ワーゲン社はカーニバル期間中にブラジル国内3工場で集団休暇採用(2023年2月14日付けヴァロール紙)

ドイツ資本ワーゲン社は、カーニバル期間並びに自動車用半導体供給不足に合わせてブラジル国内の4生産工場のうち3生産工場で集団休暇制度を導入して生産調整を行うと発表している。

ワーゲン社はブラジル国内のサンパウロ州サン・ベルナルド・ド・カンポ市のアンシエタ工場、パラナ州サン・ジョゼ・ピニャエス工場並びにサンパウロ州サン・カルロス生産工場でカーニバル期間に合わせて来週22日から10日間の集団休暇制度を導入して自動車生産を停止する。しかしサンパウロ州タウバテ生産工場は、2月中は正常通りの勤務体制で自動車生産を継続する。

自動車製造の構成要素である半導体の流通問題は、Covid-19 パンデミックの際にボトルネックに見舞われ、世界中の自動車メーカーが生産調整を余儀なくされていた。 家電メーカーからの半導体需要の高まりも、自動車用半導体不足を更に悪化させた要因となっていた。

ワーゲン社ではカーニバル期間中の集団休暇制度導入を前提に、新車在庫上積みする目的で、2月上旬に新車生産を加速させていた経緯があった。

ワーゲン社は昨年、半導体の不足の影響を受けて、1 か月足らずの間に 2 回の集団休暇を取り、サン・ベルナルド・ド・カンポ市のアンシエタ工場の従業員の勤務時間及び給与削減を実施していた経緯があった。

 

2022年の二輪車販売は2014年以降で最高(2023年2月13日付けヴァロール紙)

14メーカーが加入するブラジル二輪製造会社協会(Abraciclo)の発表によると、マナウスフリーゾーンの2023年1月の二輪車生産は、前年同月比46.7%増加の12万2,900台と1月の二輪車生産台数としては、2014年以降で最高の生産台数を記録している。

今年1月の二輪車生産は前月比44.4%増加、2014年1月の二輪車生産は14万6,500台を記録していた。COVID-19パンデミック以降では1月としては初めて正常な生産体制に復帰したとブラジル二輪製造会社協会(Abraciclo)のMarcos Fermanian会長は説明している。

二輪車市場は引き続き過熱気味で推移、納品には1か月間の行列ができており、特に160CC以下の二輪車が販売好調を維持しており、正常在庫に戻るには数課月間を要するとFermanian会長は説明している。

今年の二輪車販売は前年比9.7%増加の155万台をブラジル二輪製造会社協会(Abraciclo)では見込んでいる。今年1月の二輪車の新車登録台数は前年同月比23.3%増加の11万600台、前月比では16.4%増加、2014年1月の二輪車の新車登録台数は13万3600台であった。

今年1月の二輪車販売のうち160CC以下の二輪車は全体の82.4%を占めており、160CC ~500CCは14.8%、500CC以上の二輪車販売は僅か2.9%であった。今年1月の二輪車販売のうち南東部地域は全体の38.2%を占め、北東部地域は30%、北部は12.7%を占めている。

今年1月の二輪車輸出台数は前年同月比8.6%増加の4,265台、特にアルゼンチン向け輸出は全体の37.0%を占めてトップ、コロンビアは16.2%、米国向けは9.9%であった。今年の二輪車輸出は前年比6.6%増加の5万9,000台が見込まれている。

今年の新車需要は減速傾向か(2023年2月7日付けヴァロール紙)

2023年1月のトラックやバスを含むブラジル国内の自動車メーカーの新車販売は、前年同月比12.9%の二桁増加したにも拘らず、需要拡大による販売増加ではないと自動車販売代理店が加盟する全国自動車販売業者連盟(Fenabrave)のMárcio de Lima Leite 会長は指摘している。

