品副部会長)、矢澤吉史(NTTブラジル/運輸サービス部会長)、吉田信吾(NYK/運輸サービス副部会長)、岩井祐治(ソニー)、水口直人(NEC/電気電子部会)、的場俊英(島津製作所/貿易副部会長)、小渕洋(ブラデスコ銀行/金融副部会長)、長野昌幸(ブラジル三井住友海上/金融部会)、西口阿弥(EY/コンサルタント部会長)、岩瀬恵一(ジェトロ・サンパウロ事務所次長)

カマラ事務局:平田藤義事務局長、大角総丙編集長、日下野成次総務補佐、吉田章則調査員、近藤千里アシスタント

Fotos: Rubens Ito / CCIJB

国内外の政治経済ボラティリティで10月の大統領選挙後にIPO先送り

今年2月初めには、3年間の経済リセッションからの回復サイクル入りが昨年下半期に明確になり、またコントロールされているインフレ指数、2016年10月の政策誘導金利(Selic)14.25%が7.00%まで減少、サンパウロ平均株価(Ibovespa)の記録更新、レアル高の為替、3.0%に達する今年のGDP伸び率予想など金融投資環境が整ってきていた。

また今年10月に実施される大統領選挙を前に新規株式公開(IPO)や増資(Follow-ons)などサンパウロ証券取引所(BM&FBovespa)での資金調達は、今年5月までに集中すると金融機関関係者は予想していた。

しかし5月のトラック運転手の国道封鎖抗議デモの影響による企業収益の悪化や不透明な大統領選挙、米中の貿易戦争、米国の金融政策の変更、レアル通貨に対するドル高の為替などでサンパウロ平均株価(Ibovespa)が下落している。

既に有価証券取引委員会(CVM)に対して新規株式公開(IPO)を申請して、今年6月~7月にかけてIPOを予定していたAgibank社並びに Banrisul Cartões 社、Bunge Açúcar e Bioenergia 社、JHSF Malls社は、IPOによる資金調達総額は60億レアルが見込まれているにも関わらず、IPOを大統領選挙後の先送りを決定している。

今年上半期の新規株式公開(IPO)並びに増資(Follow-ons)による資金調達総額は、250億レアルに達すると予想されていたにも関わらず、僅か3件の新規株式公開(IPO)で、資金調達総額は70億レアルに留まっている。(2018年7月3日付けエスタード紙)

2018年6月の新車販売は20万2,000台に留まる

全国自動車工業会(Anfavea)の発表によると、2018年6月のバスやトラックを含む新車販売は、5月下旬から11日間に亘って継続したトラック運転手の国道封鎖の抗議デモの影響の余波で、5月の20万1,900台並みの20万2,000台に留まった。

今年6月の新車販売は前年同月比3.6%増加、今年初め6カ月間では、前年同期比14.5%増加の116万台を記録しているが、前記同様に今年初め5か月間では17.0%増加、今年初め4か月間では21.0%増加していた。

自動車業界関係者は、6月の自動車販売が低調に推移した要因として、トラック運転手の国道封鎖の抗議デモの影響や中銀の今年のGDP伸び率の大幅な下方修正による一般消費者の景況感の悪化、進行するドル高の為替、不透明な大統領選挙を指摘しているが、更にサッカーのワールドカップ開催が追い打ちをかけている。

中国資本JACモーターズの輸入車ディラーのSHCグループのセルジオ・ハビブ社長は、今年の新車販売は前年比8.0%増加を予想、一方全国自動車工業会(Anfavea)では、トラックやバスを除く自動車販売を11.3%増加、バスやトラックを含む新車販売は11.7%増加を予想している。

レンタカー会社向けの新車販売は最高30%割引を余儀なくされるために、収益率は悪いにも関わらず、多くの自動車メーカーでは、個人向け新車販売不振を補うために法人向け新車販売に力を入れている。

今年6月の自動車メーカーからディラーを通さないレンタカー会社向けの新車販売は全体の42.0%に達する。特にレンタカー会社の人気の3機種は新車販売の60%以上を占めている。

6月の新車販売のマーケットシェアトップはGM社の16.0%、次いでワーゲン社14.3%、フィアット社13.6%、ルノー社9.8%、フォード社は9.2%で5位となっている。(2018年7月3日付けエスタード紙)

 

2018年上半期の株式投資の収益率は最悪

今年10月の大統領選挙まで3カ月間を切ったにも関わらず、不透明感上昇に加えて、5月下旬から11日間に亘って継続したトラック運転手の国道封鎖の抗議デモの影響、米中の貿易戦争、米国金利上昇など国内外のボラティリティ上昇で株価の下落に繋がっている。

