ゼツリオ・バルガス財団ブラジル経済研究所(FGV/Ibre)の調査によると、2023年1月の賃貸調整率(IVAR) は、2019年から統計を取り始めて過去最高の値上がり率に相当する4.20%高騰している。
今年1月の賃貸調整率(IVAR) は季節的な要因と、マージンを再構築するために賃料を引き上げる家主の意欲の高まりが結果につながったとゼツリオ・バルガス財団ブラジル経済研究所(FGV/Ibre)エコノミストの Paulo Picchetti氏は指摘している。
今年1月の賃貸価格の上昇は記録更新を示す一方で、昨年12月の賃貸価格の 1.19%下落から反転する高騰を記録している。昨年12 月から 今年1 月にかけて、ブラジル国内の主な4つの州都すべてで賃貸価格Ivarは下落から上昇に転じている。
サンパウロの昨年12月の賃貸調整率(IVAR)は、マイナス1.06%から今年1月は2.84%増加に転じている。前記同様にリオ市はマイナス2.41%から1.45%増加、ベロ・オリゾンテ市はマイナス0.46%から0.72%増加、ポルト・アレグレ市はマイナス1.09%から10.15%に高騰している。
またサンパウロ市の今年1月の過去12か月間の累積賃貸調整率(IVAR)は、昨年12月の7.80%から8.20%に増加、前記同様リオ市は8.34%から8.51%、ポルト・アレグレ市は7.15%から16.79%それぞれ増加した一方で、ベロ・オリゾンテ市は11.31%から9.82%に減少している。
この賃貸調整率(IVAR)指標は2019年以降の新しいものであり、インデックスの結果が賃貸セクターの特徴である季節的な影響を依然として受けていることを意味している。季節要因として年の初めは、契約更新においてテナントと家主の間で賃貸料を交渉する重要な期間となっている。
ブラジル国内のサービス部門は、GDPの約 70% を占めるだけでなく、ブラジル経済で最大の雇用数を占めており、COVID-19パンデミック期間中は外出自粛による消費の落ち込みと収入減少の反映でどこも閑古鳥が鳴く状況で、多くの家主はテナントと物件からの収入を失わないように家賃を再調整しなかった経緯があった。