(ZOOM)オンライン運輸サービス部会懇談会開催

今年4回目の運輸サービス部会(大胡俊武部会長)は、2022824日午前9時から10時まで17人が参加してオンライン形式で懇談会開催、 831日開催の第3フォーラム発表資料作成で意見交換を行った。

部会長フォーラムでの発表資料作成では、ドラフト資料を基に参加者がテーマ:「部会による2022年度上期回顧と今後の展望」について、海運、航空貨物、その他の物流及び旅行 ホテル 航空旅客、レンタカー部門では、コンテナの輸出入数量、自動車専用船船舶の状況、ドライバルク貨物、中国のロックダウン対応、オミクロン株蔓延、ウクライナ危機による供給問題、税関の順法闘争、DU-IMP導入の先送り、ビラコッポス及びグアルーリョス空港の貨物量推移、ジェット燃料・原油価格の推移、日本の水際対策、航空運賃並びに海上運賃の高騰、空港ターミナル混雑、フライトキャンセル、ストライキなどが挙げられた。

今年の展望では、大統領の結果次第では輸入税、その他の税率の下方修正への期待、トラッカーストライキ懸念、消費者マインドの動向、自動車需要の回復及び完成車輸送需要の増加、米国を中心とした景気減速、海運業界の脱炭素化への取組、北米の港湾労使交渉の影響、米国西海岸労使交渉推移、原油高による航空運賃の上昇、日本の依然として厳しい外国人旅行客に対する入国制限や水際対策などが挙げられた。

日本政府は、COVID-19パンデミック対策として1日2万人の入国許可の緩和策を打ち出したが、7月の入国者は1ヶ月間で僅か7900人と依然として厳しく煩雑な入国手続きでタイなどに観光客が流れており、円安の為替は、観光立国を目指す日本にとってはまたとない追い風となるにも関わらず、中国及び北朝鮮並み鎖国政策の早急な解除要請が強かった。また日本旅行の規制に対する中国や韓国の水際対策の現状や7月から8月にかけてヨーロッパ域内の相次いだ航空便キャンセルの原因についても質問があった。

平田事務局長は、719日に商工会議所を訪問した近々就任予定のコルテス(Octávio Henrique Dias Garcia Côrtes)大使に対して、ブラジル政府は20196月から日本人に観光ビザを免除しているが、 相互協定に基づいたブラジル国民に対する短期滞在観光ビザフリーの適用・要請。また8月にもキン・カタギリ下院議員にもビザフリーを要請。平田事務局長は、2011年からビザフリー問題に取り組んできたが、僅か商用マルチビザが1年から3年に延長。またブラジルの大手資源会社役員が日伯の経済関連会議出席するためのビザ取得でも相談を受けているが、日伯交流の懸け橋となる人材を失いかけない懸念があるために、大使館や総領事館からも日本政府に対して強く働きかけてほしいと要請した。

参加者は大胡新部会長 (MOL)、野口副部会長 (HIS) 、湯原氏 (NYK)、谷口氏 (IDL)、行徳氏(K-LINE) 、今安(日航)、井上氏(WTB Travel)、宮本次長(ジェトロサンパウロ事務所)、古木調査部長(ジェトロサンパウロ事務所)、久森参事官(日本大使館)、小宮一等書記官(日本大使館)、宍戸領事 (在サンパウロ総領事館)、渡邉副領事(在サンパウロ総領事館)、平田事務局長、日下野総務担当、梶原アシスタント、大角編集担当

相互啓発委員会(南 誠委員長)主催の第56回カマラゴルフ大会開催

相互啓発委員会(南 誠委員長)主催の第56回カマラゴルフ大会は、2022年8月21日(日)、サンパウロPLゴルフクラブで42名が参加して盛大に開催。

優勝はKAMEOKA様(Toyo Ink Brasil)様。2位にはTANOGUCHI様(Yokogawa America do Sul)。3位はAMANO様(KPMG)。ベストグロス賞はTANOGUCHI 様(同上)が獲得。

8月の懇親昼食会開催

商工会議所の懇親昼食会は、2022819日正午から2時過ぎまでイースタンプラザホテルに約90人が参加して開催、司会は平田事務局長が務め、初めに特別参加者紹介として、Prospectivaコンサルタント会社創業者のリカルド・セネス 政治学者、桑名良輔 在サンパウロ日本国総領事、文協のRoberto Yoshihiro Nishio副会頭、援協のSergio Kiyoshi Okamoto会頭、アリアンサのCarlos Hideaki Fujinaga会頭、県連のToshio Ichikawa会頭が紹介された。

