回章  CIR-057/21  2021年 6月定例ステアリングコミッティー開催のご案内

                          CIR-057/21
                          2021年6月8日
副会頭各位
                          ブラジル日本商工会議所
                          会頭       村田 俊典

         2021年 6月定例ステアリングコミッティー開催のご案内

前略

日頃は大変お世話になっております。

さて、来る18日(金)の定例理事会に先立ちステアリングコミッティーを15日(火)に開催致します。ご多忙なところ誠に恐縮ですが、ご出席頂きます様宜しくお願い申し上げます。

もし、特別な議題案や報告事項などが御座いましたら簡単なメモ(200字~300字の要約)をメールで事務局宛ご連絡頂けましたら幸いです。
                                                草々  
                  ― 記 ―

日時: 2021年 6月15日(火) 8:30~9:30        
議題: 定例理事会上程議案について

開催要領: オンライン
参加方法: Zoom 
当日参加用リンク →  https://zoom.us/j/97713867387?pwd=NVNCVHY3M2dGa00vL1R5NEdoVXN3dz09
ミーティングID: 977 1386 7387
パスコード: 626622

出欠確認:  6月14日(月)までに下記リンクよりご出欠をご連絡願います。
リンク → https://chouseisan.com/s?h=acb7c8dc5ff94819a359fbbc433445b7

                                      以上

 

GDPの錯覚

「この見通しの修正は、その大部分が、ある年から翌年に持ち越される上げ底効果を考慮したものである」

2021年第1四半期の驚くほどにポジティブなGDP成長率が発表された後、2021年GDPに対して+5.0%かそれ以上の成長を予想するアナリストが増えている。だがブラジル人は、自身の日々の生活の中で経済がこのペースで成長していると実感しているのだろうか?

金融機関を対象に中銀が実施している経済動向調査「Focus」によると、2021年のGDP成長率に対するアナリストの予測のコンセンサスは、過去数週間で改善してきた。2020年末時点で2021年GDP成長率に対する予測は+3.32%だった。これが直近のレポートでは、+3.96%に上昇している。

2021年のGDPがこれまで以上の成長率になるという予測が増えたことは偶然ではない。イタウ銀行とフィブラ銀行が、+5.0%と予想している。ゴールドマン・サックスは+5.5%の成長を予測。そしてバンク・オブ・アメリカの予測は+5.2%の成長。

ブラジル地理統計院(IBGE)によると、2021年第1四半期GDPは、アナリストの予測のコンセンサスとなっていた+0.70%を上回り、2020年第4四半期との比較で+1.2%を記録した。その発表の直前まで、複数のエコノミストが、緊急所得支援の終了やその他の理由から、1―3月期の経済をマイナス成長だと予想していた。だが経済活動は、予想以上に大きな回復力を示した。その上、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック第2波が経済に与えた打撃は、2020年よりも軽微だった。

2021年GDPに対する見直しは、労総市場の過熱や様々な業種が活況を呈しているといった経済活動の勢いという実質的な改善よりは、実際のところ、その大部分が計算上の影響、いわゆるキャリー効果あるいは統計上の置き土産と呼ばれるものに由来する。

これが発生する理由は、ブラジルにおけるGDP統計は、前年の四半期の平均に対してその年の4四半期の平均を考慮して算出するためである。その年の第1四半期に非常に大きな成長を達成した時はいつも、ベース効果によって、残りの3四半期の経済が横ばいだったとしても年間の平均はより高い数字が出るのだ。それは逆もまたしかりで、マイナス成長の場合も大きくなる。

2020年のGDP成長率は-4.10%だったが、これにより既に、2021年のGDP成長率に対して+3.60ポイント分の統計上のお置き土産を残している。これはすなわち、直近のFocusで2021年のGDP成長率に対するアナリストの予測のコンセンサスが、実際にはゼロをやや上回る成長率だということを意味する。

マウアー・キャピタルのルイス・フェリペ・ラウダリ投資担当取締役は、「経済が回復しているという認識は、人々の肌感覚としては実際にありはするだろうが、年末年始に+3.0%から+3.5%を見込んでいたものが今では+5.0%だと言われてもそこに大きな差は見ないだろう」と話す。つまり、「実際のところこれは、成長が加速しているよりも、計算上の効果によるものなのだ」。

