2021年の石油輸出金額は記録更新となる305億ドルに達した(2022年1月7日付けヴァロール紙)

経済省通商局(Secex)の発表によると、2021年のブラジルの石油輸出は、前年比54.0%増加の305億ドルに達して記録更新、過去最高の石油輸出金額は2018年に記録していた250億ドルであった。今月6日のドルに対するレアル通貨5.7レアル換算では1,730億レアルとなっている。

昨年のブラジルの石油輸出量は、前年比3.15%減少の6780万トンは、1日当たりの平均輸出量は130万バレルに相当、ブラジルの1日当たりの石油生産量280万バレルの約50%近い石油を輸出している。

ブラジル石油監督庁(ANP)の発表によると、昨年1月から11月の石油輸出量は前年同期比4.4%減少した一方で、石油の輸入総額は237億ドルに増加したが、貿易収支は大幅な黒字を計上している。

昨年の石油の1バレル当たりの国際コモディティの平均価格は、80ドルを突破して高値を維持していたが、過去最高の石油の1バレル当たりの国際コモディティの平均価格は2012年に記録した125ドルであった。

昨年のブラジル産石油の1バレル当たりの平均価格は、61.80ドルと北海産のブレント67.60ドルを約8.6%下回る価格で取引されていた。ペトロブラス石油公社の昨年第3四半期の石油輸出金額は618億レアル、昨年1月から9月までの船舶向け燃料販売の売上は194億レアルを記録している。

昨年のブラジルの中国向け石油輸出金額は、石油の国際コモディティ価格の上昇に伴って142億ドルと輸出全体の約50%に達している。中国以外の輸出先はチリ、ポルトガル並びに韓国が顧客入りしている。低硫黄で汚染の少ないプレソルト生産のブラジル産石油が注目されだしている。

Covid-19のオミクロン株の感染拡大予想にも拘らず、世界的な需要拡大に伴って石油の国際コモディティ価格は高値維持すると予想されており、2022年のブラジルの石油輸出は好調に推移すると予想されている。

2021年の貿易収支は、記録更新の610億ドルの黒字計上(2022年1月3日付けエスタード紙)

経済省通商局(Secex)の発表によると、2021年のブラジルの貿易収支は、前年比21.1%に相当する約100億ドルの増加の610億ドルの黒字を計上して記録更新している。

昨年初め9か月間の累計貿易収支黒字は、2017年同期の560億ドルの黒字を塗り替える大幅な黒字を計上していた。また昨年12月初めの2021年度の貿易収支黒字は、709億ドルが見込まれていたが、昨年12月の輸入総額が予想を大幅に上回ったために、610億ドルの貿易黒字に留まった。

昨年の輸出総額は、前年比34.0%増加の2,803億9,400万ドル、輸入総額は、38.2%増加の2,193億8,600万ドル、貿易総額は、前年比35.8%増加を記録していた。

昨年の農畜産部門の輸出は、前年比22.2%増加の401億4,000万ドル、鉱業部門は、62.4%増加の1,223億4,000万ドル、製造業部門は、26.3%増加の1,199億9,000万ドルを記録している。

一方昨年の農畜産部門の輸入は、前年比30.2%増加の49億⒎000万ドル、鉱業部門は、100.3%増加の260億2,000万ドル、製造業部門の輸入は、35.1%増加の2,050億⒎000万ドルであった。

11月の貿易収支は輸入増加で13億ドルの赤字計上(2021年12月1日付けエスタード紙)

経済省通商局(Secex)の発表によると、2021年11月のブラジルの貿易収支は、輸入総額は前年同月比53.1%増加の216億ドルを記録した影響で、13億⒎00万ドルの赤字を計上している。昨年11月の貿易収支は、24億8,800万ドルの黒字を計上していた。

今年11月の輸出総額は、前年同月比23.2%増加の202億9,600万ドルに対して、輸入総額は53.1%増加の216億300万ドルを記録、貿易総額は、輸入の急増が牽引して37.0%増加している。

今年11月の輸入の急増要因として、肥料、化学肥料、電力エネルギー並びにCovid-19対応ワクチンが牽引、一方輸出は鉄鉱石の輸出量が減少並びに鉄鉱石の国際コモディティ価格の減少、トウモロコシや棉輸出量の減少が響いている。

今年初め11か月間の貿易収支は、前年同期比19.9%増加の571億9,100万ドルの黒字を計上、輸出総額は34.9%増加、輸入総額は39.7%増加を記録している。

