2016年3月7日、相互啓発委員長の安田 篤 専任理事(安田マリチマ保険)の副会頭(日伯交流委員長)就任に伴って、 新任の粟屋聡 (双日ブラジル会社) 専任理事が相互啓発委員長に就任、安田 篤前相互啓発委員長から粟屋聡 新相互啓発委員長への引継ぎが平田藤義事務局長が同席して行われた。

左から粟屋聡 新相互啓発委員長/平田藤義事務局長/安田 篤副会頭(日伯交流委員長)
会議所&関連ニュース
2016年3月7日、相互啓発委員長の安田 篤 専任理事(安田マリチマ保険)の副会頭(日伯交流委員長)就任に伴って、 新任の粟屋聡 (双日ブラジル会社) 専任理事が相互啓発委員長に就任、安田 篤前相互啓発委員長から粟屋聡 新相互啓発委員長への引継ぎが平田藤義事務局長が同席して行われた。

左から粟屋聡 新相互啓発委員長/平田藤義事務局長/安田 篤副会頭(日伯交流委員長)
貿易部会(富島 寛部会長)メディカル分科会の栗田秀一(日本光電)分科会長とTERUMO MEDICAL DO BRASIL LTDAの鈴木政行TERUMO MEDICAL DO BRASIL LTDA)副分科会長が2016年3月4日に商工会議所を訪問、応対した平田藤義事務局長に帰国する栗田秀一分科会長は後任の鈴木政行分科会長への引継ぎを報告した。

左から平田藤義事務局長/帰国する栗田秀一分科会長/後任の鈴木政行分科会長
帰国に伴って異業種交流委員会の江上知剛委員長(双日ブラジル)から後任の井上秀司委員長(三井住友保険)への引き継ぎが2016年3月2日午後から村田俊典会頭、平田藤義事務局長が参加して行われた。

左から平田藤義事務局長/異業種交流委員会の井上秀司新委員長(三井住友保険)/帰国する江上知剛委員長(双日ブラジル)/村田俊典会頭
コンサルタント部会並び(西口阿弥部会長)並びにジェトロ・サンパウロ事務所(大久保 敦所長)共催によるジェトロ中南米セミナーは、2016年2月29日午前9時30分から正午まで70人以上が参加して開催。
初めにジェトロ・ボゴタ事務所の 高多 篤史所長は、「コロンビアの経済状況及びビジネス環境」について近年のマクロ経済の動向、日系進出企業活動、ビジネス環境上のメリット・デメリットについて講演、ジェトロ・サンティアゴ事務所の中山 泰弘所長は、「チリの経済状況及びビジネス環境」について面積は日本の2倍に相当する76万平方キロメートル、人口1800万人、日系企業は85社、世界1の生産を誇る銅、モリブデン、リチウムなどの豊富資源、25か国とのFTA、 EPA提携、意外に知られていない日本の輸入ワイントップはチリ産、ノルウエーに次ぐサーモン輸入、中南米ビジネス都市別ビジネスランキングトップは首都サンティアゴ、寡占化が進むチリ資本の小売・流通業界の内情、年内に発効予定の日本との租税条約、TPP締結によるアジア向け農産物輸出増加などについて説明した。
ジェトロ・メキシコ事務所の岩田 理 所長代理は、「メキシコの経済状況及びビジネス環境」について、進展する労働法改正や教育改革、人口の50%以上は24歳以下の若年層型人口ピラミッド、75%に達するインフォーマル経済、依然大きな所得格差、日系進出企業向けサポート実態、年間340万台生産の自動車産業、メキシコの強みとして低い労働コストや世界に広がるFTAネットワーク、インフラ未整備、弱点として労働生産関連コストや治安悪化、煩雑な法制度、メキシコの主要物流インフラなどについて説明。
最後にジェトロ・リマ事務所の藤本 雅之所長は、「ペルーの経済状況及びビジネス環境」について好調を維持するペルー経済、日系進出企業の動向、投資適格国の各付け、40歳以下が69.8%を占める人口ピラミッド、チリ資本のショッピングセンター網・ホームセンター拡大などについて説明した。
ジェトロ・ボゴタ事務所の 高多 篤史所長 「コロンビアの経済状況 中南米第3の市場の魅力」
ジェトロ・メキシコ事務所の岩田 理 所長代理 「中南米セミナー メキシコ」