同取締役によると、2021年3月末を期日とする浮動四半期の失業率は14.7%だったが、これを歴史的な水準の労働力人口を考慮して調整するならば、実際には21%に達していたことになるという。「これほどの高い失業率で、それほどの高い経済効果が得られると考えられるだろうか?」と同取締役は主張する。「パンデミックによって多数の企業が倒産したことは言うに及ばない。言い換えると、人々の肌感覚は、数字で見る以上にはるかに脆弱なのだ」という。

ラウダリ取締役は、実質給与支払総額がより緩やかなペースで回復すると受け止めている。その上、深刻な不況が発生した後は一般的に、経済で生産性の上昇が見られると話す。「企業は、より少ない労働力で不況前と同じ数量の生産が可能だということに気づく。その結果、実際には、経済の回復期の失業率は不況時を上回るのだ」と指摘した。

しかしながら、+5.0%を大幅に下回るペースで経済が回っているというのが人々の肌感覚だとしても、たとえ統計上の効果が原因だとしても今回のような大きな成長という結果が出たことは、ポジティブな影響を与えるものである。すなわち、財界関係者の景気に対する信頼感を改善し、実業家の投資判断を後押しし、消費者が財布のひもを緩めることにつながるのだ。

2021年のGDP成長をブーストする統計上の置き土産というコインの裏側は、2022年に計算上、比較対象となる基準がかさ上げされていることから来る負の影響である。このことで様々なエコノミストが、2022年の経済成長の見通しを引き下げたのだ。

ファビオ・アルヴェス エスタード紙コラムニスト
(2021年6月2日付けエスタード紙)
 

コロナ禍にも拘らず、ブラジルのスタートアップ企業は投資家を魅了。(2021年6月4日付けヴァロール紙)

2021年は、ブラジルのイノベーション業界のスタートアップ企業にとってデベロッパーやベンダーが平等に利益を得られる協業形式の「エコシステム」の年になると予想されている。

今年初め4か月間のブラジルのスタートアップ企業の資金調達総額は、既に昨年1年間の66.0%に相当する23億5,000万ドルに達しており、国内外の投資ファンドを魅了している。

ブラジルのスタートアップ調査プラットフォーム「Distrito」のヴェンチャーキャピタルインサイドレポートによると、今年初め4か月間の企業買収・合併案件は77件に達して、ブラジルのスタートアップ企業のビジネス環境が成熟してきている証となっている。

COVID-19パンデミックや不安定なブラジル経済にも関わらず、スタートアップ業界の資金調達に対して非常に楽観視しているとブラジルスタートアップ企業協会(ABStartups)のFelipe Matos会長は指摘している。

投資家を魅了する分野別テクノロジー企業100社(100 Startups to Watch)


 

農畜産ブームは今年第1四半期のGDP伸び率を牽引(2021年6月4日付けエスタード紙)

ブラジル国内の農畜産部門の一大産地は、過去数年間継続している農業ブームに輪をかけるように、先進国を中心としたCOVID-19対応のワクチン接種拡大による世界経済の回復に伴って、農産物需要の拡大で、国際コモディティ価格が上昇してきており、農畜産部門への投資ブームをきたしている。

農畜産部門への投資として、耕作面積の拡大、農産物生産へのテクノロジー、農産物加工向け工場やサイロの建設、農業機械・装置の購入、輸送ロディスティック、農畜産物輸出のインフラ整備向け投資が拡大している。

 昨年1年間でドルで取引される農畜産物の国際コモディティ価格は、レアル通貨換算で60%上昇、また昨年の穀物生産は過去最高を記録して、農産物販売によるマネーは、ブラジル国内の農産物生産地帯の隅々にまで行渡ってブームが起きている。

今年第1四半期のブラジルのGDP伸び率は、前四半期比1.2%増加したが、COVID-19パンデミックが収束していないにも拘らず、穀物並びに食肉、投資が牽引して、農畜産部門のGDP伸び率は5.7%増加を記録している。

今年4月の過去12か月間の大企業による農畜産部門の新規投資は、27件が発表されており、食肉や穀物加工などを中心に投資総額は、70億レアルに達している。

2015年の農畜産部門は、旱魃、低迷していた農畜産品の国際コモディティ価格並びにクレジット部門の与信強化など、現在の状況とは正反対の最悪の状況であったとオランダ系RabobankのFabiana Alves取締役は説明している。

