高止まりするインフレや失業率で、一般消費者の実質収入が減少しているために、小売り大手10社では、今年上半期の負債返済遅延総額は、前年同期比22.0%増加の77億9,000万レアルに達すると予想している。
昨年上半期の不渡り総額は64億レアルを記録していた。今年初め6 か月の負債返済遅延総額は、2021 年の Leroy Merlin社並びにRiachuelo社の小売販売網の売上に匹敵する金額を計上している。
小売り大手10社の今年上半期のクレジット部門の負債返済遅延比率は、4.92%と昨年同期の4.0%から大幅に増加、昨年12月末のクレジット部門の負債返済遅延比率は3.9%であった。
金融エコノミストは、大手小売業者のクレジット部門は信用供与が厳しく管理されているために、企業の財務健全性に対するリスクはなく、1990 年末に発生した小売業の連鎖倒産のようなことはないと説明している。
小売り大手10社の今年上半期の前年同期比の貸倒引当金比率調査では、10社のうち7社が増加、Assai社は100%増加、C&A社97.4%、Renner社89.4%、Riachuelo社76.6%、Magazine Luiza社53.4%、Americanas社41.9%、Carrefour社37.8%とそれぞれ大幅な貸倒引当金の増加を余儀なくされた。
一方今年上半期の貸倒引当金を減少したのは、GPA社で17.5%、Grupo Mateus社15.0%、Via社は8.4%とそれぞれ昨年上半期よりも貸倒引当金を減少させている。