下院議会は余裕を持って税制改革の分割法案を承認(2023年7月7日付けUOLサイトより抜粋)

7日早朝、下院本会議は第2ラウンドで、税制改革のPEC(憲法改正案)の基本条文を承認に必要な票数308票を大幅に上回る375票対113票で承認した。過去30間にわたって議論されてきた税制改革がようやく前進するめどがつくブラジルにとって非常に重要な歴史的出来事となった。

与党のルーラ政権の歴史的勝利の瞬間であり、税制改革は過去30年間にわたって議論されてきたが、ボルソナロ前政権では国会で進展することはなかった。 現在の税制は 1960 年代に創設されたままであった。

税制改革の第一法案テキストは賛成382票に対して、反対118票と余裕をもって承認されたが、ボルソナロ前大統領所属のPL党とNovo党は反対していた。

Arthur Lira下院議長 (PP-AL)はこの提案の承認に向けた主要な調停役を担い、また PEC報告者のアギナルド・リベイロ下院議員(PP-PB)とともに、税制改革テキスト承認に向けた政治駆引きでは各政党、州知事、主要市長との調整に手腕を発揮した。

サンパウロ州のタルシジオ・デ・フレイタス州知事(Republicanos共和党)も重要な役割を果たしたが、これにより、ジャイール・ボルソナロ前大統領及びボルソナロ前大統領を支持するボルソナリスト議員らの間で軋轢が生じる結果となった。

各政党の投票では、ボルソナロ前大統領支持のPL党の20下院議員がボルソナロを裏切った一方で、与党のPT党の100%の下院議員は税制改革法案に賛成票に投じている。政府支持者は税制改革法案の下院通過に祝福、反対に投じた議員はネットワーク上で不満を表明、リラ下院議長は改革法案通過を称賛し、ボルソナロ氏に「勝利者が権力を握る」と示唆した。

ボルソナロ前大統領と政治的繋がりのある主要な4人の州知事も、税制改革テキストに好意的な立場を表明。 リオデジャネイロ州知事のクラウディオ・カストロ(PL)。 パラナ州知事、ラチーニョ・ジュニア(PSD)。 ミナスジェライス州知事のロメウ・ゼマ(Novo)、ブラジリア連邦直轄地のイバネイス・ロシャ知事。

下院議会での税制改革法案投票を成立させるために、リラ下院議長は本会議場でのハイブリッドセッションを保証する法律を編集した。つまり、既に選挙地に戻った下院議員が遠隔地から法案に投票できる事にした。

フェルナンド・ハダジ財務相の税制改革法案に対する姿勢は、報告書がインタビューした議員らの補佐役としての指導者らから称賛された。 フェルナンド・ハダジ財務相は国会議員に対して、税制改革法案テキスト内容を説得するため頻繫に関係各所に通った。

税制改革法案の下院議会での投票に先立ち、ルーラ大統領(PT)は税制改革に関する投票を支持。 「我々は全員と交渉しており、法案は承認されるだろう。それは全ての人がもろ手を挙げて納得できることではないし、ハダジ財務相が望んでいることでも、私が望んでいることでもないが、そんなことは問題でない」と強調していた。

税制改革法案テキストではIPI (連邦税)、PIS (連邦税)、Cofins (連邦税)、ICMS (州税)、および ISS (市税) の 5 つの税金が廃止される。

2つの IVA (付加価値税) が新たに創設される。1 つは物品・サービス税 (IBS) で、州の ICMS と地方自治体の ISS に代わるもの。 そして物品・サービス拠出金(CBS)は、連邦税であるPIS、Cofins、IPIを広範に統合し、生産チェーン内で完全に累積するわけではなく、つまりカスケード課税を行わないもの。

税徴収先が変更される。 税金は、現在のように生産地ではなく、商品またはサービスの消費地)で課税される。 輸出と投資に対する税が軽減される。

また選択税が創設される。 タバコやアルコール飲料など、健康や環境に有害な商品やサービスの生産、販売、輸入に焦点を当てている。 マナウス自由貿易地域を維持するために使用される。

年金・恩給申請件数は180万件に達し、当局も恥ずべきことと自認(2023年7月6日付けヴァロール紙)

社会保障省は昨日、6月末の年金・恩給などの社会保障院関連のベネフィット申請件数が179万4,449件に累積していることを発表。 社会保障院INSS関連の行政専門家や医療専門家などの分析や審査時間の待機を余儀なくされている。