今年1月の新車販売が前年同月比で二桁増加を記録している要因として、昨年1月は世界的な自動車向け半導体不足による生産調整を余儀なくされていた。

今年1月の新車在庫数は昨年末と同じレベルで推移、今年初めの新車需要は昨年末並みに推移しており、新車需要も兆候が出てきていないとMárcio de Lima Leite 会長は指摘している。

ルーラ新政権の政治経済の舵取り、伝統的に1月の新車販売は、新学期に備えた学用品などの臨時出費に加えて、都市不動産所有税(IPTU )並びに自動車所有税(IPVA)などの支払い開始の影響を受けて、新車販売は低調に推移する傾向となっており、今年1月の新車生産台数は、前年同月比5.0%増加の15万2,700台に留まっている。

今年1月初旬、大型車の新しい排出ガス規制が施行される影響でトラック販売価格上昇を見越して、昨年末に自営業者はトラックを購入したために、トラック需要の落ち込みでトラック販売も減速している。

今年1月の新車輸出は前年同月比19.3%増加の3万3,000台、2022年末まで下降トレンドだったアルゼンチン市場が今年1月に増加傾向に反転したが、反応した。 チリとコロンビア向けは平均20%減少して憂慮されている。1月の新車輸出金額は28.0%増加の7億910万ドルを記録している。

今年1月の新車販売は前年同月比12.94%増加(2023年2月2日付けヴァロール紙)

自動車販売代理店が加盟する全国自動車販売業者連盟(Fenabrave)の発表によると、2023年1月のトラックやバスを含むブラジル国内の自動車メーカーの新車販売は、前年同月比12.94%の14万2,800台を記録している。

2022年1月の新車販売は、世界的な自動車生産用半導体不足の影響で、各自動車メーカーは生産調整による在庫が底をついていたために、新車販売不振を余儀なくされていた経緯があった。

今年1月の新車販売は、前月比34.15%と大幅な販売減少を記録している。伝統的に1月の新車販売は、新学期に備えた学用品などの臨時出費に加えて、都市不動産所有税(IPTU )並びに自動車所有税(IPVA)などの支払い開始の影響を受けて、新車販売は低調に推移する傾向となっている。

また2020年2月から始まった世界的なCovid‐19パンデミックによる影響で、ホームオフィスやハイブリッドワーク形態への移行や半導体供給不足問題に加えて、新車購入を控える傾向になってきている。

 

2022年の二輪車生産及び販売は前年比18.0%増加(2023年1月17日付けヴァロール紙)

ブラジル二輪製造会社協会(Abraciclo)の発表によると、マナウスフリーゾーンの2022年の二輪車生産は、141万台に達し、2014年に記録した152万台に次ぐ生産台数を記録している。

2014年に記録した152万台の生産以降は、経済リセッションに突入した後の二輪市場の年間生産台数は 90 万台未満まで減少を続けていたが、2018 年に再び上昇傾向に転じていた経緯があった。

ブラジル国内の過去最高を記録した二輪車生産台数は2008年の214万台、2022年の二輪車の生産台数は前年比18.2%増加した要因として、2021年1月及び2月は二輪車の生産拠点であるマナウスゾーナフランカではCOVID-19パンデミックが猛威を振るっていた経緯があった。

2022年の二輪車の月間生産台数は1月及び2月を除いて10万台を突破していた。昨年の二輪車生産のピークは8月の14万5,800台、最低は伝統的に二輪車メーカーが集団休暇で生産調整を行う12月の8万5,100台であった。

昨年の二輪車は生産増加にも関わらず、国内の二輪市場は年間を通じて約 1万台の受注残を抱えて納品待ちで行列ができたが、特に160CC以下の低容量のシリンダーで受注残を抱えていた。

宅配向け160CC以下の低容量のシリンダーの需要増加、半導体や電気製品のグローバルな物流チェーン問題の発生、金利の上昇、 物流コストや製品コスト上昇なども問題視されていた。

