ペトロブラス石油公社は、傘下の石油製油所のディーゼル燃料価格の1リットル当たりの卸値価格を5日から3.5%に相当する20センターボス値下げの5.41レアルに設定、同社のディーゼル燃料価格は約50日間にわたって据置されていたが、国際コモディティ価格並みの価格への変更で交渉が行われていた経緯があった。
今回のディーゼル燃料価格の3.5%の値下げは、ディーゼル燃料の国際コモディティ価格並みへの価格調整であり、国際コモディティ価格及びレアル通貨に対するドル為替の変動幅を全て価格転嫁するものではないとペトロブラスは説明している。
ペトロブラスが値下げを発表したのと同時に、ジャイール・ボルソナロ大統領は国営企業の同社を再び批判した。 グアルーリョス市で開催されたブラジル・アッセンブリーズ・オブ・ゴッド総会(CGADB)のメンバーとのイベントで、彼はペトロブラスの純益について不平を言い、福音派の牧師に対して燃料価格についてグッドニュースを約束した。
ボルソナロ大統領は、「ペトロブラスを誇りに思っている我々は、同社に干渉するつもりはないが、同社の膨大な純益には複雑な思いだ。 我々はペトロブラス社がブラジルを象徴する企業で誇りを持っているが、純益が大きすぎると指摘した。またボルソナロ大統領は、再選キャンペーンの障害となっているトピックである燃料価格の下落に言及して、燃料価格について良いニュースが得られることを望んでいる」と述べた。
ペトロブラス社の石油派生品価格問題では、短期間に同社総裁の解任が続いていた経緯があり、最後の総裁解任は、6月末にカイオ・パエス・デ・アンドラーデ総裁が 2 か月余り在職したホセ・マウロ・コエーリョ前総裁の後任についている。