ジェトロ・リマ事務所の藤本 雅之所長 「ペルーの貿易・投資動向および対日貿易関係」


伯国農務省と日本国農林水産省は2月29日、トカンチンス州パルマスにおいて第2回日伯農業・食料対話を開催、両国企業、政府関係者約300名が参加し、①ブラジルへの投資環境の改善・整備、②穀物輸送インフラ改善・マトピバ地域農業開発、③ブラジルでの日本食普及をテーマに活発な意見交換が行なわれた。ブラジル日本商工会議所からは、村田俊典会頭、松永愛一郎政策対話委員長、藤江太郎食品部会長、平田藤義事務局長ら約30名が参加した。同対話に併せ、日本食及び日本企業のPRのためのレセプションも執り行われ、各社による商品展示のほか、このたびブラジルへの輸入が解禁された和牛が参加者一同に振舞われるなど、終始和やかな雰囲気のなかで両国官民の交流が行なわれた。
トカンチンス連邦大学科学文化芸術総合センター内クイーカ講堂で開かれた第1部対話には、伯側からアブレウ農務大臣、マトピバ地域4州(マラニョン州、トカンチンス州、ピアウィ州、バイーア州)知事らが参加、300人を超える来場者を前に「マトピバ-世界最大の農業フロンティアの展望とビジネスチャンス-」をテーマにそれぞれプレゼンテーションが行われた。冒頭挨拶に立ったトカンチンス州出身のアブレウ大臣は、“農業革命の第一歩はトカンチンスから始まる”と述べ、2014年にスタートした両国の戦略的関係は極めて重要で、本日4州知事が勢揃いしたことは連邦政府のみならずマトピバ地域のコミットメントの証であるとして、本対話を通じて地理的な距離を越えた緊密なビジネス関係を築いていきたいと述べ、より多くの日本企業の参画に期待を示した。
日本側を代表して挨拶に立った松島浩道農林水産審議官は、不毛の地を世界の食料供給地に生まれ変わらせたセラード開発の成果を称えたうえで、当地における輸送インフラ不足による高い物流コストの改善はじめ、両国官民の協力活動を通じて当地域におけるビジネス機会を拡大していきたいと本対話の意義を強調した。この後、4州知事からそれぞれ各州の農業・食品分野における潜在的なビジネスの可能性等が紹介され、日本企業に対し積極的な投資が呼びかけられた。
続いて行なわれた日本側講演セッションにおいて、松永愛一郎カマラ政策対話委員長(ブラジル三菱商事社長)より、マトピバ地域における穀物輸送インフラの改善・整備促進に向けた提言として、海外投資家に対するインフラ投資環境の改善“外貨規制の緩和”についてプレゼンテーションが行われた。松永委員長はこの中で、ブラジルのインフラ投資は現地通貨(レアル)建てが前提条件となっていることにより海外からの投資が妨げられているとして、外貨の開放が先行しているチリ、メキシコ、ペルーの例を挙げながら、インフラ投資への米ドル等の外貨受け入れと、為替リスクの解決手段として事業主の収入(インフラ使用料)を米ドル建てに連動させることを提案した。そのうえで、とりわけ米ドル建て使用料を導入するうえでのハードルが相対的に低いと考えられる港湾ターミナルコンセッションについて、本提言に基づくパイロットプロジェクトがマトピバ地域において実施され、コンセッショネアに多様な資金調達手段が提供されることで同地域におけるインフラ開発が一層進捗し、両国間にウィンウィンの関係が築かれることを心から願っているとして、本対話を契機にカマラとマトピバ地域関係者との情報交換が継続されることへの強い期待が示された。
続いて、藤江太郎カマラ食品部会長(ブラジル味の素社長)から、「ブラジルへの投資環境の改善・整備-世界に冠たる農業大国としての更なる発展に向けて-」と題したプレゼンターションが行なわれた。藤江部会長はこの中で、加工食品等の輸出拡大に向けバリューチェーンの強化の必要性を指摘し、Farm, Harvest, Treatment, Transportation, Export/Clients/Processの各段階における取り組みや課題、日本企業が協力可能な活動等を挙げながら、世界に冠たる農業大国ブラジルの更なる発展に向けカマラとして出来る限りの協力をしていきたいと述べ、マトピバ地域が持つビジネスポテンシャルの高さを強調した。
