8月のブラジル国内の鉄鋼製品消費は前年同月比8.3%減少(2022年9月21日付けヴァロール紙)

ブラジル鉄鋼協会(IABr)の発表によると、2022年8月のブラジル国内の平板鋼、棒鋼、特殊鋼や輸入鋼材などを含めた鉄鋼製品の国内消費は、前年同月比8.3%減少の210万トンに留まっている。

また今年初め8か月間のブラジル国内の鉄鋼製品消費は、前年同期比15.3%と二桁台減少の1,570万トンに留まっているとブラジル鉄鋼協会(IABr)で発表している。

ブラジル鉄鋼協会(IABr)に加盟している鉄鋼メーカーは、 ArcelorMittal社, Usiminas社, Gerdau社, Aperam社, AVB社, Sinobras社, Villares Metals社及びVallourec社となっているが、 大手鉄鋼メーカーのCSN社並びにSimec社は、ブラジル鉄鋼協会(IABr)に加盟していない。

ブラジル鉄鋼協会(IABr)の最終調査によると、今年のブラジル国内の鉄鋼製品消費は、前年比7.0%減少に下方修正されたが、2013年に記録した2,800万トン、昨年の2,630万トンを僅かに下回ると見込まれている。

ブラジルの国内経済が低迷していた2015年以降のブラジル国内の鉄鋼製品販売は低迷していたが、COVID-19パンデミック発生の2020年から需要が上向いてきていた。

今年8月のブラジル国内で生産している鉄鋼メーカーの鉄鋼製品販売は、前年同月比6.8%減少の170万トン、今年初め8か月間の累計鉄鋼製品販売は、前年同期比13.8%減少の1,360万トンまで縮小している。

今年8月のブラジル国内の粗鋼生産は、前年同月比11.3%減少の280万トン、圧延鋼生産は11.6%減少の210万トン、今年初め8か月間の粗鋼生産は4.5%減少の2,310万トンに留まっている。

今年8月のスラブやビレットなどの半製品の生産量は23.3%減少の57万4,000トン、今年初め8か月間の累計生産量は3.3%減少の540万トンを記録、また今年8月の半製品輸出量は7.0%増加の92万4,000トン、輸出金額は3.5%増加の8億9,800万ドル、今年初め8か月間の半製品輸出量は23.15%増加を記録している。

今年8月の主な輸入先の中国を含めた鉄鋼製品輸入量は30.9%減少の31万9,000トン、輸入金額は0.2%減少の4億6,200万ドル、今年初め8か月間の輸入量は4月から減少に転じて39.5%減少の210万トンとなっている。

8月のブラジル国内の鋼板販売は22.0%増加(2022年9月20日付けヴァロール紙)

ブラジル鉄鋼卸売業者協会(Inda)の発表によると、2022年8月のブラジル国内の鉄鋼卸売業者による厚板、冷間、熱間圧延や亜鉛メッキ材などの鋼板販売は、前年同月の27万4,500トンを22.0%上回る33万5,000トンを記録、前月比でも6.2%増加を記録している。厚板、冷間、熱間圧延や亜鉛メッキ材などの鋼板販売は鉄鋼製品全体の40%を占めている。

また今年初め8か月間の累計鋼板販売は前年同期比3.6%増加の255万トンを記録、主な鋼板販売先は自動車部品業界、機械装置業界、鋼板パイプ業界や建設業界となっている。

ブラジル鉄鋼卸売業者協会(Inda)では、今年9月のブラジル国内の鋼板販売は、8月を若干下回る33万1,600トンを予想しているにも拘らず、前年同月を4万トン上回ると予想している。今年のブラジル国内の鋼板販売は、前年比5.0%~6.0%増加をブラジル鉄鋼卸売業者協会(Inda)の Carlos Loureiro会長は予想している。

ブラジル鉄鋼卸売業者協会(Inda)では、8月の顧客の鋼板需要を満たすために、圧延鋼関連鋼板を前月比5.6%増加に相当する35万1,000トンを鉄鋼メーカーから購入、前年同月比では16.0%増加であった。

ブラジル鉄鋼卸売業者協会(Inda)では、今年初め8か月間の鋼板購入量は前年同期比2.9%増加の255万8,000トン、また9月の鋼板購入量は前月比3.0%増加の36万1,000トン、前年同月比では30%増加が見込まれている。