現在のブラジルの農畜産部門は、2年連続での順調な天候による記録的な穀物生産、国際コモディティ価格の高止まり、レアル通貨に対するドル高の為替による輸出拡大、低金利のクレジットなど農畜産部門のブームを牽引して、更なる新規投資の拡大に繋がっている。

2021/2022年度の穀物の栽培面積は、300万ヘクタール増加が予想されており、160万ヘクタールは大豆生産向け耕作面積の拡大、100万ヘクタールはトウモロコシ、30万ヘクタールは棉栽培の耕作地の拡大となっている。

2021/2022年度の穀物の栽培面積の拡大に伴って、農業機械、化学肥料・有機肥料、農薬、サイロ、輸送トラック、食品加工工場の建設など膨大な投資が必要になるとMB Associados社エコノミストのJosé Roberto Mendonça de Barros氏は説明している。

ブラジルは世界経済回復を無駄にするリスクの可能性(2021年6月4日付けエスタード紙)

 先進諸国のCOVID-19対応ワクチン接種が進んで、世界経済の回復の兆しが表れているシナリオにも関わらず、連邦政府による政治混乱が障害となって、ブラジルの経済成長に支障をきたす可能性が否定できない。     

今年第1四半期のブラジルの国内総生産(GDP)伸び率は、前四半期比で予想を上回る1.2%増加を記録、今年のGDP伸び率は、5.0%に達する可能性が見込まれている。

今年4月のブラジルの公的債務残高は、3月のGDP比88.9%からGDP比約86.7%と2.2%減少を記録、今年4月の中銀、国庫庁並びに社会保障院(INSS)で構成される中央政府の財政プライマリー収支は、162億6,500万レアルの黒字を記録、また今年5月のブラジルの貿易収支は、92億9,100万ドルの黒字を計上、統計を取り始めた1989年以降の5月の貿易収支黒字を更新して、今年第2四半期のGDP伸び率に期待が持てる数字となっている。

更にサンパウロ州政府のジョアン・ドリア州知事は、今年10月31日までに18歳以上の成人全てに対して、COVID-19対応の1回目のワクチン接種で、経済活動の最も有害な足枷を外すと発表している。

また先進諸国や中国を中心に世界経済の回復に伴って、鉄鉱石や石油、農畜産物の国際コモディティ価格上昇は、ブラジルなどの輸出国にとっては追い風となっている。

Covid-19パンデミック対応のための緊急給付金の支給再開並びに過去最低に近い銀行金利などで、建設不動産業界では、今後の業界の活性化に対して楽天的な見方をしている。

緊急給付金の支給再開、低金利やCOVID-19ワクチン接種などポディティブなシナリオに対して、最も危険な障害としてインフレ上昇圧力が排除できない。

インフレはブラジル人の購買力を削ぐ一方で、企業経営者にとっては生産コスト上昇に繋がり、企業経営者は、生産コストを吸収するために最終消費者に価格転嫁すると経済サイクルの悪循環に陥る危険性をはらんでいる。

その他のリスクとして、パラナ河流域の5州の水力発電所の貯水ダムの水位低下で、今後数か月間以内に発生する可能性のある電力エネルギー危機は、エネルギー価格の上昇で可処分所得とビジネスコストの上昇、企業の投資減少、将来のインフレを生み出す可能性があり、短期的には経済成長を阻害する要因となる。

世界経済の回復に便乗するブラジル経済の回復は、ジャイール・ボルソナロ政権の政治のかじ取りに掛かっている。多くのブラジル国民は、連邦政府が再び大きなチャンスの一つを台無しにする可能性を憂慮している。

COVID-19パンデミック対応及びワクチン接種の遅れ、まじかに迫っているエネルギー危機、緊急援助対応、連邦政府のコパ・アメリカをホスト役対応など、ブラジル国民は、連邦政府による良くない選択に対して、楽観的になれない。

COVID-19パンデミック発生後に、ワクチン開発国から6億9,000万回分のワクチン売買契約を部分的にも受けていればCOVID-19による人的被害は比較できない程軽くすんでいたはず。