2022年の二輪車の新車登録台数は前年比17.7%増加の136万台と2014年に記録した143万台に次ぐ新車登録台数を記録している。昨年5月の新車登録台数は13万3,300台を記録、過去最高の新車登録台数は2011年に記録した194万台となっている。

2022年12月の二輪車の新車登録台数は前月比7.3%増加、前年同月比17.6%増加の13万2,200台であった。

2022年の二輪車の輸出台数は前年比3.5%増加の5万⒌338台と2018年の6万8,100台までには回復していない。過去最高の二輪車輸出は2005年に記録した18万4,600台、昨年12月の輸出台数は前年同月比19.6%増加の3926台であった。

2023年の二輪車生産は前年比9.5%増加の155万台、販売台数は昨年の149万台の6.7%増加、輸出台数は6.7%増加の5万9,000台が見込まれている。

 

2022年の新車販売台数は前年比マイナス0.7%に留まる(2023年1月5日付けヴァロール紙)

自動車販売代理店が加盟する全国自動車販売業者連盟(Fenabrave)の発表によると、2022年のトラックやバスを含むブラジル進出自動車メーカーの新車販売は、半導体供給問題やロシアによるウクライナ侵攻による部品物流問題の加担して、前年比マイナス0.7%に相当する210万4,000台に留まっている。

年末休暇向けの自動車メーカーの集団休暇導入などにも関わらず、2022年12月の新車販売は前年同月比4.78%増加の21万6,920台、また前月比では6.3%増加を記録している。

5日の全国自動車販売業者連盟(Fenabrave)では、2023年の新車販売は前年比僅か0.1%微増に留まると悲観的な予想に留まっている。

2023年の自動車メーカーでは、新車生産のための部品不足、特に自動車向け半導体の世界的な供給問題に加えて、政策誘導金利Selicが13.75%で高止まりしているために、新車購入希望者向けクレジット金利及び与信強化で悲観的な予想にならざるを得ない。

新車販売がCovid‐19パンデミック前の2019年の279万台までのレベルに戻るためには、世界的な半導体供給問題の解決、高止まりしているインフレ指数やクレジット金利、ルーラ新政権による経済活性化政策の導入などが不可欠となっている。

2022年のブラジルのベストセラーカーはフィアット社のStrada車か(2022年1月2日付けヴァロール紙)

2022年のベストセラーカーの正式発表は、1月5日に自動車販売代理店が加盟する全国自動車販売業者連盟(Fenabrave)から予定されているが、フィアット社のピックアップStrada車が獲得すると予想されている。

2022年の自動車メーカーのブラジル国内のマーケットシェアトップは、フィアット社でブラジル国内の21.9%のマーケットシェア確保すると予想されている。

全国自動車販売業者連盟(Fenabrave)の昨年12月初めの発表では、昨年11月までの同社のバスやトラックを除く自動車の国内マーケットシェアは22.13%と2位にGM社の14.75%に大きく水を開けていた。

フィアット社の昨年11月までのブラジル国内の自動車販売では、レンタカー会社などの法人向け直販のマーケットシャアは26.97%とコンペチターに追従を許さない勢いで席捲、特にピックアップStrada車がベストセラーカーとなっていた。

昨年11月までのレンタカー会社向け直販ではMobi車の新車登録台数がトップを記録、昨年の新車販売の50%近くは自動車ディーラーを通さない直接販売が占めていた。

フィアット社の発表によると、レンタカー会社向け直販で頭角を現しているMobi車の販売台数はベストセラーカーの5位に上昇したと予想している。

11月の二輪車生産は前年同月比13.6%増加の12万9,200台(2022年12月12日付けヴァロール紙)

ブラジル二輪製造会社協会(Abraciclo)の発表によると、マナウスフリーゾーンの2022年11月の二輪車生産は、前年同月比13.6%と二桁台増加の12万9,200台を記録したが、前月比ではマイナス5.9%と2013年11月以降では、最高の生産台数を記録した15万6,000台を5.0%以上下回っていた経緯がある。

