粟屋聡専任理事が中前隆博総領事送別会に参加

2017年6月28日夜、ブラジル日本文化福祉協会貴賓室で在サンパウロ総領事館の中前隆博総領事送別会が開催された。商工会議所会員も含む200が参加。

共催者である日系主要5団体からはブラジル日本文化福祉協会の呉屋春美会長、サンパウロ援護協会の与儀昭雄会長、ブラジル日本都道府県人連合会の山田康夫会長、日伯文化連盟の大城幸夫会長、商工会議所からは代表として粟屋聡専任理事(政策対話委員長)が出席。

来賓として在サンパウロ総領事館のの関口ひとみ首席領事、国際協力機構(JICA)サンパウロ事務所の佐藤洋史次長、国際交流基金サンパウロ日本文化センターの洲崎勝所長が参加した。

呉屋文協会長が挨拶を述べた後、会議所粟屋専任理事が日本語の部分を、日伯文化連盟大城会長がポルトガル語の部分を読み上げ、中前総領事に日系主要5団体より感謝状が贈呈された。記念品も贈呈された後、中前総領事のお別れのご挨拶、記念撮影と続き、最後には大講堂ホールでのカクテルが行われた。

中前総領事は商工会議所名誉顧問も務めたこともあり、当所からは粟屋専任理事、平田藤義事務局長のほか、Jinzaiginko Sol Nascente、Organização King de Contabilidade、Nippon Steel & Sumitomo Metal、NEC Latin America、Nissan Chemical、Nitto Denko、Itochu、Avance、OSG Sul Americanaと多くの会員企業代表者らが参加した。

Pdf中前隆博総領事 感謝状

(平田事務局長談話)総領事のお別れの言葉の中からキーワードを拾ってみた。「2015年着任に日伯外交関係樹立120周年記念、在サンパウロ日本国総領事館開設100周年および秋篠宮同妃両殿下のご来伯、2016年リオオリンピック、パラリンピック開催、ジャパンハウスの開設、日本人移住地107箇所訪問、日系社会の温かい真心、若い日系人の交流、感動と感謝の日々の連続、在日ブラジル人および帰国者子弟の教育問題の改善・協力願い」等々がある。これ等のキーワードには歴史的なビッグイベントへの労苦や、誠心誠意、日系社会に寄り添い、いかにご尽力された方かが容易に伺える。

日系諸団体の数多くの活動に深く係り、丁寧に各々の団体名や個人名を挙げる等、数多くの思い出をアドリブで語った総領事は過去に記憶がない。中前総領事のご尽力・ご功績に対し「心からありがとう!」としか表しようがない名残惜しい方だ。今後の益々のご健勝とご活躍を祈りたいと平田事務局長は感想を結んだ。

左からブラジル日本都道府県人連合会の山田康夫会長/ブラジル日本商工会議所の粟屋聡専任理事/日伯文化連盟の大城幸夫会長/サンパウロ援護協会の与儀昭雄会長/ブラジル日本文化福祉協会の呉屋春美会長/中前隆博総領事

JCI Brasil-Japão(ブラジル日本青年会議所)が35周年(2017/06/24)

JCI Brasil-Japão(略称JCI)のMarcia Mariko Nakano会頭は24日(土)、リベルダーデ界隈のホテルで設立35周年記念イベントを盛大に開催、無事成功裏に終了した。

人間の年齢で言えば35歳は最も体力、気力とも充実した壮年にあたる。1982年に当会議所(略称CAMARÃO) 内で産声を上げた。時は経済危機に見舞われインフレが暴走する中、軍政から民政復帰に向け全国的な広域抗議デモ「Diretas já ! 」が始まろうとする歴史的な転換点であった。

2002年、奇しくもJCI誕生から節目の20周年に平田藤義事務局長が入所。平田事務局長は就任6か月後に、「これからは過去と決別する!可愛い子には旅をさせる!」と当時のJCI会頭等に宣告・説得、「若い青年達が好きな時間に集まり、親CAMARÃOに依存せずに外で、もっと青年らしい活発な活動が出来る自由な空間を造れ!」と引導を渡した。簡単に言えばCAMARÃOから出て行けと言う事であった。

それまでCAMARÃOの所狭い一室で6か月間以上が経っても活動らしき活動もしないJCIに、「もう立派な大人になったのだから、専用の電話/FAXと事務棚を持ち出して親元を離れよ!」と叱咤。(JCIの定款上の現住所はCAMARÃOと同一)

