今年第3四半期のペトロブラスの石油・天然ガス生産は記録更新(2023年10月16日付けヴァロール紙)

ペトロブラス石油公社の2023年第3四半期の1日当たりの平均石油・天然ガス生産は、前四半期比7,8%増加の3,98万バレルに達して記録更新している。

また今年9月の1日当たりの平均石油・天然ガス生産は、前月比6,8%増加の410万バレルに達して記録更新している。

ペトロブラス石油公社の発表によると、今年第3四半期の1日当たりの平均石油・天然ガス生産の増加要因として、サントス海盆Búzios油田の岩塩層下(プレソルト)原油開発向けのFPSO(洋上浮体式生産・貯蔵・積出施設)のプラットフォームのAlmirante Barroso及びItapu油田のプラットフォームP-71の増産が寄与している。

またカンポス海盆Marlim油田のプラットフォームMarlim及びVoador油田のプラットフォームAnita Garibaldiによる増産も寄与している。

今年9月の岩塩層下(プレソルト)の1日当たりの平均石油・天然ガス生産は、343万バレルと過去の記録を更新している。

今年は同社の創立70周年に当たり、石油・天然ガス生産が記録を更新しているのはプレソルト油田による増産が大きく寄与しているとペトロブラス石油公社のJean Paul Prates総裁は説明している。

同社の過去70年間の石油・天然ガスの累計生産は270億バレル、そのうち三分の二は、岩塩層下(プレソルト)原油埋蔵が確認された過去20年間の生産と説明している。

ポチグア鉱区の石油・天然ガス採掘調査には4カ月から5カ月を要する(2023年10月2日付けヴァロール紙)

ペトロブラス石油公社のJean Paul Prates総裁は、赤道直下近辺のポチグア鉱区の岩塩層下の石油・天然ガスの採掘調査には4カ月から5カ月を要すると説明している。

先月29日にブラジル環境再生可能天然資源院(IBAMA)は、この地域での事前操業活動(APO)終了から数週間後、リオグランデ・ド・ノルテ海岸のポティグア海盆で石油を掘削するための環境ライセンスを付与した。

この掘削船は、フォス・ド・リオ・アマゾナス海盆で井戸を掘削するためにアマパ州に配置されていたが、ブラジル環境再生可能天然資源院(IBAMA)からの環境ライセンスの拒否により、掘削船はカンポス海盆に移動していた経緯があった。

ブラジル環境再生可能天然資源院(IBAMA)がフォス・ド・アマゾナスでのAPO実施を承認した場合、ペトロブラスは環境ライセンスを取得するために、切削船を直ちにアマパ州に戻さなければならないと説明している。

ペトロブラスの優先事項は、フォス・ド・リオ・アマゾナス海盆、ポティグア海盆、バレイリーニャス海盆で順番に油田鉱区を掘削することと説明。 最初のライセンス申請は昨年4月に提出されたとPrates総裁は説明している。

ブラジル環境再生可能天然資源院(IBAMA)がフォス・ド・リオ・アマゾナス州の環境ライセンス付与を拒否したことを受け、ペトロブラス社は決定の再考を求めていた経緯があった。

ブラジル環境再生可能天然資源院(IBAMA)の 最初の環境ライセンスの否認に応じて、ペトロブラスが提出した再検討要求は5月25日に行われていた。

ペトロブラスのPrates総裁によれば、赤道直下地域の石油探査投資は、エネルギー転換との関連で矛盾するものではないと強調している。

ペトロブラス社は、石油埋蔵量が確認できれば、今後5年間で210億ドルの投資と320億ドルの連邦政府への歳入が見込まれ、さらに約50万人の直接・間接雇用の創出も見込んでいる。

 

2029年までの新規電力エネルギーの93%は太陽光発電および風力発電(2023年8月28日付けヴァロール紙)

2029年までのブラジル国内の新規電力エネルギーの総発電能力は129,5 gigawatts (GW)が見込まれているが、その93%は太陽光発電および風力発電による電力エネルギーで、2023年~2029年の投資総額は4240億レアルに達すると予想されている。