今年11月の農畜産部門の輸出では16.5%に相当する2,239万ドル増加、鉱業部門は14.8%に相当する3,262万ドル、製造業部門は28.3%に相当する1億4,348万ドルを記録している。

また今年11月の農畜産部門の輸入は61.8%に相当する1,074万ドル、鉱業部門は248.3%に相当する6,539万ドル、製造業部門は43.5%に相当する3億ドルを記録している。

10月のブラジルの貿易収支は20億ドルの黒字計上(2021年11月3日付けヴァロール紙)

経済省通商局(Secex)の発表によると、2021年10月のブラジルの貿易収支は、前年同月比54.5%減少の20億300万ドルの黒字に留まっている。

今年10月の輸出総額は225億1,900万ドル、1日当りの平均輸出額は前年同月比29.6%増加を記録している。また10月の輸入総額は205億1,500万ドル、1日当りの平均輸入額は前年同月比54.9%増加を記録している。

今年初め10か月間の累積貿易黒字は、前年同期比29.6%増加の585億⒎800万ドルを計上している。今年初め10か月間の累積輸出総額は、前年同期比36%増加の2,358億⒎000万ドル、輸入総額は、38.3%増加の1,772億9,100万ドルを記録している。

今年10月の1日当りの農畜産部門の輸出は、前年同月比19.36%増加、鉱業部門の輸出は40.54%増加、製造業部門の輸出は24.44%増加を記録している。

今年10月の1日当りの農畜産部門の輸入は、前年同月比45.09%増加、鉱業部門は141.74%増加、製造業部門は51.38%増加を記録している。

経済省通商局(Secex)の最終予想によると、今年の貿易収支は709億ドルの黒字収支を見込んでいる。輸出総額は2,810億ドル、輸入総額は2,101億ドル、貿易総額は4,911億ドルを見込んでいる。

今年初め9か月間のコモディティ商品輸出は69.7%を占めている(2021年10月13日付ヴァロール紙)

Covid-19パンデミック以降、鉄鉱石、原油や農畜産物の国際コモディティ商品価格は、一早くCovid-19パンデミックから抜け出した中国の国内経済が牽引して上昇を続けている。

ジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)の貿易指数(Icomex)調査によると、2021年初め9か月間のブラジルの輸出のうちコモディティ商品の輸出量は微増にも拘らず、コモディティ商品価格の高騰で全体の69.7%を占めている。

昨年初め9か月間のブラジルの輸出のうちコモディティ商品の全体に占めるIcomex指数の割合は67.5%、2019年同時期は60.6%と僅か2年間で約10%も上昇を記録している。

2001年初め9か月間のブラジルの輸出に占めるコモディティ商品の全体に占めるIcomex指数の割合は37.4%であったが、2009年には54.5%まで上昇している。

一方2001年初め9か月間の付加価値の高い完成品の全体に占めるIcomex指数の割合は60.4%を占めていたが、2009年には49.3%と過半数を割っており、今年初め9か月間では32.8%を3分の1以下迄低下している。

国際コモディティ価格の高騰は、電力エネルギーコスト、天然ガスや輸送コスト高に繋がって世界的なインフレ傾向は2022年迄継続するとOurinvest社貿易ストラテジストのWelber Barral氏は指摘している。

今年初め9か月間の鉄鉱石、大豆並びに原油の輸出全体に占めるIcomex指数の割合は、コモディティ商品価格の高騰で前年同期の38.3%から43.7%と大幅に上昇、2013年は30.7%、2001年は僅か11.9%であった。

国際コモディティ商品価格が常に高止まりすると考えるのは錯覚であり、早急な構造改革の実施でブラジルコストの低減による製造業の活性化で付加価値の高い製品輸出が不可欠とブラジル貿易会(AEB)のジョゼ・アウグスト・デ・カストロ会長は指摘している。

9月の食肉輸出が大幅増加(2021年10月7日付ヴァロール紙)

経済省通商局(Secex)並びにブラジル冷凍業者協会(Abrafrigo)の発表によると、2021年9月のブラジルの食肉輸出は好調を維持しており、9月の牛肉輸出金額は、前年同月比79%増加の11億9,800万ドル、輸出量は31%増加を記録している。

また9月の鶏肉輸出金額は、前年同月比52.5%増加の7億3,050万ドルに達して、9月としては、牛肉並びに鶏肉輸出金額は過去最高を更新している。

しかし9月4日ブラジル政府は、ミナス州並びにマット・グロッソ州で「非定型」BSEを2件確認したと発表、中国政府とのこれまでの協定に基づき同国への牛肉輸出を停止している。