今年8月のInda加盟の卸売り業者の鋼板ストックは、営業日換算では2.5ヶ月に相当する82万2,000トンと適正なストックを抱えている一方で、厚板のストックは7.3ヶ月と過剰在庫を抱えている一方で、亜鉛メッキ鋼板は僅か0.9ヶ月の在庫まで減少している。

今年8月のプレート、金属シート、特殊鋼を除いた鋼板輸入は、前年同月比22.1%減少の14万7,680トンに留まっており、今年初め8か月間の累積輸入量は、前年同期比20.4%減少の107万トンと大幅に減少している。

今年8月の鋼板輸入の68.4%は中国からの輸入、中国に次いでオーストリアは17.1%を占めていた。また今年初め8か月間の中国からの輸入は75.1%を占めている。

今年の鉄鋼生産は下方修正も非常に順調(2022年8月24日付けヴァロール紙)

2021年のブラジルの鉄鋼業界は、2013年以降では最高の業績を記録したが、今年の鉄鋼業界の業績見直しは来週発表されるが、若干下方修正されるにも拘らず、過去10年間では昨年に続く業績が予想されている。

昨日ブラジル鉄鋼協会(IABr)会長に就任したArcelorMittal Brasil社の Jefferson De Paula社長は、 IABrでは今年の鉄鋼販売、生産、輸出などの見直しを行っているが、昨年の突出した業績は下回るが、楽観的な業績を見込んでいる。

ブラジル鉄鋼協会(IABr)では、今年の国内消費が1.5%増加すると仮定して、国内の鉄鋼製品販売は、前年比2.5%増加、生産は2.2%増加を見込んでいたが、若干の下方修正を余儀なくされると見込まれている。

2021年のブラジルの粗鋼生産は3,600万トン、圧延鋼生産は2,600万トン、国内の鉄鋼製品消費は、予想を大幅に上回る前年比23.0%の大幅増加を記録していた経緯があった。

ブラジル鉄鋼協会(IABr)のマルコ ポーロ デ メロ ロペス現会長は、仮に国内売上高が 前年比7.0% 減少したとしても 、今年の年間売上高は、過去 10 年間の平均年間を 4% 上回ると説明している。

ブラジル鉄鋼業界は、2023年から2026年までの4年間で、生産能力の拡大、設備の近代化、国際競争力強化のために525億レアルの投資を予定している。設備稼働率が70%にも達していないにも関わらず、今後10年間でブラジル国内の鉄鋼製品消費は、2倍に拡大すると予想されている。

ブラジル国内の一人当たりの鉄鋼製品の平均年間消費は、125キログラムに留まっており、世界平均の230キログラムの半分であり、今後の伸びしろが大きいと De Paula社長は指摘している。

ヴァーレ社はペセン製鉄所をアルセロール・ミッタル社に22億ドルで売却(2022年7月28日付けヴァロール紙)

ヴァーレ社は、2008年にセアラー州サン・ゴンサロ・デ・アマランテ市に建設した年間鋼板生産量が300万トンに達するペセン製鉄所(CSP)をアルセロール・ミッタル社に22億ドルで売却すると発表している。

ペセン製鉄所(CSP)は持株比率が50%のヴァーレ社、20%の韓国の鉄鋼最大手ポスコ製鋼、Dongkuk社の持株比率は30%で構成されているが、ポスコ製鋼及びDongkuk社はアルセロール・ミッタル社への売却を承認している。

ペセン製鉄所(CSP)のアルセロール・ミッタル社への売却は、日本の公正取引委員会に相当する経済防衛行政審議会(Cade)の承認を得なければならないが、ペセン製鉄所(CSP)は、セアラ-ZPE(輸出加工特区)のペセン産業コンプレックス(Complexo Industrial e Portuário do Pecém, CIPP)内で操業しており、優遇税制の恩恵を受けている。

アルセロール・ミッタル社にとってペセン製鉄所(CSP)買収は、ブラジル国内での付加価値の高い鋼板の増産、北米及び南米の拡販やグループ内への鋼板供給に繋がる。

またアルセロール・ミッタル社にとってペセン製鉄所(CSP)買収は、最近発表してるペセン特区でのクリーン電力とクリーン水素への投資の活用につながるシナジー効果が期待できる。