ディアス・ピアウィ州知事は日本側両名の講演について、マトピバ地域のインフラ開発ならびに農業・食品産業の振興を考えるうえで非常に重要な提言であったとして、早急に4州合同のワーキングチームを発足し、具体的な検討作業を始めたいと述べ、カマラとの対話継続への期待が示された。
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開会挨拶に立つアブレウ農務大臣
外貨導入によるインフラ整備促進を提言する松永委員長
穀物・豆類加工施設(Granol社)の視察
第2部対話でパネルディスカッションに臨む藤江部会長
和服姿のアブレウ大臣ほか参加者に和牛料理が振舞われた
Projeto São João/バナナ生産農場の視察
商工会議所恒例行事の総務委員会 (委員長 樹神 幸夫)並びに企画戦略委員会( 委員長 大久保 敦)共催の 2016年上期業種別部会長シンポジウムは、2016年2月25日午後1時から6時過ぎまで会場一杯の190人が参加して開催、11部会の部会長並びに部会長代理がメインテーマ「2015年の回顧と2016年の展望」、サブテーマ:『景気低迷期だから見えてくるビジネス機会 ~経済回復期はいつか?日系企業はどう備えるか?~』について講演した。
前半の司会は樹神 幸夫 総務委員長が担当、初めに金融部会の原 敬一部会長、貿易部会の寺本 将人副部会長、機械金属部会の渡辺 健司 部会長 、自動車部会の溝口 イサオ部会長、紅一点のコンサルタント部会 西口 阿弥 部会長がそれぞれ業界プロの視点から分析を行って解り易く解説、コーヒーブレークを挟んで、後半の司会は大久保 敦企画戦略委員長が務め、化学品部会の中村 博部会長、電気電子部会の千野 浩毅部会長、食品部会の藤江 太郎 部会長、運輸サービス部会の細谷 浩司部会長、建設不動産部会の藤井 健部会長、繊維部会の浅川 哲部会長がそれぞれ各業界のトピックスなどを発表、在サンパウロ日本国総領事館の中前 隆博 総領事は、講評でそれぞれの業界プロが見た視点での分析は皆さんの今後の経済活動の道標になると思う。今年は昨年に引き続きブラジル経済は停滞を余儀なくされ、日本企業の強みである信頼・技術で経済不況の峠を乗り越えなければならないが、日本のブランド化、差別化、モラルポジションを上げていってほしいと述べた。またジャパンハウスは比類のない日本文化などの素晴らしさを知ってもらい親日家を増やすのに役立ち、我々は2017年3月のジャパンハウス開館を目指して官民一体となって取り組んでおり、事務局長にブラジルビジネス界で有名なアンジェラ・ヒラタ女史を迎え、また総合プロデューサーはデザイナーの原研哉氏、設計デザイン監修は隈研吾氏がそれぞれ斬新なアイデアを投入することなどを説明した。
また経済産業省の菅原 廣充中南米局長は、貿易投資促進委員会の中間会合参加のために来伯、部会長シンポジウムは初めての参加で全体的に感じたのはマクロ経済の分析では一致しており、ラヴァ・ジャット作戦関連の汚職問題で政治混乱で厳しい経済情勢に変わりはないが、私は2017年にプラスに転じればよいと思うが、不景気時にもチャンスがあり、レアル安の為替によるM&A、ジカ熱対応もビジネスチャンスになりうる。またビジネス環境整備やリスク軽減でサポートしたいと述べた。在ブラジル日本国大使館の小林 和昭参事官はコメントで、5回目の参加で改めてプレゼンテーションの内容がよくなってきている。オリンピック開催時にも関わらず、現在のブラジルほど景気の悪かった国はないのではないか。その上ジカ熱、デング熱流行で多くのブラジル人が危機意識を持っている。官民一体となってブラジル政府のビジネス環境整備の要望に対して大いに協力してゆきたいと強調、樹神 幸夫 総務委員長は閉会の辞で景気低迷時にビジネス展開しなければならない皆さんにとっては、今回のシンポジウムの発表内容は非常に参考になったと思う。また半年後の部会長シンポジウムではどのようにこの難局の乗切っているのか知りたいと締めくくった。

