ジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)の貿易指数(Icomex)調査によると、COVID-19パンデミック対応の中国の上海などの主要都市のロックダウン政策導入は、ブラジルの中国向け輸出にブレーキをかける要因になるのもも、ブラジルの貿易黒字を抑制するには及ばないと説明している。
今年初め4か月間のブラジルの中国向け輸出金額は前年同期比24.1%、輸入は27.6%とそれぞれ二桁台の増加を記録している一方で、輸出量は僅か3.5%増加、輸入量は3.5%減少を記録している。
. 今年初め4か月間のブラジルの輸出の平均価格は、国際コモディティ価格の高騰の影響を受けて前年同期比19.6%と大幅増加、輸入の平均価格は32.2%と非常な価格上昇をきたしている。
. 中国政府が採用しているロックダウン政策は、世界的なインフレ上昇に繋がっている一方で、中国の経済成長を阻害して、ブラジルの中国向け輸出減速に繋がっている。しかし中国は依然としてブラジルの貿易黒字を牽引しているが、世界的な供給体制問題の足枷になっている。
昨年4月~今年4月迄のブラジルの中国向け輸出額は10.7%増加に対して、輸入額は29.0%増加、平均輸入価格は35.4%増加した一方で、輸入量は5.0%減少、平均輸出価格は21.1%増加した一方で、輸入量は9.0%減少している。
. 今年初め4か月間の中国向け輸出量は9.6%減少した一方で、米国向け輸出量は7.7%増加、ヨーロッパ連合は10.2%増加、アルゼンチン向け輸出量は6.7%増加を記録している。