Eldorado社に投資しているJ&F Investimentos社の共同経営者であるPaper Excellence (PE)社は、200億レアルを投資してブラジル国内での新規パルプ生産競争に参入するが、パルプ工場選定で工場誘致に躍起となっている各州政府と交渉を行っている。
Paper Excellence (PE)を率いるインドネシア人実業家Jackson Wijaya氏は、ブラジル人実業家のBatista一族とブラジルパルプ会社の経営権を巡って裁判で争っている経緯がある。
昨日Jackson Wijaya氏は、ニューヨークで誘致合戦を展開しているブラジルの各州知事の前で、新規パルプ工場のプレゼンテーションを行った。
新規パルプ工場のプレゼンテーションに参加した誘致合戦を展開しているブラジルの各州知事として、エスピリット・サント州のRenato Casagrande知事、パラー州のHelder Barbalho知事、マット・グロッソ州のMauro Mendes知事、南大河州のEduardo Leite知事、リオ州のCláudio Castro知事、アマゾニア州のWilson Lima知事以外にもAguinaldo Ribeiro下院議員 (PP-PB)及びブラジルPE社のClaudio Cotrim社長が参加した。
Claudio Cotrim社長はプレゼンテーション発表前日に、新規工場選定アドバイザーとして昨年10月に契約を交わしているLide Brazil社の前サンパウロ州知事のJoão Doria社長と合っている。
新規工場は、海外市場に於いて事業が存在しない状況において独占的な条件で事業をスタートさせるグリーンフィールドで実施される。
最近のブラジル国内での新規パルプ工場建設及び植林事業プロジェクトは、南部地域、南東部地域及び中西部地域に集中している。
ユーカリ植林から伐採までの 7 年間の成長サイクルを考慮すると、すでに発表されているパルプ生産プロジェクト及び新規プロジェクトでパルプ原料として利用できるのは、2027 年か 2028 年以降になると見込まれている。
昨日発表された新規パルプ工場プロジェクトの規模から推測すると、工場完成には少なくとも24 か月を要する。投資グループの中には、ユーカリ植林向け土地の購入を制限する法律に対処しなければならない外国人が存在している。
新規パルプ工場では年間250万トンに及ぶユーカリ材の短繊維パルプを生産予定で2,500人以上の直接雇用が見込まれているために、各州知事は優遇税制適用など熾烈な誘致合戦を余儀なくされている。
Eldorado社の49.41%の株式を所有しているPEは、南マット・グロッソ州トレス・ラゴアス(MS)工場の生産能力を2倍以上にするために160億レアルを投資する意向をすでに発表している。
PEは 60カ所の生産工場を擁し、2万1,000 人以上の従業員を擁している。昨年、同社は6年以上前にJ&Fとエルドラドの購入契約を結んで以来、3回目の買収に署名している。