年金・恩給などの申請件数のうち全体の2.0%に相当する申請待機期間はすでに1年以上経過しており、社会保障省でも恥ずべきことと自認せざるを得ない事態に陥っている。

この179万4,449件の累積申請件数のデータは前例のないもので、社会保障透明性ポータルの立ち上げ時に公開された。 INSSのウェブサイトでは、申請者の申請受信数と処理済み数、待機中の件数の詳細が確認でき、データは毎月初めに更新される。

発表されたデータによると、待機中の 36% は、最長 45 日の法定期限内となっている。 残り64%は法定期​​限を超えており、2%は1年以上待機、この数字に対して社会保障省のカルロス・ルピ相は「恥ずべき」問題と早急の対応に迫られている。

社会保障省では今年末までにすべての申請を最長45日以内に確実に分析することであると強調した。

「申請件数に対する数値がまだ良くないことは承知しているが、すでに大幅に改善しており、目標は 今年12 月に 45 日に達することであり、社会保障給付金と請求処理を担当する公的機関であるDATAPREV社や他の省庁と協力して自動化を拡大し、文書分析の手戻りを回避するために懸命に取り組んでいる」と Lupi相は釈明している。

遅延解消のための措置として追加予算 1 億 2,900 万レアルを確保、そのうち 6,000 万レアルは医療専門知識に、残りは行政分析に充てられるとINSSのAlessandro Stefanutto新総裁は説明している。また最後の公務員採用試験で合格していた約1,000人の新規公務員の採用を行うと説明している。

年金・恩給などの申請件数の内訳・申請後の待機時間の内訳

連邦政府の辛抱強い啓蒙運動が功を奏して、ブラジル国内の不必要な帝王切開分娩比率が減少(2023年7月6日付けヴァロール紙)

民間病院での帝王切開による分娩が大半を占めていた1990年代、産婦人科医のAline Ambrósioさんの電話番号は、通常分娩を専門とする産科医としてブラジルのいくつかの領事館に記載されていた。

ブラジルに来た外国人の妊婦にとって、不必要に帝王切開を受けることは考えられないことであり、通常分娩を行う産婦人科医を探すのに苦労していた経緯があった。

連邦政府による辛抱強い通常分娩に対する啓蒙運動などが功を奏して、ブラジル国内の不必要な帝王切開の比率が減少傾向を示しており、2022年の妊婦に対する帝王切開比率は57.7%まで低下している。

不必要な帝王切開の比率がブラジルを上回っているのは、ドミニカ共和国の58.0%とブラジルを0.3%上回って世界トップの帝王切開比率を記録、ブラジルに次いでエジプトは55.5%で3位、トルコは53.1%と依然として過半数を上回っている。

2018年の世界の平均帝王切開比率は21.1%、ヨーロッパは28.0%と世界平均を上回っていたが、アイスランド、フィンランド、スエーデン及びノルウエーのノルディック諸国、伊佐らえる及びオランダの平均帝王切開率は僅か15.0%~17.0%であった。一方南米及びカリブ海諸国の平均は42.8%、米国は32.0%であった。

ブラジルでは、陣痛の痛みを不安に思ったり、経膣分娩によって性生活に永続的な変化が残ることを心配したり、手術に関連したより高額な医療費を得たいと思われる医師らのアドバイスに従ったりすることで、計画的な帝王切開での出産を一も二もなく選択する女性がますます増加していた。ブラジルでは、帝王切開は手術の一種ではなく、出産方法の一つとみなされていた。

ブラジルの民間産院では帝王切開による出産が85%に達していた可能性があり、帝王切開術では、新生児が呼吸困難を起こすリスクが120%増加する上、母親の死亡リスクが3倍になる。この割合は、世界保健機関(WHO)が推奨する15%に比べてはるかに高かった。

連邦政府は、不必要な帝王切開の風潮に歯止めをかける目的で、産婦人科医らに対する規制を強化し、医学上の必要性が認められる場合でない限り、妊婦らを説得して帝王切開術を受けないようにさせることを求める新たな取り組みを行っていた。

5月のブラジルの鉱工業部門生産は前月比0,3% 増加(2023年7月4日付けヴァロール紙)

ブラジル地理統計院(IBGE)の鉱工業部門生産調査(PIM-PF)によると、2023年5月の鉱工業部門生産は、前月比0,3%増加して、4月の前月比マイナス0,6%から一転して回復に転じている。