中国向け食肉輸出は、海上輸送用コンテナ不足やロジィスティック問題で遅延状況にあった上に、BSE(牛海綿状脳症)発生で10月の中国向け牛肉輸出は、大幅な減少を余儀なくされるにも拘らず、中国向け食肉輸出は、継続して最大の輸出相手国を維持すると予想されている。

今年初め9か月間の中国向け牛肉輸出は、輸出総量150万2,000トンの60.2%に相当する88万9,200トン、前年同期比では2.8%増加、輸出総額は、22%増加の74億6,700万ドルを記録している。

ブラジル動物蛋白質協会(ABPA)の発表によると、今年9月の鶏肉輸出量は、前年同月比21.3%増加の41万8,500トン、輸出金額は、52.5%増加の7億3,050万ドルを記録している。

9月の中国向け鶏肉輸出量は、20.4%増加の6万3,200トンでトップ、2位には、日本向け鶏肉輸出が45.2%増加の4万6,900トン、3位には、アラブ首長国連邦国が66.3%増加の4万3,200トンとなっている。

今年初め9か月間の食肉輸出は、前年同期比9.0%増加の346万6,000トン、輸出総額は、21.7%増加の56億2,300万ドルを記録している。

今年第3四半期のブラジルの食肉輸出は月間平均40万トン、月間平均輸出金額は7億ドルに達しており、今年の食肉輸出は、記録更新するとブラジル動物蛋白質協会(ABPA)のRicardo Santin会長は予想している。

また今年9月のブラジルの豚肉輸出は、前年同月比29.7%増加の12万2,200トンで記録更新、輸出金額は35.6%増加の2億5,580万ドル、中国向け豚肉輸出は13.6%増加の86万8,800トン、輸出金額は、22.9%増加の20億6,100万ドルを記録している。

今年8月の貿易収支黒字は76億6,000万ドルで記録更新(2021年9月2日付エスタード紙)

輸出が過去最高水準に達した影響で、2021年8月のブラジルの貿易収支黒字は76億6,000万ドルに達して、統計を取り始めて以来では8月の月間記録を更新している。

また今年初め8か月間の貿易収支は、520億3,000万ドルの黒字を計上して記録を更新している。また昨年初め8か月間の累計貿易収支黒字の504億ドルを20億ドル近く上回っている。

今年8月の貿易収支黒字は、76億6,000万ドルを記録した一方で、ブラジルの主力輸出産品の鉄鉱石、原油や食料品の国際コモディティ商品の先行き減少及び輸入増加に伴って、今後の貿易収支黒字幅は、減少するとTendências Consultoria社では予想している。

経済省通商局(Secex)の発表によると、今年8月の1日当たりの輸出総額は国際コモディティ商品価格が牽引して、前年同月比49.2%増加の272億1,000万ドルを記録している。

今年8月の1日当たりの農畜産部門の輸出は、前年同月比19.38%増加、鉱業部門は113.3%増加、製造業部門の輸出は32.9%増加を記録している。

一方今年8月の輸入総額は、前年同月比61.1%増加の195億5,000万ドルを記録、農畜産部門の輸入は26.7%増加、鉱業部門262.4%増加、製造業部門の輸入は57.1%増加を記録している。

今年初め8か月間の累計輸出総額は、前年同期比37.3%増加の1,889億ドル、累計輸入総額は、34.4%増加の1,368億ドルを記録している。

過去数週間の鉄鉱石の国際コモディティ価格は、中国の需要減少に伴って大幅に減少、また大豆の国際コモディティ価格は、北米地域の収穫期突入で短期的には価格減少するとTendências社エコノミストのYasmin Riveli氏は指摘している。

今後数か月間の輸入は、国内経済の回復に伴って増加が予想されている。今年の輸出総額は2,742億ドル、輸入総額は2,034億ドル、貿易収支は、708億ドルの黒字をYasmin Riveli氏は予想している。

一方経済省通商局(Secex)では、今年の輸出総額は3,075億ドル、輸入総額は2,022億ドル、貿易収支は1,053億ドルの黒字を予想している。

メルコスールと韓国のFTA締結は、ブラジルにとってベネフィットとGDP伸び率を押し上げる効果(2021年8月6日付けエスタード紙)