ワクチン契約をしていればブラジルは、予防接種キャンペーンの経験をすべて持ち、健康危機をコントロールし、相対的な所得水準を維持し、貧困の増加を避け、全てのブラジル国民にワクチンを接種した発展途上国の見本になり得ていたが、しかし実際には、ワクチン契約は連邦政府によって反故されていた経緯があった。

 

回章 CIR-052/21 企業経営委員会オンライン月例会

                                                                      CIR-052/21
                                                                      2021年6月4日
各位
                                                                      企業経営委員会 委員長 讃井 慎一
                                    企業経営委員会オンライン月例会

拝啓

時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

月例会を下記の要領(オンライン)で行ないますので、会員各位奮ってご参加いただきますようご案内申し上げます。

会合はポルトガル語で行われ日本語への通訳は付きませんが、経営に有用な情報交換が出来ますので、できるだけ担当の方にご出席頂き、社内で情報共有されることをお勧めします。

                                                          – 記 –

日時:2021年 6月 16日(水)16時 ~17時30分

開催ツール:ZOOMミーティング方式
事前登録が必要となります。下記URLより登録後(ローマ字、ポルトガル語でお願いします)、
zoom自動メールで当日のアクセス先が送信されますのでご留意ください。

https://zoom.us/meeting/register/tJYkceqsqT4vEtYprr9VoJtIpeTIpzcGyDv8

講演 (16時~17時)(討論を含む)

テーマ ① 『上級管理職(被雇用者)と法定取締役員の相違点』
講師はVBD法律事務所のTHALITA DE MARCO VANI / YURI NABESHIMA

テーマ ② 『デジタル帳簿システム(ECD/ECF)の最新情報』
講師はBDO Brazil  のJUAN CARLOS HERRERA     

講演後、参加者間の情報交換が行われます。

                                                                                                  以上

 

過去最低の金利で、今年初め5か月間のブラジルのスタートアップ企業の資金調達は既に昨年1年間の90%に達している(2021年6月3日付けヴァロール紙)

ブラジルのスタートアップ調査プラットフォーム「Distrito」のヴェンチャーキャピタルインサイドレポートによると、フィンテック部門への投資が牽引して、今年初め5か月間のスタートアップ企業は、261件の投資案件で、昨年1年間の90%に相当する総額35億4,000万ドルの資金調達に成功している。

ジャイール・ボルソナロ大統領は、スタートアップ企業に対する新基本法案(法的枠組み)にサインしており、またアパート賃貸契約の締結を円滑化するモバイルアプリケーションで急成長しているサンパウロ市を拠点とする不動産サービス(プロップテック)のQuintoAndar 社は3億ドルの資金調達、デジタル卸売りのスタートアップ企業Frubana社は、6,500万レアルの資金調達に成功して、ブラジル国内のスタートアップ企業に追い風が吹いている。

今年1年間のブラジルのスタートアップ企業は、45億ドル~50億ドルに達する資金調達する可能性をDistritoのGustavo Gierun共同創設者は強調している。

2020年1月~5月のブラジルのスタートアップ企業の資金調達総額は、COVID-19パンデミックの影響も加担して8億3,500万ドルに留まっていたが、今年初め5か月間は、前年同期比では4倍以上に増加している。

今年初め5か月間のブラジルのテクノロジー企業は、未公開の企業に投資を行うベンチャーキャピタルファンドから115件の投資で、既に152億レアルで30億ドル相当の資金調達に成功、そのうちNubank社は今年1月の4億ドル、Loft社は、今年3月~4月に掛けて5億2,500万ドルの資金調達に成功している。

世界及びブラジルのマクロ経済の活性化並びに低金利は、ベンチャーキャピタルのスタートアップ企業の大きなリターンが期待できる案件の需要増加に繋がっているとFinted Tech SchoolのFlávio Málaga教授は指摘している。

Distritoレポートによると、今年初め5か月間のフィンテック部門への投資案件は、57件で11億5,800万ドルの資金調達に成功、フィンテック部門に次いで不動産部門は僅か4件にも拘らず、8億2,500万ドルの資金調達に成功している。

フィンテック部門並びに不動産部門に追従する小売販売部門と医療保健分野のスタートアップ企業への投資も着実に増加してきており、フィンテック部門より投資額は少ないが、トップ5を形成している。

今年初め5か月間のリテールテクノロジー部門のスタートアップ企業への投資総額は6億3,200万ドル、ヘルスケア・テクノロジー部門は8,880万ドルの資金調達に成功している。