講師歓迎の辞で村田会頭は、ブラジル駐在24年間の間に4回の大統領選挙を見てきたが、今回は最も拮抗した大統領選挙になると思う。どちらが当選しても来年以降のブラジル経済は大きな転換期を迎える。講師のリカルド・セネス氏は、20199月にもテーマ「政治シナリオ及び経済インパクト」と題して講演して頂いており、メディアで報道されない水面下の情報を聞けるチャンスと紹介した。

村田会頭

リカルド・セネス氏はテーマ: 2022 年ブラジル選挙 - その見通しとインパクト」と題して、10月の大統領選挙は、中道左派の元大統領のルーラ候補と現職のボルソナロ候補の一騎打ちの様相で、第3勢力のシロ・ゴメス候補及びシモーニ・テべテ候補の支持率は合わせても二桁台に達していない。国会を実質的支配する中道勢力(Centrao)は引き続き勢力を維持すると予想されている。労働者党(PT)のルーラ候補を支持しているのはPSOL党、Verde党、PSB党、PCdoB党、REDE党、AVANTE党と多くの党の連立支持を得いている一方で、自由党(PL)のボルソナロ候補は、Progressistas党及び Repblicanos党に留まっている。ブラジル民主運動党(MDB)のシモーニ・テべテ候補はPSDB党、Cidadania党、Podemos党の支持を取り付けているが、民主労働党(PDT)のシロ・ゴメス候補の支持政党はなし。

現在の国会は中道右派及び右派の下院議員が過半数を占めており、現職の下院議員の再選の確率が高い。左派政党の下院議員は議席を失う可能性が高いにも関わらず、PT党は議席を増やす可能性が高い。また大統領及び副大統領に次ぐ権力を擁する下院議長は、現職のアルツール・リラ下院議長の再選が有力で権力維持が見込まれており、ルーラ候補が大統領になっても難しいかじ取りを強いられる。

第一次選挙のルーラ候補の支持率は44%、ボルソナロ候補は37%、ゴメス候補6.0%、シモーニ候補は4.0%、第二次決選投票ではルーラ候補は52%、ボルソナロ候補は38%が見込まれている。また不支持率調査では、ルーラ候補の40%~45%に対して、ボルソナロ候補は50%~55%と非常に高い。ゴメス候補は45%~50%に対して、シモーニ候補の不支持率は20%~25%と非常に低いことなどを説明した。

質疑応答では誰が当選すると予想しているか? 第3候補の支持率が低い理由は? ルーラ候補が当選したらどの様な有力な支持者が続くのか?などが挙げられた。平田事務局長は、誰が当選しても労働法の後戻りはしてほしくない。誰が税制改革をしてくれるのかとコメント、村田会頭から講演を終えたリカルド氏に記念プレートが贈呈された。

リカルド・セネス氏

桑名良輔総領事は、日本人移民先駆者-上塚周平と平野運平 ノロエステ地方:プロミッソン市カ フェランジア市(平野植民地)と題して、ブラジルでは1888年まで奴隷制度が存在したが、廃止共にイタリア移民が流入、サンパウロ州の人口4000万人のうち2000万人はイタリア系で、日系は200万人。1908年の笠戸丸からコロノの契約農民として移住開始。1,915年頃から日本移民植民地は誕生。プロミッソンには1917年に監督官として笠戸丸できた上氏が日本移民植民地を創設。平野運平氏の呼びかけで建設されたカフェランジアの平野植民地は、移民者による最初の自作農集団地であったが、低湿地での米作りでマラリアで多くの命が失われたが、苦闘の精神で今では日系の子孫が高等教育を受けて大いに活躍していると説明した。

桑名良輔総領事

渡邊聡太副領事は離任挨拶で官民人事交流で赴任、私が着任して総領事館との距離が縮まったと言っていただいた。官民が力を合わせた時は大きな影響力になると感じた。どんな些細なことでもビジネス障害になっていることがあれば腹を割って相談してほしい。当地での4年間勤務は忘れえぬ期間で、心からお礼を述べた。

