JALへのエンブラエルEJR170初号機受領セレモニーに田中信会頭参加

日本航空(JAL)は10月3日、エンブラエル170の1号機を、サンパウロ州のサン・ジョゼ・カンポス市エンブラエル工場で受領セレモニーが開催されて田中信会頭が参加した。

受領セレモニーでは同社のフレデリコ・フレウリ・クラド社長は世界的な航空会社であるJAL並びに日本移民100周年に納入できることに非常に満足していると述べた。

JALは同社の新たな小型機戦略の主力と位置づけるエンブラエル製の「エンブラエル170」を2009年2月に、運航子会社であるジェイエアの小牧(名古屋)-福岡路線などに就航させる。今年度中に合計2機、09、10年度にそれぞれ4機の合計10機を導入する計画。

同機は全76席で、現在運航している50席のボンバルジエ社の「CRJ-200」と、約 150席のボーイング「B737」やエアバス「A320」の間を埋めるサイズで、これにより路線の需要規模に応じた柔軟な機材運用が可能となる。

 

JALに納入されたエンブラエル製の小型ジェット機「エンブラエル170」

パナソニック中南米本部のサンパウロ移転記念パーティ開催

パナソニック中南米本部の地域統括部門が米国からサンパウロへの移転を記念して、中南米本部の宇治英次本部長が10月2日午後7時からレストラン新鳥のゴールド・サロンでカクテルパーティを開催、田中信会頭、平田藤義事務局長がお祝いに駆けつけた。

2009/2010年度理事・監事選挙の開票を10月1日に実施

10月1日午前10時から2009/2010年度理事・監事選挙開票を実施、理事会社には59社、監事メンバー3人に6人が立候補、10月10日に開催される臨時総会で選挙結果報告、承認が行なわれた後、選挙管理委員会は解散される。

理事選挙開票の立会いには理事選挙管理委員会から山田唯資委員長、中村敏幸委員、藤井敏晴委員、監事選挙管理委員会の松田雅信委員長、新谷道治委員、米倉立二郎委員、平田藤義事務局長、柴田千鶴子事業班主任、日下野成次総務担当が出席した。

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理事会社候補59社、監事候補6人がそれぞれ立候補

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選挙管理委員会での開票風景

アメリカ商工会議所職員と100周年記念イベント開催で会合

アメリカ商工会議所のカールラ・アラウージョ広報部長とプロダクト&サービス部のライス・レチエリ女史が8月11日に続いて9月24日にアメリカ商工会議所での日本移民100周年記念イベント開催の打合せに商工会議所を表敬訪問、佐々木修GIE委員長、平田藤義事務局長、事務局事業班の柴田千鶴子主任、総務の日下野成次担当が出席、アメリカ商工会議所が場所を提供、日本商工会議所がハッピーアワーのメニュー提供などについて話合った。

左からアメリカ商工会議所のレチエリ女史/アラウジョ部長/柴田主任/平田事務局長/三菱コーポレションの佐々木GIE委員長/日下野総務担当

今年2回目のGIE会合開催

先週に引き続いて9月29日に商工会議所でGIE委員会(佐々木修委員長)の会合を開催、8月の常任理事会で承認されたアメリカ商工会議所に於いて11月開催の日本移民100周年記念イベントのハッピーアワーでの会員企業からの協賛形式でブフェ提供、10月10日の懇親昼食会で佐々木修GIE委員長が同イベントの案内をするが、今回の会合は担当者レベルの会合となった。

出席者は三菱商事コーポレーションの業務・ビジネス開発部の大野太郎部長、 アシスタントの山之内アキ女史 商工会議所からは平田藤義事務局長、事業班の柴田千鶴子主任、日下野成次総務担当が出席した。

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左から三菱商事コーポレーション業務・ビジネス開発部アシスタントの山之内女史/大野部長/平田事務局長/柴田事業班の柴田主任/日下野総務担当

恒例の近藤健書記官の政治セミナーに27人が参加して開催

コンサルタント部会(佐々木光部会長)主催の政治セミナー「2008年市長選挙と今後のブラジル政局」が9月24日午前10時から正午まで27人が参加して開催、在ブラジリア日本大使館の近藤健書記官が今後のブラジル政治の行方を個人的見解として講演した。