一般家庭の所得減少並びに食料品価格上昇で牛肉の消費は、1996年以降で最低レベルに減少(2021年6月3日付けエスタード紙)

2014年~2016年迄継続したブラジルの経済リセッション、昨年3月からのCOVID-19パンデミックの影響による一般家庭の所得減少並びに食料品価格上昇で、ブラジル国内の牛肉消費は、1996年以降で最低レベルに減少している。

2014年~2016年の3年間継続した経済リセッション、2017年~2019年の緩やかな経済回復、昨年3月からのCOVID-19パンデミックの影響で、2014年以降の一般消費者の牛肉、豚肉並びに鶏肉の一般食肉の消費は、減少していると国家配給公社(Conab)は指摘している。

2013年の一人当たりのブラジル国民の年間平均食肉消費は、96.7キログラムと1996年から統計を取り始めてピークに達していたが、2014年から6年連続で前年割れを起しており、今年の食肉消費は、ピーク時よりも5.3%減少を国家配給公社(Conab)は予想している。

今年の食肉消費は、ピーク時よりも5.3%減少予想の要因として、先進諸国を中心としたCOVID-19パンデミック対応ワクチン接種拡大に伴って、欧米やアジアでの食肉需要拡大による食肉の国際コモディティ価格上昇に伴って、食肉生産者は食肉輸出拡大、レアル通貨に対するドル高の為替で、コモディティ商品である食肉の国内価格は、過去12か月間で35.7%上昇が挙げられている。

国家配給公社(Conab)の調査によると、過去5年間のヨーロッパ連合の一人当たりの年間平均食肉消費は89.3キログラム、オーストラリアは101.2キログラム、米国は116.8キログラムを記録している。

過去数年間のブラジル人の食肉の消費傾向として、牛肉消費は減少している一方で、鶏肉並びに牛肉の消費は拡大していると国家配給公社(Conab)農業政策担当のSergio De Zen取締役は指摘している。

過去数年間の経済リセッションやCOVID-19パンデミックで、特にブラジルの低所得層の平均所得が減少しているために、特に価格の高い牛肉を中心に食肉消費が減少、牛肉消費減少に反比例するように価格の安い鶏肉や豚肉消費が拡大傾向を示している。

ブラジル国内消費の食肉消費減少は、特に経済回復が目覚ましい中国の強い牛肉需要で、ブラジル産牛肉の中国向け輸出を牽引している一因として、2018年に中国で発生した豚やイノシシの発熱や全身の出血性病変を特徴とする致死率の高い伝染病であるアフリカ豚熱(PSA)が挙げられる。

中国の食肉消費では豚肉が最も消費されている。また中国は世界最大の豚肉生産国であるにも関わらず、13億人の国民の豚肉消費を満たすためには豚肉輸入は不可欠となっている。

2018年~2019年にかけての中国国内の豚肉生産は、アフリカ豚熱(PSA)による億単位の豚屠殺処分の影響で大幅に減少したために、豚肉以外にも牛肉や鶏肉を大量に輸入している。

ブラジルの牛肉輸出は中国需要が牽引しており、2017年の牛肉輸出量は147万9,000トン、輸出金額は60億3,200万ドルであったが、2020年は201万3,000トン、85億6,000万ドルに上昇している。

コロナ禍の第3波はサンパウロ民間病院の近づく医療崩壊を警告(2021年6月3日付けヴァロール紙)

サンパウロ州病院、クリニック並びにラボラトリー組合(SindHosp)によるサンパウロ州の23%を占める91病院を対象とした調査によると、サンパウロ州内の民間病院の新型コロナウイルス感染患者の集中治療室(ICU)に占める割合は、過去30日間で11.5%増加している。

現在のサンパウロ州内の民間病院の集中治療室(ICU)の稼働率は、80%から88%に上昇しており、医療崩壊に繋がる可能性がまじかに迫っていると警告している。

COVID-19パンデミックの第3波による感染患者の集中治療室(ICU)での治療拡大が、現在のペースで進めば近々の医療システム崩壊は免れないとSindHosp組合のFrancisco Balestrin組合長は指摘している。

SindHosp組合の調査によると、調査対象の民間病院の集中治療室(ICU)の稼働率が81.0%~90.0%に達しているのは、全体の48.0%を占めている。また91.0%~100.0%に達している民間病院も40%に達している。