渡邊聡太副領事

EYの矢萩信行氏は、笹澤の後任として7月に着任、海外は米国、ブラジル、スペインそして再度ブラジル勤務、日系企業を積極的に支援したいと述べた。テルモの赤松泰社長は、昨年サンパウロに2回目の赴任したが、コロナでも営業活動を積極的に展開、後任の矢野社長に託すと説明。矢野氏は8月着任、ドイツ3年、フランス4年の海外勤務、会社の発展に全力を注ぐと説明した。

EYの矢萩信行氏

テルモの赤松泰社長

後任の矢野社長

3分間スピーチでは、ブラジル青年会議所の村上パトリシア元会頭及びNECのエレン・バチスタマネージャーは、「飢餓をなくすための連携」キャンペーンを説明、会員企業の資金協力を要請した。また県連の市川利雄会長は、715日から17日迄開催された第23回日本祭りの参加者は182000人、そのうち非日系人は58.5%、来年の日本祭り参加アンケートでは95%が参加を希望しており、非常に好評を博している。来年の日本祭りへの支援を要請した。

ブラジル青年会議所の村上パトリシア元会頭 NECのエレン・バチスタマネージャー

県連の市川利雄会長

平田事務局長は、7月の理事会で個人会員として入会を承認され、今後は積極的に商工会議所のみこしを担ぎたいと強調。また今後は私に替わって懇親昼食会の司会交代を要請した。

平田事務局長

(Teams)オンライン自動車部会懇談会開催

自動車部会(秋山ロベルト部会長)懇談会は、2022年8月18日午後4時から5時まで18人が参加して開催、進行役は平林氏が務めた。

2022年上期の振り返り及び今後の展望では、ドラフト資料を投影して四輪(中古車・新車)・二輪の販売台数推移、月間販売推移、生産台数や輸出台数の推移、自動車価格の推移、ブランド別シェアの推移、2022年のブラジル市場・輸出・生産について説明した。

自動車業界の短期展望では、半導体の回復のタイミング、不透明な政治経済動向、中長期展望では税制、環境規制、カーボンニュートラルと自動車の電動化の問題点などが挙げられた。

コメントでは渡邉副領事は、日本メルコスールEPAについて、7月の日伯賢人会議やコルテス大使への要請、今後の日伯経済会議での継続した要請を説明した。平田事務局長は、ブラジルの自動車業界は熾烈な競争を迫られている中で、日系自動車メーカーのランクアップはうれしい。半導体供給不足問題の長期化を憂慮している。日メルコスール締結は、EPAが進んでいる韓国やカナダに劣後しないように、日本政府への要請フォローを強調した。

参加者は、秋山氏(ホンダサウスアメリカ)、小郷氏(Denso do Brasil Ltda.)、大崎氏(Denso do Brasil Ltda.)、長田氏(Aishin Automotive)、増岡氏(ブラジルトヨタ)、平林氏(ブラジルトヨタ)、佐々木氏(ホンダサウスアメリカ)、出野氏(ホンダサウスアメリカ)、吉岡氏(TRBR)、木内氏(出光)、内田氏(出光)、出岡氏(NGK)、宮本次長(ジェトロサンパウロ事務所)、渡邉副領事(サンパウロ総領事館)、吉田副領事(サンパウロ総領事館)、平田事務局長、日下野総務担当、大角編集担当

(ZOOM)8月の法律委員会月例会開催 

日伯法律委員会(岩尾 玄委員長)主催のオンライン月例会は、2022年8月17日午後4時から530分まで70人が参加して開催、司会はCláudio Augusto Vaz副委員長が務めた。

初めにDeloitte Touche Tohmatsu のJULLY SILVA弁護士とDANIEL KIATAQUI 弁護士は、テーマ『Nomad Visa』“Nomad Visa” について、続いてGaia, Silva, Gaede Advogados のHEITOR CESAR RIBEIRO パートナーは、テーマ② 『租税総合調整理事会(Cosit)対策協議第22号(Solução de Consulta nº 20)および日本の居住者へのロイヤルティおよびサービスの支払いに対する源泉徴収所得税(IRRF)』“A Solução de Consulta Cosit nº 20/2022 e a tributação do IRRF nos pagamentos de royalties e serviços a residentes no Japão”ついてそれぞれ講演した。