 

ROMI社は受注残増加で第3四半期の純益回復期待(2022年7月20日付ヴァロール紙)

大手工作機械メーカーROMI社では、ドル高の為替変動及びコスト上昇にも拘らず、既に受注している工作機械の納品の加速に伴って、前四半期比36.0%増加に相当する4億8,030万レアルを見込んでいる。

今年第2四半期のROMI社は、レアル通貨に対するドルやユーロ高に伴う生産コストの上昇の影響で、純益マージンは4.5%減少を余儀なくされていた。ROMI社の売上の70%はブラジルであるが、ドイツ子会社のBurkhardt+Weber社の純益はユーロの為替に左右される。

2022年第1四半期のROMI社の純益は、前年同期比マイナス23.0%の3,300万レアルに留まったにも拘らず、純売上は5.86%増加の3億⒎210万レアル、オペレーション純益はマイナス28.0%の4,030万レアルであった。

今年第2四半期の工作機械生産台数は、マイナス7.3%に相当する294台であったが、ドイツ子会社の Burkhardt+Weber社の工作機械生産台数は、マイナス40%に相当する5台から3台となっている。ROMI社の鋳物および機械加工部品分野の生産はマイナス11.1%であった。今年第2四半期のROMI社の発注台数は前年同期比35.8%増加、発注残高は36.8%増加の9億430万レアルを記録している。

今年第2四半期のROMI社の税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したもので、総資本に対してどの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示す(Ebitda) は、マイナス21.0%の5240万レアル、 Ebitdaマージンは、18.9%から14.1%と大幅に減少している。

 

連邦政府がリチウムへの新規投資の促進を目的とした政令を制定

連邦政府は、鉱物とリチウム及びその派生品の資源活動に対する法規を近代化することで、国内のリチウム生産で最大の埋蔵資源が集中しているとされるミナス・ジェライス州ヴァーレ・ド・ジェキチニョーニャ(Vale do Jequitinhonha)地域を中心に2030年までに150億レアル前後の投資につながると推算している。7月6日に公示された大統領令により、この業界における生産と取引に対する事前の承認と割り当て、制限が撤廃された。

リチウムは、例えば携帯電話端末と電気自動車(EV)が使用するバッテリーの、主原料のひとつである。エネルギー転換政策を見据え、再生可能エネルギーの貯蔵能力という観点からこの装置には、世界的な関心が高まり続けている。

鉱山動力省(MME)によると「大統領令は、グローバル・チェーンにおいて競争力のある形でリチウムのブラジル市場の開放と刺激を促進し、この資源の調査と生産、それにコンポーネント及びバッテリーへの加工と生産段階での生産能力の向上への投資の呼び込みを目的にしている」という。

今回の大統領政令が公布されるまで、この分野のプロジェクトは、MMEの外郭団体である国家原子力エネルギー委員会の事前の審査を必要とした。予測可能性を高めて国際市場で競争する条件を充実させることで、連邦政府は、ヴァーレ・ド・ジェキチニョーニャ地域のような潜在的に有望な生産地と目されながらも現状では経済的に貧しい状況に置かれている地域に投資を呼び込みたい意向だ。

ブラジルに進出してほぼ10年になる、カナダ資本のシグマ・リチウム(Sigma Lithium)は、既にミナス・ジェライス州のこの地域で事業を展開しており、このほど、グリーン技術による電池用リチウム精鉱の生産計画を拡張した。

バロール紙とのインタビューで同社のアナ・カブラル=ガードナー(Ana Cabral-Gardner)共同CEOは、今回の政令に賛辞を送るとともに、業界の主要な潜在的プレイヤーとブラジルが競争できるようになる「変革」だと位置付けた。

ブラジルは、その他の国でも発見されているようにリチウム精鉱の埋蔵資源が豊富な上、生産者の間で次第に関心が高まっているクリーンエネルギーが供給可能な数少ない国のひとつとして、アドバンテージを持っている。

「ブラジルはグリーン経済の牽引役になれる」と同CEOは指摘。その上で、「ブラジルの電力システムは環境負荷を発生させないことから、グリーン・ボーナスと位置付けられる。グリーン・オペレーションを確保できるなら石炭火力発電の排出炭素量の相殺にコストを支払う必要がなくなるので、ブラジルはこのチェーンの中間領域の事業を立ち上げるのに有利な土地だ。バッテリーからプレケミカルに至るチェーンで、4つのテーマとリンクしている」という。

