ガソリン価格は3週連続で値下げも依然として7レアル以上(2022年6月6日付けエスタード紙)

ペトロブラス石油公社、は傘下の石油製油所での燃料の卸売価格を87日間に亘って据置しているにも関わらず、ガソリンポストでのガソリン小売価格は3週連続で値下げをされているが、依然として1リットル当り7.0レアルを上回っている。

ガソリンの小売価格が最も高いのは、1リットル当たり8.50レアル、またディゼル燃料の平均小売販売価格は、依然として7.0レアル前後で販売されている。

ブラジル石油監督庁(ANP)発表によると、529日~64日の1リットル当たりの平均ガソリン販売価格は、前週比マイナス0.4%に相当する7.218レアル、514日からでは1.0%減少している。

ブラジル石油監督庁(ANP)調査では、ガソリンの最も小売販売価格が高いのは8.49レアル、最も販売価格が低いのは6.18レアルと共に南東部地域のガソリンポストであり、37%以上の販売価格差が生じている。石油輸入業者協会 Abicomに発表によると、ガソリンの国内および海外の小売販売価格は20%、ある港湾では22%の誤差が生じている。

またディーゼル燃料価格も0.5%値下げされており、1リットル当たりの二酸化炭素の排出量が少ないS10のディゼル燃料価格は7.0レアル前後で販売されている。海外と国内の平均販売価格誤差は14.0%、パラナ州アラウカリア港湾では16.0%の開きが発生している。

Hydro Rein社並びにMacquarie社は風力発電及び太陽光発電でジョイントベンチャー企業立上(2022年6月1日付けヴァロール紙)

Hydro Rein社並びにMacquarie Asset Management社傘下のGreen Investment Group (GIG) は、北東部地域に風力発電所並びに太陽光発電所建設でジョイントベンチャー企業の立ち上げを発表している。

このジョイントベンチャー企業は、鉱業 Hydro Paragominas社のボーキサイト鉱山への総発電能力が586メガワットに達する電力エネルギーを供給するために、初めにに風力発電所を建設する。

ジョイントベンチャー企業 capex社の風力発電所建設への投資総額は7億ドルが予定されているが、投資の最終判断は今年第4四半期が予定されており、太陽光発電所の建設向け投資は来年以降となる。

Hydro Rein 社のジョイントベンチャー企業 capex社の持ち株比率は49.9%、Green Investment Group傘下のRenewable Energy Fund 2.社の持ち株比率は50.1%となっている。

風力発電所の建設予定地はピアウイ州とペルナンブーコ州、同社のアルミナ精製所のHydro Alunorte社の二酸化炭素の排出量の更なる削減にために、新規の電気ボイラーへの電力エネルギー供給を行う。

この風力発電所及びFeijão と命名されている太陽光発電所計画の第1フェーズでは、総容量456 MWを生み出す80基のタービンの設置、第2フェーズでは最大130MWの太陽エネルギー生産を開発するオプションを擁している。

このプロジェクトは、Alunorteの脱炭素化の取組みにおける重要なマイルストーンであり、またHydroReinがブラジルで資産ポートフォリオを開発するための重要なマイルストーンとHydroRein社のOlivierGirardot取締役は説明している。

今年4月の電力エネルギー消費量は1.2%増加(2022年5月25日付ヴァロール紙)

20224月の電力エネルギーの消費量は、小売部門及び公共部門が牽引、また国内経済の回復傾向に従って前年同月比1.2%増加の3132ギガワット (GWh)を記録している。

ブラジル国内の11社の電力配電業者のうち5業者の地域での電力エネルギー消費が増加を記録、特にマット・グロッソ州内に電力エネルギーを供給する Energisa Mato Grosso社は8.6%増加を記録している。

今年4月の一般家庭部門並びに農村部門の電力エネルギー消費は減少傾向を示しており、南マット・グロッソ州の電力コンソーシアムが供給する電力消費は4.9%減少、 Energisa Nova Friburgo社が供給する電力エネルギー消費は5.6%と大幅に減少を記録している。