PDF anexos:
1. “Nômade digital – Questões imigratórias e fiscais”
2. “Solução de consulta COSIT nº 20/2022 – Tributação do IRRF nos pagamentos de royalties e serviços a residentes no Japão”

(Teams)オンライン機械金属部会懇談会開催

ハイブリッド形式の機械金属部会(山田佳宏 部会長)懇談会開催は、2022817日午後3時から430分まで25人が参加して開催、830日開催のフォーラムでの発表資料作成のために、参加者は、テーマ2022年上期の回顧と今後の展望について発表した。

上期の回顧では、半導体供給不足による自動車減産、鉄鋼製品価格の上昇、ロシアによるウクライナ侵攻による原材料価格の上昇及び原材料価格の供給問題、住宅建設の受注減、鉱山向け機械の顕著な受注、Selic金利及びインフレ指数の高止まり、新車不足による中古車市場の活況、製造コスト上昇も難しい価格転嫁、インフラ部門の民営化、駐在員の減少、在宅勤務体制の移行などが挙げられた。

下期の展望では、米国のリセッション入りの可能性、バイオマス向け設備投資拡大、米国金利の動向、ブラジルへの投資先の見直し、カーボンニュートラル、Eコマース向けオンラインプロモーション、グリーン水素需要の拡大などが挙げられた。また支払を渋っている顧客に対する対応についての相談があった。

総領事館の吉田調査員は、1013日予定のピラシカーバ市のエタノール工場見学を案内。43か月の任期を終えて帰国する渡邊副領事は、商工会議所の積極的な部会参加、国費留学制度による日伯両国の懸け橋人材の育成。敷居ゼロ戦減の林大使や桑名総領事にどんな些細なことでもビジネス障害になっている事を気軽に相談してほしいと説明した。 

参加者

MITSUBISHI IND. PESADAS     山田

HITACHI SOUTH AMERICA           三好

NIPPON STEEL AMÉRICA DO SUL     秋山

METAL ONE                       加藤

CBC                        石井

CBC                         永松

KOMATSU BRASIL                  中川

KOMATSU BRASIL                圓道

TADANO BRAIL                    平野

AMADA                         ラミレス  

EBARA BOMBAS AMERICA DO SUL     小野澤

YOKOGAWA AM. SUL               
田野口

TMEIC G2                        二本松

KYOCERA DO BRASIL               中土居

IDEMITSU LUBE                   木内

NSK BRASIL                      片岩

NTN DO BRASIL                   中野

在サンパウロ日本総領事館       渡邊副領事

在サンパウロ日本総領事館         吉田副領事

JETROサンパウロ                                   松平次長

JETROサンパウロ               宮本次長

JETROサンパウロ                             古木調査部長

ブラジル日本商工会              平田事務局長

ブラジル日本商工会             大角編集担当

ブラジル日本商工会             梶原アシスタント

( ZOOM)化学品部会懇談会開催

ハイブリッド形式の化学品部会(亀岡功良)懇談会は、2022812日午後3時から5時まで21人が参加して開催、司会は亀岡部会長が務めた。

92日の第4回フォーラムの発表資料作成で、参加者は自社の今年の上期の回顧及び下期の展望及び副題「ウクライナ危機を経験ブラジル及び南米市場のビジネス環境変化を踏まえて各部会・業界の対応」について発表した。

上期の回顧では、ロシアによるウクライナ侵攻による肥料供給懸念、輸入原料価格や輸送費の高騰による製造原価率の上昇、為替変動及びインフレ上昇、Selic金利の上昇、コロナ規制緩和による市場回復、自動車向け半導体不足による限定的な生産回復。微生物や有機農業への事業拡大、中国のジェネリック製品の不安定な供給、対面式授業再開による学用品の需要拡大、タイトな中国からの尿素供給、作付け面積拡大などが挙げられた。

下期の展望では、大統領選挙やサッカーのワールドカップによる経済停滞懸念、ANVISA規制強化による最新機器の導入、サプライチェーンの見直し、農薬法律の改正、Selic金利、インフレ動向に注視、南部地域の旱魃、降雨不足による穀物生産減少予想、地政学的にブラジルは中国に替わる有望な投資先になる可能性などが挙げられた。