左から後半司会の企画戦略委員会の大久保 敦委員長/前半司会の総務委員会の樹神 幸夫委員長




村田俊典会頭



在サンパウロ日本国総領事館の中前 隆博 総領事

経済産業省の菅原 廣充中南米局長

在ブラジル日本国大使館の小林 和昭参事官
2016年2月24日、日伯貿易投資促進・産業協力合同委員会(貿投委)の中間会合が伯開発商工省会議室(ブラジリア)で開催され、午前は日本側リードによる投資環境向上のテーマで、経済産業省大臣官房の伊藤伸彰審議官と開発商工省生産開発局のルイス・ミゲル・ファルコン自動車部門ダイレクター代理兼石油ガス部門ダイレクターの両議長、そして午後は伯側リードで投資促進のテーマにて、開発商工省生産開発局のイゴール・カルベット産業競争力局ダイレクターと伊藤審議官の両議長のもと、両国の貿易投資促進に向けた活発な議論が行われた。ブラジル日本商工会議所からは、篠原一宇課税WGグループ長、パウロ・タケウチ産業競争力強化・中小企業支援WGグループ長、天谷浩之政策対話委員会アドバイザーがプレゼンターとして出席し、ICMSのST制度の改善、自動車裾野産業協力、そしてブラジルへのさらなる投資実現に向けた政策提言活動(AGIR)をテーマにそれぞれ発表を行なった。また、ブラジル日本商工会議所からは、政策対話委員会の櫻井淳副委員長、矢部健太郎副委員長、平田藤義事務局長、その他が参加した。
(開会挨拶)
伊藤審議官:
本日は、貿投委の中間会合が行なわれることを嬉しく思う。この中間会合は、年一回の会合のフォローアップと専門家による意見交換の場を持たせる目的で、前回の9月に開発商工省のフルラン事務次官と経済産業省の赤石審議官との話し合いで合意されたことにより、開催される運びとなった。この中間会合では、テーマを絞って意見交換ができ、個別の課題を効率的に議論できる。また、投資促進においては、両国の事情を理解し、改善できることから行うことが重要であると考えている。本日の会合では具体的な成果をもたらすことを期待しており、ブラジル側の協力をお願いしたい。
ルイス・ファルコン ダイレクター:
午前中の議論は両国にとって重要なテーがそろっており、それぞれの発表の後に意見交換の時間を設けている。活発な議論になることを期待している。
(天谷アドバイザーの発言概要)
昨年9月3日の貿投委では、カマラが提案した5つの優先項目について政策対話を開始することで合意された。この合意に基づき、昨年11月11日に第1回政策対話が開催されたが、MDICの迅速な対応には感謝している。5つの項目をおさらいすると、①中小企業支援施策、②自動車サプライヤーの競争力強化、③魅力のある経済輸出特区に向けた制度の整備、④外貨を活用したインフラ整備への投資環境の改善、⑤スマートグリッドの導入である。経済特区に関しては、民間主導で特区が運営できるという法案が国会に上程されており、この法改正が国会を通過する時期を目処に、経済特区を活用する企業と経済特区を運営する企業を交えながら議論をしていきたいと考えている。また、外貨を活用したインフラ事業への投資に関しては、中央銀行、財務省、予算企画省、また各州税局が所管であるとのコメントがあった。この項目に関してカマラは、来週のトカンチンス州パルマス市で開催される日伯農業・食料対話のなかで、マピトバ地域のインフラ整備推進の提言として、外貨の導入に関する提言を行なう予定である。そして、スマートグリッドの導入に関しては、ブラジル側での具体的なプロジェクトもあり、ブラジル側がカマラとの協議が必要となった時点で、関連企業を集結し議論を行いたい。そこでまず始めに、ブラジル側が一番関心の高かった自動車裾野産業の競争力強化、また中小企業育成の産業施策の項目について、先月の1月21日に、MDICで、日本が戦後70年取り組んできた中小企業施策に関しての官民の発表や、ホンダやトヨタが現状抱えている自動車部品産業の課題や改善のアイデアを提案する会合が開催された。