今年1月の鉱工業部門生産は前月比マイナス0,3%、2月もマイナス0,2%と連続で前月割れを記録していたが、3月は1,1%増加に転じていた。

Valor Data社が24社のコンサルタント会社か金融機関対象の調査では、最低予想はマイナス1,5%、最高予想は1,2%増加、平均予想は0,4%増加であった。

今年5月の鉱工業部門生産は前年同月比1,9%増加、Valor Data社の最低予想マイナス1,4%、最高予想2,6%増加、平均予想の1,2%増加を大幅に上回った。

今年5月の鉱工業部門生産水準は、過去最高を記録した2011年5月の水準を18,1%と大幅に下回っており、Covid-19 パンデミック開始直前の2020年2月の水準を依然として1,5%下回っている。

今年5月の鉱工業部門のカテゴリー別調査では、調査対象の4部門のうち3部門で前月比増加を記録している。

今年5月の鉱工業部門の資本財部門生産は、前月比4,2%増加した一方で、前年同月比では11,6%減少している。

今年5月の鉱工業部門の中間財部門生産は、前月比0,1%増加、前年同月比でも3,1%増加、中間財部門生産は鉱工業部門全体の55%の比重を占めている。

今年5月の鉱工業部門の耐久消費財部門生産は、前月比9,8%とほぼ二桁台の伸び率を記録したが、4月は前月比では4,5%の大幅な落ち込みを記録していた。また前年同月比では、11,1%と二桁台の伸び率を記録している。

今年5月の鉱工業部門で唯一前月比で落ち込みを記録していたのは、非耐久消費財部門生産は前月比マイナス1.1%、前年同月比では0,9%増加している。

2022年5月~2023年5月の鉱工業部門生産量の推移

2023年5月の鉱工業部門のカテゴリー別生産量の増減

6月の企業経営者の企業経営者景況感指数(ICE)は, 3,0ポイント上昇の94,5ポイント(2023年7月3日付けヴァロール紙)

ジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)の調査によると、2023年6月の企業経営者の景況感を計る企業経営者景況感指数(ICE)は, 3,0ポイント上昇の94,5ポイントに達し、昨年10月に記録した98,2ポイント以降では最高の水準に達しているにいも関わらず、分岐点の100ポイントを依然として大きく下回っている。

6月の企業経営者景況感指数(ICE)調査結果は、2023年の景況感にとって最悪の時期が年初であったことを示唆しているとジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)統計担当のAloisio Campelo Jr部長は指摘している。

6月の企業経営者景況感指数(ICE)の改善は、新たな財政制度の定義と今後数カ月間に金融政策が緩和される見通しの影響を受けた。 「しかし、半年後の企業の過剰な懸念は、今年の活動レベルがより一貫して回復する可能性に対する適度な悲観論が根強く残っていることを明らかにしている。 信頼感の上昇傾向が継続するかどうかは、今後数カ月間のマクロ経済環境の変化に左右されるだろう」とAloisio Campelo Jr部長は評価している。

企業経営者景況感指数(ICE)構成指数のうち、現況景気指数 (ISA-E) は、主に現況需要指数 (96.8 ポイント) の改善により 4.0 ポイント上昇し、95.1 ポイントを記録している。

見通し信頼感指数(IE-E)は2.8ポイント上昇し96.2ポイント、2022年9月に記録した100.1ポイント以来の高水準となった。 見通し信頼感指数(IE-E)の改善にもかかわらず、生産部門の側には、6 か月の期間に関して依然として大きな懸念がある。

企業経営者景況感指数(ICE)はFGV IBRE が作成した景況調査の対象となる鉱工業部門、サービス部門、商業部門及び建設部門)の信頼感指数を統合したもの。

6月には商業部門の信頼感指数が大幅な上昇を記録。 これは前月の信頼度指数が最も低かったセクターであったため、セクター指数は 94 ~ 97 ポイントの範囲に相対的に収束した。

サービス部門と鉱工業部門の信頼感指数も増加、建設部門の指数はわずかに低下した。 6 月の業績は、期待の改善がより明確に表れたセクターである鉱工業部門を除き、主に現状認識の改善の影響を受けた。6月にはICEを構成する49セグメントのうち71%で景況感が上昇し、その広がりは前月よりも拡大した。

