全国自動車工業会(Anfavea)の発表によると、2023年7月のトラックやバスをふくむ新車販売台数はルーラ政権が採用した5月実施開始、6月末まで継続された大衆車購買促進プログラムが功を奏して、前年同月比24%増加の22万5,600台を記録している。
7月の22万5,600台の新車販売のうち21万5,700台は乗用車、トラック販売はマイナス27,6%の8,400台に留まっている。トラックやバスの販売減少は今年1月から施行された排出ガス規制の変更による価格上昇の影響を依然としてうけている。
今年7月末までに販売されたトラックのうち、新しい法律に適合する装備を備えて2023年に生産されたトラックはわずか23%。バスの場合、1月から7月までに販売された車両のうち今年生産され、ユーロ6として知られる新法に準拠した車両はわずか17%に留まっている。今年7月末までの新車販売は前年同期比11,3%増加の122万台を記録している。
連邦政府の大衆車購買促進プログラムも在庫削減に貢献しており、製造工場やディーラーにおける乗用車の在庫は営業日数換算で6月の30日から7月は26日に減少している。
当初の大衆自動車販売促進プログラムの規則では、最初の15日間はプログラムの恩恵を受ける車(最大12万レアル)は個人にのみ販売できると定められていた。 しかし、この期限は後にさらに 15 日間延長された。
連邦政府はより安価な大衆自動車販売促進に焦点を当てていたが、自動車業界は拡販マーケティング活動として、この大衆自動車販売促進プログラムの恩恵を受けないモデルに対しても割引を提供、ピックアップトラックなどのより高価な車両の場合、割引額は 3 万レアルに達していた経緯があった。
現在のペースが維持されれば、今年の新車販売は予想を上回り、前年比5─7%増加する可能性がある。国内の自動車市場はは大きく変動しているため、計算を見直すのはまだ時期尚早。年初、全国自動車工業会(Anfavea)は2023年のブラジル自動車市場が3%拡大するとの見通しを発表した。
7月の新車販売の高揚感は生産ペースには反映されていない。7月の生産台数は前年同月比3.3%減の18万3,000台に留まり、今年初め7か月間年間では0.3%増の131万台に留まっている。
今年7月のブラジル国内での生産車の輸出は前年同月比27.6%減の3万3,000台となった。年間の累計では、前年同期比マイナス10.6%に相当する25万7.600台の輸出を記録している。今年初め7か月間の自動車輸出金額は前年同期比16,6%増加の67億ドルを記録、特にメキシコのトラックの輸入増加が輸出金額上昇に大いに寄与している。