今年初め4か月間の Energisa社の電力消費は前年同期比2.0%減少の12521.4ギガワットを記録、ブラジル国内の11社の電力配電業者のうち9事業者は前年同期比増加を記録している。

ペトロブラスはディーゼル燃料価格を8.87%値上げ(2022年5月9日付エスタード紙)

9日ペトロブラス石油公社は、同グループ傘下の石油製油所のディーゼル燃料の1リットル当たりの卸売価格を4.51レアルから8.87%に相当する値上げで4.91レアルに引き上げた一方で、ガソリン並びに液化天然ガス価格は据え置いている。

同社は、最後の調整が2か月前の311日で、石油の国際コモディティ価格の上昇及びレアルに対するドルの為替に沿っった一部分の値上げに留まっていたと今回のディーゼル燃料の値上げを説明している。

世界的にディーゼル燃料の在庫が少なく、主要な供給地域では5年の季節的な最低値を下回っているために、世界中でディーゼル価格が上昇し、 ディーゼル燃料価格と石油の価格の差はかつてないほど高くなっている。

ペトロブラスの5月上旬の製油所の設備稼働率は93%に達しており、「十分な安全性と収益性の条件を考慮しても最大レベルに接近しているにも関わらず、ブラジル国内の需要を満たすには至っていない。

ブラジル国内のディーゼル消費量の約30%は、ペトロブラス以外の他の精製業者または輸入業者によって供給されている。 ディーゼル燃料は、90%のディーゼルA並びに10%のバイオ燃料で構成されている。

今月5日にジャイール・ボルソナロ大統領は、ペトロブラスのJosé Mauro Coelho 新総裁に、同社の純益は天文学的な数字を記録しており、燃料価格の値上げは妥当ではないと指摘していた。

今年第1四半期のペトロブラスの純益は前年同期比約38倍に相当する445億6,000万レアルを記録(2022年5月6日付ヴァロール紙)

2022年第1四半期のペトロブラス石油公社の純益は、、石油の国際コモディティ価格の上昇、原油輸出の記録更新、液化天然ガスの輸入コストの減少並びにディーゼル燃料の売上マージン増加などの要因で、前年同期比3,718%に相当する445億6,000万レアルを記録している。

今年第1四半期の記録的な純益は洗練された企業を反映しており、連邦政府、州政府並びに市町村向け税支払い、ロイヤリティ並びに配当金支払いは純益の1.5倍に相当する700億レアルに達しているとペトロブラスのJosé Mauro Coelho総裁は説明している。

ペトロブラスは税関連支払い以外に、優良株及び普通株の1株当たりの配当金は3.7155レアルを支払い、配当金総額は485億レアルに達している。

今年第1四半期の売上総額は、前年同期比64.4%増加に相当する1,416億4,000万レアルに達している。また税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したもので、総資本に対してどの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示す(Ebitda) は、58.8%増加の777億1,000万レアルを記録している。

今年3月末のペトロブラスの負債総額は昨年12月末のEbitdaの1.09倍から0.81倍に縮小、1年前の昨年3月末の2.03倍から半分以下に縮小している。またドル換算による負債総額は、1年前の584億2,000万ドルから401億ドルと180億ドル以上減少している。

今年3月末のペトロブラスの手持ち資金は、前年同期比41.0%増加に相当する876億レアルに増加している。

今年第1四半期のペトロブラスの石油派生品生産は1.4%増加(2022年4月28日付ヴァロール紙)