JCI誕生直後からブラジルの歴史は大きく激しく紆余曲折に揺れ動いて来た。軍政に終止符、民政に復帰(85年)、天文学的なハイパーインフレに突入、物価賃金為替凍結のクルザードプラン(86年)、モラトリアム宣言(87年)、インピーチメント寸前に辞任した大統領(92年)、数回に及ぶ通貨単位の変更最終版レアルプラン(95年)、タイ(97年)およびロシア危機(98年)に続くブラジルの通貨危機(99年)、労働党政権誕生(2003年)、メンサロン事件(05~06年)、14年のワールドカップ、16年のリオオリンピック祭典中のラヴァジャット作戦、政治・モラル・経済危機の3重苦に喘ぐ中、大統領のインピーチメント(016年)、今なお現職大統領が前代未聞な収賄告発を受ける等々、これまでの35年間、ありとあらゆる苦難を乗り越え、飛躍・発展を遂げて立派に成長し、壮年期に入ったJCIを高く評価したい。

日伯の懸け橋となっているJCI、明るい豊かな社会の実現を理想とするJCI、そしてリーダー育成のための自己修練を積み重ねるJCI、ボランティア活動で社会奉仕、益々精進するJCI、世界を舞台に交流活動を活発に展開するJCI、今では逆にCAMARÃOの手本となっている。その逞しい成長ぶりに平田事務局長は目を細めながら感慨深く乾杯の音頭を執った。

写真提供 : ブラジル日本青年会議所

開会スピーチを行う関口ひとみ在サンパウロ日本国総領事館首席領事

マルシア・ナカノ2017年ブラジル日本青年会議所会頭(左)と青木智栄子ブルーツリーホテルズ社長(右)

スピーチを行うマルシア会頭

歴代役員らと記念写真

乾杯の音頭をとる平田藤義ブラジル日本商工会議所事務局長

鏡割り

35周年のバースデーケーキをカット

6月の懇親昼食会でEmbrapaのLadislauエグゼクティブディレクターが講演

6月の懇親昼食会は、2017年6月23日正午から午後2時までブッフェ・コロニアルに150人が参加して開催、司会は平田藤義事務局長が務めた。初めに特別参加者として、Embrapa研究開発局のLadislau Martin Netoエグゼクティブディレクター、中前 隆博 在サンパウロ日本国総領事/会議所名誉顧問、日伯セラード農業開発協力事業(PRODECER5)の立役者CAMPOS社のEmiliano Botelho社長が紹介された。

会頭挨拶で松永 愛一郎会頭は、今日の懇親昼食会は中前 隆博 在サンパウロ日本国総領事の送別会を兼ねていると述べ、初めに5月24日、食品部会(藤江太郎部会長)は7月開催予定の第3回日伯農業・食料対話セミナー開催、議題としてブラジルにおける穀物輸送インフラ並びにブラジルの農産物輸出に関するビジネス環境、ブラジル農牧研究公社(EMBRAPA)との産学交流促進やEMBRAPAの業務内容紹介の機会設定、最近の日伯政府間の農業・食料関係動向、第3回日伯農業・食料対話セミナーに向けてのスケジュール調整などについて意見交換した。

続いて政策対話委員会の活動として、6月7日に第2回及び6月21日には第3回目の労働法改正に関する勉強会が政策対話委員会労働ワーキンググループの主催で開催。いずれも約20人が参加して、会議所会員であるジルセウ佐藤氏とダクラス・マイア氏による労働改革案の相違点や解釈の違いについての説明が行われた。6月9日には、2017年の活動計画について、13人が参加して課税ワーキンググループ会議が開催。6月12日、政策対話委員会と全国工業連合(CNI)が参加して2国間協定などに関する意見交換会開催。また6月12日、インフラワーキンググループは、FVG大学のクラウジオ・フルタド教授を招聘して、インフラ投資における為替リスクに対する新しい為替保険モデルに関する勉強会に22人が参加して開催。

6月13日には、産業競争力強化・中小企業支援ワーキンググループが、ABDIとの技術協力合意書や2017年の活動計画について、13人が参加して意見交換会を開催した。5月20日には、食品部会(藤江太郎部会長)主催でモジダスクルーゼス市のMNグループの見学会が40人以上参加のもと開催。MN社社長の松田氏による発表の他、CETAL食品分析センター、プロポリス工場と焼酎工場見学、見学会の後にMNラーメン店にて試食が行われ、非常に有意義な見学会となった。