今年初め11ヶ月間の二輪車の累計生産は前年同期比18.7%増加の132万8,000台に達し、2014年同期の143万2,000台以降では最高の二輪車生産台数に回復してきている。

今年初め2か月間のマナウスフリーゾーンの二輪車生産はオミクロン変異体の流行で集団休暇などの減産体制を余儀なくされていたが、その後は二輪車生産体制の正常化及び各種の宅配サービス需要拡大に伴って二輪車販売は好調を維持しているとAbracicloのMarcos Fermanian会長は指摘している。

今年11月の二輪車の新規登録台数は前年同月比15.8%増加の12万3,200台、前月比でも2.4%増加を記録、11月の20日間の営業日数の1日当りの平均販売は前月比2.4%増加の6161台であった。

今年初め11か月間の二輪車の登録台数は前年同期比17.7%増加の123万台、二輪車生産台数は2014年同期の130万台以降では最高の二輪車登録台数を記録している。

11月の新車販売は前年同月比17.9%増加(2022年12月7日付けヴァロール紙)

全国自動車工業会(Anfavea)の発表によると、2022年11月のトラックやバスを含む自動車販売は、前年同月比17.9%増加の20万4,000台を記録、特にトラックやバスを除く新車販売は、16.0%増加を記録している。

昨年から継続している自動車生産向け半導体の世界的な供給不足は、ブラジル国内の新車生産の足枷になっていると全国自動車工業会(Anfavea)の Márcio de Lima Leite会長は、指摘している。

全国自動車工業会(Anfavea)の今年7月に発表された今年の新車販売台数の最終予想では、前年比1.0%増加の210万台の予想、今年初め11か月間の累計新車販売台数は、前年同期比1.3%増加の188万台に留まっている。

今年の世界的な自動車生産用半導体供給不足は、昨年の40万台の減産を余儀なくされた半導体不足よりも軽減されているが、半導体不足による今年の新車生産台数は25万台の減産が余儀なくされている。

今年11月の新車生産台数は前年同月比4.9%増加の21万5,800台、今年初め11か月間の累計新車生産は、前年同期比6.9%増加の217万台を記録している。

10月の二輪車生産は、10月としては2014年以降で最高の13万7,300台を記録(2022年11月10日付けヴァロール紙)

ブラジル二輪製造会社協会(Abraciclo)の発表によると、マナウスフリーゾーンの2022年10月の二輪車生産は、前年同月比26.6%増加の13万7,300台と10月の二輪車生産台数としては2014年10月の14万4,600台以降では最高記録を更新している。また160CC以下の二輪車生産は、デリバリー対応の需要旺盛に対応できずに納品待ちが続いている。

今年10月の二輪車生産は、今年の月間二輪車生産台数としては8月の14万5,800台、9月の13万9,600台に次ぐ生産台数を記録した一方で、前月比では1.6%微減を記録している。

今年初め10か月間の累計二輪車生産台数は前年同期比19.3%と二桁台増加の119万9,000台に達している。ブラジル二輪製造会社協会(Abraciclo)では今年の二輪車の生産台数を前年比18.8%増加の142万台を見込んでいるが、目標達成するためには残り2カ月間の平均月間生産台数は約11万台となっている。

今年10月の二輪車の新車登録台数は、前年同月比24.0%増加の12万300台と10月としては2014年以降では最高の新車登録台数を記録、前月比では2.7%減少している。今年の月間登録台数としては、5月の13万3,300台及び9月の12万3,600台に次ぐ3番目の登録台数を記録している。

今年初め10か月間の二輪車の累計新車登録台数は前年同期比18.0%増加の110万台、ブラジル二輪製造会社協会(Abraciclo)では、今年の新車登録台数を前年比16.7%増加の135万台を見込んでいるが、目標達成するためには、残り2カ月間の平均月間登録台数は12万5,000台が必要となっている。