MDICからは、具体的な提言を盛り込んだ会合であったとの評価を頂き、プレゼン内容を各関連省庁に回覧、今後は優先項目を選択し、ワーキングチーム作成へと政策対話活動をつなげていきたいとのコメントを頂いた。今後も日本勢を、ブラジルの産業育成やヒトづくりのパートナーとして、悩みや課題も遠慮なく議論し、一緒に課題解決に繋がれば良いと思っている。日本人は約束したことは必ず守るといった精神で、官民一緒に、AGIR活動を通じ、より具体的な政策対話に進めていきたいと思っている。
(課税WG篠原グループ長の発言概要)
ブラジルの税制に関しての調査データを発表する。88年の憲法改正から税制に関する規定の変更について、3万件の連邦規定、9万3千件の州規定、18万6千件の市規定、つまり一日に31件の税に関する規定変更が行われ、企業が負担している税務管理コストは450億レアルにも達するとの調査もあり、そのコストが投資や開発に活用できればと感じている。これはクレームでなく事実として理解して欲しい。また、州税であるICMS税に関して、仕入れ時に18%課され、出荷時の州間取引で、ローカルコンテンツを満たしていなければ4%、そして北部・北東部への出荷時には通常税率の7%が課税される。税率の差で、多くの企業がクレジット残を抱える制度となっている。また理論上では、クレジット残は即時に払い戻されるべきであるが、返済には時間がかかることが多く、企業の資金繰りに大きな影響を及ぼしている。各州の税政策は様々であると思うが、クレジット残への解決策に期待をしたい。次に代行者納税(ST)制度について述べる。製造業は卸売りや小売が払うICMS税を、推定マージン率で立替えて前払いする形で税金を納める制度である。ST制度は、脱税抑制の為に始められたとも言われ、産業や商品によっては実際に小売での徴税が難しいものもあるかと思う。しかし今は、電子伝票(NF-e)が発達し、脱税も抑制されてきている。そこで我々の提案としては、昔からの慣習であるように、それぞれの流通段階で課税する制度にすることである。また、想定マージン、例えば電気電子製品の45-50%は、非常に高く、新商品と割引をするときと商品価格は様々であるはずが、一定の推定マージンを課税するので市場価格の歪みを生んでいる。また税金の支払い期間が、実際の代金回収時期より早いことなど、このST制度は、製造業の資金負担に影響を及ぼすことがわかってもらえたと思う。次に技術移転、INPIについて述べたい。INPIは常によく対応してくれているが、審査期間が長いことや5年後の延長契約の際に技術審査が通るのかなど不透明な点もあり、技術移転投資の際の障壁となっている。特に、高度な技術を持ってきたり、新規進出企業にとっては、INPIの審査は見えにくくなっている。審査官の教育やセミナーの開催をすることにより、審査基準の明確化や審査期間の短縮、そして登録の簡易化や迅速化が進められるのではないかと考えている。
(財務省 マルセロ・メロ ダイレクターの回答)代行者納税(ST)制度などについての篠原氏の発表の返答を行う。ST制度は、脱税の抑制以外にも、簡素化を目的としている。税務監査官の徴税管理、また少数の課税対象者から徴税できることで管理しやすいというメリットだ。そして、違法の製品や偽造品が流通しないような管理もできる。自動車産業界からは、自動車部品をST制度の商品リストに入れるよう財務省へ要請があった。自動車部品は、違法の製品や偽造品が流通し、それらの製品の徴税が困難であった。その問題解決策としてST制度を適応、その結果、違法製品の生産が抑制が可能になり、きちんと徴税・管理できるようになった。これは、産業界からの要請だ。この例からもわかるように、ST制度の廃止や改善は簡単ではない。ICMSは、州にとって重要な税制であるが、各州がそれぞれ違った制度を決められ、企業側に煩雑さを生み出していることは認識している。