鉱物探査に求められる要件を低減するという観点では、初期投資がより早く回収できるような政策を通じて新規投資に対するより高い安全性を国が保証しなければならないとシグマ・リチウムのカブラル=ガードナーCEOは指摘する。

なお連邦政府は、業界の近代化によって2030年までに、生産会社が年間1億レアルの鉱物資源ロイヤルティを支払うだけでなく、資源業界で約7,000人の直接雇用と生産チェーン全体で直接及び間接で8万4,000人の雇用が生み出されると期待している。(2022年7月7日付けバロール紙)

今年5月の世界の粗鋼生産は3.5%減少(2022年6月21日付ヴァロール紙)

64カ国の約170鉄鋼メーカーが加盟しているベルギーのブリュッセルに本部のある世界鉄鋼協会(Worldsteel)の発表によると、2022年5月の世界の粗鋼生産は、前年同月比3.5%減少に相当する1億6,950万トンに留まり、特に中国の粗鋼生産の減少が顕著で、またその他の粗鋼精査国の生産も減少している。

世界生産の約半分以上のマーケットシェアを占める今年5月の中国の粗鋼生産は、前年同月比3.5%減少の9,660万トンと1億トンを下回っている。

今年初め5か月間の世界の累積粗鋼生産は、2月末からのロシアによるウクライナ侵攻などの要因で、前年同期比6.3%減少の7億9,180万トンに留まり、また中国の今年初め5か月間の粗鋼生産は、前年同期比8.7%減少の4億3,500万トンに留まっている。

2021年の中国の鉄鋼生産は、中国政府による環境問題及び国内経済の減速による国内向けの粗鋼生産調整などの要因で、6年ぶりの前年割れを記録していた経緯があった。

中国の中国工業情報化部では「昨年上半期では新型コロナウイルス感染収束後の経済の急速な回復の延長線上で、鋼材市場は生産・販売ともに好調だったが、下半期は需要の収縮や経済の下振れに、鋼材の生産能力・生産量、輸出抑制策の実施が加わり、粗鋼生産量の大幅な減少につながった」と分析していた。

一方昨年のインドの粗鋼生産は、前年比17.3%の二桁増加を記録した一方で、日本の粗鋼生産は4.2%減少、米国は2.6%、韓国1.4%、ドイツ11.5%、トルコ1.4%並びにブラジルは4.9%とそれぞれ前年を下回っている。

今年2月25日からのロシアによるウクライナへの侵攻による欧米のロシアへの経済制裁の影響で、ロシアの5月の粗鋼生産は、前年同月比1.4%減少の640万トンに留まっていると世界鉄鋼協会(Worldsteel)では予想している。

今年の鉄鋼製品輸入は内需の減少で大幅減少予想(2022年5月3日付ヴァロール紙)

上昇を続けるインフレや政策誘導金利、レアル通貨に対するドル為替のボラティリティ、ブラジル国内経済の停滞による需要減少に伴って、2022年の鉄鋼製品輸入は大幅に減少すると予想されている。

中国の主要都市のロックダウンの影響で、ブラジルへの貨物輸送は180日を要する遅延、国内経済停滞による鉄鋼製品需要減少などの要因で、今年のブラジル国内の鉄鋼製品消費は、前年比1.5%増加に留まるとブラジル鉄鋼協会(IABr)では予想している。

好調な穀物生産が牽引してトラック販売が好調を維持している一方で、特に半導体の供給問題による新車の生産減少が余儀なくされ、ブラジル国内の鉄鋼製品需要は低調に推移している。

昨年から続く建設不動産部門は好調を維持して、70平方メートルから90平方メートルの新築アパートのリリース軒数は堅調に推移しているが、今後の更なる住宅販売向けローン金利の上昇が足かせになると予想されている。

また今年の鉄鋼製品輸入の減少予想要因として、ロシアによるウクライナ侵攻、輸入鉄鋼製品の50%以上を依存している中国のCOVID-19対応のロックダウンによる中国の鉄鋼製品減産及び輸送ロティステック問題の発生を指摘している。