初めに佐々木部会長が来月に近藤書記官のアンゴラへの赴任を紹介して、恒例の近藤書記官の政治セミナーも暫くの間、お預けになるが来月の市長選や2010年の大統領選の行方などが解説される絶好の機会であると説明して講演会は始まった。

近藤書記官は初めに10月5日の第1次投票は全国5,564市の市長、約5万人に達する市会議員を選出するが、26州都及び人口20万以上の79都市では第1次投票で過半数に達しない場合は上位2候補によって10月26日に決戦投票が行なわれる。

地方統一選挙は4年ごとに行われる大統領、上下両院議員や州知事選挙と2年のずれがあるために中間選挙的意味合いがあり、世界でも最も優れた選挙結果が速く判明する電子投票で実施され、ブラジル人は政党ではなくて候補者に投票する傾向から多党乱立となっている。

ブラジルの政界構図としてカルドーゾ政権時の野党は労働者党(PT)に党議席数の少ないブラジル社会党(PSB)とブラジル共産党(PCdoB)ぐらいであったが、ルーラ政権誕生後は利権でいつも政権側に付く大所帯のブラジル民衆運動党(PMDB)がPTの与党側に寝返りを打ったために、野党はブラジル民主党(PSDB)と旧PFLの民主党(DEM)が主な政党となっている。

市長選調査では10月の市長選では26州都のうち与党候補が19州都で優勢となっており、2000年の市長選では与党連合は13州都で勝利をしたが、ルーラ大統領のカリスマ性が大きく影響して、今回の市長選では与党候補は選挙戦を有利に進めている。

与党連合が優勢な理由としてブラジルの政権支持率は雇用率、経済成長率に比例する傾向があり、コントロールされているインフレや好調な国内経済が追い風になっており、最終調査のルーラ政権の支持率は70%、ルーラ大統領個人の支持率は78%と第1ルーラ政権の政権支持率53%から大幅に増加しているが、大半の第2次政権支持率は下降線を辿るが、ルーラ大統領のカリスマ性が益々強大になってきて逆に支持率を上げている。

また与党連合優勢の要因では社会格差是正政策として、貧困層向け直接補助金のボルサ・ファミリアは1,100万世帯で国民の1/4に相当する5,000万人近くが恩恵を受けており、貧困層から絶大な支持を受けて、ばら撒き政策と非難されているが、最低サラリーの大幅アップと共に貧困地域での購買力増加で、地方経済活性化の起爆剤となっている良い面もある。

また与党優勢理由として議員修正予算配分では与野党議員で2倍以上の格差が付いており、主要都市への交付金でも与党市長と野党市長では大きく格差が付いていることも与党候補優勢になっている。

ルーラ政権後には政府の広報費用が大幅に増加したことも与党候補を優勢に導いており、政界で並ぶ者のないルーラ大統領のカリスマ性と高支持率の前では対抗すること自体が無駄で逆効果となるために、与党連合のPMDB党候補は言うに及ばず、野党政治家までルーラ大統領と一緒に納まっている写真を選挙の宣伝に利用している。

最近では貧困層以外にも高学歴、高額所得者層にもルーラ政権支持が増加してきて、今月の調査では全階層で半数以上の支持率を集めており、ルーラ大統領自身も歴史に名を残したヴァルガス大統領とクビチェック大統領を意識した発言が多くなってきている。

国民にとって好調な国内経済、低いインフレ率、貧困対策強化による社会格差の削減、実質賃金の上昇や雇用創出増加でルーラ政権への不満が少ないために、現状維持の国民のコンセンサスとなっているが、緊縮的財政金融政策はPSDB党の政策を引継いでおり、大統領候補を選出できる政党はPTとPSDBだけとなってしまっている。

全国的組織を網羅するPMDB所属の市長はどの政党よりも多いが、1988年の37.5%から2004年は19.1%と半減、DEMとPSDBは15%前後、PTは1088年の0.9%、2000年の3.4%から2004年には7.9%と大躍進をしている。