僅か9.0%の民間病院の稼働率は70%以下に留まっている。稼働率が71.0%~80.0%は僅か2.0%、100.0%以上の医療崩壊を訴えている民間病院は1.0%となっている。

4月30日のCOVID-19感染患者の集中治療室(ICU)の寡占率は、80%から79%に若干減少したが、5月17日は85.0%、最後の調査では88.0%に上昇している。

集中治療室(ICU)でのCOVID-19感染患者に対するECMO(体外式膜型人工肺)の装着時の治療薬の値上げ調査では、調査対象の74.0%は100.0%以上と回答したが、前回の調査回答の36%の2倍以上に達している。

また調査対象の民間病院のうちで、売上が10%以下の減少に留まったのは82.0%、20%までの減少は15.0%、50%までの減少は3.0%となっており、コロナ禍での病院経営は厳しさを増していることが浮き彫りになってきている。

 

事務局便り JD-083/21 IRICE(国際外交・通商政策研究所:非営利団体)後援のウェビナー

                                                             JD-083/21
                                                             2021年6月4日
会員各位
                                                             ブラジル日本商工会議所 事務局
 
 
CEDESEN(国家防衛・安全保障センター)主催、IRICE(国際外交・通商政策研究所:非営利団体)後援のウェビナーのご案内をいただきましたのでお知らせ申し上げます。
 
本ウェビナーでは前・在サンパウロ日本国総領事の野口 泰 防衛省防衛政策局次長及び著名な国際ジャーナリストLourival Sant´Anna氏 をパネリストに迎え、Rubens Barbosa元駐米ブラジル大使がモデレーターとなり「インド太平洋の地政学」についてパネルディスカッションが行われます。
 
言語はポルトガル語のみですが、貴重なテーマなので会員の皆様へ共有させていただきたく存じます。
 
日 時: 2021年6月7日(月)午前10時~
開催ツール:YouTube
内 容:  「インド太平洋の地政学」  
費 用: 無料
言 語:  ポルトガル語のみ
 
(Youtubeなので、特に事前申し込み不要、人数制限なしでございます。“Acessar Canal”もしくはCEDESENのサイト(www.cedesen.com.br)の“Eventos” からアクセス可能です。)
 
GEOPOLÍTICA DO 
INDO-PACÍFICO
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
CONVITE
 
 
 
 
Faltam 5 dias
07 JUN – 10h
CONTAMOS COM A SUA PARTICIPAÇÃO
 
 
 
 
 
 
EXPOSITORES
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
O evento é gratuito e a transmissão será pelo canal 
do YouTube IRICE/Interesse Nacional
 
 
 
 
 
 
 
Obs.: Caso o Chat do YouTube apareça desativado, atualize o sistema. 
 
 
 
 
 
 
Visualize em PDF o Currículo:  Noguchi Yasushi
 
 
 
 
Visualize em PDF o Currículo: Lourival Sant`Anna
 
 
 
 
 
 
 
E receba as programações de todos os eventos do CEDESEN
 
 
 
CADASTRE-SE 
 
 
 
:: Caso não esteja visualizando este e-mail corretamente, clique aqui! ::
 
 
 
 
 
 
 
 
 
Apoio Institucional
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
CONHEÇA O CEDESEN
Nossa missão é ampliar o diálogo entre civis e militares nas discussões sobres temas relacionados com Defesa e Segurança Nacional com o objetivo de produzir estudos, pesquisas, análises que contribuam para despertar o interesse e aumentar a cultura da sociedade brasileira em questões relevantes para um país continental como o Brasil. Acesse nosso site:
WWW.CEDESEN.COM.BR
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
Copyright © Todos os direitos reservados
 
Respeitamos a politica de privacidade e a LGPD, caso queira mudar seu cadastro basta acessar este link->   alterar cadastro ou você pode remover seu e-mail de nossa lista clicando em ->  remover meu cadastro desta lista.
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
This email was sent to irice@irice.com.br 
why did I get this?    unsubscribe from this list    update subscription preferences 
Cedesen – Centro de Defesa Nacional • Avenida Brigadeiro Faria Lima, 2413 • Jardim Paulistano • Sao Paulo, Sp 01452-000 • Brazil