今年初めから4月末までサンパウロ平均株価(Ibovespa)は、好調に推移していたにも関わらず、5月のトラック運転手の国道封鎖抗議デモやドル高の為替などの影響で、今年上半期のIbovespa指数は6.07%下落して、最低の収益率を記録している。

今年4月末までのIbovespa指数は12.71%と大幅に上昇していたにも関わらず、5月のトラック運転手の国道封鎖抗議デモなどの影響で大幅に下落、ポウパンサ預金のインフレ指数を差引いた実質収益率は、2.32%を記録してIbovespaの収益率を上回った。

今年上半期の投資の収益率トップはドル投資の収益率16.42%、ドルの為替に連動する金投資の収益率も15.55%を記録、ユーロ投資の収益率は12.58%を記録している。

公共料金や住宅賃貸料調整を用いられるインフレ指数の総合市場物価指数(IGP-M)は5.38%、インフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)連動国債の収益率は4.56%を記録している。

前記同様に大口の銀行間預金ファンド(DI)投資の平均収益率は3.05%、10万レアル以上の銀行定期預金証(CDBs)の収益率は2.86%、インフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、2.59%とそれぞれポウパンサ預金の収益率を上回っている。

今年4月から6月のIbovespa指数は大幅下落したが、大統領選挙の2次決戦が行われる10月28日まで大きなリスクは伴うが、Ibovespa指数が急反転する可能性をInsper社金融部門担当のミッシェル・ヴィリアット コーディネーターは指摘している。

過去12回に亘って継続していた政策誘導金利(Selic)が5月の6.5%に据置かれたことも5月のトラック運転手の国道封鎖抗議デモ同様に、Ibovespa指数に悪影響を及ぼしたと投資ファンドのファビオ・コロンボ氏は指摘している。(2018年7月3日付けエスタード紙)

就職活動停止拡大で失業率低下

ブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)によると、2018年3月~5月の3カ月平均の失業率は、12.7%と前年同期の13.3%から大幅に減少しているにも関わらず、失業者総数は増加傾向を示している。

過去3年間以上継続した深刻な経済リセッションからの回復が非常に遅れており、回復が遅れている景気に伴って、就職活動を諦める労働人口が拡大しているために、見かけ上の失業率改善となっている。

今年3月~5月の失業者20万4,000人のうち11万5,000人のみが再就職活動を行っているとLCA Consultores社エコノミストのコスモ・ドナット氏は指摘している。

今年5月末の失業者総数は依然として1,320万人に達しており、また労働人口の6,541万3,000人が就職活動を諦めている。2018年2月~4月の月間平均失業率は、12.9%と前四半期の2017年11月~今年1月の12.2%から0.7%と大幅増加している。

2017年3月~5月の平均賃金は2,167レアル、2017年12月~2018年2月の平均賃金は2,200レアルに増加したが、2018年3月~5月の平均賃金は2,187レアルに減少している。

今年のGDP伸び率を前回予想の2.8%から1.7%と大幅な下方修正を余儀なくされており、今後の失業率増加は避けられないとテンデンシア・コンスルトリア社アナリストのチアゴ・シャビエール氏は憂慮している。(2018年6月30日付けエスタード紙)

グレンコアは燃料配給会社Alesat社の株式78%を取得

スイス資本の資源大手グレンコア社は、ミナス州を中心にガソリンポスト網を展開するAle社を擁する燃料配給会社Alesat社の株式78%を取得、ガソリンポスト網Ale社は、ブラジル国内のガソリンポストのマーケットシェアは2.5%を擁している。

投資ファンドAsamar社グループは、燃料配給会社Alesat社の株式の50%を売却、またAsamar社グループ株主の一人であるマルセロ・アレクリン氏は持ち株の10%を売却したが、22%の持ち株を維持、投資ファンドDarby社は18%の株式をグレンコア社に売却している。

持ち株の10%を売却した燃料配給会社Alesat社社長のマルセロ・アレクリン氏は、Alesat社の経営審議会会長にノミネートされている。グレンコア社によるAlesat社の株式78%の取得に関する詳細は発表されていない。

グレンコア社によるAlesat社の買収では、日本の公正取引委員会に相当する経済防衛行政審議会(Cade)による独占禁止法に関する審議結果を得てから承認される。

Ultraグループ傘下のガスリンポスト網を擁するイピランガ社は、2016年に21億7,000万レアルでのAlesat社買収を試みたにも関わらず、経済防衛行政審議会(Cade)は、独占禁止法に触れると買収を拒否していた。

グレンコア社はAlesat社買収でブラジル国内の燃料配給部門に参入するが、業界リーダーのBR Distribuidora社並びにRaizen社、イピランガ社とマーケットシェア争いを行う。(2018年7月2日付けヴァロール紙)