今年の風力発電所と太陽光発電所の新規プロジェクトは前年比11ポイント増加とブラジル電力エネルギー商業協会(Abraceel)では見込んでいる。

大消費者がエネルギーの購入先を選択できる電力エネルギーの自由市場の投資家が、2029年までに完了する電力エネルギープロジェクトの92%を占める。

特に北東部地域では、風力発電と太陽光発電の利用を保証するための投資ブームがクリーン エネルギー生成基盤の強化として称賛されている。

現在のブラジルの水力発電所による電力エネルギーは全体の 52.2%のエネルギー供給で、すでにクリーン エネルギーの生成において重要な位置を占めている。今後は風力発電所と太陽光発電所の急速な拡大でさらにクリーンエネルギーの比率が上昇する。

国家電気システム (ONS)では、今月15日に発生し25の州と連邦直轄地に影響を与えた大規模停電の原因究明と調査に力を入れている。これまでに公式に発表された唯一の情報は、セアラ州の送電線の切断から始まり、基本的なネットワーク保護システムの応答に明らかな欠陥があったため、システム全体への影響を防ぐことはできなかった。

電力エネルギー発生源の比率

ペトロブラスはガソリンを16,3%、ディーゼルを25,8%それぞれ値上げ(2023年8月15日付けヴァロール紙)

ペトロブラス石油公社は、今月16日から傘下の石油製油所のガソリンAのリットルあたりに卸売価格を16,3%に相当する0,41レアル値上げで2,93レアルになると発表している。

また同時にディーゼル燃料のリットル当たりの卸売価格も25,82%に相当する0,78レアルの値上げで3,80レアルが見込まれており、インフレ再燃の可能性が否定できなくなっている。

ガソリンポストで販売されるガソリンの組成として、A ガソリン 73% と無水エタノール 27% の混合が義務付けられており、最終消費者価格におけるペトロブラスのシェアは、ポンプで販売される 1 リットルあたり平均 2.14 レアルとなる。

ペトロブラスによる今年初め8か月間のガソリンAのリットル当たりの卸売価格は、0,15レアル値下げされている。

ガソリンポストで販売されるディーゼルの組成として、88% のディーゼル A と 12% のバイオディーゼルの混合が義務付けられていることを考慮すると、消費者価格におけるペトロブラスのシェアは平均して 3 レアルになります。ポンプで販売される 1 リットルあたり3,34レアルとなっている。

ペトロブラス社の以前の価格政策に代わる商業戦略の実施には、ペトロブラスの最良の精製および物流条件を価格設定に反映するパラメーターが組み込まれていることを明確にすることが重要で、これにより同社はガソリンとディーゼルの価格を引き下げることができ、ここ数週間でボラティリティと外部価格の急激な上昇の影響を緩和し、顧客に価格安定期間を提供したと説明している。

ペトロブラスはブラジル国内において自社製品の重要性を認識しており、同社は価格形成において国際市場や為替の連動変動の転嫁を回避しようとしていると強調している。

 

7月のペトロブラスのディーゼル燃料S-10 及びアスファルト生産は記録更新(2023年8月7日付けヴァロール紙)

2023年7月のペトロブラス石油公社のディーゼル燃料S-10生産は、23億8,000万リットルに達し、6月に記録した21億1,000万リットルの記録を更新している。

ペトロブラス傘下のサンパウロ州内のPresidente Bernardes (RPBC)製油所のディーゼル燃料S-10生産は、3億2,600万リットル、de Paulínia (Replan)製油所のディーゼル燃料S-10生産は、5億8,700万リットルを記録している。

7月のペトロブラス石油公社のアスファルト生産は25万8,000トンに達し、2014年11月以降では最高のアスファルト生産を記録している。

特にペトロブラス石油公社傘下の製油所の中でもミナス州内のGabriel Passos (Regap)製油所のアスファルトの生産は7万8,000トンを記録している。

またペトロブラス石油公社のパラナ州内のPresidente Getúlio Vargas (Repar)精油所のアスファルト生産も大幅な増加を記録している。

今年第2四半期のペトロブラスの純益はマイナス47%と半減(2023年8月4日付けヴァロール紙)

2023年第2四半期のペトロブラス石油公社の純益は、前年同期比マイナス47%に相当する287億8,200万レアルと半減近くの減収を記録している。

今年第2四半期のペトロブラスの純益が半減した要因として、営業経費の大幅増加に加えて、ディーゼル油精製の国際マージンの「クラック・スプレッド」の減少及びブレント油の国際コモディティ価格の下落を反映したものとなっている。またペトロブラスの取締役会は、先週承認された新たな株主報酬方針に基づいて株主に対する配当額も決定している。