来月の市長選に当選すれば強力な選挙マシーンとなって大統領選に有利に左右するために、如何に多くの主要都市で市長を誕生させるかが大きな鍵を握っているが、最近のPSDBは分裂気味であることも更に追い風になる可能性もある。

与党内にルーラ大統領三選待望論も一時話題を集めたが、ルーラ大統領の政治嗅覚は敏感であり、リスクを負ってまで三選のための憲法改正は行なわず、寝返りを打たないジウマ・ロウセフ官房長官を後継指名して2014年に大統領に返咲く算段と思われている。

サンパウロ市長選は一次選突破確実のPTのマルタ候補、PSDBのアルキミン候補、DEMのカサビ現市長の三つ巴選となるが、2010年の大統領選にPSDBから立候補するセーラ聖州知事は票田の大きいDEMの支持を受けるために、カサビ候補を支持して党内分裂をきたしているが、前回の大統領選ではアルキミン候補が出馬してルーラ大統領に負けている。

2010年のジウマ大統領候補の副大統領候補としてリオ州のセルジオ・カブラル知事があがっているが、メンサロン汚職事件の時にルーラ大統領の子息の汚職追及を議会調査委員会(CPI)で激しく追及したリオ市長選のパエス立候補はカブラル知事の支持を受けているが、ルーラ大統領が水に流すかがネックになっているが、カブラル知事とパエス候補が当選すれば久々にリオから立派な政治家輩出となる。

またベロ・オリゾンテ市長選では無名のPSBのラセルダ候補がダントツの支持率を集めているが、人気の高いPSDBのネーヴェス知事とPTのピメンテル市長の与野党協力での後押しで当選が有望であり、ルーラ大統領とネーヴェス知事とは良好な関係を維持している。

2010年の大統領の候補者の顔ぶれとしてはセーラ聖州知事の知名度が高くてトップ、PSBのシロ・ゴメス元国家統合大臣、PSOLのエロイーザ・エレーナ元上院議員の後にジウマ官房長官が顔を出しているが、今後2年間で如何にジウマ官房長官を後継者として育てるかが課題となっている。

ジウマ長官はコリーナと呼ばれる左翼ゲリラ組織で武装闘争に参加して1970年から73年まで拘留された経験があり、1999年にPTに入党、南大河州政府の鉱山動力通信長官を務めて手腕を買われて、第一次ルーラ政権では鉱山動力大臣、2005年6月から官房長官を務めているが、PT内では主流派ではなくてまた選挙経験もないが、ルーラ大統領の右腕とされてルーラ大統領の意中の後継者と見られているが、真面目で政治家として極めて優秀であるが、愛想のないのが大きな欠点となっており、ルーラ大統領は注目を集める大型プロジェクトや会合にジウマ官房長官を同席させて、プロジェクト推進の立役者などとして知名度アップやイメージチェンジに躍起となっている。

州知事選挙、市長選挙では後継指名された候補者に、無条件で投票して当選する場合が多いが、大統領選では前例がないにも関わらず、ルーラ大統領が指名した候補者当選の可能性が高いとする見方があり、今回の市長選ではルーラが支持する候補への投票率予想は30数パーセントと非常に高い数字を示して、その人気とカリスマ性では他に類を見ない。

2010年の大統領選では野党のセーラ聖州知事の立候補が確実視されおり、セーラ候補は副大統領候補にミナス州のネーヴェス知事を望んでいるが、ネーヴェス知事はPSDBからの大統領選出馬が難しいために、PMDBへの移籍が噂に上っており、政治は一寸先は闇になる可能性も拭えない。

今後の政治動向としてPT長期政権となるのは史上最高支持率のルーラ政権にはレイムダックの兆しは見られず、PSDBから引継ぐ緊縮的堅実な経済政策と貧困対策強化路線は国民のコンセンサスを得られており、資源や食料コモデティ価格の高止まり、巨大な埋蔵量の岩塩下石油の発見など神風に近い追い風となっており、また後継者選びに細心の注意を払って2010年にジウマ大統領を誕生させた後、2014年にまだ69歳のルーラ大統領誕生でPTの長期政権維持のシナリオが描かれている。