最終フォーカスレポートは今年のインフレ指数を4,98% に下方修正(2023年7月3日付けヴァロール紙)

3日発表のブラジル中央銀行の最終フォーカスレポートによると、2023年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、前回予想の5,06%から4,98%と大幅な下方修正を行っている。

また2024年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、前回予想の3,98% から3,92%、2025年も3,80%から3,60%とそれぞれ下方修正を行っている。

今年末の政策誘導金利Selicは前回予想の12,25%から12%に下方修正、2024年末のSelic金利は9,50%、2025年末のSelic金利は前回同様に9,00%に据置いている。

ブラジル中銀の今年のIPCA指数の中央目標値を3.25%、2024年及び2025年の中央目標値を3.00%、許容範囲は±1.50%を設定している。

今年のGDP伸び率は前回予想の2,18%から2,19%に上方修正、2024年のGDP伸び率は1,22% から1,28%.、2025年のGDP伸び率は前回予想の1,83% から1,81%に下方修正している。

今年第1四半期のGDP伸び率は前四半期比1,9%増加を記録、ヴァロール社が72社のコンサルタント会社及び金融機関対象の調査では、今年第1四半期のGDP伸び率の最低予想は-0,1%、最高予想は+2,2%.平均予想は1,3%増加であった。

今年末のレアル通貨に対するドルの為替はR$ 5,00、2024年末は前回予想のR$ 5,10からR$ 5,08、2025年末の為替は前回予想のR$ 5,15からR$ 5,17に修正している。

 

今年3月~5月の四半期の平均月間失業率は8.3%に減少(2023年6月30日付けヴァロール紙)

ブラジル地理統計院(IBGE)の継続的全国家庭サンプル調査(Pnad Continua)の調査結果を発表によると、2023年3月~5月までの四半期の月間平均失業率は、8.3%と2月の前四半期の月間平均失業8.6%を下回っている。

また今年3月~5月までの四半期の月間平均失業率は、前年同期比の失業率9.8%を大幅に下回っている。また今年2月~4月までの四半期の月間平均失業率8.5%を僅かに上回っている。

ヴァロール者が23社のコンサルタント会社及び金融機関対象の調査では、最低予想失業率8.0%、最高失業率8.6%、平均失業率8.3%を上回っている。

今年3月~5月までの四半期の14歳以上の月間平均失業者は890万人、今年2月~4月までの四半期の月間平均失業率を3.0%に相当する27万9,000人下回っている。また前年同期比では15.9%に相当する170万人の減少を記録している。

今年3月~5月までの四半期の月間平均労働者人口は、前四半期比0.3%に相当する23万8,000人増加、前年同期比では0.9%に相当する88万4,000人増加している。

2012年3月~2023年4月までの四半期の失業率の推移

5月の純正規雇用者は15万5270人を記録(2023年6月29日付けヴァロール紙)

29日の就労・失業者管理センター(Caged)の統計を基にした経済省の発表によると、2023年5月の労働手帳に記載される純正規雇用総数は15万5270人を記録している。

Valor Data社の今年5月の正規雇用の最低予想は13万5,000人に対して最高予想は26万6,200人、平均予想は19万6,500人と実際の雇用15万5,270人よりも4万人以上上回っていた。

今年5月の正規雇用総数は200万202人に対して、解雇総数は184万4,932人、昨年5月の純正規雇用27万7,736人の約50%近くの純正規雇用に留まっている。今年初め5か月間の累積純正規雇用総数は86万5,360人であった。

今年5月の部門別の正規雇用では、サービス業部門の正規雇用は8万3,915人、農業・林業・漁業部門は1万9,559人、製造業部門は8,429人、建設業部門は2万7,958人、商業・二輪・四輪修理部門は1万5,412人であった。

今年初め5か月間のサービス部門の累積正規雇用総数は52万1,540人、建設業部門14万8,630人、製造業部門12万3,694人、農畜産業部門5万9,660人、所業部門は1万1,841人を記録している。

今年5月の地域別の正規雇用比較では南東部地域は10万2,749人、北東部地域1万4,683人、中西部地域1万4,473人、北部地域1万2,624人、南部地域は8,870人であった。

また今年初め5か月間の累積正規雇用比較では、南東部地域は45万2,102人、北東部地域6万4,943人、中西部地域12万4,277人、北部地域4万5,399人、南部地域は17万5,323人であった。

 