ペトロブラス石油公社の2022年第1四半期の石油・天然ガス・LPGなどの1日当りの石油派生品生産は、前年同期比1.4%増加の275万バレル、石油派生品輸出は6.3%増加を記録している。
今年第1四半期の1日当りの石油および液化天然ガス(LPG)の平均生産は前年同期比1.6%増加の220万バレル、前四半期比では3.7%増加を記録している。
また同期の天然ガスの生産は0.6%増加の526,000バレル、前四半期比では2.5%増加を記録している。同期の岩塩層下のプレソルト油田による石油生産は、ペトロブラスの石油生産の72%に相当する203万バレルを記録している。 
Sépia 海盆に設置されている岩塩層下(プレソルト)油田の石油・天然ガス開発用の浮体式海洋石油生産・貯蔵・積出設備プラットフォーム(FPSO)カリオカ及びサントス海盆の Berbigão油田及Sururu油田のプラットフォームP-68 の増産が大きく寄与している。
一方今年第1四半期のブラジル国外のペトロブラスの石油生産は13.3%減少の39,000バレルに留まっている。
今年第1四半期のペトロブラスの石油派生品販売は、バイア州のLandulpho Alves (Rlam)石油製油所の売却の影響で2.0%増加の170万バレルに留まっている。
今年第1四半期のペトロブラスのディーゼル燃料販売はマイナス2.1%の716,000バレル、前四半期比ではマイナス9.3%を記録している。
またガソリン販売は17.3%増加の402,000バレル、前四半期比ではマイナス13.3%、またプロパンガス販売はマイナス11.9%に相当する19,000バレルに留まっている。

水力発電所の貯水ダムの水位は2012年以降で最高(2022年4月11日付エスタード紙)

国家電気システム (ONS)のジェネラルマネージャーのLuiz Carlos Ciocchi氏は、昨年下半期は、過去91年間で最悪となる水不足による危機に直面、電力コストの高い火力発電所の稼働を余儀なくされていた。
国家電気システム (ONS)の発表によると、昨年1月の貯水ダムの平均水位は23.36%であったが、旱魃の影響を受けて昨年9月には16.75%まで低下していた。昨年11月から今年3月までブラジル全国的に順調な降雨で、水力発電所の貯水ダムの平均水位は上昇、今月11日には水力発電所の貯水ダムの平均水位は71.7%に達し、2012年以降では最高の水準に達している。
ブラジル国内の水力発電所の70%を占めている南東部地域及び中西部地域の1年前の水力発電所の平均水位は、僅か35%に留まっていたが、今年は既に60%を突破している一方で、南部地域の水力発電所の平均水位は、50%前後と昨年の60%よりも低下しているが、4月に入って降雨が増加しているとCiocchi氏は楽観的に見ている。
国家電力エネルギー庁(ANNEL)は水力発電所の水位乗用に伴って、今年末まで最も電力エネルギー料金の安い緑旗に変更すると予想されているが、昨年は旱魃よる水力発電所の貯水ダムの水位低下による発電能力の低下並びにコストの高い火力発電所の稼働を余儀なくされて、赤旗の電力料金が適用されていた。
ロシアによるウクライナ侵攻で石油派製品やガス価格が上昇しているが、ブラジル国内の水力発電所の水位上昇に伴って、火力発電所の稼働の必要性がなくなるために、液化天然ガス(LNG)の輸入減少が見込まれている。

中国資本CTG社は大統領選挙後にIPOで10億ドル調達予定(2022年4月6日付ヴァロール紙)

中国の民間最大の電力エネルギー企業China Three Gorges(CTG)社は、今年10月に行われる大統領選挙後に、ブラジル国内での積極的な事業展開のために、新規株式公開(IPO)10億ドルに達する資金調達を検討している。

China Three Gorges(CTG)社は、2013年にブラジルに進出して、17カ所の水力発電所及び11カ所の風力発電所網を擁して、総発電能力は8.2ギガワットでブラジル国内での発電能力は2位となっている。

昨年末からに今年初めにかけて、多くの非上場企業が新規株式公開による資金調達を予定していたが、ロシアによるウクライナ侵攻による不透明な海外情勢、二桁台に達している政策誘導金利(Selic)や高止まりするインフレなどで、大半のIPOを予定していた非上場企業は、大統領選挙後のIPO先送りを余儀なくされている。

海外投資家はブラジル国内の投資先として石油・天然ガス部門、電力エネルギー及びコモディティ商品関連事業に注視しているが、今年第1四半期の投資がフォローオン投資が大半を占めており、Alpargatas, Arezzo, BRF社並びに Equatorial社はフォローオンで110億レアルの資金調達、 Votorantimグループ傘下の CBA社は今週中にフォローオンを予定している。

IPOを取扱う投資銀行では、10月の大統領選挙でどの候補が勝っても昨年末から今年初めにIPOを予定していた非上場企業は、今年第4四半期のIPO実施を予想している。

