エンブラエル社の2023年の純益は前年比54%増加の3億5,060万レアル(2024年3月18日付けヴァロール紙)

ブラジルの航空機メーカーエンブラエル社の2023年第4四半期の純益は9億7370万レアルに達し、前年同期の1億2,000万レアルの8倍以上を記録している。

またエンブラエル社の2023年の純益は、前年比54%増加の3億5,060万レアルを記録している。

昨年第4四半期のエンブラエル社の売上は6.7%減少の97億レアル、昨年1年間の売上は前年比13%増加の260億レアルを記録している。

昨年のエンブラエル社はすべての事業部門は前年比では収益と販売量が増加。防衛部門の売上は前年比21% 増加、また民間航空部門も15% 増加を記録している。

昨年末の受注残高は 187 億ドルと過去 6 年間で最高額を記録。エンブラエルのサービスとサポートの受注残は2017年以来の最高額に達し、年末には31億ドルに達している。

昨年第4四半期に75機のジェット機を納入、そのうち25機は商用ジェット機、49機のエグゼクチブジェット機、1機は軍用ジェット機のC-390であった。

2023年のエンブラエル社は181機のジェット機を納入、そのうち64機は商用ジェット機、115機はグゼクチブジェット機、2機は軍用ジェット機のC-390であった。

同社の昨年第4四半期の税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したもので、総資本に対してどの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示す(Ebitda) は、前年同期比37%増加の13億8,000万レアル、昨年1年間のEBITDAは前年比500%以上の25億8,000万レアルを記録している。

昨年末の同社の負債総額は、前年比27%減少の27億4,000万レアルまで減少している。2024年の同社のジェット機の納入は197機~215機が見込まれており、そのうち商用ジェット機の納入予定は72機~80機が見込まれている。

また今年のエグゼクティブジェット機の納入予定は、125機~135機と昨年の115機を上回ると予想されている。

アズール航空はチャプター11 での法的再建手続中のGOL航空買収を検討中(2024年3月5日付けヴァロール紙)

アズール航空は、法律事務所のGuggenheim Partnersのアドバイスを受けて米国の連邦倒産法の第 11 章に規定されているためにチャプター11 と呼ばれる法的再建手続中のGOL航空買収のために、GOL航空の債権者を説得するための提案を進める予定となっている。

ゴール航空買収を進めるためのさらなる試みとして、アズール航空はゴール航空の債権者に対し、司法再建中の同社を買収する提案を行うために、Guggenheim Partnersとの契約以外にもCiti銀行との契約もうわさされている。

アズール航空はブラジル市場でのマーケットシェア拡大のために他社との統合を進めることに常に関心を示してきた。  2020年に始まったラタン航空のでの第11章による法的再建の時点で、アズール航空はチリグループの債権者に資産について提案を行い、中南米ブラジルを巡る公の論争を主導した。しかし、競合他社のプロセスを妨害したにもかかわらず、計画は前進しなかった経緯があった。

ゴール航空は現在、第11章に基づく法的再建のための航空会社(DIP)への融資を支持する債券保有者の支援を受けている。

アズール航空の買収提案は、Golプロセスの出口融資の策定中に具体化される見込みとなっており、このリソースは、DIP の返済に使用されるだけでなく、会社の運営にとって重要な緩衝材でもある。

この期間中に、この融資の構成をめぐって争いが生じる可能性がある。なぜなら、この融資の構成は第11章以降の同社の株式構成を決定するものとなっている。

. ラタン航空では、「チャプター11」以前の主な株主はCueto一族であり、カタール航空、デルタ航空で、資本の約46%を保有し、25%の株式に希薄化され、より大きなシェアを維持しようと努めたにも拘らず、他の債権者は何とか勝ち上がった。

現在、アビアンカ航空も支配している持株会社アブラがゴール航空株の約53%を保有していが、同社にはアズール航空から正式な買収提案はされていない。

今日5日午後1時45分時点の、アズール航空の株価は5.29%上昇して12.53レアルとなり、サンパウロ平均株価のイボベスパで最大の値上がりとなった一方、ゴール航空の株価は4.76%上昇して2.64レアルとなっている。

アメリカン航空はエンブラエル社に最大133 機のジェット機発注(2024年3月4日付けヴァロール紙)

エンブラエル社は、米国の地方便の需要に応えるため、アメリカン航空から最大133機のジェット機を発注した。 E175 航空機には合計 90 機の確定注文があり、さらに 43 機の同モデルの購入権が付与されている。