ブラジルの製造業部門は、メルコスールと韓国との自由貿易協定に反対を唱えていたが、貿易関税の撤廃で大半の産業部門での生産増加、ブラジルの韓国向け輸出は大幅に増加すると経済省応用経済調査院(Ipea)の調査で判明している。

メルコスールと韓国との自由貿易協定が締結すれば、ブラジルにとって輸出増加、製造業部門の生産拡大、投資誘致の拡大、一般消費者への高付加価値製品の提供などブラジルにとって、大きな恩恵に繋がると予想されている。

韓国とのFTAが締結すれば、関税が完全に撤廃される20年間でブラジルの韓国向け輸出は49%増加、アジア諸国への輸出は250%増加する一方で、鉱業部門の輸出は僅かな減少が見込まれている。

韓国政府は、ブラジル並びにウルグアイとFTA合意で協議してきている一方で、アルゼンチン政府は、FTA合意に否定的な態度を示しており、またCOVID-19感染拡大の影響で、約1年半近くに亘って交渉が中断していた。

メルコスールと韓国のFTA締結後の20年後の効果予想として、ブラジルのGDP伸び率は、0.49%増加に相当する660億レアル、投資はGDP比1.16%増加、実質賃金を0.32%押し上げると予想されている。

韓国とのFTA締結でブラジルで最も恩恵を受ける部門として、韓国の輸入関税が最も高い農畜産部門の輸出は109.7%増加予想、サービス部門の輸出も91.13%増加を予想している。

前期同様に製造業部門の輸出は34.59%増加に留まるが、鉱業部門の輸出は、現在よりも0.02%微減になると予想されている。特に韓国の競争力が非常に高い部門がダメージを被る可能性があり、ブラジルの電気機器部門の生産はマイナス2.6%、自動車部門はマイナス0.4%、繊維部門は、マイナス0.1%と悪影響を、受けると予想されている。

7月の貿易収支は73億ドルの黒字計上(2021年8月2日付けエスタード紙)

経済省通商局(Secex)の発表によると、2021年7月のブラジルの貿易収支は、73億9,500万ドルの黒字を計上、7月の月間黒字としては、統計を取り始めた1989年以降では、昨年の7月に記録した76億100万ドルに次ぐ黒字を計上している。

今年7月の輸出総額は、前年同月比37.5%増加の255億2,900万ドル、輸入総額は、60.5%増加の181億3,300万ドル、貿易総額は、46.2%増加を記録している。

今年初め7か月間の累積貿易収支黒字は、前年同期比47.6%増加の441億2,700万ドル、累計輸出総額は35.3%増加、累計輸入総額は、30.9%増加を記録している。

今年7月の農畜産部門の輸出は、穀物や食肉が牽引して前年同月比11.2%増加、鉱業部門は、鉄鉱石の国際コモディティの高騰で62.7%増加、製造業部門の輸出は37.7%増加を記録している。一方今年7月の農畜産部門の輸入は48.2%増加、鉱業部門は163.2%増加、製造業部門の輸入は57.0%増加を記録している。

今年6月のブラジルの貿易収支は、前年同月比59.5%増加の103億7,200万ドルの黒字計上、輸出総額は、60.8%増加の281億400万ドル、輸入総額は、61.5%増加の177億3,200万ドルであった。

今年上半期の輸出総額は、前年同期比35.8%増加の1,367億4,200万ドル、輸入総額は26.6%増加の992億4,600万ドル、貿易収支は、68.2%増加の374億9,600万ドルを記録している。

今年6月の貿易収支は、103億7,200万ドルの黒字計上(2021年7月1日付けヴァロール紙)

経済省通商局(Secex)の発表によると、2021年6月のブラジルの貿易収支は、前年同月比59.5%増加の103億7,200万ドルの黒字計上、輸出総額は、60.8%増加の281億400万ドル、輸入総額は、61.5%増加の177億3,200万ドルであった。

今年上半期の輸出総額は、前年同期比35.8%増加の1,367億4,200万ドル、輸入総額は26.6%増加の992億4,600万ドル、貿易収支は、68.2%増加の374億9,600万ドルを記録している。

経済省通商局(Secex)の最終予想によると、今年の貿易収支予想は、1,053億ドルの黒字が見込まれているにも拘らず、今年初めの予想は僅か530億ドル、前回予想の894億ドルよりも150億ドル以上上方修正されている。

今年の輸出総額は、前回予想の2,660億ドルから3,075億ドルに上方修正、また今年の輸入総額は、前回予想の1,772億ドルから2,022億ドルに上方修正されている。