IPOを先送りした上場予定企業の20%が負債再編を余儀なくされた(2023年6月27日付けヴァロール紙)

2020年2月開始の世界的なCovid-19パンデミックの影響で世界的な金融引締め政策の導入により、2021年及び2022年に新規株式上場IPOできなかった企業はIPOの先送りを余儀なくされている。

バロール社が実施した調査によると、2021年から2022年にかけてブラジル国内の証券取引所への株式上場を試みたにも関わらず、計画が頓挫した約90社のうち5分の1が債務再編の真っ最中で悪戦苦闘している。

多くの企業の財務状況を悪化させた金融引き締めのシナリオを反映しており、今年は株式市場だけでなく国債などの確定金利市場も含めて、アメリカーナ社やLight社の財政問題発覚などより制限された資本市場に直面して状況が悪化している。

証券取引所への新規株式上場を試みたが、実現できなかった企業の中には、家具や装飾品の小売業者Tok&Stok、セメント会社InterCement、化学産業のUnigel社、Pif Pafブランドの親会社Rio Branco Alimentosなどが含まれている。

これらのIPOの先送りを余儀なくされた非上場企業のすべては、現在正式な債務再編プロセスに入っている企業の例であり、より極端なケースは、B3 で新規株式上場ができず、経済的困難に直面して司法的企業回復を申請したMétodo Engenharia社のケースがある。

Valor社が実施した調査によると、IPO申請を登録した86社のうち、少なくとも16社が正式なIPOプロセスを進めず、事業の中止を要求し、ここ数カ月間に体制整備への移行を実施したか、実施中であることが明らかになっている。

過去2年間にIPOを断念した多くの非上場企業が現時点で、資金難に直面する可能性があることはすでに予想されていたと再建コンサルタント会社Virtus BR社の共同創設者Douglas Bassi氏は指摘している。

金利シナリオは3年前とは全く状況が異なっていたと指摘。3年前は証券取引所で資金を調達しようとしている一部の企業にとって、市場で信用を得るよりも株式を発行する方が安価な選択肢だったとDouglas Bassi氏は金融市場の状況の変化を説明している。

Lefosse法律事務所業務再編担当Roberto Zarour氏​​によると、IPOから撤退した企業の一部は、パンデミックの最も深刻な時期に銀行が柔軟な支払いを提供した結果、2023年と2024年の2年間に負債返済の満期が重くのしかかると指摘している。

しかし2022年は、ブラジル国内の金融市場はさらにボラティリティが高まる兆しを見せ始め、Selic金利が年2%から13.75%に上昇で、新規IPOの枠が完全に閉鎖した。

穏やかなCopom議事録とインフレ指数のIPCA-15で、今後の金利は低下(2023年6月27日付けヴァロール紙)

27日午前中に発表されたブラジル中央銀行の通貨政策委員会 (Copom)の議事録では、インフレ目標に対する期待の信頼感上昇で、8月の通貨政策委員会 (Copom)ですでに利下げする可能性があることを示唆している。

ブラジル中央銀行の通貨政策委員会 (Copom)の議事録の少し前に発表されブラジル地理統計院(IBGE)が計測する前月16日から当月15日までの30日の拡大消費者物価指数IPCA-15は予想をわずかに上回っている。

午前10時20分頃の、2024年1月の銀行間預金(DI)金利は、前回調整の12.995%から12.960%に上昇した。 2025年1月のDIは10.965%から10.93%に上昇。 2026年1月のDIは10.335%から10.295%に低下。 2027年1月のDIは10.32%から10.33%となっている。

午前中に公表されたCopomn議事録で、次のステップへのシグナル伝達の程度に関して委員会内で意見の相違があり、インフレ低下環境が続けば次回のCopomn会合で方向転換がある可能性があるとの見方が大半を占めていたと報告した。

金融市場では8月のSelic金利の0.25%利下げを盛り込んでいる。XPのエコノミストたちは議事録の中で、8月のSelicの0.25%引き下げと一致しており、今年末の金利は12%になると見込んでいる。

一方インフレに関しては、6 月の IPCA-15 は 0.04% 上昇、Valor Data社が調査した中央値を僅か0.02%上回った。 主なIPCA-15に影響を与えたのはガソリン価格ので、3,40%下落した。 しかし、サービス部門の中では、調査対象となった9セクターのうちで6セクターで増加を記録、公共料金の値下げ傾向に歯止めがかかる可能性がある。