ブラジル木材工業(Ibá)の発表によると、2020年第4四半期のブラジルのパルプ生産は、前年同四半期比7.8%増加の530万トン、2020年1年間では前年比6.4%増加の2,100万トンに達し、過去2番目の生産量を記録している。
また昨年第4四半期のブラジルのパルプ輸出は、前年同四半期比12.7%増加の400万トン、昨年1年間のパルプ輸出量は、前年比6.1%増加の1,560万トンを記録している。
昨年の中国向けパルプ輸出は、COVID-19パンデミックの影響によるパルプの国際コモディティ価格減少が反映して、前年比11.7%の二桁減少の29億ドルに留まっている。
2020年のブラジルの木材派生品輸出総額は80億ドルに達したが、内訳は輸出総額の大半の60億ドルは木材繊維パルプ、17億ドルは製紙、木材パネルは2億7,600万ドルであった。
昨年のブラジルの木材パネル輸出では、最大の顧客であるラテンアメリカ向け輸出は1億4,200万ドル、製紙輸出は9億7,600万ドルを記録している。
昨年のブラジルの紙・パルプ業界は、一早くCOVID-19パンデミック向け対策に対応した結果、昨年のパルプ生産は、2,100万トンに達して過去2番目の記録達成とブラジル木材工業(Ibá)のPaulo Hartung会長は説明している。
トイレットペーパーや段ボール箱生産は業界の根底を形成しているが、ホームオフィスやリモートワークなどの労働形態増加に伴って、快適なスペース確保で木材パネル需要が増加してきているとPaulo Hartung会長は説明している。
昨年第4四半期のブラジル国内向けのインクジェットプリンター向けプリンターやコピー用紙、一般用紙需要は、ホームオフィスやリモートワーク形態の増加に反比例して、減少傾向を示している。
昨年第4四半期の国内向け製紙・パルプ販売は2.2%減少の140万トン、特に印刷用や一般用紙販売が9.9%減少の38万1,000トン、トイレットペーパーは4.5%減少の31万9,000トンにそれぞれ落ち込んでいる。
2020年1年間の印刷用や一般用紙販売は、COVID-19パンデミックの影響で前年比20%減少の110万トンに留まった一方で、トイレットペーターやティッシュ販売は1.6%微増の130万トン、包装関連は0.3%微増の180万トンとなっている。
2020年1年間の製紙輸入は前年比19.4%減少の55万トン、一方用紙輸出は3.3%減少の210万トン、昨年第4四半期の木材パネルの国内販売は、建設業界の回復並びにCOVID-19パンデミック期間中の減産からの正常操業の回復で、23.4%増加の210万立方メートルを記録している。