また6月6日(火)~8日(木)、ジェトロ並びに商工会議所の相互啓発委員会と企画戦略委員会が共同でビジネス・投資環境調査を目的とした約20社の日本企業のミッションをパラグアイに派遣、工場、港湾インフラ、大型小売店舗等の視察を実施。  4月には会議所大会議室でレイテ パラグアイ商工大臣参加のもと会議所大会議室でビジネスセミナーが開催されていた経緯があった。

6月14日午後、日伯法律委員会(藏掛忠明委員長)並びにコンサルタント部会(西口阿弥部会長)共催による2017年上期税制変更に関するセミナーがマクスルドプラザホテルで開催、110人が参加。 会員企業であるコンサルタント会社や弁護士事務所の専門家が直近の税制に関する変更や改定について説明した。

連絡事項では、政策対話委員会課税WGの古本尋海グループ長は、課税に関するアンケート調査への協力要請として、世界でもっとも複雑なブラジルの税制について、ブラジル政府にいろいろ要請しているが、6月13日から月末までアンケートを実施しているので協力を要請。金融部会の田中 泉副部会長は、講演会「ブラジル金融マーケットの歴史と仕組み」の案内について、6月14日に回章で案内しているが、ブラジルに新たに赴任する駐在員やブラジル金融マーケットに関する知識を深めたい人向けのセミナーで複利計算やデリバティブ商品など欧米と違うマーケットで勉強になる。まだ若干席があるので参加を要請した。

日伯法律委員会の吉田 高幸副委員長は、日本語による2017年上期税制変更に関するセミナー開催案内では、7月4日(火)13時50分~17時30分までマクスルドプラザホテルで開催、法律委員会から5人の税務専門家が講演、税制改革法案やe-Social、 ICMS税などについて講演を案内。在サンパウロ日本国総領事館の藍原 健副領事は、第3回日伯農業・食料対話について、すでに第3回日伯農業・食料対話に関するアンケート調査を実施。7月7日にサンパウロ市内のホテルで開催予定。ブラジル連邦政府との間で平成26年8月の安倍総理のブラジル訪問の際に、両国農業省間で農業・食料分野における官民合同の対話の開催決定、これまで平成26年12月に第1回日伯農業・食料対話、平成28年2月に第2回日伯農業・食料対話を実施。第3回日伯農業・食料対話を開催し、①穀物輸送インフラ改善、②日系企業とブラジル研究機関(EMBRAPA)との産学連携、③ブラジルの投資環境整備等をテーマに、ブラジルにおけるフードバリューチェーン構築に関する意見交換。ブラジル農務省との間でスケジュールを調整中で参加を案内した。

代表者交代では、国際交流基金サンパウロ日本文化センターの深沢 陽所長は、3年の任期が過ぎで今月帰国予定。着任中はリオオリンピックなどのスポーツの祭典だけでなく、ジャパン・ハウスなどの立ち上げなど文化祭典も多かった。確固とした日系人社会のおかげで受け入れ団体があり、文化交流のしやすさでは世界トップであり、またカマラが日本人会を兼ねている組織には驚いた。平田事務局長の先導に感謝していると述べた。後任の洲崎 勝所長はメキシコに10年勤務。ブラジルでは企業に適した文化交流を推進したいが、スペイン語交じりのポルトニョールで話すので理解を求めた。

帰国するNTT DOCOMO BRASIL SERVIÇOS DE TELECOMUNICAÇÃO LTDA.の大渕 博亮社長は、サンパウロで4年3カ月勤務、一人社長として赴任、マサエさんと二人三脚で基礎を築けた。またゴルフでは理事長杯やホールインワンを達成。皆様には感謝の一言ですと述べた。後任の吉澤 俊明社長は、10年間IoTに携わってきた。国によって事情は違うがサッカーボールやゴルフボール関連のブラジル発のIoTを作っていきたいと意気込みを語った。

YOKOGAWA AMÉRICA DO SUL LTDAの正田 康晴社長は、3年間のブラジル勤務であったが、不況のあおりで案件が少なかった。しかし後任の吉川さんは、マーケット専門で農業など新しい分野でパワーを発揮してくれると期待、新しい分野で事業拡大するので日系社会の支援を要請した。後任の吉川 光社長は、マーケティング専門でIoT技術を使ってマーケットを開拓したいと述べた。