今年第1四半期のブラジル国内の鉄鋼製品販売は前年同期比マイナス19.7%、鉄鋼製品消費はマイナス17.7%を記録した一方で、今年3月の圧延鋼輸出は28.3%増加を記録している。

今年第1四半期の平板鋼輸入は、5.3%増加の544,800トンを記録した一方で、建設業向け棒鋼輸入は、マイナス17.1%の268,900トン、今年第1四半期の鉄鋼製品輸入はマイナス3.4%を記録している。

2021年の鉄鋼製品輸入は、前年比144.2%の大幅増加の497万トンを記録した一方で、ブラジル国内の鉄鋼製品生産は、20207月~20216月にかけてのCOVID-19パンデミックによる減産を強いられたためにマイナス12.0%を記録、今年の鉄鋼製品輸入は、国内消費の16.3%に相当する438万トンが見込まれている。

今年のブラジルの粗鋼生産は増産予想を維持(2022年4月27日付ヴァロール紙)

2022年のブラジルの粗鋼生産は、しかし今年2月下旬のロシアによるウクライナ侵攻、高金利やインフレの高止まりなどの悪影響にも拘らず、国内の鉄鋼製品消費拡大で粗鋼生産の増産予想を維持するとブラジル鉄鋼協会(IABr)は発表している。

64カ国の約170鉄鋼メーカーが加盟している世界鉄鋼協会(Worldsteel)は、ウクライナ侵攻や中国のロックダウンなどの影響で世界的な需要減退を予想、今年のブラジルの粗鋼生産は、昨年の230%増加から一転してマイナス8.5%を予想している。

今年のブラジルの粗鋼生産は前年比2.2%増加の3,700万トン、粗鋼消費は1.5%増加の2,690万トン、国内販売は2.5%増加の2,300万トン、粗鋼製品輸出は1.5%増加の1,110万トン、粗鋼製品輸入はマイナス12.0%の430万トンをブラジル鉄鋼協会(IABr)経営審議会のMarcos Faraco会長は説明している。

持続可能な代替エネルギー部門の拡大、多くの新規インフラ整備プロジェクト、建設不動産業界の継続する活性化、堅調な農業部門、機械・装置部門の旺盛な需要、世界的なロディスティック問題発生による輸出拡大のチャンスなどの要因で、ブラジル国内の鉄鋼製品需要は、拡大するとMarcos Faraco会長は指摘している。

ブラジル鉄鋼業界では今年の産業界の投資拡大を予想、今年の投資総額は119億レアル、2026年迄の投資総額は525億レアルに達するとブラジル鉄鋼協会(IABr)のMarco Polo de Mello Lopes会長は予想している。

今年第1四半期のブラジルの粗鋼生産は、前年同期比マイナス2.4%に相当する8503,000トン、国内の粗鋼販売はマイナス19.7%の4766,000トンに留まった一方で、輸出は28.3%増加の3443,000トンを記録している。

今年第1四半期の圧延鋼輸入は、前年同期比マイナス3.4%の813,670トン、同期のブラジル国内の粗鋼製品消費は、17.7%減少の5594,000トンに留まっている。ブラジルの各鉄鋼メーカーは、相次いで鉄鋼製品の値上げをしている。

大手産業工作機械メーカーROMI社の第1四半期の純益は47.0%増加(2022年4月27日付ヴァロール紙)

大手産業工作機械メーカーROMI社の2022年第1四半期の株主配当金支払いを考慮した純益は、前年同期比47.0%増加の3038,800レアルを記録、昨年第1四半期の純益は、2067,000レアルに留まっていた。
今年第1四半期のROMI社の純売上は、顧客への製造コスト上昇の価格転嫁の合意を受けて前年同期比28.2%増加の28,530万レアル、特に受注残高は14.1%増加の79,130万レアルと好調に推移している。
ROMI社の事業別の受注では、ブラジル国内市場を管轄するMáquinas Romi社及びブラジル国内の大手企業向け部品製造の鋳物関連会社、ヨーロッパやアジア市場を管轄するBurkhardt+Weber(BW)の業績は、昨年から堅調に回復してきている。
ROMI社の今年第1四半期のオペレーションコストは、前年同期比13.9%増加に相当する5,700万レアルを記録、税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したもので、総資本に対してどの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示す(Ebitda) は、13.1%増加の4,000万レアルを記録している。