しかしPT政権長期化では連邦政府の政治任用数がルーラ政権発足の2003年から急増して人件費支出の増加など効率の悪さも指摘されており、構造改革の進展として税制改革は実施すると見られているが、労働法改革はプライオリティが最も低く、痛みを伴う社会保障改革は新政権発足の2011年が好機であるが、憲法改正に必要な上院での3/5の票確保は非常に困難となっており、仮に野党への政権交代のシナリオとなった場合、セーラ候補はPSDB内では開発主義者に属し、改革は必要なら行うが政策には優先順位が必要との立場をとっている。

今後の政治動向として国民的コンセンサスの取れている緊縮的経済運営と社会格差是正のための貧困対策強化の両立は政権が変わっても継続すると見込まれており、コロール政権の輸入自由化路線が20年以上継続、ルーラ政権に対する貧困層から裕福層までの幅広い支持、また民族や宗教対立もなく、資源、食料、環境、水資源の豊富なブラジルはBRICsの中でも唐突している存在で、外的経済危機にも耐えうる外貨準備高、政治構造では政権党が有利な構造、政権交代可能な二大政党制の実現、保守派でさえルーラ再選を歓迎しており、中期的に不安定要因が見られないブラジルの前途は洋々としていると締めくくって、来月アンゴラに赴任する近藤書記官に大きな拍手が送られた。

ポワーポイントで地方統一選挙などの行方を解説する近藤健書記官

熱心にj講演を聞く参加者

左からコンサルタント部会の佐々木光部会長/講演者の近藤健書記官/平田藤義事務局長

パラナ日伯商工会議所30周年記念式典シンポジウム開催

9月19日パラナ日伯商工会議所(アントニオ上野会頭)は創立30周年を記念してクリチバ市の兵庫 姫路会館に於いて午後1時30分から午後6時30分まで「第17回日伯経済シンポジウム」を開催した。島内憲大使、クリチバ総領事館の佐藤宗一総領事、パ ラナ工業連盟(FIEP)のロッシャ・ロイレス会長、各地の日系商工会議所代表など約200人が参加。

 開会式では市長代理として原ルイ総 務局長が挨拶、島内憲大使は挨拶で日伯関係が新しい段階に入ったと述べたのに続き、ジェトロの原宏次長が日本に輸出する支援業務を紹介、三井住友銀行地球 環境部の内田肇部長が「カーボンクレジットプロジェクトのファイナンスについて」、同州エタノール生産者協会(Alcopar)のアニジオ・テルメラ会長 はアマゾンの森林を破壊しないでも倍増可能と紹介した。

 ブラジル日本商工会議所会頭代理で出席した窪田敏朗日系社会委員長(ブラジル三井 住友銀行社長)が「日伯経済のビジネス展望」、プリモテック21社の古瀬耕介営業部長は「ブラジルの日本方式採用のデジタル放送」、JICAサンパウロの 千坂平通支所長は10月のJBICとの合併及び事業内容を説明、最後に上野会頭は主に企業家で構成する訪日経済視察団を引率、過去35回に延べ525人に も及び、日伯関係の振興強化が生甲斐であると述べた。

 20日は早朝にフォス・ド・イグアス市に移動、まず最初にイタイプー・テクノパーク (PTI)を見学後、午後4時から午後7時までクリチバと同様なプログラムの順序で「第17回日伯経済シンポジウム」が開催された。後、パラナ日伯商工会 議所のフォース・ド・イグアス支部による歓迎夕食会、21日はイタイプー発電所の視察(発電機/中央制御室/広大なダム)、オプションとしてイグアスーの 滝見学会も行なった。

 初日、クリチバ市におけるシンポジウム後にレセプションも開催され、席上同商工会議所勲章局委員の推薦によりエドワ ルド・ペレイラ・ギマラアエス総裁からパラナ州の経済発展や日伯関係に貢献した功労者に対し旭日南十字星章の勲章および賞状が授与された。当商工会議所関 係者では田中会頭をはじめ矢崎総業の大川勝巳社長、川崎ブラジルの澁谷吉雄社長、クラシキの須賀治社長、トヨタの長谷部省三社長、三井住友銀行の窪田敏朗 社長、内田肇地球環境部長、平田藤義事務局長などに贈呈された。

 

イタイプー発電所を見学した窪田日系社会委員長/平田事務局長