ジェツリオ・バルガス財団(FGV)の消費者動向調査によると、2023年11月の一般消費者の景況感指数(ICC) は、前月比マイナス0.2ポイントの93ポイントまで減少を記録、今年7月に記録した92,3ポイント以降では最低の水準に留まっている。
今年9月から11月の四半期の一般消費者の平均月間景況感指数(ICC) は、現状に対する満足度の若干の悪化と期待の維持で1,3ポイント減少の94,4ポイントを記録している。
11月の景況感指数(ICC) は所得層で大きな違いが生じており、低所得層の景況感指数(ICC)は著しく低下し、中間層では回復し、富裕層では安定的となっている。
所得層による景況感指数(ICC)の違いは、家族のより大きな経済的困難、雇用に関するより悲観的な見方に関連しており、将来の財政状況と耐久消費財の購入能力に大きな影響を及ぼすとジェツリオ・バルガス財団(FGV)エコノミストのAnna Carolina Gouveia氏は指摘している。
今年11月の一般消費者の現状景況感指数(ISA)は、マイナス0.4ポイントの82,1ポイントと2カ月連続で前月比割れが生じている。また一般消費者の期待指数(IE)は、0.1ポイント低下して100.8ポイントとなっている。
景況感指数(ICC)を構成する項目のうち、将来の家計の見通しを測る項目が同月の信頼感低下に最も大きく寄与し、3.2ポイント低下の93.7ポイントとなり、2022年11月の92,5ポイント以来の低水準となった。
今年11月の景気の先行きを測る指標も悪化し、0.3ポイント低下の110.9ポイントを記録して2022年11月に記録した110.6ポイント以来の低水準となった。 耐久財の購入促進だけが同月にプラスの結果を示し、3.0 ポイント増加して 97.7 ポイントとなっている。
所得層別では、所得が2100レアルまでの低所得層の景況感指数(ICC)は大幅に低下、所得が9,600レアル以上の富裕層の景況感指数(ICC)は安定している。また2,100 レアル~4,800 レアルの所得層並びに 4,800 レアル~9,600 レアルの所得層である中間所得層の消費者信頼感の改善は、現時点の評価と将来の見通しの両方に影響を与える。