新入会員紹介では、YOKOHAMA RUBBER LATIN AMERICA INDÚSTRIA E COMÉRCIO LTDA.の淺羽 英樹社長は、2008年にブラジルに進出したが、カマラ活動を停止していた。今回カマラに再入会。YOKOHAMAタイヤには隠し味のオレンジオイル使用のために低温や降雨時でもタイヤと道路の接触が良いと説明、松永 愛一郎 会頭から会員証が授与された。

3分間スピーチでは、ブッフェコロニアの吉川 卓志社長は、懐石料理店「RYO」では会員向けに30%の特別割引を行っていると説明。東 直子 ライス氏は“Litro de Luz”ONGの事業紹介で、ペットボトルを用いて太陽光エネルギー発電で世界20カ国の最貧国で無償事業展開を説明。田港 アナパオラ氏は、Interkaikans Beneficenteについて、1994年から憩いの園、子供の園、安らぎホームなどに寄付を行っていると説明。矢野 リカルド氏は、ABEUNI日系人グループについて、30年間に44都市で2,000人の医者や看護婦のボランテアが医療キャラバンを展開していると説明。梶山 秀雄 アンドレイ氏は、Seinen Bunkyo並びにInterkaikans、サンパウロ総領事館支援によるリベルダーデ地区再生の一環として大掃除のミッションなどについて説明した。

Embrapa研究開発局のLadislau Martin Netoエグゼクティブディレクターは、「農牧業の未来、研究とイノベーションの重要性」と題して、今後50年間の人類の10大挑戦として、2050年までにアフリカやアジアを中心に23億人の人口増加に対応する食料増産、2015年に2億トンを突破したブラジルの穀物生産並びに農産物の貿易収支の推移、今年の穀物生産は2億3,000万トン予想、食肉2,620万トン、フルーツ3,890万トン、酪農製品3,520万トン、2050年までに世界の食糧生産は70%増産が必須であるが、そのうちブラジルは40%増産を余儀なくされている。

ブラジルの熱帯農業開発、世界平均の再生可能エネルギー元は僅かに14%であるがブラジルは45%で二酸化炭素ガス排出は非常に低い。ブラジル国内の耕作可能面積は8億5,000万ヘクタール、そのうちアマゾン保護地域は5億ヘクタール、現在の穀物や農産物の栽培面積は7,000万ヘクタール、そのうち再生林は600万ヘクタール、サトウキビ栽培は800万ヘクタール、放牧地は1億9,000万ヘクタール。2050年の世界の経済大国は中国、インド、米国、インドネシア、ブラジルは5位、ロシア、メキシコ、日本は現在の4位から8位に後退、世界の灌漑地域地図、2,080年までの気候変動による影響、ブラジル農業に対するテクノロジーの比重の推移、ブラジル国内の農村部と都市部の人口推移、農業部門へのビッグデーター並びにIoTの活用、17州に点在するEmbrapaリサーチネットワーク網、70農業大学との提携、46カ所に及ぶEmbrapa開発センター、8,860人の従業員、2,500人に及ぶ科学博士、2,500人のアナリスト、今年の予算10億ドル、米国並びに日本、中国、ドイツ、英国、フランスとの科学技術提携、アフリカ諸国との技術提携、2014年―2034年のターゲットにしたインテリジェンシーフラットフォームEmbrapa“AGROPENSA”戦略、EmbrapaProjects -IT Toolsのマネージメント及びモニタリング、R & D Topics、セラード農業におけるメインテクノロジー、2010年―2020年の低二酸化炭素排出農業計画、ブラジル新興農業開発地域のマラニョン州(MA)南部、トカンチンス州(TO)東部、ピアウイ州(PI)南部、バイア州(BA)西部の4地区に跨る「マトピバ地域」の土壌分析並びにインフラ整備、ロディステック、バイオ生物多様性の研究開発、70万サンプルを擁するGeneticBankなどについて説明した。

最後にお別れの挨拶で中前 隆博 在サンパウロ日本国総領事は、「ジャパン・ハウス」並びに有識者懇談会、青年会議所活動に期待。日本政府の文化広報施設「ジャパン・ハウス」の第1 号館は、2017年4月30日に350人が参加して開館。オープン時は4,300人、月末には5,000人、1カ月間で10万人突破、年間目標入場者を15万人としていたが、すでに目標達成。竹細工展示は7月9日で終了。その後はデザイン監修で建築家の隈研 吾氏の作品を展示予定。ジャパン・ハウスは企業とのコラボレーションを考えているので参加を要請。若い日系リーダーの青年会議所ではリベルダーデ地区の清掃を下半期から開始。2年前の6月9日に着任。2年1か月の勤務。若いリーダーが育っている日系社会には楽観視している。雨男の私がカンタレーラ貯水池を一杯にしたがサンパウロ州政府は認めてくれない。2年間でブラキチになったと思う。もう1年勤務すると抜け出せなくなるので潮時ですと笑わせ、松永会頭から記念品が贈呈された。