現在ブラジル政府は一丸となって、小さな税制改革に動いている。最近のものでは、ICMS税の小さな税制改革で、「州間税戦争」問題解決のため補償ファンドを作り比較的貧しい州・地域への投資開発に活用する案が進行中である。また、企業が受けているICMS税の恩典が裁判所で審議される場合があり、恩典を受けた企業が法的に守られるような法的保護をすることが目的の税制改革も進行中である。投資を妨げている制度に関しては、連邦政府ができることは協力していきたい。次に、輸入時に18%支払うものの出荷時に一律4%の支払いにする制度は、州政府がICMS税を無税して輸入奨励をしていたケースがあり、「港湾州間税戦争」問題を引き起こしいた。その問題を軽減するために連邦政府が行なった制度である。クレジットが溜まることに関しては認識しており、溜まったクレジットをどう解消するかは州毎に決められ、即座に返済されるべきであると思っている。ST制度に関しては、商品リスト変更が一番早い問題解決策であり、実際に今年にはいっても商品リストは減っている。また、NFeの効果も十分にあると考えており、自動車産業の流通における管理はできれば、リストから外れる可能性はあるかと思う。推定マージン率の軽減に関しては、変更のための再調査が必要となり、調査はあらゆる可能性の平均値を元に決められ、推定マージン率より高くなる場合と低くなる場合の両方が存在すると理解して欲しい。産業に関しては、産業界からCONFAZにST制度の商品リストに入れる要請もあり、ケースバイケースで対応していきたい。
(産業競争力強化・中小企業支援WGパウロ・タケウチグループ長)
ブラジル自動車産業は、現在は厳しい状況にはあるが、将来的には悲観的な予測をしても必ず成長するので、今からでも生産効率を上げ、裾野産業を育てていく必要がある。産業競争力をどの強化していくかを分析すると、組立メーカーは、パートナーである国内の部品製造企業に大きく依存していることがわかる。次に技術を分野毎に分析すると、電子部品、プレスを含め、全ての技術分野で優良技術レベルと実際の技術レベルの溝(ギャップ)が存在することがわかり、その溝を埋めていくことが部品メーカーや組立メーカーがお互いに協力して競争力をつけていかなければいけないということが見えてくる。Tire1の部品組立メーカーは、Tire2、Tire3などより小さい企業に依存することになるが、国内サプライヤーの技術が追いつかないことが多く、部品組立メーカーが国内調達をするとコスト競争力が低下し、輸出が難しくなる。次にプレスとプラスチックインジェクション技術の具体的な事例を挙げる。より高いスペックの設備が装備されておらず、技術を向上するには高い設備投資が必要となる場合が多く見られる。プレス技術に関しては、1分間に現在8ピースしか作っていない企業が、スペックの高い設備を導入することで、10倍の80ピース製造することが可能となる。またプラスチックインジェクションの技術は、スペックの高い設備を導入すると、今までの半分の時間で冷却が可能となり、直ぐに次の作業に移ることができるようになる。どちらも基礎的技術向上の例であるが、新技術の導入には、設備投資と共に人材育成も必要になってくる。いまから我々の提案を述べさせてもらう。まずは、現行の産業支援政策は、大手企業のように人が充実していれば調査をして申請して恩典制度を活用できるが、中小企業にはそのようなリソースが欠けているため、恩典を受けることが難しい。次に、技術向上に関しては、よりスペックの高い設備の導入が考えられ、優先される技術分野を絞ってから、中古の設備、特に中古の製造ライン一式の輸入が可能になることで、新技術が比較的早く安価で導入できることになる。また、高度な技術を導入する際の産業規制手続きが複雑なこともあり、投資を躊躇してしまうことがある。高度な技術を導入するには、スペックの高い設備の導入と共に人材育成も必要になる。そこで経験のある技術者を活用することができないかなども検討していきたい。次に、税制の簡素化については、商業・サービス業向けのSimple Nacionalのような制度が、中小製造業に活用できれば良いと考えている。また、中小企業向けの技術習得に関しては、競争力のある分野に集中して産業政策を行うことで、更に強くなる産業に育てる政策が生み出される。そして最後に、投資支援、在庫金利などの中小企業向けの金融政策があれば、企業のキャッシュフロー改善に繋がる支援となると考えている。
