第 3 四半期の銀行の決算発表は、過去数回に比べて明るい内容になる傾向がある。今年上半期に不正会計発覚の小売大手「ロージャス・アメリカーナス」事件から生じた問題の後、法人に対するクレジットは再び一段と強さを示す一方、個人による債務不履行は安定化の兆しを示し、さらには下降傾向の始まりを示す可能性さえ表れてきている。
金融アナリストらは、国内最大手の銀行のうち、イタウ・ウニバンコ銀行とブラジル銀行(BB)が今後も好調を維持し、同時にブラデスコ銀行とサンタンデール銀行が最悪期を脱した兆しを見せていると予想している。
Valor社が大手銀行7行を対象に実施した調査によると、大手上場銀行の7月から9月までの平均合計利益は250億9,500万レアルとなり、前四半期比3%増加する見通し。前年第 3 四半期比では1.2% のわずかな増加予想。いつものように、スペイン資本のサンタンデール銀行の決算発表は25 日となっている。
今年1月から6月にかけて、インフレは特に低所得世帯の支払い能力に影響を及ぼし、債務不履行や貸倒引当金が増加した。現在、インフレとSelic金利は下降サイクルに突入している。
イタウーBBAは、個人のクレジット延滞率は改善が見られ始める可能性があるが、法人のクレジット延滞率はまだ若干増加すると予想、同銀行は「今年上半期は企業と個人が低調だったが、クレジット分野とポートフォリオの伸びは加速すると予想している。
XP銀行では、第 3 四半期は前期に見られたものと似ており、信用ポートフォリオは健全に成長し、デフォルト率は緩やかな上昇を示しており、すでにピークに達している可能性があるとみている。
金融アナリストらは、リボルビング金利の上限が導入された場合、最も損失を被る傾向があるのは、クレジットカードへの依存度が高いインテル銀行やヌーバンク銀行などになるだろうと予想している一方で、ブラジル銀行とイタウー銀行はそれほどダメージを受けいないと予想している。
サンタンデール銀行の第3四半期の純益は25億300万レアルが見込まれており、前四半期ベース比では8.4%増加、前年同期比19.8%減少が見込まれている。
ブラデスコ銀行の第3四半期の純益は前四半期比1.4%増加の45億8,400万レアル、前年同期比では12.2%減少が見込まれている。
一方、イタウー銀行の第 3 四半期の純益は前四半期比3.0%増加の 90 億 500 万レアル、前年同期比では11.5%増加で記録更新が予想されている。ゴールドマン・サックスでは、イタウー銀行の収益性(ROE)は21%で、収益の増加、効率の向上、リスクコストの比較的安定した水準となると予想している。
ブラジル銀行の第 3 四半期の純益は前四半期比2.5%増加の90 億 300 万レアル、前年同期比では7.7% 増加予想されている。
Nubankの第 3 四半期の純益は前四半期比20,2%増加の3億1,570万ドル、前年同期比では4.000%増加予想となっている。
4大銀行の今年第 3 四半期の純益の前四半期比及び前年同期比のパーセンテージ