参加者

亀岡(東洋インキ)
和久津(ナガセブラジル)
石原(ナガセブラジル)
大澤(日本農薬ブラジル)
渡辺(三井化学)
古賀 (ロート製薬)
設楽(日産化学)
藤井(東洋紡)
郷園 (PILOT PEN)
松木(双日)
浅川(住友商事)
清水(住友商事)
三寺(ADEKA
大久保(ハリマ・ド・ブラジル)
金子(K-I Chemica)
碧川(高砂ブラジル)
渡邊(在サンパウロ総)
古木(ジェトロ)
宮本(ジェトロ)
平田(商工会議所)
大角(商工会議所)

(ZOOM)異業種交流委員会主催のブラジル日本文化福祉協会の石川レナト会長講演会開催

異業種交流委員会 (吉田伸弘委員長)主催のブラジル日本文化福祉協会の石川レナト会長のハイブリッド講演会は、2022年8月12日午前10時から11時50分まで約90人が参加して開催、司会は湯原副委員長が務め、初めに吉田委員長が日本人のDNAを受け継いでリーダーシップを発揮した経営手腕は、我々の参考になると開催挨拶を行った。

石川レナト氏はテーマ「私のリーダーシップ論、一日系企業家50年の視点から」と題して、サンパウロ州パラグアス・パウリスタ生まれ。幼少期から剣道を習い、人格形成に大きな影響を受けたと説明。一家はサンパウロ市近郊のイビウーナ市郊外に移転して蔬菜栽培に従事。学校まで毎日往復14キロを徒歩で通ったが、靴底が摩耗するのを避けるために、校門前まで裸足で通学するほどの苦労も味わっている。また野菜の配達など幼少期から働いたが、日本語学校に通って日本語を勉強。また日本移民は子供の教育を最優先する傾向があり、多くの日系子弟は他の移民よりも教育レベルが高い。

高校からサンパウロ市で勉学に励み、マッケンジー大学を卒業。ジェツリオ・ヴァルガス大学院を卒業。スエーデン系のエリクソン及び日本資本のNECで35年間にわたって大切にするなど共営共存の精神が非常に似ている。NECを定年退職後不動産会社CNL社を設立。今までの経営経験から原材料のロス削減や先端技術導入、納期厳守などで不動産業界から不動の信用を得て堅実な経営を行った。またサンタウロ州サン・ジョアン・ダ・ボア・ヴィスタ地域に350ヘクタールの土地で150万本のアラビカ種のコーヒーを全て機械化で栽培。日本、ドイツ、ブルガリアや英国に輸出している。

日系社会への恩返しとして社会奉仕活動を積極的に行っている。サンタ・クルース病院の理事長として、おもてなしの思想、トヨタ生産方式の導入を行った。人望の厚い石川氏は、呉屋春美前会長の指名を受けてブラジル日本文化福祉協会会長に就任。現在は2023年末まで第2期会長として、調和、対人関係、若いリーダーの参加をモットーにデジタル化に取り組んでいる。社会福祉活動など八面六臂の活躍をしている石川氏はサンパウロ名誉市民、外務大臣賞などを授かっている。また石川氏は、人のことを気に掛けることがリーダーにとって最も大切なことであり、人造りが私の自慢できることと結んで素晴らしい講演を終えた。

質疑応答では、ブラジル国内で活躍している人から見た日本人がブラジルで活躍できる資質?。今までで最大の文化的な壁は何だったか?。50年間の企業家人生で最も感慨深かった出来事は?。出向者がブラジルで心がけることは?。ブラジル日本文化福祉協会で出稼ぎの人達とはどのような交流や事業?。日本のリーダーと米国やブラジルのリーダーとの共通点や相違点は?。病院内でのおもてなし文化を導入したり理由などが挙げられた。

(ZOOM)食品部会懇談会開催

ハイブリッド形式の食品部会懇談会( 中村茂雄部会長)は、2022年8月10日午後4時から6時まで29人が参加して開催。8月末開催の部会長フーラムでの発表資料作成のために、各参加者は、自社の今年上期の回顧及び直近のビジネス環境変化とその対応事例について発表した。