(開発商工省 ルイス・ファルコン ダイレクターの回答)本日の会合でビジネス環境整備のテーマが議論されたが、既存の企業の成長や新規進出企業の増大に向けて、MDICとしては議論された課題の解決に努力していく。日系自動車メーカー、日系部品メーカーは、ブラジルでの歴史も長く、品質向上への努力、そして仕事に取り組むまじめさは、MDIC内でも評判が高い。自動車産業の不況は2016年も続くと見ており、国内サプラーヤーの減少もあると聞いている。将来的には、世界自動車生産が増加すると共に、ブラジルの自動車生産も増加すると思う。日系自動車メーカーが、国内で部品調達をする努力をしていることも認識しており、自動車部門のマーガレットダイレクターからも提案された様々なプロジェクトをできるだけ進めていけるよう努力していると聞いている。また、MDIC管轄でないプロジェクトの提案もあるが、他省庁との連携し、プロジェクトが推進されるよう努めていきたい。課税のテーマを進展させるのは難しいが、徴税の方法は改善できるものと考えている。税務にかけるコストがビジネス発展への投資に活用できれば幸いだ。また、部品産業支援策として、カマラが、経済特区(CZPE)局とSEBRAE、CNI等との会合を開催すると聞いているので議論が進捗することを望んでいる。また、中古機械の輸入に関しては、輸入規制を管理しているSECEXと情報収集を始めている段階で、こちらも進展して欲しい。企業の財政強化は重要であるので、この点もサポートできれば良いと考えている。
(閉会挨拶)
イゴール・カルベット ダイレクター:
本日は充実した議論が両国から行なわれ、自らも学ぶことがあった。日本で開催予定の投資セミナーや今後のMDIC-METI会合は、官民一体となって議論をしていくことが成果に繋がると思う。また、投資セッションに各省庁からの参加があることも重要だ。ブラジル政府の戦略として、エネルギー分野の投資、特に風力、太陽光、バイオマスに力を入れており、料金設定や環境規制などの改善を含め、投資しやすい入札制度にできるよう努力をしている。また、農務省と予算企画庁からの発表にもあったように、ブラジルを網羅する輸送インフラ整備への投資機会もある。政府は4つの輸送方式(道路・鉄道・港・空港)での大型投資計画を行なっており、日本の投資家や日本政府からの投資促進のため、政府としてもときちんと対話をしていく準備がある。インフラ整備投資への外貨導入の提案など具体的な提案があれば、一緒に解決していけるよう、ブラジル政府、そしてMDICとしてきちんと対応していきたい。今年は10月に東京のMETIにて会合の開催を予定しており、我々としても日本との関係を強化していきたい。これまであがってきている様々な議題においても成果に繋げていきたい。日本の皆さんの今回のブラジル訪問が有意義なものであれば幸いである。
伊藤審議官:
カルベットダイレクターの前向きな発言に感謝する。この中間会合は、初めての試みであるが、官民合同で会議ができたことを嬉しく思う。午後のセッションから参加した方々も、午前中で議題にしたブラジルのビジネス環境における課題をシェアしてもらいたいと思う。日本の民間企業は、ブラジルへの投資や経済活動に高い関心を持っている。今後も日本企業との協議を進めていって欲しいし、その為には、カマラが行っているAGIR活動への協力を継続して欲しい。またこのように他省庁とも協力しながら進めていけることは、中間会合の一つの大きなメリットであると思う。