発注される航空機は標準的なアメリカン航空の2クラス構成で76席を備えて引き渡されると発表。すべての購入権が行使された場合、総額70億ドルを超える可能性がある。確定注文の金額は、2024 年の第 1 四半期にエンブラエルの注文帳に含まれる予定となっている。

エンブラエル社の商用ジェット機E175 は米国で最も人気のあるモデルの 1 つで、アメリカン航空が発注した 90 機を含む 837 機が販売され、2013 年以来このセグメントで 88% の市場シェアを獲得している。

アメリカン航空のロバート・アイソム最高経営責任者(CEO)は「今回の発注により、当社の機材は引き続き最新かつ最も効率的な航空機で強化され、記録的な運航信頼性を備えた最高の路線ネットワークを顧客に提供し続けることができる」と説明している。

アメリカン航空は、シングルクラス座席数50席までの自社航空機を2029年末までにすべて退役させ、より大型の地域専用機で中小規模の市場へのサービスを開始する予定となっている。

エンブラエルの新型E175型機の納入が完了すれば、2つのキャビンクラスを備えたリージョナルジェットがアメリカン航空のリージョナル航空機の大半を占めることになる見込みとなっている。

エンブラエル社社長兼最高経営責任者(CEO)のArjan Meijer氏は「これはアメリカン航空によるこれまでのE175発注の中で最大規模であり、当社の製品と人材に対する信頼に感謝する」と説明している。

2024年のブラジル国内の港湾ターミナル入札では120億レアルの資金調達予想(2024年2月14日付けヴァロール紙)

インフラ省国家水上輸送庁(Antaq)の発表によると、2024年のブラジル国内の港湾ターミナル入札は19件が予定されており、入札による資金調達総額は117 億レアルに達する可能性を Eduardo Neryジェネラルダイレクターは説明している。

このプロジェクトには、連邦政府が主導する16件の投資予定総額82億レアルと、パラナ州政府主導のパラナグア港湾ターミナルの3件の投資予定総額35億レアルの入札が含まれている。

港湾や空港を管轄する担当省は、2026年までに合計35件の入札と契約投資額145億レアルに達すると予想している。

今年3月には、レシフェ港の米、肥料、大豆、トウモロコシ、麦芽を扱う4つの港湾ターミナルの競売が予定されており、投資額は5,980万レアルと見込まれており、またサントス港のコンテナターミナルSTS33も工事が行われる予定で投資総額は3,670万レアルが見込まれている。

主要な港湾ターミナル入札は8月に予定されており、最も期待されているプロジェクトはリオ州イタグアイ港湾ターミナル入札の鉱物バルクターミナルで、27億3,000万レアルが予定されている。サンタ・カタリーナ州イタジャイ港のリース案件の投資額は28億7000万レアル。そしてパラナグア(PR)アクセスチャンネル入札では、10億レアル以上の投資が見込まれている。

このパラナグア港湾ターミナル入札は、船舶が通過するターミナルへのアクセス水路の深化と浚渫の維持を含むサービスが提供されるこのモデルにおける他の入札案件の参考となるため、注目を集めている。 「これらは、港へのアクセスを深くし、将来維持し、より深い喫水の船舶を存続可能にするための非常に重要な投資」とEduardo Neryジェネラルダイレクターは説明している。

パラナグア港湾ターミナル向け運河浚渫プロジェクトは、サントス港やリオグランデ港など、他の運河浚渫プロジェクトの出発点となるとABTP(ブラジル港湾ターミナル協会)の理事長兼会長のJesualdo Silva氏は指摘している。

サンタ・カタリーナ州イタジャイ港湾ターミナル入札も、その規模だけでなく、 2022年末にAPMターミナル(マースク)との契約が終了した後、移行契約を巡る紛争のさなか、同港は1年間事実上停止状態にあった。

            2024年のブラジル国内の港湾ターミナル入札予定

 

エンブラエル社は昨年第4四半期のジェット機納入は前年同期比マイナス6,2%の75機(2024年1月30日付けヴァロール紙)

30日のブラジルの航空機メーカーのエンブラエル社の発表によると、2023年第4四半期の同社のジェット機納入は、前年同期比マイナス6,2%に相当する75機に留まっている。

エンブラエル社の昨年第4四半期のジェット機納入75機の内訳は、商業ジェット機は25機、エグゼクティブジェット機は49機、その内小型ジェット機は30 l機、中型ジェット機は 19機、軍用機C-390型は1機、商業ジェット機の納入数は前年同期比マイナス16,6%、エグゼクティブジェット機はマイナス2%となっている。