中国資本CTG社の2021年のブラジル国内の売上は625,000万レアル、純益は前年比2.0%減少の174,600万レアルと Valor Data社では見込んでいる。運転資金の豊富なCTG社は抱えている負債は少なく、電力エネルギー業界での企業買収を積極的に進めて、マーケットシェア拡大を行う。

2013年にブラジルに進出下CTG社は、2014年にパラー州 Santo Antônio do Jari水力発電所の50%の株式を取得、またアマパ州 Cachoeira Caldeirão水力発電所の50%株式、マット・グロッソ州 São Manoel水力発電所の33%の株式を取得した。

また2015年にはゴイアス州 Salto水力発電所並びにサンタ・カタリーナ州Garibaldi 水力発電所の100%の株式を擁している Triunfo Participações社を買収している。

20161月には電力鉱山エネルギー省の入札で、サンパウロ州 Jupiá水力発電所及びIlha Solteira水力発電所を落札、201612月には Duke Energy社のブラジル国内の事業を買収している。

今年2月のペトロブラスの石油生産はマイナス4.9%(2022年3月22日付けヴァロール紙)

ブラジル石油監督庁(ANP)の発表によると、2022年2月のペトロブラス石油公社の石油・天然ガスの1日当りの平均生産量は、前月比マイナス4.9%に相当する270万2,000バレル(boe/dia)に留まっている。

今年2月の同社の天然ガスを除いた石油の1日当りの平均生産量は、前月比マイナス5.1%に相当する208万7、000バレルに留まっている。

一方今年2月の天然ガスの生産量は、前月比マイナス4.1%に相当する9,770万立方メートルに留まり、1月に達した1億立法メートルを下回っている。

今年2月のブラジル国内のペトロブラスや外資系企業を合わせた石油・天然ガスの生産量は、前月比マイナス3.6%に相当する375万4,000バレルを記録していた。

また今年2月のブラジル国内の石油生産量はマイナス3.8%に相当する291万6,000バレル、天然ガス生産はマイナス3.0%に相当する1億3,320万立方メートルを記録している。

原油のAPI度が非常に高い軽質油で商業価値の高い岩塩層下(プレソルト) 油田の石油生産は、前月期比マイナス2.4%に相当する280万バレルでブラジル全体の75.7%を占めている。

ペトロブラスはディーゼル燃料価格を24.9%、ガソリン価格を18.7%値上げ(2022年3月10日付けエスタード紙)

10日ペトロブラス石油公社は、ペトロブラス傘下の石油製油所のガソリン卸売価格を18.7%、ディーゼル燃料価格を24.9%、一般家庭用プロパンガス価格の16.0%の値上げを発表した。

ペトロブラスの石油派生品値上げは、海外市場での価格差がすでに50%近くあるために、国内の卸売価格の大幅な値上げを余儀なくされている。

ペトロブラスの今回の石油派生品の値上げは57日間据え置かれていたが、ロシアによるウクライナ侵攻で石油の国際コモディティ価格が高騰しているための値上げとなった。

家庭用プロパンガスの値上げは152日ぶりとなっている。全国燃料・肥料連盟 (Fecombustíveis) では、ペトロブラスの今回の値上げで、ガソリンポストの1リットル当たりの平均ガソリン価格は、現在の6.57レアルから一挙に7.02レアルに上昇すると見込んでいる。

11日からペトロブラス傘下の石油製油所の1リットル当たりのガソリンの卸売価格は、現在の3.25レアルから3.86レアルに値上がりされる。エタノールの混合比率は27%に対して、ガソリンは73%となっている。

またペトロブラス傘下の石油製油所の1リットル当たりのディーゼル燃料の卸売価格は、現在3.61レアルから4.51レアル、バイオジーゼル燃料の混合比率は10%、90%はディーゼル燃料となっている。

ペトロブラス傘下の石油製油所の1キログラム当たりのGLP価格は、現在の3.86レアルから4.48レアルに値上げされる。13キログラムのプロパンガス価格は、58.21レアルに値上げされる。