経済省通商局(Secex)の発表によると、2021年のブラジルの石油輸出は、前年比54.0%増加の305億ドルに達して記録更新、過去最高の石油輸出金額は2018年に記録していた250億ドルであった。今月6日のドルに対するレアル通貨5.7レアル換算では1,730億レアルとなっている。
昨年のブラジルの石油輸出量は、前年比3.15%減少の6780万トンは、1日当たりの平均輸出量は130万バレルに相当、ブラジルの1日当たりの石油生産量280万バレルの約50%近い石油を輸出している。
ブラジル石油監督庁(ANP)の発表によると、昨年1月から11月の石油輸出量は前年同期比4.4%減少した一方で、石油の輸入総額は237億ドルに増加したが、貿易収支は大幅な黒字を計上している。
昨年の石油の1バレル当たりの国際コモディティの平均価格は、80ドルを突破して高値を維持していたが、過去最高の石油の1バレル当たりの国際コモディティの平均価格は2012年に記録した125ドルであった。
昨年のブラジル産石油の1バレル当たりの平均価格は、61.80ドルと北海産のブレント67.60ドルを約8.6%下回る価格で取引されていた。ペトロブラス石油公社の昨年第3四半期の石油輸出金額は618億レアル、昨年1月から9月までの船舶向け燃料販売の売上は194億レアルを記録している。
昨年のブラジルの中国向け石油輸出金額は、石油の国際コモディティ価格の上昇に伴って142億ドルと輸出全体の約50%に達している。中国以外の輸出先はチリ、ポルトガル並びに韓国が顧客入りしている。低硫黄で汚染の少ないプレソルト生産のブラジル産石油が注目されだしている。
Covid-19のオミクロン株の感染拡大予想にも拘らず、世界的な需要拡大に伴って石油の国際コモディティ価格は高値維持すると予想されており、2022年のブラジルの石油輸出は好調に推移すると予想されている。