ペトロブラスの取締役会は今月3日に会合を開き、149億レアルの株主への配当金の支払いを承認したが、同社は5月には、第1四半期の配当として246億5,000万レアルの支払いを承認していた経緯があった。

昨日3日に承認された配当金額は、普通株および優先株あたり 1.149,304 レアルに相当。第 1 回目の配当金支払いは 1 株あたり 0.574652 レアルで 11 月 21 日に支払、第 2 回目も同じく 1 株あたり 0.574652 レアルで 12 月 15 日に支払われる予定となっている。

ペトロブラスでは、「提案された配当金支払い比率の承認は当社の財政的持続可能性と両立しており、世界の石油・天然ガス業界のベストプラクティスだけでなく、社会や株主のために価値を創造するというコミットメントにも沿ったものである」と説明している。

第2四半期の売上高は33.4%減の1,138億4,000万レアルを記録、税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したもので、総資本に対してどの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示す(Ebitda) は、42.3%減少の566億9,000万レアルを記録。純負債と調整後EBITDAの比率から得られるレバレッジは0.74倍であった。

第2四半期ではディーゼルとガソリンの売上が石油派生品販売収入の約74%を占めた。ペトロブラスが販売した商品の原価は、第2四半期に2022年の同時期と比較して25.5%減少し、561億5,900万レアルとなった。

ペトロブラスの配当支払いの基準となる負債総額は580億ドルであり、岩塩層下(プレソルト)原油開発向けのFPSO(洋上浮体式生産・貯蔵・積出施設)のプラットフォームAnna Nery及びサントス海盆のブージオス油田プラットフォームAlmirante Barroso,のリースプラットフォームの運営開始による経費の増加を考慮しても、同社はこの負債総額をはコントロールできていると見なしている。

営業キャッシュフローと投資の差額に相当する株主報酬計算のもう一つの基準である第2四半期のフリーキャッシュフローは、前年同期比47.4%減の333億1,500万レアルであった。

 

今年上半期の電力エネルギー消費は前年同期比1,4% 増加(2023年8月1日付けヴァロール紙)

ブラジル電力取引市場(CCEE)の統計によると、2023年上半期のブラジル国内市場の電力エネルギーの平均消費は、前年同期比1,4%の6万6.760メガワットを記録している。

今年上半期のブラジル国内の電力エネルギー消費増加は、今年1月から4月にかけて蒸し暑い気候にも関わらず、エアコン使用の需要が低迷した一方で、鉱業部門の輸出増加や小売部門やサービス部門の活性化が牽引している。今年上半期の電力エネルギーの消費者が電力供給会社を選択できる自由市場は5,2%増加している。

電力供給会社が決められている規制市場において、消費者向けのエネルギ消費はマイナス0.7%を記録した。これは、気候要因や自由市場への移行に加え、消費者が流通するマイクロおよびミニ発電方式の縮小拡大を反映している。

規制市場はブラジル国内市場の 63% を占めており、CCEEによってエネルギー消費が監視されている15部門のうち11部門で、特に衛生部門に重点を置いて需要が増加し、消費が21.5%増加した。 商業部門の電力消費は13.2%増加している。

6月のブラジル国内の1日当たりの石油生産は432万4000バレルで記録更新 (2023年8月1日付けヴァロール紙)

国家原油庁(ANP)の発表によると、2023年6月のブラジル国内の1日当たりの石油生産は、432万4,000バレルで過去の記録を更新している。

6月のブラジル国内の1日当たりの原油生産は336万7,000バレル、天然ガスの生産は1,522万5,800立方メートルを記録、過去最高の生産記録は今年2月に記録した418万3,000バレルであった。

6月のブラジル国内の1日当たりの原油生産は前月比5,2%増加、前年同月比では19%と大幅な増加を記録している。一方6月のブラジル国内の1日当たりの天然ガス生産は前月比5,4%増加、前年同月比では14,6%増加、過去最高の天然ガス生産は2022年10月であった。

6月の岩塩層下原油プレソルトの石油生産は、142カ所の油田から324万3,000バレルを生産し、ブラジル国内の石油生産の75%を占めている

6月のブラジル国内の海上油田による石油生産は全体の97,6%、天然ガス生産は83,2%を占めている。そのうちペトロブラス石油公社による単独及び共同生産は全体の88,3%を占めている。