エンブラエル社の2023年の航空機納入は前年比13%増加の181機、その内商業ジェット機は64機、エグゼクティブジェット機は115機となっている。

エンブラエル社の昨年第4四半期のジェット機受注残高は、前年比12億ドル増加の187 億ドルに達して、2018年第1四半期以降では最高の受注残高を記録している。

今年のカーニバルによる臨時収入は9 0億レアル予想(2024年1月29日付けヴァロール紙)

全国商業財・サービス・観光・商業連合(CNC)の予想によると、今年のカーニバルによるブラジル観光業界の臨時収入は前年比10%増加に相当する9 0億レアルに達すると予想している。

2020年2月に発生したCovid-19 パンデミック発生で壊滅的な打撃を受けたブラジル観光業界にとって、世界的に有名なブラジルのカーニバルの効果は、孤立したイベントとして、一般的かつ重要な形でブラジルの観光業部門の経済回復に貢献すると全国商業財・サービス・観光・商業連合(CNC)のRoberto Tadros会長は期待している。

大規模なカーニバル関連だけでなくこの時期を利用しようとする観光客にとって、伝統的ではない目的地が主役として台頭することを正当化していると全国商業財・サービス・観光・商業連合(CNC)のチーフエコノミストのFelipe Tavares氏は説明している。

カーニバル開催の今年2月の州別観光収入予想ではサンパウロ州の収入は163 億レアルが見込まれ、次いでリオ州が 53 億レアル、ミナス州が 52億 レアルとなる見込み。バイーア州と南大河州がそれぞれ27億レアルが見込まれている。

カーニバル期間中はまた、さまざまな経済分野で臨時労働者の雇用促進に繋がり、観光活動を含むサービス部門では、66,699 人の臨時職が生まれると予想されている。

サルバドール市、リオ市、サンパウロ市のように、カーニバルはさまざまな宿泊施設の満室、外出先での食事、大通りや街頭カーニバルでのグループ向けのプロセスやケータリングサービスに対する非常に高い需要が発生すると全国商業財・サービス・観光・商業連合(CNC)のAlexandre Sampaio理事は説明している。

 

11 月のRumo社のブラジル国内の鉄道輸送量は前年同月比10% 増加の65億8,000万TKU (2023年12月11日付けヴァロール紙)

2023年11 月のRumo社のブラジル国内の鉄道輸送量は、前年同月比10% 増加の65億8,000万TKUを記録したが、前月比ではマイナス3,2%に留まっている。

今年11月のRumo社の農産物輸送量は、55億3,000万TKUを占め、特にトウモロコシが34億6,000万TKU、大豆粕が8億6,900万TKU、肥料が5億2,200万TKUだった。

また今年11月のRumo社の工業製品輸送量は7億2,300万TKU、そのうち燃料の輸送量は4億8,000万TKU、コンテナ輸送量は3億3,000万TKU、同社は、毎月第 6 営業日ごとに輸送量の実績表を Web サイトで公開している。

鉄道ロディステック企業Rumo社は、2020年にグループ傘下のパウリスタ鉄道網コンセッション並びにRUMO中央鉄道網コンセッションの51億レアルの運営権の先払いを実施していた。

今年9 月の国際便需要は2019年同月比2,9% 減少(2023年10月18日付けヴァロール紙)

イスラエルとハマスの戦争勃発で世界情勢が悪化している中で、レアル通貨に対するドルの為替の上昇及び石油価格の高騰、航空機不足などの要因で、ブラジル人の国際便の利用意欲を削いでおり、国際便回復の遅れが予想されている。

また航空会社の経費や航空券価格が高騰する見通しの影響で、Covid-19 パンデミックで渡航延期を余儀なくされていた多くのブラジル人が待ち望んでいた海外旅行を延期し続ける可能性が濃厚となってきている。

1か月前のレアル通貨に対するドルの為替は4.86レアルだったが、今週火曜日の終値は5.04レアルとドル高傾向、1バレル当たりのブレント原油は前日比0.28%高の89.90ドルを記録している。

今年9 月の国際便需要の1kmあたりの旅客収入(RPK)は、2019年同月比2,9%減少しているが、今年月の国際便RPKは7,2%減少していた経緯があった。

一方今年9 月のブラジル国内便の需要は前年同月比5,1%増加、2019年同月比では僅かに0,6%減少に留まっている。

ブラジル国内の観光業界はイスラエルでの戦争に直面して警戒を強めており、諸外国の証券取引所で取引されている航空会社の株価は大幅に変動し、原油価格の上昇はこれらの航空会社に直接的な影響を及ぼしており、ブラジルの航空会社の運営コストの50% が航空機燃料のケロシン価格が占めている。