PdfEmbrapa研究開発局のLadislau Martin Netoエグゼクティブディレクター 「農牧業の未来、研究とイノベーションの重要性」

講演中のEmbrapa研究開発局のLadislau Martin Netoエグゼクティブディレクター

左からEmbrapa研究開発局のLadislau Martin Netoエグゼクティブディレクター/松永愛一郎会頭

Ladislau エグゼクティブディレクターにプレートを贈呈する松永愛一郎

お別れのスピーチを行う中前総領事

中前総領事に感謝プレートを贈呈する松永会頭

Fotos: Rubens Ito / CCIJB

労働問題研究会-労働改革法案などのテーマについて講演

企業経営・地場企業推進委員会(ワグネル 鈴木委員長)の労働問題研究会は2017年6月22日午後4時から6時まで40人近くが参加して開催、進行役はワグネル 鈴木委員長並びにStüssi-Neves Advogadosのセイジ・フェルナンド・ミハラ副委員長が務め、初めにKPMGのAna Rennarシニアマネージャーが海外勤務に於ける主要税制注意点について、Fator Assessoria e ConsultoriaのDouglas Leonardo Costa Maia弁護士は労働改革法案の変更についてそれぞれ講演した。
1. "Expatriação – Principais pontos de atenção"(海外勤務に於ける主要税制注意点)
2. "Impactos fiscais e previdenciários no sistema remuneratório em decorrência da reforma trabalhista" (:労働改革法案の変更) (i) apresentação (ii) texto

Ana Rennar (KPMG), Douglas Leonardo Costa Maia (Fator Assessoria e Consultoria), Wagner Suzuki (Construtora Hoss) e Fernando Seiji Mihara (Stüssi-Neves Advogados) (Fotos: Rubens Ito / CCIJB)

 

RI / CCIJB

日本語による第3回労働法改正案勉強会開催

政策対話委員会(粟屋聡委員長)労働WGは、2017年6月21日午後4時から6時過ぎまで、前回6月7日の第2回労働法改正案勉強会に続いて、今年3回目の労働法改正案勉強会に17人が参加して開催した。

講師のFATOR ASSESSORIA E CONSULTORIAのジルセウ佐藤氏とダクラス・マイア氏は、現行労働法及び労働改革案の改正点を比較しながら、5月15日の労働法改正案443条の個別労働契約の確定期限付き、不確定期限、断続的労働契約への改正、448条の雇用主の継承における前身企業並びに後続企業の連帯責任、452条の断続的労働の時給の記載、最低3日前までの招集通知義務、回答期限、罰金規定、456条の制服、職場の服装基準決定の権限、制服衛生の責任、457条の賃金の規定、賃金に含まれない補助費用の食事手当、賞与、ボーナス、賞与や心付けなど現行労働法及び労働改革案の相違点や解釈の違いについて、非常にわかりやすく説明した。

出席者は、松澤巧ワーキンググループ長(ブラジル味の素)、粟屋聡政策対話委員長(双日)、佐久間太朗氏(双日)、浜本香織氏(トヨタブラジル)、高橋良明氏(ホンダ・サウスアメリカ)、森雄太氏(丸紅ブラジル)、米森俊介氏(双日ブラジル)、佐藤智哉氏(ブラジル住友商事)、ジルセウ佐藤氏(FATOR ASSESSORIA E CONSULTORIA)、ダクラス・マイア氏(FATOR ASSESSORIA E CONSULTORIA)、柳本安紀氏(双日ブラジル)、加藤周平氏(南米新日鐵)、蛭子英稔領事(サンパウロ総領事館)、平田藤義事務局長、吉田章則調査員、近藤千里アシスタント、大角総丙編集担当。

左から講師のダクラス・マイア氏(FATOR ASSESSORIA E CONSULTORIA)/ジルセウ佐藤氏(FATOR ASSESSORIA E CONSULTORIA)

 

 

移民109周年(2017/06/18)