プレソルト油田の中でもサントス海盆のTupi油田の石油生産は79万バレル、天然ガス生産は3,778万立方メートルを記録している。石油生産が最も大きいプラットフォームFPSOはメロ油田に設置されているFPSO Guanabaraでは石油を17万7,029バレル、天然ガスを1,135万立方メートル生産している。

 

 

ペトロブラスは株主への配当金支払方法を変更(2023年8月1日付けヴァロール紙)

現在のペトロブラス石油公社の製油所の燃料卸売り価格が国際コモディティ価格との販売価格差が短期および中期的に維持された場合、株主に対する株式の配当金支払はさらに引き下げられる可能性がある。

7月28日にペトロブラスは同社株主への配当金支払い方法の計算方法変更を発表、営業キャッシュフローと投資額の差額 のフリーキャッシュフローの60%を配当金に充てていたが、今後は45%に縮小すると発表していた。

ここ数週間、世界的な経済活動拡大と燃料在庫の減少の見通しを受けて、石油の国際コモディティ価格が上昇。この状況はペトロブラスに卸売り価格の値上げをするよう圧力をかけている。昨日の1バレル当たりのブレント油は1.21%高の85.43ドルで取引を終えた。ドルの下落はバレル価格の上昇を相殺するには十分ではなかった。

ペトロブラス傘下の製油所のディーゼル燃料の卸売価格は国際コモディティ価格より リットルあたり 0.73 レアルに相当する 23.9% 安い。ガソリン価格は1 リットルあたり 0.38 レアルに相当する15.1%安く大木が誤差が生じていると、ブラジルインフラセンター(CBIE) は指摘している。

ペトロブラスはまた、現在は世界経済の回復について大きな不確実性が存在しており、それがエネルギー需要に直接影響し、ボラティリティや基準価格の上昇に反映されていると指摘している。

ペトロブラスの現在の事業計画では、2023年から2027年までの5か現計画では780億ドルを投資することが目標としているが、労働組合は最大の受益者の一つであるにもかかわらず、ペトロブラスは株主に高額の配当を分配しているとしてルーラ政権から標的にされており、株主への報酬を減額すれば、より多くの投資資金が残ると指摘している。

28日にペトロブラスは自社株買いを実施する可能性があると発表。 BTGパクチュアルは、普通株式または優先株式 の自社株買いに含まれる可能性のある株式の数量と種類について疑問を表明している。

 

今年第2四半期のペトロブラスの石油生産は0,6% 減少の264万バレル (2023年7月26日付けヴァロール紙)

今年第2四半期のペトロブラス石油公社の石油や天然ガス、液化天然ガスなどの1日当たりの平均石油派生品生産は前年同期比0,6% 減少の264万バレル (BOE/dia)を記録している。

今年第2四半期の石油や液化天然ガスの1日当たりの平均生産は、前年同期比0,6%減少の210万バレル 、天然ガスの生産は0,2%減少の50万1,000バレルを記録している。

今年第2四半期の岩塩層下(プレソルト)原油生産は、前年同期比0,4%減少の170万8,000バレル増加した要因として岩塩層下(プレソルト)原油開発向けのFPSO(洋上浮体式生産・貯蔵・積出施設)のプラットフォームP-71及びサントス海盆のブージオス油田プラットフォームAlmirante Barroso,の操業開始による増産に結び付いている。

今年第2四半期の岩塩層上(ポスソルト)原油生産は、多くの油田の保守点検、Albacora Lest油田の原油開発停止、生産量の減少などの要因で前年同期比9,7%減少の34万6,000バレルに留まった一方で、FPSO(洋上浮体式生産・貯蔵・積出施設)のプラットフォームAnna Neryの原油生産開始およびカンポス海盆の箇所の新規油田の生産開始が減少幅を最小限にとどめた。

ペトロブラスの今年第2四半期の石油輸出は、前年同期比22,6% 減少の41万1,000バレル、同社傘下の石油製油所の設備稼働率は93%に達し、前年同期比では4ポイント上昇している。

ペトロブラスの今年第2四半期のガソリン販売は、石油派生品の3回の価格引き下げ効果で15,7%増加の43万4,000バレルを記録している。