化学品部会(羽田徹部会長)は、2018年2月16日午後2時から5時過ぎまで21人が参加して開催、初めに2018年度化学品部会役員として、羽田徹部会長、村松正美副部会長(パイロットペン)、青木宏文副部会長(ブラジル住友化学)、鎌倉勇人副部会長(スリーボンド)を紹介。また2018年度の活動方針を発表した。
3月1日に開催される2018年上期の業種別部会長シンポジウムの発表資料作成では、「2017年の回顧と2018年の展望」、副題として:『いま求められる新たな視点は?』では、参加者がそれぞれ自社の業績などについて発表した。
2017年の回顧では、昨年の世界1位のブラジル農薬市場は8.0%減少、中国並びにインドのジェネリック商品攻勢、模造品の増加、過剰な流通在庫の消化、3年連続の化粧品ふぉう策による価格減少、自動車増産による波及効果、顧客の与信管理の徹底、新規取引先開拓、販売チャネル変更、自転車操業、コストダウンや価格調整、就業時間短縮や生産効率改善、価格競争激化、、輸出・南米諸国への市場開拓や拡販活動などが報告された。
2018年の展望として、流通在庫の消化、デモ販売による知名度アップ、低コスト商品開発、スキンケア分野の需要拡大、商品のラインナップ充実、原料調達先見直し、ジェネリック商品攻勢による市況悪化、新製品の上市、バイオジーゼル政策の進展、サプライチェーンの再構築、継続する高齢化対策、パテントに関する許認可の遅れ、メーカー淘汰による2極化などが挙げられた。
副題の『いま求められる新たな視点は?』及びカマラ、ブラジルや日本政府への要請では、EMBRAPAとの共同開発検討、課税改革、ANVISAでの安全性評価の迅速化、ビジネス参入障壁の削減、農業競争力アップ、新製品登録に要する期間の短縮、ICMS税のクレジット相殺、移転価格税制などが指摘されていた。
大久保敦 企画戦略委員長は、日本・メルコスール経済連携協定(EPA)に関するアンケート調査について、EU・メルコスールEPAの進捗状況、メルコスール域外の主要FTA交渉状況として、欧州自由連合(EFTA)との実質交渉中、メキシコやカナダとの実質交渉中、韓国との事前協議終了、中国の今年下半期のメルコスール議長国ウルグアイへの働きかけ、交渉対象分野のサービス部門では、自然人の移動や相互承認協定、金融―サービス、電子商取引が対象となり、政府調達や知的財産なども含まれる。メルコスールとEUとのEPA締結によるブラジル進出メーカーへの影響などについて説明、アンケート調査協力を要請したが、参加者の多くはブ、ラジルに進出している日系自動車メーカーや部品サプライヤーにとって、EU・メルコスールEPA締結、更に韓国との先立つEPA締結は、今まで経験したことのない未曾有の壊滅的なインパクトになる可能性などについて説明した。
参加者は羽田部会長(日本曹達)、青木副部会長(ブラジル住友化学)、村松副部会長(パイロットペン)、尾崎氏(K-I Chemical)、本間氏(丸紅)、大澤氏(ダイカラー)、高島氏(三菱コーポレーション)、佐々木氏(三井化学)、和久津氏(ナガセ)、設楽氏(Nissan Chemical)、田中氏(三井化学)、森氏(大塚化学)、久住氏(東洋紡)、上島氏(ロート製薬)、前田氏(東レ)、西風氏(東洋インク)、大久保氏(ジェトロサンパウロ事務所)、藍原領事(サンパウロ総領事館)、平田事務局長、吉田調査員、大角編集担当
進行役の羽田徹部会長