巡り巡って109年、又移民の日がやって来た。6月18日(日)午前8時から日系社会の先駆者を偲びサンゴンサーロ教会でミサが、イビラプエーラ公園では10時半からブラジル日本都道府県人会連合会(山田康夫会長)が主催する開拓者先亡者慰霊祭が、また午後2時から日伯文化福祉協会(呉屋春美会長)で開拓先亡者追悼法要が厳粛に執り行われた。

ニッケイ新聞の「移民の日特別号」に松永愛一郎ブラジル日本商工会議所会頭が寄稿。(※1)

開拓先亡者追悼法要では中前隆博在サンパウロ総領事(当所顧問)をはじめ各日系諸団体の代表者等が哀悼と感謝の辞を述べ、会議所からは安田篤副会頭(日伯交流委員長)が参列、サンゴンサーロ教会のミサでは呉屋文協会長、関口ひとみ首席領事、与儀昭雄サンパウロ援護協会会長、山田県連会長、平田藤義事務局長等が順々に共同祈願した。(※2)

2017年上期税制変更に関するセミナーに110人が参加して開催

日伯法律委員会( 藏掛忠明委員長)並びにコンサルタント部会(西口阿弥部会長)共催による2017年上期税制変更に関するセミナーは2017年6月14日午後1時30分から6時過ぎまで110人が参加して開催、吉田高幸副委員長が開催挨拶を行い、前半の司会は西口阿弥部会長、後半の司会はJosé de Carvalho Júnior副委員長が務めた。会員企業のDeloitte Touche Tohmatsu; EY; KPMG; Machado Meyer; Mattos Filho; Pinheiro Neto Advogados; PwC e Souto Correa Advogadosの弁護士が下記のタイトルでそれぞれ講演を行った。

1. SOUTO CORREA ADVOGADOS
“Um semestre bastante ativo no STF em matéria tributária: reflexos das recentes decisões do STF na tributação”“税制案件の頻度が高い今年上半期 : 連邦最高裁判所による税制変更判決について”
Expositor: Henry Lummertz, Sócio
PDF anexo: Apresentação da Palestra 
 
2. KPMG
“EFD-REINF”“デジタル簿記公共システムによる社会保障院納付金に関する記録並びに情報提供について”
Expositora: Regina Moraes, Gerente-Sênior de Impostos
PDF anexo: Apresentação da Palestra 
     
3. EY
“Aspectos Práticos da Denúncia Espontânea” “自発的告発の実践的側面について”
Expositor: Fábio Luís Florentino, Diretor de Tributos Indiretos
PDF anexo: Apresentação da Palestra 
    
4. MACHADO MEYER (MACHADO MEYER SENDACZ E OPICE ADVOGADOS)
Tema: “Tributação de Software – desdobramentos recentes”“最近のソフトウエア課税に関する進展について”
Expositora:Camila Galvão, Sócia do Setor Tributário
 PDF anexo: Apresentação da Palestra 

5. PINHEIRO NETO ADVOGADOS
Tema: “Aquisição e amortização de ativos intangíveis” “無形資産の取得や償却について” 
Expositor: Tiago Moreira Vieira Rocha, Associado-Sênior
PDF anexo: Apresentação da Palestra 
   
6. MATTOS FILHO (MATTOS FILHO, VEIGA FILHO, MARREY JR. E QUIROGA ADVOGADOS)
Tema: “A reforma da Contribuição Previdenciária sobre a Receita Bruta – CPRB”“総売上に於ける年金改革後の社会保障積立金変更について”
Expositora: Gabriela Silva de Lemos, Sócia
PDF anexo: Apresentação da Palestra 
    
7. DELOITTE TOUCHE TOHMATSU
“Aspectos relevantes Declaração País a País (CbCR) – Bloco W – ECF”“電子帳簿システムのWブロック‐親子間税務申請の特徴点について”
Expositor: Alexandre Garcia Querquilli, Sócio de Consultoria Tributária
PDF anexo: Apresentação da Palestra 

8. PWC
“Principais pontos de atenção da ECF 2017”“電子帳簿システム2017年の主要注意点について”
Expositor: Cláudio Yukio Yano, Diretor de Consultoria Tributária
PDF anexo: Apresentação da Palestra 

Henry Lummertz (Souto Correa Advogados), Aya Nishiguchi (EY), Regina Moraes (KPMG), Camila Galvão (Machado Meyer) e Fábio Luís Florentino (EY) (Fotos: Rubens Ito / CCIJB)