イスラエル戦争が始まる11日前でさえ、航空業界のエアーチケット代は上昇シナリオになっていた。

その上1年8か月前に勃発したロシアによるウクライナ侵攻はすでに石油市場に混乱をもたらしていた上に、各航空会社の路線拡張の需要に応えるための航空機も不足している。

今年7月のブラジルのインフレ指数を差引いた実質平均国際運賃は、2019年同月比3.73%上昇に相当する698.36ドルとなっていた。

ヨーロッパ向け航空路線は、ブラジル観光客が物価の高さを最も懸念する地域の一つであり、国家民間航空監督庁(Anac)のデータによると、7月のサンパウロからポルトガルまでの平均運賃は、1,355.51ドルと2019年同月比では28.4%も高騰している。

 

今年9月のSantos Brasil社のコンテナ取扱量は前年同月比で二桁台の減少を記録(2023年10月6日付けヴァロール紙)

港湾ターミナルの取扱量トップのSantos Brasil社の2023年9月のコンテナ取扱量は、前年同月比マイナス18,3%に相当する10万2,100コンテナに留まっている。

今年9月のコンテナ取扱量10万2,100コンテナうち8万7,100コンテナは満載の一方で、2万5,000コンテナは空荷であった。また9,670コンテナは港湾ターミナルの倉庫に保管されていた。

今年9月の港湾ターミナルのコンテナ取扱量は8万8,880コンテナに対して、Tecon Imbituba港湾ターミナルのコンテナ取扱量は4,470コンテナ、Tecon Vila do Conde港湾ターミナルのコンテナ取扱量は8,820コンテナであった。

Santos Brasil社の9月の自動車輸送量は、前年同月比マイナス28.6%に相当する1万4,800台、そのうち輸出用自動車は1万3,500台、輸入自動車は1,220台であった。

サンパウロ州政府は観光業向け40億レアルの特別クレジット枠発表予定(2023年10月5日付けヴァロール紙)

5日サンパウロ州政府のタルシジオ・デ・フレイタス州知事は、サンパウロ州内の観光業界への投資を促進する特別クレジット枠を創設する観光旅行事務局(Setur-SP)の法令に署名する予定となっている。

この特別クレジット枠はCrediturSPと呼ばれ、サンパウロ州内の観光業界の自営業者や法人企業に対して40億レアルの融資枠を提供する。

この特別クレジット枠は、サンパウロ州内の地方自治体およびプログラムのサンパウロ州政府パートナーを通じてアクセスできる。

このサンパウロ州政府パートナーリストには、InvestSP、Sebrae-SP、サンパウロ アグリビジネス拡大基金、Brics 商工会議所、DesenvolvimentoSP、ブラジル銀行、連邦貯蓄金庫、Povo銀行、Cresol、Sicoob-Credicitrus, Fomento Mais Bank e ACCreditoで構成されている。

観光旅行事務局(Setur-SP)によると、特別クレジット枠は観光業界の自営業者や法人企業だけでなく、観光関連の52部門も含まれる。

このプログラムは、特に中小零細企業が効果的に利益を得ることができるように、コンサルティングを提供し、申請者が各プロジェクトに最適なプログラムパートナーとの最良のクレジット枠にアクセスできるよう支援する。

この特別クレジット枠は、観光業界への投資を誘発するものであり、公共セクターまたは民間セクターによるインフラストラクチャーを加速するための優れた原動力となる。

この特別クレジット枠の活用で、より複雑な工芸品を作り出すためのミシンが必要な零細起業家から、リゾート、テーマパーク、エコツーリズムのアトラクションなどを実現できる観光地のビジネスマンまで活用できるとサンパウロ州観光・旅行局のRoberto de Lucena局長は説明している。

この特別クレジット枠の月利は0.33%からで、据え置き期間は最長3年、償却期間は36~120カ月となっている。

サンパウロ州政府では、2023年の観光部門のファイナンス取引額は2,765億レアルに達し、過去5年間の記録更新を見込んでいる。サンパウロ州の観光部門は、サンパウロ州全体のGDP比 9.2% を占めている。

Creditur-SPプログラムは、雇用の創出とGDPに占める観光の割合を増やす効果に繋がるとRoberto de Lucena局長は説明している。