今年上期の回顧及び直近のビジネス環境変化とその対応事例では、ロシアによるウクライナ侵攻での穀物やエネルギー関連コストの高騰、ブッキング直前のキャンセルや航路変更、不安定な商品調達、コロナ禍でのブラジル消費者の健康志向の上昇、感染防止規制による内食需要の増加、緊急給付金支給による可処分所得の一時的増加による安価食品需要増加。消費者向けSNSと店頭施策連動の売上のエンタメ化。生産効率アップと増産体制構築。海上運賃の高騰,入出港遅延による輸入資材及び輸出製品への影響。中高所得層のスーパーの店頭チャネルでの購買力回復、低所得層の宅配チャネルでの購買力の回復。You Tube及びSNS使用による健康情報提供、マスコミ向けニュースリリース。付加価値商品の開発・販促。物流スキームの構築などが挙げられた。またICMS税クレジットの累積問題、過度な税率及び規制、不法取引問題なども挙げられた。

コメントを求められた大使館の小川書記官は、ウクライナ情勢を受けて食糧安全供給や価格の高騰など多大な影響を憂慮しており、大使館では些細なことでもビジネス障害になっていることがあれば個別での気軽に相談してほしいと説明。またブラジル産穀物の対日輸出増加への新アイデア検討などについても説明した。続いてサンパウロ総領事館の渡邊副領事は、サンパウロジャパンハウスの活用状況、SNSによる情報の発信、社長の現地化及びICMS税クレジット問題について説明。最後に平田事務局長は、ICMSクレジット問題、非遺伝子組み換え穀物の開発、食糧安全保障問題など大使館や総領事館と一体となってブラジル政府に対して今後も積極的に要請していくと強調。また対面による部会懇談会の必要性を改めて感じたと説明した。

参加者
社名                                    氏名
ブラジル味の素                            中村茂雄
ブラジル味の素                            武井智
ブラジル味の素                            岡本武
ブラジル味の素                            升田 雅紀
キッコーマン                                尾崎英之
ブラジル高砂香料工業                 碧川琢哉
ブラジル高砂香料工業                 杉山泰広
ハラルド                                       中尾 伸一
TRADBRAS                                    森和哉
NAGASE                                        和久津 道夫
NAGASE                                        石原 亘
日清食品                                       中村 友一
ヤクルト                                       根本 篤
ヤクルト                                        吉冨 秀憲
ゼンショー                                    原昭吾
イグアスコーヒー                         松井俊樹
JTI                                                  関口 尚
中央開発                                       山口 達朗
Kanematsu America do Sul       木寺健
タキイ・ド・ブラジル有限会社 上村剛
Aoki Technical Laboratory           古越 敬児
BRFS – BRAZIL FOOD SERVICE    小寺健一
BRFS – BRAZIL FOOD SERVICE    佐藤 智則
Jetro                                             斎藤 裕之
大使館                                          小川大輔
総領事館                                      渡邊聡太
総領事館                                      吉田佳代
商工会議所 事務局                   平田藤義
商工会議所 事務局                   大角総丙

(ZOOM)オンラインコンサル部会懇談会開催

コンサルタント部会(天野義仁部会長)のオンライン懇談会は、2022年8月5日午前9時から10時まで9人が参加して開催、進行役は 天野部会長が務め、825日開催のカマラフォーラムでの発表内容について意見交換した。

ブラジル経営環境概況では、中国や韓国企業によるM&A投資内容、スタートアップ企業への投資や出資、ESGへの投資の関心増加。ウクライナ危機によるブラジルへの影響では、ロシアによるウクライナ侵攻に対する地政学的有利なブラジルへの投資誘致、ロシア、ウクライナの対ブラジル貿易への影響。在ブラジル日本大使館の中野公使による大統領選挙への展望についての講演など多岐に亘って意見交換された。

コメントを求められた平田事務局長は、今までの部会長フォーラムでは、ゲストは講評やコメントだけであったが、今回初めてゲストによる時期的に的を得た講演を組み入れたのは素晴らしい構成と評価。また中国の台湾を取り囲む軍事演習が及ぼすブラジルの貿易やサプライチェーンに影響もできれば知りたいとコメントした。

参加者
天野氏(KPMG)
三上氏(KPMG)
安岡氏(Deloitte)
原所長(ジェトロサンパウロ事務所)
久森参事官(日本大使館)
渡邊副領事(総領事館)
吉田調査員(総領事館)
平田事務局長(商工会議所)
大角編集担当(商工会議所)