Tiago Moreira Vieira Rocha (Pinheiro Neto Advogados), Alexandre Garcia Querquilli (Deloitte Touche Tohmatsu), Gabriela Silva de Lemos (Mattos Filho), José de Carvalho Júnior (Deloitte Touche Tohmatsu) e Cláudio Yukio Yano (PwC)

Takayuki Yoshida (Marubeni Brasil) e Aya Nishiguchi (EY)

 

RI / CCIJB

産業競争力強化・中小企業支援WG会合開催

政策対話委員会(粟屋聡委員長)産業競争力強化・中小企業支援WGは、2017年6月13日午前10時半から12時半過ぎまで、ABDIとの技術協力合意書や2017年のWG活動計画について、13人が参加して開催された。

先ず初めに、パウログループ長代理のフェリペ氏より、ブラジル政府が打ち出しているNovo Ciclo Automotivo-Rota2030についての説明が行なわれた。そこに6つのGT(Gruopo de Trabalho)が設立され、そのひとつに自動車部品サプライチェーンGTが存在、今までのWGの政策対話活動の成果もあり、ブラジル政府としてもサプライチェーン強化が重要であることを認識してきていることは大変嬉しいと述べた。またABDIよりサプライチェーン強化の為の技術協力支援の要請がきていることを伝えた。

WG内では、ブラジル政府側より要請があったことは歓迎できるが、合意書の内容や今後の具体的な活動に関しては議論する余地があるとした。今後もブラジル政府との対話を重ねながら、どのような協力ができるのかについても時間をかけながら進めていくことが議論された。また、JETROとJICAから、自動車部品サプライヤー育成事業に関する報告もあり、今後も官民で連携しながらWG活動を行なっていくよう活発な議論が交わされる会合となった。

出席者は、フェリペ・バルボサ氏(ホンダサウスアメリカ))、石川公寛氏(デンソーブラジル)、奥野直樹氏(デンソーブラジル)、篠田健氏(トヨタブラジル)、佐藤洋史氏(JICAブラジル)、飯山聖基氏(JICAブラジル)
政策対話委員会:二宮康史副委員長(ジェトロサンパウロ)、佐久間太郎副委員長(双日ブラジル)、山本祐也委員(ジェトロサンパウロ)、柳本安紀委員(双日ブラジル)
事務局:平田藤義事務局長、吉田章則調査員、近藤千里アシスタント。

 

 

ブラジル全国工業連合(CNI)との意見交換会

8月28日並びに29日にパラナ州クリチーバ市で開催予定の第20回日本ブラジル経済合同委員会(飯島彰己・日本ブラジル経済委員長)に向けたブラジル全国工業連合(CNI)と政策対話委員会との事前意見交換会は、2017年6月12日午前10時から正午まで21人が参加して開催された。

政策対話委員会の吉田章則調査員がポルトガル語で進行役を務め、日本語への同時通訳は神戸保氏が務め会合が進められた。初めに政策対話委員会の粟屋聡委員長は、開催挨拶で政策対話委員会の活動内容を説明、続いてCNI商業政策担当のconstanza negriマネージャー並びに企業交渉担当SILVIA MENICUCCIスペシャリストは、日本ブラジル経済合同委員会で発表するブラジル側委員会の行動計画を準備する中で、カマラと年に1回は意見交換会を開催することが重要とした上で、プレゼン発表を行なった。

ブラジル側委員会を構成する関連企業団体や連合体リストを紹介した。日本とメルコスール間EPA協定に関しては、2015年のCNI連合と経団連と共同で日伯EPAレポートを発表、2017年2月には、ブラジル商工サービス省(MDIC)日本とメルコスール間EPA協定に関するパブリックヒアリングを行ない協定に前向きな答えが得られた。また2017年5月のアルゼンチンのブエノスアイレスに於けるメルコスールと日本政府の会合においては、ブラジル側への良い返答が得られていないと説明した。投資協定に関して、ブラジルは、投資協力・円滑化協定(ACORDOS DE COOPERAÇÃO E FACILITAÇÃO DE INVESTIMENTOS – ACFI)ではすでに2016年にチリやメキシコ、モザンビーク、アンゴラ、マラウイ、コロンビアと署名、インド並びにモロッコ、エチオピア、ヨルダンとの間で締結交渉中との説明があった。日伯租税条約に関しては、二重課税防止交渉を進めており、二重課税の実態調査についてカマラの協力を求めた。ビザフリー協定やオープンスカイ協定、またOEA制度の日伯相互承認協定の締結に向けたワーキング活動を要請するとした。そして、二国間協定に関して、今年3月にブラジルと日本は特許審査ハイウェイ(Patent Prosecution Highway)の合意書署名したと説明した。その他、二国間貿易投資促進(二国間対話のフォロー)、インフラ分野への投資促進、ビジネス環境改善要請、市場アクセス、産業協力など多岐にわたって意見交換を行った。