中間会合前日の2月23日には、ブラジリアの日本大使館にて、事前の意見交換会が開催され、経済産業省から、伊藤伸彰大臣官房審議官、菅原廣充中南米室長、下京田孝通商政策局経済連携化課長補佐、塚尾大輔中南米室係長、ブラジル日本国大使館から小林和昭参事官、そして、ブラジル日本商工会議所からは、櫻井淳政策対話委員会副委員長、篠原一宇課税WGグループ長、平田藤義事務局長、天谷浩之アドバイザー、吉田章則調査員が参加した。冒頭、菅原中南米室長は、この中間会合は、民間からの要望もあり年に一度から半年に一度に縮めることで、今までの議論のフォローアップやより深い議論ができることを期待していると述べた。また、中間会合は初めての試みでもあり、民間の声がブラジル政府にもっと伝わるためのフリーディスカッションを交えて議論を深めていきたいとした。篠原課税WGグループ長からは、ブラジルでビジネスを展開していく上で課税制度における課題を述べ、特にICMS制度の詳細やICMS-ST制度について丁寧に説明した。また、平田事務局長は、毎年提言している技術移転の課題についての改善進捗についてもフリーディスカッションの場を活用して、きちんと発言をしていきたいと述べた。
貿易部会のメディカル分科会(栗田秀一分科会長)は、2016年2月24日午後4時から6時まで11人が参加して開催、人事異動に伴う組織変更や輪番制の検討などについて意見交換、また今後の分科会活動として医療機器登録期間、GMP、INMETRO、ANVISAとの相談窓口、ANVISA長官訪問による改善要望などについても積極的に意見交換を行った。
参加者は栗田部会長(日本光電)、鈴木 副分科会長(テルモ)、的場 副分科会長(島津製作所)、
友納 副分科会長(富士フイルム)、市川氏(日本光電)、平野氏(テルモ)、西村氏(テルモ)、塩田氏(富士フイルム)、土屋氏(パラマウント)、栗原氏(ジェトロ)、大角編集担当

金融部会(原 敬一部会長)主催の第3回マーケット情報配信サービスのビデオコンファレンスセミナーは、2016年2月23日午後4時から4時30分過ぎまでブラジル三菱東京UFJ銀行会議室から放送、同セミナーには13社が参加、講師にブラジル三菱東京UFJ銀行の金子潤二氏を迎えて、テーマ「ブラジルマクロ経済シナリオと財政問題」と題して講演、参加者には事前に金子講師が作成したPDF資料を配布した。
金子講師は、初めに2015年の鉱工業部門のGDP伸び率の推移、資本財並びに中間財、消費財セクターのGDP伸び率の推移について説明。続いて小売・サービス部門のGDP伸び率推移、自動車ならびに建材を含む広範囲小売販売、燃料・潤滑油セクター並びにスーパー・食品・飲料・嗜好品セクター、家具・家電セクター、医薬品・香水・医療機器セクター、情報機器・事務機器・通信機器セクター、書籍類・印刷物・製本セクター別のGDP伸び率推移、6大都市圏の失業率推移、企業経営者並びに一般消費者の景況感、セクター別インフレ指数の推移及び今後の見通し、中央政府並びに地方政府の財政プライマリー収支、公共負債、経常収支バランスの内訳、格付け会社ムーディーズによるGDP伸び率や財政プライマリー収支予想、人口ピラミットの構成比率、憲法改正後の民営化移管や構造改革、物価スライド制、社会保障システムなどについて説明した。
2月25日午後1時から6時までインターコンチネンタルホテルで開催される業種別部会長シンポジウムの案内で2016年2月22日午前に総務委員会の樹神幸夫委員長、企画戦略委員会の大久保敦委員長、平田藤義事務局長が邦字新聞社のサンパウロ新聞社並びにニッケイ新聞社を訪問、シンポジウムのテーマ:「2015年の回顧と2016年の展望」 副題: 『景気低迷期だから見えてくるビジネス機会 ~経済回復期はいつか?日系企業はどう備えるか?~』と題して開催、各部会でまとめたプレゼンテーションを発表並びに質疑応答を行い、シンポジウム終了後には懇親カクテルパーティ-が開催される。