質疑応答では、ブラジルの産業競争力強化のための日本の最新テクノロジーの活用、リーンマニュファクチャリング(リーン生産)のノウハウ導入、OECDガイドラインに準拠していないブラジルの移転価格税制の改善、日伯租税条約、「Brasil Mais Produtivo―生産性向上計画」、メルコスールと日本のEPA協定締結などについて意見交換された。

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参加者はCNIコマーシャル政策担当のconstanza negriマネージャー、CNI企業交渉担当SILVIA MENICUCCIスペシャリスト、政策対話委員会の粟屋聡委員長(双日)、佐久間太朗氏(双日)、芦刈宏司氏(ブラジル三井物産)、二宮康史氏(ジェトロ)、山本裕也(ジェトロ)、大塚未涼氏(ブラジル三井物産)、柳本安紀氏(双日)、古本尋海氏(NECラテンアメリカ)、篠原一宇氏(ブラジルパイオニア)、松澤巧氏(ブラジル味の素)、東崇徳氏(ブラジルトヨタ自動車)、斉藤顕生氏(JICAブラジル)、池谷裕一氏(デロイト)、石嶋勇氏(ヤクルト商工)、降旗英樹氏(三井アリメントス)、平田藤義事務局長、吉田章則調査員、近藤千里アシスタント、大角総丙編集担当

インフラWGではインフラ投資における為替リスク関するに勉強会を開催

政策対話委員会(粟屋聡委員長)インフラWGは、2017年6月12日午後4時から6時過ぎまで、FVG大学のクラウジオ・フルタド教授をお招きして、インフラ投資における為替リスクに対する新しい為替保険モデルに関する勉強会を開催、22人が参加した。この勉強会は神戸保氏による日本語への同時通訳の下行なわれた。

クラウジオ教授は、インフラの投資調達に関する課題のひとつの為替リスクを回避できる保険組織モデルの設置についての説明を行った。長期のインフラ投資へのリスクのひとつとして、WGでも為替リスクに関する議論を行ってきているが、民間や政府が一緒になり、リスク軽減のブラジルでは新しい為替保険組織モデルの設置について述べた。この組織をマネージするのは、国際的に信頼性のある機関が望ましく、政府の介入も様々な段階でできるモデルであると語った。クラウジオ教授のアシスタントであるジオバニ・ベルーゾ氏は、5億ドルを出資したシナリオで、為替予想値、その為替予想値になる確率、また保険額などの数値を様々なデータを下にFVG計算シミュレーションにより打ち出したと説明した。クラウジオ教授によると、このモデルは、PPI空港案件の為替保険制度とは違い、他国でも研究されており、ブラジルでの実証プログラムを積み重ねていきたいと期待した。質疑応答のセッションでは、シミュレーションの数値の根拠、このモデルの今後の導入計画、官民のリスクシェアや政府の介入、価格予想値の設定や保険額、スポンサー企業・組織、そして、為替差損以外の環境保全など大義名分へのアドバイスなど、積極的な議論が交わされた。

出席者は、斉藤顕生ワーキンググループ長(JICAブラジル事務所)、山本健介氏(ブラジルみずほ銀行)、星野聡氏(ブラジル三井住友銀行)、高野哲史氏(戸田建設)、池谷裕一氏(デロイト)、ルイス氏(デロイト)、福井盛一氏(伯国三菱商事)、飯田俊太郎氏(ブラジル住友商事)
政策対話委員会:粟屋聡委員長(双日ブラジル)、佐久間太郎副委員長(双日ブラジル)、二宮康史副委員長(ジェトロサンパウロ)、柳本安紀委員(双日ブラジル)、山本祐也委員(ジェトロサンパウロ)
オブザーバー:藍原健在サンパウロ総領事館副領事、宮崎直美在サンパウロ総領事館経済班担当、チアゴ・モレイラ氏(FINEP)、へナト・ソウザ氏(FINEP)。
事務局:平田藤義事務局長、吉田章則調査員、近藤千里アシスタント。

講演中のFVG大学のクラウジオ・フルタド教授